土地家屋調査士の費用・報酬相場はいくら?現役土地家屋調査士が解説!

更新日:2021年10月07日 発注カテゴリ: 不動産登記
土地家屋調査士JP
監修者
代表取締役 田中 優輝
土地家屋調査士の費用・報酬相場はいくら?現役土地家屋調査士が解説!

土地家屋調査士の主な業務は、不動産の測量や登記に関するさまざまな調査・手続きを行うことです。しかし、依頼内容や不動産の状況が異なれば、費用・報酬が違ってくるのは当然。土地家屋調査士への依頼を検討している方は「何を依頼するのか」「費用や相場がどのような要素で変動するのか」などをよく把握したうえで事務所を探していくことが重要です。そこで本記事では、土地家屋調査士に仕事を依頼した場合の費用・報酬相場や費用が変動する要因を現役土地家屋調査士が解説!記事の最後には「良い土地家屋調査士の見分け方」についても解説していますので、是非最後までご覧になってみてください。

土地家屋調査士の費用・報酬相場

土地家屋調査士に測量や登記を依頼した場合、「土地を売る」「建物を建てる」の2パターンで費用相場が変わります。

土地家屋調査士の費用相場:土地を売るときは40万〜100万円

一般的な一軒家の敷地土地境界確定測量であれば、費用相場は40万円〜100万円程度です。ただし「前面道路が公道なのか私道なのか」によって費用が変わってきます。 

前面道路が公道であると、一般的には都道府県や市町村との協議が必要になるため、費用が高くなる傾向があります。また「隣地者は何人いるのか」も見積金額に影響します。

隣地の方々の数が、東・西・南・北で4名であればそこまで大変な業務ではありませんが、境界が接する隣地の数が多い、隣地が共有地である場合、10名、20名と境界の承諾を得なければならないこともあります。 特に、隣地が分譲マンションの敷地である場合などは注意が必要です。

  • 建物が建っているかどうか
  • 土地の広さはどれくらいか
  • 既存の境界標はあるのかないのか
  • 現場は都市部か地方部か

などなど、様々な要素によってその土地ごとに費用は変動します。 

上記は一般的な一軒家の敷地のケースであるため、広大な土地を売却するときは数百万円の費用が掛かる場合もあります。

土地家屋調査士の費用相場:建物を建てたときは8万〜10万円程度

普通の一軒家を新築した時に必要な「建物表題登記」であれば、8万〜10万円程度が相場です。

建築確認の際、建築士が建物の面積を算出し図面を作成しますが、これらは建築基準法に基づく内容であるため、土地家屋調査士はその図面を不動産登記法に基づいた形に引き直し、登記を申請します。 

見積金額に影響する要素としては「事務所からの距離」が挙げられます。事務所と現地の距離が遠ければ旅費と移動時間がかかるため、費用が高額になる傾向があるからです。

ただし、事務所によって土地家屋調査士の費用・報酬が大きく異なるというわけではありません。経費の違いによる少しの費用差を重視するよりも、信頼できそうな土地家屋調査士に依頼することがおすすめです。

不動産登記の表題部とは?

日本の土地・建物は、不動産として特定されたうえで個々の「不動産登記事項証明書」に詳細情報が記載されます。

これが不動産登記です。登記事項証明書には、どのような土地・建物なのか?不動産の状態を記載する「表題部」、その不動産の所有者・権利者はだれなのか?を記載する「権利部」に分かれています。

2021年10月現在、権利部への登記は義務付けられていませんが、表題部は登記が義務付けられています。この表題部への登記を任せられるプロフェッショナルが「土地家屋調査士」です。

土地家屋調査士の役割に関して

土地家屋調査士を必要とするシチュエーションは、主に「土地を売りたい」時と「建物を建てた」時です。たとえば「土地を売りたい」時、「どこまでが自分の土地で、どこまでがお隣さんの土地なのか(=境界)」がはっきりしていないことが多々あります。

そのまま売却してしまうと後々買主様とのトラブルにつながりかねません。

土地に関して

そこで、土地家屋調査士が測量を行い、正しい境界を示した図面を作成し、書面に隣地者全員から境界についての確認のハンコを頂きます(=土地境界確定測量)。

単純に土地を測量して終わりではなく、法務局や役所・税務署などから根拠資料を収集し、民法等の関連法規と照らし合わせて土地境界の位置を責任を持って判断した上で、隣地の方々の承諾を得ます。純粋に土地を扱うプロとしての役割が求められる領域です。

また、「土地を一部だけ売りたい」といった場合には、事前に土地を分割しておく必要があります(=土地分筆登記)

原則、土地を分割する場合には上述した土地境界確定測量が必要ですが、土地家屋調査士であれば土地分筆登記とあわせたワンストップ対応が可能なため、費用を抑える効果も得られます。

万一、隣地の方との境界トラブルが発生してしまった場合でも、認定を受けた土地家屋調査士であれば、弁護士と協働した境界トラブルの紛争解決が可能です(=ADR, 民間紛争解決手続代理業務)

いきなり裁判を起こして、土地境界を決めてもらう方法もありますが、土地境界のプロである土地家屋調査士、法的紛争解決のプロである弁護士がタッグを組み、話し合いでの円満解決を試みることがおすすめです。

建物に関して

新築・改築・増築を問わず、建物を建てた場合は法務局に登録しなければなりません(=建物表題登記)。たとえば、表題登記のされていない建物は、抵当権設定登記ができないため、住宅ローンなどが活用できなくなってしまいます。

こうした事態を避けるため、土地家屋調査士が正確な建物の仕様を不動産登記法に基づいて登記していきます。

その他、登記の際に登記官の決定が不当であると思った場合の不服申し立て(=審査請求)や、あいまいな境界を特定する際の手続き(=筆界特定)においても依頼者様に代わって土地家屋調査士が代行できます。

良い土地家屋調査士の見分け方

「良い土地家屋調査士の見分け方」についてお話します。基本的に土地家屋調査士は測量登記のプロ集団です。一般的に、先輩の土地家屋調査士の事務所で数年間修行して実務を学び、それなりに難しい国家試験をパスしたうえで晴れて土地家屋調査士として開業します。 

しかしながら、これはどんな資格にも言えることですが、「資格をもっている専門家だから100%安心」などということはありません。

一昔前、一級建築士が建物の耐震に関する構造計算書を偽造して大きな社会的事件になりました。残念ながら土地家屋調査士の中にも、「手抜き仕事」が原因で懲戒(=罰のようなもの)を受けてしまう人が毎年一定数存在します。

測量図や登記内容の問題点が売買直後に発覚するケースもありますが、最悪のケースでは、次に不動産を売却したり相続する時、つまり20年後や30年後に大きなトラブルとなって依頼者様を襲う場合もあります。

そうならないためにも、見積金額の安さだけで土地家屋調査士を選ぶのはあまりおすすめできません。では、良い土地家屋調査士を見分けるポイントにはどのようなものがあるのでしょうか?3つ、挙げたいと思います。

「発注前のコミュニケーション」を充分に取ってくれるか?

まず重要なことは「発注前のコミュニケーション」を充分に取ってくれるか?です。後々想定外の事態が起きてしまわないよう「発注前」というのがポイントです。

良い土地家屋調査士は、あらゆる可能性を想定して依頼者様から様々な情報の聞き取りを行いますが、中でも一番重要なのが測量登記の「具体的な目的」です。

たとえば目的が「売買」ならば、敷地内に今はもう無い昔の建物の登記記録が残っている場合があるため、買主様に譲渡する前にその登記を消しておく(=建物滅失登記)必要があります。

目的が「建築」ならば、建築士が新しい建物を設計するため、必要な地盤の高さを測っておいたり(=高低測量)、高めの建物を建てる際であれば、隣地への影が問題にならないよう正確な方位を測っておく(=真北測量)場合もあります。 

この「発注前のコミュニケーション」をしっかり取っておかないと、決済直前になって決済日を後ろ倒しにせざるを得なくなったり、後になって「実はこの業務も必要でした・・・」と想定外の追加費用が掛かる場合もあります。 

また、人間関係も重要です。例えば、土地境界確定測量をする場合には、隣地の皆様のご協力が不可欠です。境界の確認のためにわざわざ時間をとって立ち会ってもらったり、「土地境界確認書」という書面にハンコを頂いたりしなければならないためです。

 一般的には「お互い様だから」と快くご協力頂けるのですが、中には「引っ越してきたときに挨拶に来なかった」「庭の木の落ち葉がこっちの土地に落ちてきて掃除が大変だった」など、隣地者同士のちょっとしたボタンの掛け違いでご協力が得られないパターンもあります。

そうなれば、売却が進まなくなってしまうというケースも実際にあります。

そうならないためにも、事前に依頼者様と隣地の方々のと人間関係を知っておくことは非常に重要です。良い土地家屋調査士であれば、最初の近隣の皆様へのご挨拶の段階から、そういった細かい感情の部分にも気を配りながらお願いに上がってくれるはずです。

不動産取引の全体像についての視点を持っているか?

土地家屋調査士に求められる役割は、単に測量や登記をすることではありません。たとえば、これから不動産売買を控える依頼者の方であれば、「取引がスムーズに進むようにしたい」「取引が終わった後もトラブルに巻き込まれること無く安心して暮らしたい」といった、もっと大きな目的があるはずです。 

その目的を達成するために、不動産業者や金融機関、司法書士などその道のプロが協力して依頼者様の取引を良い方向へと導いていきます。土地家屋調査士もそうしたプロの一員であり、「測量」や「登記」は、その目的を実現するための手段の一つにすぎません。

「測量」や「登記」の一部分にのみにしか気を配れない土地家屋調査士もいますが、「依頼者様が最終的にしたいこと」を実現するためには、不動産取引の全体像を把握した上で、他のプロたちと足並みを揃えて業務を遂行していく必要があります。 

そういった測量や登記以外の、不動産取引の全体像を把握しようと積極的にお話を聞いてくる土地家屋調査士は良い土地家屋調査士であると言えると思います。

「できないこと」をはっきりと「できない」と断れるか

「土地の境界をもっと隣地寄りにしてほしい」「本当は○○な建物だけど、○○ということで登記してほしい」といったご要望があった場合、良い土地家屋調査士はまず「それは出来ません」と答えます。

これは単に土地家屋調査士側が「面倒くさいから」「リスクを負いたくないから」という理由で断るのではなく、最終的に依頼者様がトラブルに巻き込まれてしまい、損をする可能性がある場合が殆どだからです。

依頼が欲しいからと思わせぶりな態度をとったり、ある程度業務が進んでから後になって「やはりできません」ということでは、良い土地家屋調査士とは言えないでしょう。

要望があるのに「できません」と言われてしまった場合は「なぜできないのか?」を聞いてみましょう。

良い土地家屋調査士であれば、納得のいく根拠を示して説明してくれるはずです。もっと言えば、依頼者様が「なぜそうしたいのか?」を聞いて、「それだったら、こんな方法ならありますよ!」などと別の提案してくれる土地家屋調査士であればベストですね。

まとめ

「土地家屋調査士に何を依頼するか」「依頼内容ごとの費用の相場は?」「良い土地家屋調査士の見分け方」についてお話してきました。一生に一度あるかないかの不動産取引。是非、信頼できる土地家屋調査士に測量登記を依頼することで、依頼者様にとっての取引が「気持ちの良い思い出」なれば良いなと思っております!

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土地家屋調査士JP
代表取締役 田中 優輝
監修者

東京の不動産開発業者生まれ。早稲田大学卒業後、NTT東日本不動産企画室で企業不動産の利活用に従事。現在はポータルサイト「土地家屋調査士JP」を運営。土地家屋調査士、宅地建物取引士、司法書士。

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