リスティング広告のキーワードの選び方のポイントとは？

キーワード選定の重要性

リスティング広告の成功のポイントは、主にキーワード選定と広告そのもの、そしてランディングページの質と言えます。その中でも、見込み客を絞ると同時に多くの潜在客を得るために重要なのが、キーワード選定です。 どんなキーワードを選ぶかによって、集まるユーザーも変わります。また、コンバージョン率にも関わってくる大事な点です。 そのため、どのようにキーワードを探し選んだらいいかを、しっかりと分析し適用することが欠かせないのです。

キーワード選定に当たっての基本原則

キーワード選定の具体的なプロセスを見るにあたって、どんな点を意識すべきを知るようにしましょう。それにより、より効率的かつ効果的なキーワードを見つけることができるからです。

ユーザーの思考パターンを考慮する

実際のどのワードで検索がされるかは、完全にユーザーの選択にかかっています。そのため、自社で販売している商品やサービスにたどり着くためには、どんなワードが使われているかを考えることになります。 これは、自分たちがこんなワードで検索してほしいという願望によるものではありません。現実としてユーザーが考えるワードの選択肢を探すことがなによりも重要なのです。

キーワード選定ツールを効率よく使う

ユーザーの気持ちを理解してキーワードを選ぶことは大事ですが、完全にそれができるわけではありません。自分たちで考えるのは全く違う思考パターンで、ワードを検索することもよくあるからです。 そのため、客観的なデータを解析してキーワード選定をすることは欠かせない作業となります。自社サイトの内容に基づきキーワード候補を教えてくれるツールがありますので、積極的に使うことができます。 こうすることで、現実としてのキーワード使用状況を確認できて、より効率よく作業ができるようになります。また、自分たちでは考えていなかった、新たなルートからのアクセスを開拓できることもあるのです。

キーワードを選ぶための具体的な手順

キーワードを実際に選定する際には、以下のような流れで行うことになります。

• キーワード候補全ての洗い出し
• 候補の取捨選択
• バリエーションを増やす
• 最終的な絞り込み

それぞれのプロセスでどのような作業をするか、どのツールを使うといいかは後述するとして、どんな考えでそれぞれのプロセスを踏んでいくべきかをまず考えましょう。

キーワード候補全ての洗い出し

自社サイトや特定商品に関係するすべてのワードを挙げていきます。もちろん、現実的には検索で使われないような単語もあるかもしれませんが、あくまでも全ての候補を出していくという段階ですので、先入観を入れずすべて出すことにします。 ここでは、できるだけたくさんの候補があった方が選択肢が広がりますので、数に重点を置いてとにかくワードの洗い出しをします。

候補の取捨選択

相当数あるキーワード候補から、実際に検索頻度が高いものを選んでいきます。頻度だけでなく、ランディングページにたどり着いてから、最終的に契約に結びつくかどうかも検討する必要があります。

というのも、商品やサービスのカテゴリーやジャンルそのものをキーワードにすると、たくさんの検索ヒットが出てきます。しかし、それが売りたい特定の商品とは結びつかないこともあるのです。

そのため、カテゴリーやジャンルという大きな枠のキーワードではなく、より対象が絞られたワードを選んだ方が、利益に結びつきやすくなります。こうしたポイントを踏まえながら、使えるワードとそうでないものの取捨選択をしていきます。

バリエーションを増やす

候補を絞ることができたら、そのワードを広げていきます。具体的には、同義語や略語、正式名称、英字などのバリエーションを増やしていくことになります。

また、単語によっては打ち間違いが多いものや、平仮名やカタカナの両方で検索されるものもあります。同じ意味を示す単語であるものの、ユーザーによって入力の仕方が違うということを念頭に置いて、そのワードを増やしていく作業となります。

この作業にあたっては、ネットでも使える類語辞典などを使うと便利です。また、利益という面からもバリエーションの幅を考える必要があります。

あまりにバリエーションが広すぎると、それだけ無駄なクリック数が多くなる可能性があります。クリックによって広告報酬が決まりますので、できるだけ無駄なクリックを避けられるように、一定の範囲でバリエーションの幅を限定した方が良いのです。

最終的な絞り込み

この段階では、すでにキーワードの数は絞り込まれているはずです。しかし、発注する最終的な段階として、最後の絞り込みをすることでより無駄のないキーワード選定ができます。

まず、業界用語や専門用語が使われていないかを見ます。その商品やサービスに携わる人であれば使うかもしれませんが、利用するユーザーとなると専門用語はそう使わないものです。

さらに、ワードごとの報酬単価を見ることも肝心です。リスティング広告では、ワードごとにワンクリックいくらという報酬単価が決まっています。

より人気があり検索頻度が高いものほど単価が高い傾向にあります。もちろん、こうしたワードを入れればよりアクセスがアップしますが、それだけコストが高くなることにもなります。

予算の関係もありますので、報酬とクリック効率の両方のバランスを見て絞り込むことも大事です。

キーワード選定に役立つ「Google広告キーワードプランナー」

客観的にユーザーの指向を見るためにも、選定ツールを使うことは大事です。選定ツールはいろいろありますが、中でも「Google広告キーワードプランナー」は、非常に使いやすく精度も高いので、多くのユーザーに愛用されています。

具体的にどのようにツールを使ったらいいのかを、順を追ってチェックしてみましょう。

自社サイトの解析

キーワードプランナーを開いたら、サイトURLを入れるウィンドウがあります。そこに自社サイトのURLを入れましょう。

すると、サイトコンテンツの中身を自動的に解析して、どんなキーワードが重要なものなのか、どんな検索ワード候補があるかを教えてくれます。ワードは単体のものもありますが、いくつかのワードの組み合わせとなっているものもあります。

キーワードごとのチェック

それぞれのキーワードには、その単語の利用状況を示すステータスが表示されます。以下のような内容の指標がありますのでチェックしてみましょう。

• 月間平均検索ボリューム
• 競合性
• ページ上部掲載の入札単価

それぞれの指標がワードを取捨選択するための条件となります。

月間平均検索ボリューム

その単語が、月平均何回検索されたかを示します。当然検索ボリュームが大きい方が、よりユーザーによって使われているということになります。

原則としてはボリュームが大きなものから選んでいくことになります。その方がアクセス総数が増えることになるからです。

競合性

他の競合サイトがどのくらいそのワードを広告に用いているかを示す指標です。「高」、「中」、「低」の三つのステータスに分かれています。

「高」ステータスになればなるほど、それだけ多くの競合サイトがそのワードをリスティング広告などに選んでいるかを示します。全体的な傾向としては、検索ボリュームが大きなワードほど競合性が高くなります。

そのため、いくら検索ボリュームが大きくても競合性が高いのであれば、自サイトに来てくれるかの割合が低くなってしまいます。いかにして、検索ボリュームが大きいものの、競合性が低いワードを選べるかということがポイントとなってきます。

この検索ボリュームと競合性のバランスをどこに取るかということで、キーワード選定の大事なカギとも言えます。

ページ上部掲載の入札単価

このキーワードで広告を出稿し、クリックされるといくらの報酬が発生するのかを示します。金額は刻々と変化しますので、実際の広告主クリック単価実績から低額帯と高額帯に分類して表示されます。

どのくらいのクリック数があるのかを予想した上で入札単価をかけることで、具体的な予算を組むことができます。検索ボリュームが大きく、競合性が高いものほど入札単価も高くなる傾向にあります。

もちろん、入札単価が高いものほどたくさんのアクセスを稼げる可能性が高まります。しかし、それがどれほど契約に結びつくかは別の話ですので、コンバージョン率との兼ね合いを見ることも大事です。

上手にコストパフォーマンスのバランスを予想することも、リスティング広告からの利益率を向上させるために必要なのです。

キーワードのマッチタイプを設定する

リスティング広告のキーワードの指定では、キーワードそのものだけでなく、マッチタイプも指定することができますマッチタイプとは、ユーザーが検索のために入力した言葉の一部、もしくは複数のワードのうちの一つが一致した場合に広告を出すという仕組みのことです。

部分一致によるマッチング

ユーザーが複数のワードを入れて検索した際、登録したキーワードが含まれていれば広告を出すというマッチングの方法です。複数のキーワードを登録している場合、たとえ一つのワードしか合っていないとしても広告を表示することになります。

また、漢字で登録しているワードについては、同じ単語を平仮名やカタカナで入力した場合も表示されることになります。さらには、同じ単語についてよくある誤字や脱字などについても、広告を表示させることができます。

Googleの場合は、この部分一致が自動的に適用されます。もし部分一致を表示しないということであれば、機能をオフにします。

絞り込み部分一致

部分一致は、キーワードの幅を広げるものですが、絞り込み部分一致は逆に検索結果を制限するものとなります。指定したキーワードがすべて含まれている場合にのみ、広告を表示するという仕組みです。

登録しているキーワード同士に「+」マークを付けて、その複数の単語が同時に入力された場合だけ受け付けることになります。この方法によって、より精度の高い広告表示ができます。

登録しているキーワードのみだと、アクセスが非常に多くなってしまうという場合は、この絞り込み部分一致をすることで、コンバージョン率を上げることができます。

フレーズ一致

指定したキーワードが連続して入力された場合にのみ、広告を表示するというマッチングタイプです。設定では、二つ以上のキーワードを「""""」で囲むことによって、フレーズ一致を指定できます。

複数のキーワードが連続していることが条件ですので、間に他のワードが入ったり、キーワードの順番が入れ替わっている場合は広告が出ません。絞り込み部分一致よりも、さらに絞り込んだマッチング方法と言えます。

無駄なクリックをできるだけ下げたいという時に使います。また、運用をある程度続けて、コンバージョン率の高いキーワードの組み合わせだけでリスティング広告を出したいという時に便利です。

完全一致

指定したキーワードと完全に一致している場合にのみ、広告を出します。キーワードとキーワードの間に、助詞などの単語が入っても広告が表示されます。

その点では、フレーズ一致よりも広告表示率がアップします。また、誤字や略語、関連語などの入力時にも広告表示がなされます。

特にブランド名、もしくは商品名をキーワードに含めている時に有効な手段です。絞り込みがしやすいので、無駄なクリックを防止できます。

検索結果を分析して効率を上げる

リスティング広告は、実際に運用してみないと分からない点もあります。特にキーワードの利用状況は、現状を分析して改善していくことが重要になってきます。

検索クエリを参照して分析

Googleアドワーズの「キーワードタブ」の中の、「検索語句」という項目から実際に検索されているワードをチェックできます。ここで、どのキーワードでよりヒットしているかを確かめましょう。

そして、クリックされているだけなのか、契約まで結びついているのかのチェックもします。これにより、コンバージョン率の高いキーワードの組み合わせを確認できます。

クリック率が高いだけのものは排除して、コンバージョン率の高いキーワードの組み合わせのみを残します。これにより、利益率の高いリスティング広告利用ができるのです。

まとめ

リスティング広告を成功させるためには、解析ツールを用いたキーワード選びが非常に重要です。一回でベストなキーワード選定ができるわけではないので、検証を繰り返しながら改善し、より効率の良いキーワード選定ができるようにしましょう。

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