株の売買に確定申告は必要?対象者と税率を徹底解説

更新日:2019年12月20日 発注カテゴリ: 確定申告
株の売買に確定申告は必要?対象者と税率を徹底解説

株式投資によって副収入を得ている方は多いでしょう。しかし、株の売却益には税金がかかり、株売買の株売買益(譲渡所得)や配当金がある場合は確定申告が必要というケースもあります。では、株の売買で確定申告が必要になるのはどんな場合で、確定申告が必要ないのはどんな場合なのでしょうか?この記事では、株の譲渡(売却)などをした方で確定申告が必要になる対象者と税率について詳しく紹介します。

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株式投資の収益に対してかかる税金

株取引をした場合には、売買で得た利益に対しての譲渡所得税と、配当金によって得た配当所得にかかる税の2つがあります。譲渡所得税は株式を売った際、買った時よりも高く売れた場合にその差額に対して課される税金です。

譲渡所得税の対象となるのは上場企業や非上場会社の株式の譲渡のみではありません。有限会社の社員が持ち株を売却して利益を得た場合にも含まれます。配当所得は、配当を行っている会社の株式を、3月末などの決算期末に所有していた場合の所得で、それに対しても税金がかかります。

譲渡所得税も配当所得にかかる税も、税率は20.315%(所得税15.315%、住民税5%)です。なお、平成49年までは所得税の中に復興特別所得税分(0.315%)が加えられています。

株の収益は確定申告が必要か

確定申告が必要かどうかは株取引に利用している口座によります。証券会社で用意されている特定口座で「源泉徴収あり」を選択しているなら自分で確定申告をする必要がありません。この口座は源泉徴収選択口座とも呼ばれ、この口座で株取引をすると売買収益から自動的に税金が引かれて、それを証券会社が納税するので個人で確定申告の必要がなくなります。

ただし、特定口座で「源泉徴収なし」を選ぶと天引きがされないので自分で確定申告をしなければなりません。自分で申告すると言っても、証券会社が特定口座年間取引報告書を作成してくれるので、ある程度準備の手間を省くことはできます。

また、一般口座で株取引をしていて1年間の株取引における売却収益が20万円を超えている場合も確定申告が必要になります。この場合は「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」も自分で作成する必要があるので申告に手間がかかります。

配当所得の場合は、上場株式から配当金を受け取ったケースでは金額がいくらであっても申告する必要はありません。非上場株式の配当金については、少額配当のみ申告不要です。少額配当というのは、非上場株式から1回に受ける配当金が一定の金額以下のものを指します。

10万円×配当計算期間(月数)÷12で計算して得られた金額が1回に受ける配当金と同じかそれ以下であれば、少額配当なので申告は不要です。

特定口座と一般口座の他にNISA(少額投資非課税制度)の口座もあります。この口座で株取引をしていれば、投資元本120万円までの利益が非課税になり、利益の額にかかわらず確定申告の必要はありません。

ただし、非課課税になるのは上場株式の配当金の受け取り方法を「株式数比例配分方式」にしている場合です。登録配当金受領口座方式や配当金領収証方式、個別銘柄指定方式を選択していると税金がかかり申告が必要になるので注意してください。

特定口座(源泉徴収あり)でも確定申告をしたほうがメリットがあるケース

特定口座(源泉徴収あり)でも確定申告をした方がいいのは、複数の口座で株取引をしていて、1つの口座では利益が出ているものの、もう1つの口座では損失が出ている場合です。損益通算ができるので、確定申告をすれば天引きされた税金を返してもらうことができます。

また、配当金などと譲渡損を損益通算して源泉徴収税額に過払分が生じた時も確定申告をすれば還付を受けられます。ただし、配当金などを特定口座の「源泉徴収あり」で受け取っており、「株式数比例配分方式」で受領している場合には、年末に上場株式等の譲渡損失と配当金が自動的に損益通算されるので確定申告の必要はありません。

また、譲渡損益の年間損益合計がマイナスになってしまった時に、毎年確定申告をすることにすれば、その損失の金額を翌年以降3年間にわたって繰り越すことが可能です。注意点は、取引をしなかった年や利益がほとんどなかった年も出るかもしれませんが、その際にも必ず確定申告をする必要があるという点です。

株の配当所得の申告について

上場企業から配当金を受け取る場合には金額にかかわらず申告は不要ですが、申告する場合には総合課税か申告分離課税のいずれかを選択します。ちなみに譲渡所得の場合は申告分離課税のみです。

総合課税を選ぶと上場株式等の譲渡損失との損益通算ができませんが、配当控除があります。申告分離課税では配当控除はありませんが、上場株式等の譲渡損失との損益通算ができます。上場株式等の譲渡損失がある場合は、損益通算ができる申告分離課税を選んだ方がいいと言えます。

ただし、損失と相殺しきれなかった金額は所得になってしまうので注意が必要です。配当控除を受けるために総合課税を選択した場合には、配当所得金などを含む課税総所得金額が330万円超えで695万円以下の場合は累進税率が20%で配当控除率は10%、差し引き負担率は10%になります。

695万円超 900万円以下は累進税率23%、配当控除率10%、差し引き負担率は13%です。一方、900万円を超えた場合には、差し引き負担率は23%以上になり源泉徴収よりも税率が高くなってしまいます。ですから、所得税に限って言えば、課税総所得金額が900万円以下なら総合課税を選択したほうがいいことになります。

総合課税を選択した場合の住民税に関して言えば、課税総所得金額1,000万円以下の場合は、所得割から配当控除率を差し引くと差し引き負担率は7.2%、1,000万円超えの場合の差し引き負担率は8.6%です。ですから、総合課税を選択して確定申告すると課税総所得額にかかわらず税率は源泉徴収の場合よりも高くなってしまいます。

ただ、平成29年分の確定申告から、所得税と住民税で違う課税方式を選べるようになっています。ですから、所得税で総合課税を選択したとしても住民税は申告分離課税を選ぶことも可能です。また、住民税には「申告不要制度」もあるので申告しない(申告不要)を選ぶこともできます。申告分離課税でも「申告不要制度」でも住民税は5%で同じです。

「申告不要制度」を利用する場合には、確定申告書とは別に住民税申告書を自治体へ提出する必要があります。住民税申告書の備考欄に、確定申告書とは違う課税方式を選んでいることを書いておくと安心です。住民税申告書は住民税の納税通知書が送られてくるまでに出します。

ですから5月ごろまでということになります。ただ、自治体によっては3月15日までに提出してほしいというところもありますので確認が必要です。申告不要にせずに総合課税を選択して住民税が高くなると他の面でもデメリットがあります。

国民健康保険料は住民税に基づいて決められ、保育所の料金も住民税を基準に決定している自治体が多いので、住民税が上がると国民健康保険料や保育所の料金も上がることになってしまうのです。ですから、住民税は申告不要を選ぶのが最善です。

配当控除を受けるために総合課税を選択した場合でも他の上場株式等の譲渡損失との損益通算をするために申告分離課税を選んだ場合でも注意すべき点があります。それは、上場株式等の配当所得は合計所得金額に含まれるため、世帯を同じくする他の納税者の所得控除に影響を与えることがあるという点です。

また、介護保険料を含む国民健康保険等の金額、70歳以上の家族の医療費の自己負担割合が増えることもあるので、確定申告をするにあたってはこのことについても十分考える必要があります。

まとめ

以上、株の売買で生じる税金と確定申告の不要・必要性についてご紹介しました。譲渡所得があっても確定申告不要なパターンもありますが、反対に確定申告をすることで得られるメリットがある場合もあります。そのため、株での売買経験のある方は、しっかりと自分の状況を確認するようにしましょう。

また、株で損失が出たときには控除が受けられるように確定申告をして、節税と税金をお得にする工夫もしましょう。

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