ホームページ作成のリース契約と分割払いの違い【どっちがリスクか】

- ホームページ作成をリース契約するリスクとは
- リース契約の仕組みが知りたい
- ホームページ作成費の負担を抑える方法とは
ホームページ制作会社にホームページの作成を依頼するとかなり高額な費用がかかります。ある程度の体裁を整えるだけでも軽く10万円は超えますし、本格的なホームページにしようと思えば100万円を超えるのもザラです。
そんな時、「リース契約なら、初期費用が安く月々の支払いも少ないのでお得」と勧められると思わず飛びつきたくなるのではないでしょうか。しかし、少々お待ちください。ホームページをリース契約する前に、これから説明するリスクを知っておいてください。
大前提、ホームページ作成でリース契約はできない
ホームページの作成はリース契約できません。ここでは、リース契約の仕組みを簡単に紹介し、なぜホームページの作成でリース契約が結べないかをお伝えします。
そもそもリース契約とは
リース契約とは、ある製品を使用したいユーザーが、メーカーから直接購入するのではなく、リース会社がメーカーから購入したものを一定の期間リース料を支払うことによって借り受けるという契約です。
ホームページのリース契約の場合、制作会社との二者間で直接やり取りするのではなく、第三者のリース会社が購入したものをレンタルして使わせてもらうという形になります。
リース契約ができない理由
OA機器などではリース契約が多いですが、ホームページの場合、そのような形ある製品ではないため、そもそもリース契約が結べません。
ホームページのリース契約ができるというところは、CDやパソコンなどを用意して、それをホームページの代用品として契約します。これだけでも胡散臭いものを感じるのではないでしょうか。
なぜなら、月々支払うリース料は、当のホームページに対してではなく、CDやパソコンなどの代用品に対してのものになるからです。
ホームページ作成をリース契約する4つのデメリット
ホームページの作成をリース契約することには4つのデメリットがあります。それぞれを詳しく解説していきましょう。
- 初期費用が安くても支払い総額が高くなる
- 不満があっても途中解約ができない
- 自社ホームページなのにずっと他社のもの
- 制作会社が倒産しても支払いは続く
初期費用が安くても支払い総額が高くなる
リース契約の契約期間は一般的に5年など長期間に及びます。そのため、ホームページ制作会社に直接費用を支払って作成してもらうのに対して、リース契約の方がトータルでは費用が高額になることが多いのです。
一見安く感じられるますが、月々の支払いは3万円でも、それが5年間にも及ぶとトータルの支払いは180万円にも上ります。180万円もの予算があれば、直接ホームページ制作会社に作成してもらうとかなり高機能のホームページができるでしょう。
また、この業界は技術の革新が目覚ましいため、現時点では魅力的なホームページでも5年後には陳腐化してしまうことは確実です。すっかり陳腐化したホームページに、数年先もリース料を支払い続けるのは得策とは言えないでしょう。
不満があっても途中解約ができない
リース契約すると期間の途中で解約できません。消費者と事業者の二者間ならクーリングオフ制度がありますが、リース会社という第三者を介するこの契約ではは、この制度の適用外。5年契約を結んだ場合、5年後までリース料を支払い続けなければならなくなります。
どうしても解約したいなら「残債の一括支払い」しかない
「作ってもらったホームページに不満がある中で長期間リース料金を支払うのはバカバカしい」という場合は、残りのリース料金を一括で支払うことができれば解約が可能です。
例えば、月3万円で5年契約を結び、1年後に解約したい場合は残りの4年間分のリース料金144万円を支払わないといけません。
リース契約を結んだ方の多くは「初期費用が高くて払えないからリースにした」という方が多いと思います。そのため、残債を一括で支払うことが難しいケースがほとんどでしょう。
自社ホームページなのにずっと他社のもの
リース契約した場合、ホームページの所有権はリース会社にあるので、トータルで高い費用を支払っていても、自社の所有物にはなりません。
リース契約が終了すると再更新するか、そこで契約を終えるかのどちらかを選べますが、どちらも酷な選択と言えるでしょう。再更新しても所有権は他社のままですし、契約を終えたらホームページは閉鎖されてしまうからです。
事業運営に全く活用されていないホームページならともかく、「リース契約で作ったコーポレートサイトが顧客からある程度認知されている」といった場合は、契約を終了するのは難しいでしょう。自社の所有権にならないことを知りながらも、泣く泣くリース契約を更新することになります。
制作会社が倒産しても支払いは続く
もし、制作会社が倒産してもリース契約はなくなりません。あくまでも契約はリース会社だからです。最初に交わした契約で定められた期間は、何があってもリース料を支払い続けなければならないのです。
ホームページの運営方式にもよりますが、仮に制作会社でしかサイト更新ができない仕様だった場合、制作会社が倒産した時点でホームページは使い物になりません。ただただリース料を意味もなく支払い続ける状況に陥ってしまいます。
ホームページ作成費の負担を抑える方法は3つ
リース契約でなくてもホームページの作成費用を抑える方法はあります。以下に具体的な方法を3つ詳しく説明しましょう。
- ホームページ作成費用を分割払いにする
- 最低限のページ数を依頼して負担を減らす
- 格安で作成してくれる専門業者に依頼する
ホームページ作成費用を分割払いにする
ホームページ制作会社に直接依頼する場合、かなり高額な費用になるのが一般的ですが、業者によっては分割払いに対応していることもあります。
初期費用に100万円かかるとしても、10回払いを結ぶことができれば負担はかなり軽くなるのではないでしょうか。制作会社によって対応は異なりますが、問い合わせてみるだけの価値はあるでしょう。
最低限のページ数を依頼して負担を減らす
費用が高すぎるのであれば、ページ数を最低限に減らして依頼するという方法もあります。ホームページの費用はページ数が多くなるほど高くなるため、ページ数を抑えることができれば大きな節約になるのです。
ホームページを作るなら盛りだくさんの内容にしたいところではありますが、最初は必要最低限の情報のみに絞って、運営していくなかで追加を検討するのも一つの手でしょう。
格安で作成してくれる専門業者に依頼する
ホームページ制作会社の料金は大手になるほど高額になる傾向があります。逆に、小規模の業者やフリーランスの個人などの場合、通常よりかなり格安で引き受けてくれるところもあります。場合によっては10万円以下でも魅力的なホームページを作成することも可能ですから、格安業者を探すのも費用の負担を抑えるのに良い方法です。
格安業者を特集した記事や、フリーランスの作成相場を解説した記事がありますので、初期費用の高さに悩んでいる方は一度チェックしてみてください。
まとめ
ホームページ作成は基本的にリース契約できないことをお伝えしました。ところが、なかにはリース契約を勧めてくる業者もあるでしょう。しかし、ホームページのリース契約には以下のようなリスクがあることもお伝えしたとおりです。
- ホームページ制作会社に直接依頼するよりトータルの費用が高額になる
- 契約期間途中で解約できない
- 契約終了後もホームページの所有権は自社のものにならない
- 契約途中で制作会社が倒産してもリース料を支払い続ける義務がある
ホームページ制作会社との直接契約でも、分割払いをお願いする、ページ数を最低限に減らす、格安業者に依頼するなど、費用を抑える方法はいくつかあります。無駄な出費を防ぐためにも、リース契約だけは避けたほうが賢明です。

鎌倉・藤沢を拠点にWEBに関わる支援を行っているtenicom合同会社の代表。WEBプログラマー、WEBディレクターを経て5年前に起業。現在は神奈川県の中小企業様を中心にWEBまわりを支援中。tenicomでは、「コンテンツの力で、Businessを支援」というキャッチコピーをもとにメディア事業の他、WEBサイト制作を安価に試せるサービスを展開中。

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ホームページというか、WEBサイト周りのドメインを含めてリース契約を結んでしまい、解約したらホームページがなくなってしまう。どうしたらいいですか?といった内容の問い合わせが弊社にも届く事があります。
基本的にはリース契約を結ばない方が良いです。記事にあるとおり、現在では昔ほど高額にならない事も多く、リース契約による利点はなさそうです。
また、ホームページを作る方法は様々ありますが、副業でやっている個人に頼むのはやめた方が良いと思います。副業でやっている人でも、素晴らしいホームページを制作してくださる人もいらっしゃいますが、運用という面では不安が残ります。突然連絡がつかなくなる人もいますので注意が必要です。