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雑所得とは?認められる経費とは?所得税の計算方法・雑収入との違いも解説!

公開日:2019年12月23日 最終更新日:2022年01月11日
雑所得とは?認められる経費とは?所得税の計算方法・雑収入との違いも解説!

「雑所得にも経費は認められている?」「認められているならどのようなものが経費になる?金額に上限はある?」「そもそも雑所得とは?経費とは?」副業収入のある会社員の方、あるいは本業以外の収入のある個人事業主の方であれば、雑所得に区分される副収入の経費をどう扱えばいいのか?とまどっているかもしれません。なぜなら、雑所得の仕組みは非常にわかりにくいだけでなく、所得区分が異なれば課税方式も変わるからです。しかし、所得と経費の関係は所得税額に大きく係る関心事。適正に納税するためにも、税金や経費の知識を得ておくことが重要です。そこで本記事では、雑所得・経費の基礎知識・注意点とともに、雑所得で認められる具体的な経費・所得税の計算方法を徹底解説!個人事業主なら知っておきたい、雑所得と雑収入の違いも紹介していきます。

雑所得とは他の所得に該当しない所得

日本では、所得のあるすべての方に所得税の納税を義務付けており、収入を得るための方法に応じて所得を10種類に区分しています。主な所得区分には給与所得・事業所得などが挙げられますが、雑所得以外の9種類の所得、どれにも該当しない所得が「雑所得」です。

所得が雑所得を含む10種類に区分されている理由は、納税者に公平に税負担してもらうことが目的。つまり、収入を得るための方法に応じて課税方式を変えることにより、税負担の公平性が担保されているのだといえるでしょう。雑所得であれば、雑所得の課税方式・ルールに従って所得税を計算・納税する必要があります。

参照元:国税庁「No.1500 雑所得」

雑所得に該当するのは主に副業収入・公的年金収入

雑所得に該当する収入の種類は実にさまざま。大きくは公的年収入、公的年金以外の収入に大別できるものの、アフィリエイトなどの広告収入、原稿執筆の原稿料、セミナーなどの講演料、Uber Eatsの配達員・システム開発案件などの業務委託報酬、さらには仮想通貨・FX・先物取引などの利益も雑所得に該当します。

具体的には、本業以外から得られた副業収入、または公的年金収入が、雑所得に該当する主な収入であると思っておけば間違いありません。

経費とは収入を得るために必要な費用

もちろん、収入金額がすべてそのまま所得税の課税対象になるわけではありません。納税者がムリなく税金を納税できるよう、日本では「必要経費」「各種所得控除」が認められており、総収入から必要経費、および各種所得控除を差し引いた「課税所得」に対して所得税が課税されます。

必要経費とは、収入を得るために必要な費用、使った経費のこと。所得に応じて控除金額が定められている各種所得控除と異なり、経費は収入を得るために必要だと認められれば、金額に上限はありません。

つまり課税所得・所得税額を抑えるためには必要経費がポイントとなります。以下から、知っておきたい経費の原則・基礎知識を解説していきます。

参照元:国税庁「No.2210 やさしい必要経費の知識」

必要経費が認められるのは主に事業所得・不動産所得・雑所得

収入を得るために必要な費用である経費は、どのような種類の所得でも認められるわけではありません。たとえば給与所得を得る会社員の方は、経費を会社が支払ってくれるため、必要経費代わりの「給与所得控除」が認められています。

株式に関連する譲渡所得では、株の取得費用・取引手数料などが経費にあたりますが、これは「取得費」です。

10種類に区分されている所得ごとに課税方式が異なるのは、収入を得るための手法が異なるからであり、必要経費が認められる主な所得は、事業所得、不動産所得、そして雑所得となります。

必要経費にできるもの・できないもの

経費に算入できる金額に上限がないとはいえ、経費の原則は「収入を得るために必要な費用・支出」です。雑所得を含め、一般的な見解として必要経費として算入できる経費・できない経費を以下にまとめてみました。

必要経費に算入できる経費 必要経費に算入できない経費
地代家賃 所得税
水道光熱費 住民税
外注工賃 国民健康保険・国民年金
宣伝広告費 生命保険料
接待交際費 地震保険料
交通費  
通信費  
租税公課  

10万円以上の固定資産は減価償却が必要

業務で使うPC、オフィスの応接セットなど、高額な設備・機材などが経費にあたるのか?知りたい方が多いかもしれませんが、10万円以上の固定資産は原則として耐用年数に応じて減価償却しなければなりません。

たとえば、PCの耐用年数は4年とされているため、20万円のPCを購入した場合は年間で「20万円 ÷ 4 = 5万円」分のみ経費に算入できる計算です。

20万円未満の固定資産であれば、一括償却資産として「3年間均等での減価償却」が認められますが、いずれにしても全額経費に算入できません。また、応接セットなど組み合わせて活用する固定資産は、セット価格で資産か経費かを判断する必要があります。

家事按分とは

地代家賃・水道光熱費などは経費として計上可能な費用項目ではありますが、自宅をオフィス代わりに利用している場合は、業務とプライベートの使用比率に応じた分のみ、経費として計上できます。これを家事按分(かじあんぶん)といいます。

たとえば、自宅の1/3の面積を仕事専用として確保しているのであれば、家賃の1/3を経費として計上可能。これはプライベートと共用している携帯電話などの通信費にも当てはまります。

白色申告で家事按分する際の注意点

ただし、雑所得の経費を家事按分で算入する場合は注意が必要でしょう。雑所得は原則として白色申告で確定申告しますが、白色申告では家事按分が50%を超えない場合、経費として認められないからです。

上述した地代家賃を例にすれば、仕事専用として確保している自宅スペースが1/3であれば、家事按分が50%を超えないため、経費として算入することはできないのです。

50%以下での家事按分として認められるのは青色申告の場合のみ。そのためには事業所得、あるいは不動産所得として確定申告しなければなりません。

雑所得の経費は仕訳の必要なし

白色申告が原則の雑所得では家事按分が50%を超えないと経費計上できない、イコール経費の幅が青色申告よりも狭くなることを意味しますが、一方で、簡易記帳が認められているため、収入・経費を仕訳する手間が省けるという一面もあります。

もちろん、白色申告であっても確定申告時に収支内訳書を提出する必要がありますが、収入と経費というお金の流れが明確になっていれば問題ありません。青色申告の場合は複式簿記での記帳が求められるため、電気代を支払うだけでも以下のような仕訳が必須です。

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額 摘要
水道光熱費 10,000円 普通預金 10,000円 電気代

適正に経費計上しないとペナルティを課される場合も

上述したように、経費に上限が設けられているわけではありませんが、収入を得るために必要な経費・支出かどうかを最終的に判断するのは税務署です。過剰に経費を算入して課税所得を抑えようとすれば、過少申告加算税などのペナルティを課される場合もあります。

過少申告加算税は、ペナルティ分の税金が課されるだけでなく、延滞税も加算されてしまいます。悪質だと税務署に判断されれば、重加算税を課される場合もあるでしょう。わからないことがあれば、素直に税理士に相談することがおすすめです。

雑所得は総合課税・累進課税が基本

ここまでで雑所得とはなにか?経費とはなにか?を解説してきましたが、雑所得が複雑かつわかりにくいのは、同じ雑所得に該当する収入でも課税方式が異なるからです。

雑所得の基本は、他の所得と合算したうえで所得税率を乗じる「総合課税」が適用されること、課税所得額に応じて税率が高くなる「累進課税」が適用されることです。

しかし、雑所得に該当する一部の収入には「経費を算入できない」ものがあり、他の所得とは区別して課税される「申告分離課税」が適用されるものもあります。収入の種類によって源泉徴収されるもの、されないものがあることも雑所得の特徴です。

雑所得の種類別課税方式

それでは、雑所得の収入に応じて課税方式がどのように異なるのか?知りたい方に向け、代表的なものを以下の表にまとめてみました。

雑所得の種類 課税方式
公的年金 総合課税・累進課税・源泉徴収
アフィリエイトなどの広告収入 総合課税・累進課税
原稿執筆などの原稿料 総合課税・累進課税・源泉徴収
業務委託報酬 総合課税・累進課税・源泉徴収
講演料 総合課税・累進課税・源泉徴収
仮想通貨の利益 総合課税・累進課税
FX・先物取引の利益 申告分離課税

※原則として源泉徴収される種類の雑所得でも、源泉徴収されない場合があります。

公的年金に経費は算入できない

上述した雑所得のうち、収入から経費を差し引けないのが「公的年金」です。これは公的年金受給の仕組みを考えればごく当たり前のことではありますが、経費を算入できないのでは年金受給者にとって不公平感が生じてしまいます。

このため、公的年金には給与所得と同じように「公的年金等控除額」が認められています。また、原則として源泉徴収される公的年金には「年金受給者の確定申告不要制度」が設けられているため、年間の受給額400万円以内で一定の要件を満たしていれば、経費・所得税を気にする必要はありません。

雑所得で認められる経費例

それでは、公的年金以外の雑所得では、どのような経費が認められるのか?具体的な経費例も紹介しておきましょう。

雑所得の種類 必要経費
アフィリエイトなどの広告収入 PC、インターネットなどの通信費、システム利用料、電気代、家賃、書籍代など
業務委託報酬・講演料など PC、インターネットなどの通信費、電気代、家賃、書籍代、交通費、交際費など
仮想通貨・FX PC、インターネットなどの通信費、書籍代、取引手数料、交通費、セミナー参加費など

雑所得の税金を算出する計算方法

雑所得の仕組み・具体的な経費例を把握できたところで、実際に雑所得の所得税額はどのくらいになるのか?計算方法を解説していきます。本記事では仮想通貨、FX・先物取引、公的年金以外の「総合課税」かつ「累進課税」に当てはまる雑所得の税金計算式に絞って紹介します。

まず、計算式の大前提として、この項で触れる雑所得は「雑所得に該当する収入 - 必要経費」だとします。

会社員が副業で雑所得を得た場合

年末調整を受ける会社員の方が副業の雑所得を得た場合、源泉徴収票に記載されている「課税所得」に「雑所得」をプラスし、改めて所得税率を乗じた金額から、調整済の源泉徴収税額を差し引くことになります。

たとえば、給与課税所得が300万円の方が、50万円の雑所得を得た場合の計算式、計算例は以下の通りです。

  計算式 計算例
給与所得の支払済所得税額 課税所得 × 10% - 97,500円 300万円 × 10% - 97,500円 = 202,500円
給与所得 + 雑所得の所得税額 (課税所得(給与)+ 雑所得)× 20% - 427,500円 (300万円 + 50万円)× 20% - 427,500円 = 272,500円
追加で支払う所得税額 (給与所得 + 雑所得の所得税額)- 支払済所得税額 272,500円 - 202,500円 = 70,000円

ただし、雑所得が20万円以内の方であれば、追加の所得税を支払う必要はありません。これは、給与所得者の副業所得が20万円以内であれば、所得税がかからない「20万円ルール」があるからです。

参照元:国税庁「No.2260 所得税の税率」

個人事業主が本業以外の雑所得を得た場合

会社が給与所得の年末調整を代行してくれる会社員と異なり、個人事業主の方は本業である事業所得、および本業以外の雑所得をまとめて確定申告する必要があります。

この場合、事業所得および雑所得の課税所得をそれぞれ算出したうえで合算し、所得税率を乗じて所得税額を計算します。たとえば、経費を差し引いた事業所得が300万円、雑所得が50万円の個人事業主の方であれば、計算式、計算例は以下の通りです。

  計算式 計算例
課税事業所得 事業所得 - 各種所得控除 - 青色申告特別控除 300万円 - 48万円(基礎控除)- 65万円 = 187万円
事業所得 + 雑所得の所得税額 (課税事業所得 + 雑所得)× 10% - 97,500円 (187万円 + 50万円)× 10% - 97,500円 = 139,500円

雑所得は青色申告特別控除を適用できない

なぜ、わざわざ課税事業所得を算出してから雑所得を含めなければならないのか?疑問に感じる個人事業主の方が多いかもしれません。これは、事業所得に適用できる青色申告特別控除は「雑所得に適用できない」「雑所得は他の所得と損益通算できない」からです。

たとえば、基礎控除と青色申告特別控除をプラスした最大金額は(48万円 + 65万円 = 113万円)となるため、経費を差し引いた事業所得が63万円であれば課税事業所得はマイナス50万円になります。マイナス分を50万円の利益がある雑所得と損益通算できれば所得税額はゼロですが、このケースでは50万円の雑所得に対する所得税が発生します。

個人事業主の雑所得と雑収入は意味が異なる

もちろん、青色申告事業者の方であれば赤字を3年間繰り越せるため、事業の赤字をそのまま自己負担しなければならないわけではありませんが、雑所得に関しては事業と分離する必要があることは覚えておかなければなりません。

また、個人事業主の方であれば、雑所得と異なる雑収入の概念・意味も把握しておくべきでしょう。以下から雑収入の基礎知識を簡単に紹介しておきます。

雑収入は事業所得に該当する

雑収入とは、事業に関連した事業収入以外の収入のこと。たとえば、問屋・小売店などを営む個人事業主の方が、メーカーから受け取るリベートなどが雑収入に該当します。

一方、エンジニアとして業務委託案件を請け負う個人事業主の方が、空いた時間にUber Eatsなどで働いて得た収入は雑所得に該当します。雑所得は事業所得と分離する必要があることは上述した通りですが、事業に関連した雑収入は事業所得に該当することが大きな違いです。

雑収入は他の経費・収入とともに仕訳が必要

事業所得に該当する雑収入は、当然のことながら、事業収入・経費とともに仕訳して帳簿に記帳しなければなりません。白色申告であれば簡易的な記帳が認められますが、青色申告する場合には複式簿記での記帳が必要なことはすでに紹介した通りです。具体的な仕訳例は以下の通りです。

借方科目 借方金額 貸方科目 貸方金額 摘要
普通預金 10,000円 雑収入 10,000円 商品のリベート

雑収入の税金を算出する計算方法

雑収入の税金を算出する方法は簡単。雑収入はイコール事業所得となるため、事業所得を算出する際に(事業収入 + 雑収入 - 必要経費)となるよう、事業収入に雑収入を追加するだけです。もちろん、事業所得である雑収入は青色申告特別控除の適用対象です。

まとめ

副業収入のある会社員の方、本業以外の収入のある個人事業主の方に向け、本記事では、雑所得・経費の基礎知識・注意点とともに、雑所得で認められる具体的な経費・所得税の計算方法を解説するとともに、個人事業主なら知っておきたい、雑所得と雑収入の違いも紹介してきました。

副業収入のある会社員の方が白色申告するのであれば、雑所得の所得税はそれほど難しいものではありませんが、青色申告を前提とした個人事業主の場合は手続きが複雑になりがち。ある程度の基本を把握できていても、経費として算入できるのか?迷ってしまうケースがあるかもしれません。そんなときは、税制の専門家である税理士を頼るのがベスト。なかには初回無料で相談に乗ってくれる税理士も存在します。

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