メンタルヘルス研修の費用相場は?3つの業者の料金をわかりやすく紹介

全国PHP友の会
監修者
全国PHP友の会 顧問 大江弘
最終更新日:2023年05月19日
メンタルヘルス研修の費用相場は?3つの業者の料金をわかりやすく紹介
この記事で解決できるお悩み
  • メンタルヘルス研修の費用相場は?
  • メンタルヘルス研修を実施している業者の実際の料金は?

メンタルヘルス研修の費用相場は3時間で10万円前後です。参加者の人数や研修に付随する業務にもよるため、正確な費用を知るためには見積もりをとりましょう。

本記事ではメンタルヘルス研修の概要を踏まえたうえで、費用相場を3つの業者の料金体系をもとに紹介します。最後まで読むと、メンタルヘルス研修の内容から費用感まで把握でき、どのくらいの予算が必要かを検討できるでしょう。

「メンタルヘルス研修の費用相場を知り、適正価格で実施したい」という方はぜひ参考にしてください。

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メンタルヘルス研修とは?

職場のストレスが一因となり、心身に支障をきたす社員が増えています。よく知られているのはうつ病でしょうか。そうした精神的なダメージがもとで休職あるいは退職する人が少なくありません。

またストレスに過重労働が加わると、過労死や自殺といった最悪の事態も招きます。結果として労働生産性は落ち込み業績も悪化します。

休職者が増えれば他の社員の負担が増し、最悪の場合、仕事が立ち行かなくなることもあります。ストレスへの対応は現代社会における大切な課題なのです。

メンタルヘルス研修は、ストレスを適切なレベルに保ち、より過ごしやすい職場環境を構築、維持することで、仕事の成果を高めようというものです。

主な内容としては個々人が自分自身のストレスに気づき対処するためのもの、部下の変化に気づいて適切に対処するための管理職向けのもの、さらには、休職から復帰した社員のためのプログラムもあります。

メンタルヘルス研修の目的・メリット

メンタルヘルス研修の基本は、個々人が自分のストレスに気づき、理解し、適切に対処する方法を習得することです。ストレスを抱え、心身が悲鳴を上げているのになぜか気がついていない人がいます。

放置しておくと、些細なきっかけで精神的なバランスを失い、起き上がることさえできなくなりかねません。メンタルヘルス研修では、まず自らの状況に気が付くことから始めます。分析はその後になります。

ストレスをまったくなくしてしまうことは出来ません。そもそもなくすべきものでもありません。大切なのは、ストレスに振り回されるのではなく、コントロールできるようになることです。そうすることで、業務に集中できるようになり、生産性も高まってきます。

「健康の問題を抱えつつも仕事(業務)を行っている状態」をプレゼンティーイズムと言います。心身の調子が悪いまま仕事をしてしまい、思うように成果が上がらないという意味でも使われます。

往々にして、十分に能力を発揮できない上に体調もさらに悪くなってしまうため、生産性は低下、コストが増大と、まったく良いことがありません。

メンタルヘルス研修では、心身の健康を維持、管理するため、ときには思い切って休養する意義を学びます。またそれが、高いパフォーマンスの発揮に通じ、仕事の生産性も上がるというマネージメント感覚を身につけていきます。

メンタルヘルス研修の内容・プログラム例

メンタルヘルス研修には以下の2つの種類があります。プログラムの例をそれぞれ紹介していきましょう。

  • 社員全員を対象にしたセルフケア研修
  • 管理職やチームリーダーを対象にしたライン研修

社員全員を対象にしたセルフケア研修

以下の7工程から、社員全員を対象にしたメンタルヘルス研修のプログラムの一例をご紹介します。

  1. オリエンテーション(30分)で、研修の内容と目的の説明を聞きます。
  2. 実例をもとにメンタルヘルスの施策の重要性と目的、ストレスとストレス反応の関係、解決志向のメンタルヘルスについて学びます。(60分)
  3. 問題解決のためのアプローチの仕方(解決志向と問題志向)、解決志向の考え方について学習します。(90分)
  4. ケースやワークを用いながら、解決志向を実行するためのコミュニケーションスキル(傾聴、承認と称賛、質問と発問)を学びます。(午後の最初の90分)
  5. 解決志向を実行するための要素について学び実際に練習します。(120分)
  6. 解決志向のメリットについて自分で整理します。
  7. まとめとして職場で実践するための最初の一歩を設定します。(30分)

管理職やチームリーダーを対象にしたライン研修

以下の6工程から、管理職やチームリーダーを対象にしたライン研修のプログラムの一例をご紹介します。

  1. 最初にメンタルヘルスの現状についての講義を聞き、ワークでは部下や後輩に関する心配を踏まえてどう行動すべきか(ラインケア)を考えます。
  2. ストレスの要因とストレス反応、ストレスに対する対処の仕方などに関する講義を聞きます。
  3. ラインケアの基本を理解するための講義があります。
  4. ラインケアの意味についての話を聞き、ハラスメントを自覚することやメンタル不調の予兆把握などに関する演習を行います。
  5. メンタルの不調で休業した社員の職場復帰までのサポート方法、メンタルヘルスを踏まえた職場づくりに関する講義を聞きます。
  6. 最後にまとめになります。

メンタルヘルス研修を実施するポイント

では、メンタルヘルス研修を実施するポイントについて見ていきましょう。下記の通り主に3つのポイントがあります。それぞれ解説しましょう。

  • 自分の物事の捉え方のパターンを理解する研修
  • コミュニケーション能力を向上させる研修
  • 研修で学んだことを実践できる環境作り

自分の物事の捉え方のパターンを理解する研修

メンタルヘルス研修を実施するにあたっては、まず自分の物事の捉え方のパターンをつかみ、必要に応じ変化させる能力を養います。人によってストレスと感じる事柄は異なります。それぞれが自分の感じているストレスや物事のとらえ方について理解し、調整する能力を身に付けることが基本です。

コミュニケーション能力を向上させる研修

また、研修を通して職場でのコミュニケーション能力を向上させるということも重要なポイントになります。職場の人間関係はストレス円滑の原因になることが多いため、コミュニケーションができるような話し方、聞き方ができれば、職場環境の中でのストレスの軽減が図れるというわけです。

研修で学んだことを実践できる環境作り

さらに、研修で「上司に相談するように」「体調が悪い時は休むように」と言われても、それができないから困っているという声があがる場合があります。

これは、必要に応じて適切な休養をとることが職場環境や会社のためになるという認識が、全社共通のものになっていないからです。話し合いだけで終わるのではなく、具体的な就業規則や管理職の業務として明確に位置付けることも求められます。

部下が自分の状態を上司に伝えやすくなる仕組みが必要です。さらにセルフケア、ラインケアのメンタルヘルス研修と平行して精神保健福祉士等による年に1回のストレスチェックの実施、メンタルヘルス推進担当者の選任、相談窓口やメンタルヘルスに強い産業医の設置など、多用な取り組み方があります。

職場の状況に応じて取捨選択し、最も適切な仕組み作りを行うことができます。

メンタルヘルス研修の費用・料金相場

メンタルヘルス研修の費用は参加者の人数にもよりますが、3時間で10万円前後です。ここでは、メンタルヘルス研修を実施している業者の料金を以下の3つからご紹介します。

  • 「スマイル・アンド・エール」
  • 「ブルーコンシャス」
  • 「メンタルサービスのラッカル」

「スマイル・アンド・エール」

大阪の「スマイル・アンド・エール」では約3時間で10万円(税別)、約6時間で18万円(税別)です。受講者は20名までです。この料金には2時間程度の事前打ち合わせの料金も含まれています。

また、研修費用のほかに、参加者1名につき1,000円の資料作成費が必要になります。このほかに交通費や会場費(必要な場合)が別途かかります。人数や研修時間については相談で、調整してもらうこともできます。

「ブルーコンシャス」

主に関東の会社を対象に研修を行っている「ブルーコンシャス」の研修料金は1時間当たり3万5,000円〜です。原則として3時間以上で、1〜2時間の場合は4万5,000円(税別)です。

初回打ち合わせは無料ですが、研修費用のほかに、テキスト・プロジェクター用資料として3万円〜5万円かかります。交通費・宿泊費の支払いも必要です。講師の所感が記された研修報告書の作成は無料です。

「メンタルサービスのラッカル」

「メンタルサービスのラッカル」では研修1回につき10万円が基本料金ですが、内容や参加者の人数によって料金が変わります。たとえば、1時間なら3万円〜、2時間は5万円〜、3時間は7万円〜、4時間は8万円〜となっています。

ほとんどの業者では研修期間が1日か2日で研修時間は1日3〜4時間程度ですが、中には1〜3日の研修で1日8時間というところもあります。

まとめ

メンタルヘルスケアは現代の企業では欠かせないものとなっており、メンタルヘルス研修はその重要な一端を担っています。

メンタルヘルス研修を通して、社員が健全な心の状態を保ち仕事に従事することができるようになることは、企業にとっても多くのメリットがあります。手当や補償金など金銭的負担を軽減でき、ブランド価値の失墜を防ぐこともできます。

また、メンタルヘルス研修を効果的なものにするには、定期的なメンタルヘルス研修と同時に、学んだことを実践できる職場環境づくりにも力を入れていく必要があるでしょう。

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監修者のコメント
全国PHP友の会
顧問 大江弘

出版社にて37年にわたり勤務。その間、実に幅広い事業活動に携わる。直販開発営業の現場経験を経て、研修事業の企画、運営管理、松下幸之助の思想研究に基づいた書籍、教材の開発や制作。新聞、雑誌への寄稿。さらに内閣府へ出向し教育改革に参画、地方自治体では教育問題や地域創成の審議委員としても活躍。近年は、国内はもとより韓国、中国、台湾等にて経営幹部や大学生に対し積極的に講演、講義、研修活動を行なっている。

物事を成し遂げるためには強い意思が必要です。とはいえ無理は決して続くものではありません。身も心も悲鳴を上げているのにハードワークを続ければ、壊れないまでも簡単に機能不全に陥ります。

根性論や精神論も大事です。しかしその根性や精神を支える心が病んでしまっては、どれほど才能や力があろうと、成果どころかかえってミスや失敗を重ねることにもなりかねません。心身の健康は、ひとり一人の幸福のためだけでなく、会社の成果にも直結していることを理解する必要があります。

今日のようなストレスフルな社会では、従業員の心身を健全に保ち、日々の業務に集中できるように支援することは、決して容易ではありません。職場環境の改善、生産性の向上、日に新たな発展を目指す上でも、メンタルヘルス研修というツールをうまく活用することがとても大切になっているのです。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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