ホームページのリース契約に注意|5つのリスクや詐欺にあった際の対処法を解説

tenicom合同会社
監修者
tenicom合同会社 代表者 新井田 禎治
最終更新日:2024年01月23日
ホームページのリース契約に注意|5つのリスクや詐欺にあった際の対処法を解説
この記事で解決できるお悩み
  • ホームページのリース契約は危険?
  • ホームページのリース契約のリスクを知りたい
  • ホームページのリース契約は解約できる?

「ホームページのリース契約は高リスク?」「ホームページのリース契約で詐欺に遭ってしまった」とお悩みの方、必見です。

ホームページのリース契約とは、ホームページを定額で借りて運用するものです。なかには制作や運用のためのCD-ROMやパソコンを代用品にリース契約を結び、ホームページそのものは契約に組み込まれていない悪徳サービスも存在します。

ホームページのリース契約は、高額な場合が多く、トラブルも多いためおすすめできません。この記事ではホームページのリース契約に潜むリスクや契約してしまった際の対処法を紹介します。

ホームページ制作にお困りではありませんか?

もしも今現在、

  • どの制作会社に依頼したらいいかわからない
  • 実績豊富な会社に依頼したい
  • 名刺代わりにホームページがほしい

上記のようなお困りがありましたら、比較ビズへお気軽にご相談ください。比較ビズでは、複数のWeb制作会社に一括で見積もりができ、相場感や各社の特色を把握したうえで業者を選定できます。見積もりしたからといって、必ずしも契約する必要はありません。まずはお気軽にご利用ください。

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ホームページのリース契約はおすすめはできない

ホームページのリース契約は契約はなるべく避けたほうがいいでしょう。ホームページのリース契約にはリスクが多く、詐欺まがいのケースも少なくないためです

参照元:中小企業庁『ホームページソフトなどのリース契約はしっかり考えてから!』

そもそもリース契約とは、車やコピー機といった有形の機材や設備をレンタルするための契約を言います。無形であるホームページはリース契約の対象になりません。

ホームページのリース契約では、制作や運用のためのソフトが入ったCD-ROMやパソコンを代用品にリース契約を結び、おまけとしてホームページを作ってもらうのです。ホームページそのものは契約に組み込まれていない可能性すらあります。

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ホームページのリース契約を提案されたときは、下記のリスクを踏まえたうえで通常のホームページ制作と比較検討し、自社に適したほうを選んでください。

ホームページのリース契約における5つのリスク

ホームページのリース契約には下記のようなリスクがあります。

ホームページのリース契約における5つのリスク

初期費用が0でも支払い総額は高くなる

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ホームページをリース契約した場合、「初期費用がかからない」と提案されても支払い総額が高くなる可能性があります。たとえば下記のような条件でホームページのリース契約を結んだとしましょう。

  • 初期費用0円
  • リース料月々3万円
  • 契約期間5年

総額は「0円+3万円×12ヶ月×5年=180万円」です。機能性やクオリティ次第ですが、リース契約でないホームページ制作を依頼した場合、たいていは180万円もかかりません。

初期費用の安さにつられてホームページをリース契約すると、結局、支払う金額が高くなってしまうのです。

途中解約ができない

ホームページに限らず、リース契約は途中解約ができません。リース期間中に解約したい場合は残債を一括で満額支払うことが必要です

たとえばリース料月々3万円の5年契約を結び、契約開始から丸2年経ったタイミングで解約したいと考えたとします。この場合、残債の108万円(=3万円×12ヶ月×3年)を一括で支払わなくてはいけないのです。

高額な初期費用を避けるためにリース契約を選んだのに、途中で解約するために大きな金額を支払っていては本末転倒でしょう。

クーリング・オフも適用されない

クーリング・オフは事業者と消費者の間で行われた取引に関する制度であり、事業者同士の取引には関係がないためです。

参照元:中小企業庁『第3章 民法・商法関係|【区分】民法・特定商取引法・割賦販売法』

運用やメンテナンスをしづらい

リース契約で制作したホームページは運用やメンテナンスがスムーズにできない可能性があります。制作会社にとって、リース会社から契約年数分のリース料を一括で受け取ったあとは自社サイトへの優先順位が低くなり、運用が杜撰になるケースが多いためです

悪質な場合、ホームページ完成後の保守や運用、改善は依頼主側に任せられることも考えられます。運用や改善ができなければ、ホームページ経由の問い合わせを増やして売上アップにつなげるための施策の実行も難しいでしょう。

ホームページの所有権が自社に移らない

リース≒レンタルであり、リース契約ではホームページの所有権が自社に移りません。

リース契約の所有権について

契約満了後、リース対象物の所有権が借主に移るリース契約も存在しますが、リース契約の対象物はCD-ROMやパソコンでありホームページそのものではありません。よって契約満了後もホームページの所有権は移行しません。

契約を更新しなければ、ホームページが閉鎖されてしまう可能性もあります。仮にホームページが事業運営に欠かせないものとなっている場合、契約を更新して再び月々のリース料を支払わなくてはいけないのです。

制作会社が倒産する可能性がある

リース契約の締結後、ホームページ制作会社が倒産する可能性があります。ホームページ制作会社が倒産しても、リース会社との間で結ばれたリース契約自体はなくなりません。最初に交わした契約で定められた期間は、何があってもリース料を支払い続けなければならないのです

仮に制作会社しかサイト更新ができない仕様だった場合、制作会社が倒産した時点でホームページは使い物になりません。意味もなくリース料を支払い続ける状況に陥ってしまいます。

ホームページのリース契約で詐欺にあった際の対処法

ホームページのリース契約で詐欺にあってしまった際の対処法は、当事者同士での解決が基本です。とはいえ、法律の素人が自分で契約の不備を見つけるのは現実的でありません。どうしようもできず困ったら下記の2つのような選択肢を検討してみてください。

  • 国民生活センターに相談する
  • 弁護士に相談する

国民生活センターに相談する

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ホームページのリース契約で詐欺にあったら国民生活センターに相談しましょう。国民生活センターは消費者向けの機関です。しかし事業者であっても、同様の事例が複数相談されていればすべきことを教えてもらえるなどの可能性があります

全国統一の消費者ホットラインは「188(局番なし)」です。

弁護士に相談する

自力での解決が難しければ法律のプロである弁護士に相談するのも選択肢の1つです。実際、リース契約の締結後にホームページ制作が行われなかったとしてリース料の債務免除を要求し、裁判で認められた事例があります。必ず債務が免除されるわけではありませんが、相談する価値はあるでしょう。

参照元:裁判所判例Watch

ホームページの制作コストを抑える4つの方法

リース契約以外にも、ホームページ制作全体のコストや初期費用方法があります。具体的には下記の4つです。

ホームページの制作コストを抑える4つの方法

WordPressやWixなどを用いてホームページを自作する

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WordPressのようなCMSやWixのようなホームページ制作ツールを用いれば、プログラミングの知識やスキルがなくてもホームページの自作が可能です。

制作会社に依頼する場合と比べればホームページのクオリティは劣ります。しかし初期費用なし、ランニングコスト年間0円〜1万円程度の負担でホームページを制作・運用できるのは大きなメリットでしょう

カスタマイズ性の高さや集客難易度を考慮するとWordPressがおすすめです。簡単なHTML/CSSの知識が必要になる場合もありますが、都度調べれば十分対応できます。

ホームページの制作費用を分割払いにする

ホームページ制作会社によっては、制作費用の分割払いに対応していることもあります。あくまで分割払いですので支払い総額は変わりませんが、初期費用の100万円を10回払いにできれば負担はかなり軽くなるでしょう。制作会社によって対応は異なりますが問い合わせてみる価値はあるはずです。

最低限のページ数で制作を依頼する

ページ数を最低限まで減らして依頼すればホームページの制作費用を抑えられます。ホームページ制作にかかる主な費用はエンジニアの人件費です。ページ数を減らすことでエンジニアの工数も減るため、必要な人件費、つまり制作費用が少なく済みます

最低限、下記の4ページがあれば十分でしょう。

  • トップページ
  • 会社概要ページ
  • サービス概要ページ
  • お問い合わせページ

ホームページを運営するうえで必要性を感じたら、代表挨拶や採用情報、お客様の声などのページを追加してください。

相見積もりを行って格安の制作会社に依頼する

相見積もりを行うことで、制作費用が安い会社に依頼できます。

相見積もりとは

複数の業者に、同じ依頼内容で見積もりを請求すること。

複数の業者の見積もりを比較することで、大まかな相場を把握したうえで費用の安い制作会社に依頼できます。見積もりの信頼性を確かめるために3社以上に請求しましょう。見積もりが極端に安い場合は、手抜きの可能性がないか、リース契約ではないかなどを確認してください。

まとめ|ホームページのリース契約は避けよう

この記事ではホームページのリース契約について解説しました。

  • ホームページのリース契約はリスクが多いため、なるべく避ける
  • リース契約で詐欺被害にあったら国民生活センターや弁護士に相談する
  • リース契約以外で負担を抑えるには「自作」「分割払い」「ページ数削減」「相見積もり」などの方法がある

ホームページのリース契約を提案された際は、通常のホームページ制作と比較検討したうえで、自社に適したほうを選んでください。

監修者のコメント
tenicom合同会社
代表者 新井田 禎治

鎌倉・藤沢を拠点にWEBに関わる支援を行っているtenicom合同会社の代表。WEBプログラマー、WEBディレクターを経て5年前に起業。現在は神奈川県の中小企業様を中心にWEBまわりを支援中。tenicomでは、「コンテンツの力で、Businessを支援」というキャッチコピーをもとにメディア事業の他、WEBサイト制作を安価に試せるサービスを展開中。

ホームページというか、WEBサイト周りのドメインを含めてリース契約を結んでしまい、解約したらホームページがなくなってしまう。どうしたらいいですか?といった内容の問い合わせが弊社にも届く事があります。

基本的にはリース契約を結ばない方が良いです。記事にあるとおり、現在では昔ほど高額にならない事も多く、リース契約による利点はなさそうです。

また、ホームページを作る方法は様々ありますが、副業でやっている個人に頼むのはやめた方が良いと思います。副業でやっている人でも、素晴らしいホームページを制作してくださる人もいらっしゃいますが、運用という面では不安が残ります。突然連絡がつかなくなる人もいますので注意が必要です。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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  • どの制作会社に依頼したらいいかわからない
  • 実績豊富な会社に依頼したい
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