副業で20万円以上の所得があれば確定申告が必要?会社にバレない方法とは

最終更新日:2022年12月27日
税理士
監修者
佐藤 憲亮
副業で20万円以上の所得があれば確定申告が必要?会社にバレない方法とは
この記事で解決できるお悩み
  • 副業の収入は確定申告が必要?
  • 副業の確定申告の方法は?
  • 副業が会社にばれない申告方法はある?

副業の所得が20万円以上あると、確定申告が必要です。会社員の場合、開業届を税務署へ提出していなければ雑所得として確定申告をします。そのため、役所から会社に届く特別徴収の税額表からバレてしまう恐れが。

この記事では、副業収入がある場合の「確定申告」と「知っておくと役に立つ申告準備書類や手順」について解説します。最後まで読めば、会社に副業がバレるのを防ぐ方法についても説明しています。

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副業所得が20万円超あれば確定申告が必要

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副業所得とは、収入から必要経費を控除した残りの金額です。残った金額が20万円を超えた場合、確定申告が必要になります。

この副業所得は、大きく分けて次の2つのパターンがあります。

  1. 会社員のように本業がある上で副業をしている場合
  2. アルバイトやパートと副業を行っている場合

1の場合は、明らかに本業と副業の所得金額は区別しやすいです。会社員の方は、本業収入が減少していたとしても関係なく申告が必要です。

2は主たる給与の判別の仕方により副業の範囲が1カ所だけではない場合があります。

会社員のように本業がある上で副業をしている場合

本業が会社員であり、副業をしているという場合です。Wワークもあてはまります。

会社員の場合「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出しているか否かで判定できます。給与所得者の扶養控除等(異動)申告書は、主たる給与先である会社に提出します。

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を2か所に提出することはできないため、提出先が主たる給与と判定できるのです。

アルバイトやパートと副業を行っている場合

アルバイトやパートと副業を行っている場合は、合計の所得を計算しなければならず、確定申告が必要です。

パートやアルバイトと副業をしている場合、会社員の副業と変わりはありません。パートやアルバイト先のどこか1カ所で給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を提出していれば、そこが主たる給与です。

パートやアルバイトの場合は注意が必要です。配偶者や親族の扶養に入っている場合、パートやアルバイトの所得と副業所得の合計額で扶養から外れてしまう可能性があります。扶養から外れると、配偶者や親族の源泉所得税額に影響が出ます。

扶養親族・被扶養親族に出る影響

被扶養者に出る影響は、収入で103万円を超えた場合に扶養親族からはずれ源泉所得税を納めることです。収入が130万円以上になった場合、社会保険も扶養からはずれます。

扶養者に出る影響は、扶養親族が減ることで源泉所得税が高い税率になることです。

副業所得が20万円なくても確定申告が必要なケース

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副業所得が20万円に満たなかったとしても、医療費控除や年末調整の誤りにより確定申告が必要になる場合があります。確定申告は、所得税を納めるだけではありません。納めすぎている税金の還付もあります。

還付される税金は、すでに納税している金額が上限です。源泉徴収は給与や報酬を支払ったときに徴収されます。徴収された方が自分で納税していないことがほとんどです。

確定申告をすることで、本来の正しい収入と所得、すでに納めている源泉所得税を計算しなおす必要がでてきます。

医療費控除をうけたい場合

医療費控除の適用を受け、所得税を節税したい場合には確定申告が必要で、総所得金額からマイナスできる所得控除のうちの1つです。

医療費控除は、所得が低い場合には医療費が10万円を超えていなくても適用できる場合があり、正しい所得額の計算が必要になります。

セルフメディケーション税制を適用したい場合でも同じように正しい所得額が必要です。そのため、副業所得を含むすべての所得が必要になります。

年末調整に誤りや控除漏れがある場合

年末調整に間に合わない控除証明書や、明らかに計算ミスがあった場合は確定申告が必要です。会社員の方は12月の給与で年末調整し、1年間の源泉所得税の精算をします。還付になる方もいれば徴収になる方もいます。どちらも正しい計算方法であれば問題ありません。

例えば、保険料の控除証明書を紛失してしまった場合、再発行をしてもらうと年末調整に間に合わなくなります。間に合わないときには確定申告することで、正しい源泉徴収税額にできます。

保険料控除の場合は、所得から控除額を直接マイナスし、その上で、所得税を計算するため副業所得を計算する必要があります。

副業の確定申告に必要な書類とは

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副業所得の確定申告に必要な書類は、副業収入に関係する経費の領収書や光熱費の領収書などです。書類がないと、申告した所得が「本当に正しいかどうか」を証明できません。税務調査があった場合に修正申告が必要になる場合もあります。

このような事態にならないためにも、代表的な経費について理解しておきましょう。

光熱費の領収書や家賃の契約書

自宅で副業をしている場合、光熱費や自宅へ家賃を支払うことで経費として認められます。電力会社やガス会社から請求が来た全額を経費にすることは難しいですが、事業用(副業分)とそれ以外に分けることができれば経費にできます。

按分方法の一例

電気代の場合、1日24時間のうち副業で使用している時間が4時間あったとすれば24分の4にあたる約17%を経費にできます。

家賃を経費にする場合、必要になるのは賃貸借契約書です。自宅とはいえ事業用に自宅を借りるので、契約書は必要です。1カ月の金額と自動更新の旨を記載しておけば、毎年契約書を作成する必要はありません。

家賃の場合も光熱費と同様に、部屋数で按分する方法や全体の広さから使用している広さの割合を計算し、近隣の家賃相場で計算する方法があります。

注意:計算の証拠は残しておくべき

どちらの場合も按分するための根拠が必要になるため「どのように計算したか」という証拠は残しておくのがよいでしょう。

副業収入を得るためにかかった経費

ライターの場合、依頼された案件内容で執筆する際に専門書を購入することがあります。収入を得るために必要な支出は経費として計上できます。

証明となる根拠資料とは

経費として計上するには根拠となる資料が必要です。書籍だけではなく備品も対象となるため購入時のレシートを残しておくといいでしょう。「領収書の方が良いのでは」という方もいますが、購入した内容が詳細にわかるレシートが最も証拠能力が高いです。

領収書でも問題はありませんが、金額が高くなった場合記載されている領収書の金額の中身が正しいかどうかを判断できかねます。税務調査では、疑わしきものは否認されるケースが多いので、領収書には注意が必要です。

違いはどこ?確定申告で副業を雑所得にするか事業所得にするかの違い

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副業の確定申告で問題になるのが「雑所得」なのか「事業所得」なのかという点です。基本的には、事業所得として計上するには開業届を提出する必要があります。なければ雑所得で申告します。

ポイントは「事業所得」として申告できるだけの証拠があるかどうかです。300万円を基準に雑所得か事業所得かを区分する考え方がありますが、ここには注意点があります。以下の2つからみていきましょう。

  • 開業届の有無
  • 帳簿の有無

開業届の有無

開業届を税務署に提出し「事業」として認められていることがポイント。提出していなくても「社会通念上どうなのか」という判断基準もあるので注意です。

社会通念上で判断するものの代表格に、副業の不動産所得があります。不動産所得は事業とされる基準に「5棟10室基準」というものがあり、駐車場の場合は50台です。この基準を満たす場合は「事業的規模」となり不動産所得として確定申告します。

帳簿の有無

今年はじめて副業の確定申告をする方は、特に注意をしてほしい「帳簿の有無」というポイントがあります。内容は次のとおりです。

項目1 帳簿の作成・保存がない場合、副業からの収入が300万円以下の場合はすべて雑所得
項目2 帳簿の作成・保存がない場合、300万円超なら事業所得である証拠を提出できる場合を除いて雑所得
項目3 帳簿の作成・保存がある場合、社会通念上の判断で収入金額にかかわらず、おおむね事業所得

帳簿作成と保存の有無で事業所得で申告するか、雑所得で申告するかが変わります。

副業が会社にバレないためのポイントは確定申告書の作成時

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会社に副業がバレる原因に多いのが「住民税」です。会社員の場合、特別徴収って給与から毎月住民税が控除され、会社が本人に代わって納付します。このときの金額で副業がバレてしまうのです。

ではどうすれば会社にバレずに済むのでしょうか。それは確定申告書のチェックする場所です。

住民税は「自分で納付」を選択

確定申告の主な目的は所得税を申告することですが、所得税の確定申告書には住民税に関する記載部分があります。

確定申告書の第二表に「住民税に関する事項 住民税の徴収方法」という欄の「自分で納付」に〇をつけることで、副業にかかる住民税は普通徴収(年4回)にできます。

会社に役所からの通知書でバレることも

「自分で納付」に〇をつけなかった場合はどうなるのでしょうか。

会社には、従業員が居住する役所から直接通知が届きます。最近は電子の場合が増えてきていますが、紙を利用しているところは、従業員に渡す住民税の通知書と、会社保管用の通知書の2種類が届く仕組みです。

従業員ごとで多少の控除内容はかわるものの、同じくらいの給与を支払っている従業員同士で、住民税の額が大幅に異なれば会社に副業がバレる可能性が高くなります。

対外的に副業を認めざる得ないケースもありますので、まだまだ注意は必要です。

確定申告書の提出と納税期限

確定申告書には、申告期限と納税期限があります。一般的によく知られている期限と異なる期限もありますので、ここでは両方をご紹介します。

申告書を作成しても、申告期限までに提出しなかった場合や、納税があるのに期限内に納税できなかった場合にはペナルティがあるため、注意しましょう。

確定申告書の提出期限・提出先

所得税の確定申告の提出期限は3月15日です。納付書を利用して自分で納税する場合の納付期限も3月15日です。

一般的に申告開始の日は2月16日からと思われがちですが、還付申告の場合は、2月15日以前でも申告できます。例年通りであれば令和4年分の申告受付は、年明け1月4日以降から受付が開始されます。

確定申告書の提出先

確定申告書の提出先は、提出時の納税地を所轄する税務署長です。申告書に記載される提出先が税務署長となっているだけで、実際に提出するのは所轄税務署の受付です。

納税地とは一般的には住所地(住民票の住所地)です。住所地ではなく副業を行っている住所で申告することも可能ですが、手続きが必要なので特別なことがない限り、居住地の税務署で問題ありません。

申告期限ギリギリの提出には弊害も

申告を3月15日の申告期限ギリギリに行った場合、住民税の額が途中で変わることがあります。住民税は5月に決定して会社に通知が届くのですが、申告が遅い場合には8月になることも。大幅に金額が変更になる場合もありますので、注意しましょう。

所得税の納付期限・納付方法

納付の場合、自分で納付せず振替納税という方法も選択できます。振替納税は税務署が期日になると申告している銀行口座から引き落としをする方法です。令和4年分の振替納税日は令和5年4月24日です。

還付の場合は、申告からおおむね1カ月程度かかります。混雑具合によってもう少しかかる場合もあります。明らかに還付の場合、1月4日の開始と同時に申告すると1カ月かからないこともあります。逆に3月15日に申告すると1カ月以上かかるケースもあります。

参照:国税庁HP「主な国税の納期限(法定納期限)及び振替日」

まとめ

副業で20万円以上の所得があれば確定申告が必要です。住民税も、同じ確定申告書の中で処理します。正しい金額で所得税と住民税を納税するためにも、副業で得た所得も確定申告しましょう。

監修者の一言

副業を行うことにより得た所得は、 全てが事業所得になるのではなく、所得者の状況、取引内容により、事業所得にあたるのか、雑所得にあたるのかの判断が必要です。一般的には取引が事業的な規模で行われているのかにより判断を行いますが、その事業的規模であるかどうかの判断は、複数の観点から総合的に行う必要があります。

なお、総合的な判断を行う際は、下記項目を検討していく必要があり、これらをご自身の取引に当てはめて検討してみましょう。
・反復・継続・独立して行っているか
・有償性があるか
・自己の計算と危険において行っているか
・その収入で生活をしているか等の生活状況
・社会通念上、事業として認識されているか
・帳簿書類などを適正に作成、保存しているか

細かい論点は他にもありますが、まずはこれらを用いて総合的に判断します。事業所得となる場合は青色申告等の特典を受けることができますが、副業的な小規模なものと判断できる場合は、雑所得として申告することになりますのでご注意ください。

税理士
佐藤 憲亮
監修者

京都市出身。 医療系特化事務所、税理士法人の社員税理士(役員)を経て、気軽に相談できる専門家として税務顧問業務をメインに活動。実務で得た知識や経験を活かし、税務記事や税務論文の執筆、ブログの運営をしている書くことが好きな税理士。大学卒業後、税理士事務所で14年の実務経験を積みながら、大学院で税法を学ぶ。2020年に税理士登録。2023年6月に京都市中京区にて独立。また、顧客企業の利益最大化を実現するため、バックオフィスの効率化や改善に力を入れており、経理代行及びコンサルの事業会社を設立。経理、財務、税務の支援を得意としている。

比較ビズ編集部
執筆者
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