ビジネスで役立つお詫びメールの書き方と注意点

お詫びメールを書く際の注意点

何かミスや問題が発生して相手にお詫びをしなければならないことになった場合は、本来であれば直接相手に謝罪するか、相手先に出向けない場合は電話で謝罪するべきです。しかし、常に直接お詫びできるとは限らず、場合によってはメールでお詫びの意を伝えなければならない場合もあるでしょう。

お詫びをしなければならない場面とは、冷静な判断をしばしば欠いているものです。まず、落ち着きましょう。冷静な状態でメールを書くことが大切です。それは前提として、お詫びメールを書く際に具体的にどのようなことに注意すればよいでしょうか。

迅速な対応

お詫びメールは可能な限り早く送ります。問題が発覚してこちらが謝罪しなければならないことがわかった時、お詫びメールを遅らせる必要はありません。

「お詫びするのであれば、正式な形で丁寧な言葉を使って…」などと考えてしまいますが、そうやっているうちにどんどん時間が経ってしまいます。どんな形でお詫びをするかよりも、問題に対していち早く対応することが、お詫びが必要なケースでは何よりも大切です。

言い訳しない

お詫びの必要なケースでも、すべてこちらのミスが原因というわけではないケースもしばしばあるのではないでしょうか。相手にも責任を負ってもらうべきと考えたくなる場合もあります。しかし、こちらが謝罪しなければならない部分があるのであれば、それについては言い訳しないことが肝心です。

当方に非があると認める部分は、お詫びメールにおいても心から謝罪します。間違っても、相手にも責任があるようなことを匂わせるようなことはしないようにしましょう。

原因を明らかに

謝罪しなければいけない不具合やミスなどが発生した時、相手が聞きたいのはお詫びの言葉だけでなく、なぜそういう事態に陥ったのかという原因です。ですので、お詫びメールでは謝罪の言葉を述べることも大切ですが、なぜこのような不具合やミスが発生したのか、その原因を明確に伝えるように意識しましょう。

それをせずに、ただただお詫びの言葉ばかりを重ねるだけでは、逆に誠意が伝わりません。相手にとっては責任逃れをしているようにも感じられてしまう恐れがあるので、気をつけましょう。

今後の対応策を伝える

不具合やミスの原因を明らかにした後で、次にその件に対して、今後発生しないようにどのような対応策が考えられるのかを相手に伝えます。

謝罪の原因である不具合やミスに今すぐ対応できるとは限りませんが、そういう場合は暫定的な対策でもよいので、まずそれを伝えます。と同時に、恒久的な原因解消の方法を考えていくと伝えるとよいでしょう。

件名はわかりやすく簡潔に

お詫びメールに限ったことではありませんが、メールの件名はわかりやすく簡潔を肝とします。ビジネスではさまざまなメールが毎日やり取りされるため、ありきたりの件名だと他の多くのメールのなかに埋もれてしまい、開封すらしてもらえないリスクもあるのです。

せっかくお詫びメールを出しても、開封してもらえないようでは意味がないどころか、相手にとっては「謝罪もない失礼な会社だ」と関係を悪化させてしまうことにもなりかねません。

ですので、お詫びメールの件名は、一目見て誰もがすぐにそれだとわかるように付けてください。また、お詫びのメールだということがわかっても、件名を長々と書くべきではありません。簡潔を心がけましょう。

具体的には、冒頭にカッコ書きで【重要】や【お詫び】などと記し、「〇〇についてのお詫び」「〇〇に関するお詫び」などの言葉を記載するとよいでしょう。

お詫びメールで使いたい表現

お詫びメールでよく用いられる表現はさまざまですが、ここではぜひ使いたい表現を絞って紹介します。

申し訳ございませんでした

定番のフレーズです。「申し訳ありませんでした」と似ていますが、「ございませんでした」とさらに丁寧語にすることによって、深く謝罪していることが伝わります。

心よりお詫び申し上げます

「申し訳ございませんでした」よりも一段階上のお詫び表現です。「心より」とあるように、真心から謝罪していることを伝えられます。商品を間違って発送したり、納品が遅れたりなど、相手に対して不利益となるような事態が発生した時に使うのがふさわしいです。

再発防止

お詫びメールでは、単に謝罪するだけでなく、お詫びの原因である不具合やミスをなくし、二度と迷惑をかけないことを伝えることが大切です。ですので、「二度とこのようなことは起こしません」と伝える意味でも、「再発防止に努めてまいります」や「再発防止に取り組んで参ります」などの文言を入れるとよいでしょう。

お詫びメールの構成

お詫びメールをどのように構成すればよいか、具体的に見ていきましょう。件名については先ほど述べたので、ここでは本文についてです。

挨拶文

お詫びメールに限ったことではなく、ビジネスメールでは冒頭に挨拶文を置きます。お詫びメールだからといって特別な言葉は必要なく、「いつもお世話になっております」のように、ビジネスでよく使われる挨拶文を用いて問題ないでしょう。

相手の問い合わせに対する返信の場合は、「ご連絡くださりましてありがとうございます」などと感謝を伝えるとよいでしょう。

お詫び

挨拶文を書いたら、さっそくお詫びの言葉を述べます。もちろん何についてのお詫びかも書きますが、注意したいのは嘘偽りなく発生した事態を書くことです。先にも説明したように、この時こちらに非があることを素直に認める姿勢を示すことが重要です。

原因の究明と対応策

次に、問題発生の原因や経緯、それを二度と発生させないための対応策を書きましょう。相手が聞きたいのは単なる謝罪の言葉ではなく、「なぜそんな問題が起きたのか？」です。原因と経緯を詳らかに説明し、再発防止のために何を行うか、具体的な対策を説明するとよいでしょう。

締めの言葉

メールの最後は締めの言葉です。くどくどお詫びを繰り返す必要はなく、「今回はご迷惑をおかけいたしましたことに対し、重ねてお詫び申し上げます」程度でよいでしょう。

まとめ

お詫びメールは体裁も大切ですが、上述したように、迅速さを第一と考えなければなりません。どんなに丁寧な表現を凝らしたところで、お詫びが遅れるのが一番やってはいけないことです。お詫びしなければならない事態が発生した時は、いち早くその原因、対応策、謝罪の言葉を相手に伝えられるようにしましょう。

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