【最新】農業の青色申告におすすめの会計ソフト7選！利用するメリットを解説

農業で青色申告に適した会計ソフト7選

農業で青色申告を行う場合、適切な会計ソフトを選ぶことが大切です。 以下に挙げる7つの会計ソフトは、農業に特化して開発されたソフトや、青色申告に必要な帳簿や書類を作成できる機能が充実しているものなど、農業向けのソフトとして知られています。

1. freee

参照：freee公式サイト

クラウド型の会計ソフトで、青色申告に必要な帳簿や書類を作成できる機能が充実しています。無料版があり、初めて会計ソフトを利用する方にもおすすめです。

質問形式のため、はじめて経理業務をする方でも、直感的に操作できるようになっています。スマホアプリの利用もできるため、忙しい時期にパソコンを立ち上げなくても操作できます。

2. 弥生会計

参照：弥生会計公式サイト

30年以上開発されてきた老舗の会計ソフトで、農業簿記にも対応しています。勘定科目をカスタマイズできるため、事業内容にあった科目設定ができます。

クラウド対応のため、個人情報や取引履歴などのデータを安全に管理するために、SSL暗号化通信やバックアップ機能などを備えています。

3. マネーフォワード クラウド会計

参照：マネーフォワード クラウド会計

青色申告に必要な帳簿や書類を作成する機能に加え、複数の口座やカードの情報を一元管理できることが特徴です。税理士とのデータ共有も可能なため、確定申告がスムーズに進みます。

個人向けの場合、月額800円から利用できるため会計ソフトの経費を抑えることができます。個人事業主や小規模事業者向けに「無料のお試し期間」があります。

4. 農業簿記11

参照：農業簿記11

農業に特化した帳簿作成が可能で、勘定科目も農業用に設定されています。収支管理や農薬散布履歴の管理など、農業経営に必要な機能が備わっています。

青色申告に必要な帳簿の作成が自動化されており、初心者でも簡単に使用可能です。

5. らくらく青色申告農業版

参照：らくらく青色申告農業版

青色申告に必要な帳簿や書類を作成が、初心者でもわかりやすく設定されており、機能が充実しています。肥料や種子などの購入履歴の管理や、出荷先の管理など、農業経営に必要な機能も搭載しています。

複式簿記の知識がなくても、帳簿を写せば簡単に青色申告で使用する決算書が作成できます。農協でも使用されているソフトです。

6. かんたん農業簿記＜複式＞

参照：かんたん農業簿記＜複式＞

簡易的な複式簿記を採用しており、売上や仕入れ、経費の管理ができます。簡易的ではありますが、農業経営に必要な帳簿の作成には十分対応しており、手軽に利用できます。

申告手続きやパソコン操作が苦手な人でも簡単に入力できるのが特徴です。複式農業簿記対応と簡易な単式農業簿記対応の2種類があります。

7. エクセル農業簿記

参照：エクセル農業簿記

エクセルで作成された農業簿記記帳を提供しており、自分で簿記を作成できます。 特に農業独自の帳簿や書類の作成に向いていて、農業をしている方は誰でも簡単に操作できます。

エクエルが使用できればWindowsやMacなど機種を問わず使用でき、シンプルな会計ソフトです。月次決算や端数処理の選択にも対応しています。

農業でも青色申告をするべき理由2つ

青色申告は、農業経営者にとって重要な税金に関する制度です。申告をすべき主な理由について2つ紹介します。

最大65万円の青色申告特別控除が受けられる

青色申告すると、所得税が減額される特別控除の適用があります。 とくに、農業経営者には、青色申告特別控除として最大65万円の控除が受けられるメリットがあるため、収入に対する負担が軽減されます。

65万円控除を提供するには、e-Taxで申告書と決算書を申告する必要があります。e-Taxに対応している会計ソフトを使用すると簡単です。

申告実績1年で収入保険に加入できる

農業経営者は、収入に大きな変動があるため、収入保険に加入することが先決です。青色申告することで、申告実績を積むことができ、1年後には収入保険に加入できます。

農業は自然災害の影響を受け、収穫量が減少すると売上高に影響が出ます。売上高が減少することで収入も減少するため、減少した部分を収入保険で補填できます。

農業の青色申告で会計ソフトを利用するメリット3選

青色申告で農業会計ソフトを利用することで、業種にあった会計処理ができます。専用ソフトを継続的に利用するため、申告漏れや誤りも減少し税務調査のリスクも減少します。

農業簿記に対応している

簡易簿記に対応しているため、複式簿記の複雑な帳簿をつける必要がなく、簡単な記録で経費を計算することができます。経理の手間や費用を大幅に削減すること可能です。

農業簿記は、卸売業をはじめ一般的な事業所得の簿記とは費用科目が異なり、特殊なもので構成されています。農業専用の会計ソフトを使用することで、自分で費用科目を設定する必要がなく便利です。

農業所得の確定申告ができる（e-Taxへの対応）

青色申告では、簡易決算を行なえるため、申告漏れや誤りが少なく、税務署からの調査リスクが少なくなるメリットがあります。e-Taxに対応しているため、マイナンバーカードで電子申告も可能です。

e-Taxの画面から直接入力することもできますが、会計ソフトを利用することでe-Taxへデータの読み込みが可能です。会計ソフトを利用して日々、入力データをそのまま読み込むことで時間短縮につながります。

コストパフォーマンスがいい

専用のソフトを購入する場合やクラウド型ソフトを利用する場合でも、手書きと比較して効率的な経理管理ができるため、時間と手間を削減できます。

クラウド型のソフトの場合、自動で最新の税制に対応した内容に更新されるため、税法改正にあわせて会計ソフトの買い換えは不要です。経費削減にもつながります。

青色申告するためには農業簿記の知識が必要

農業簿記には、単純簿記と複式簿記があります。青色申告をするには、複式簿記で帳簿を作成する必要があります。

農業簿記は特有の費用科目が多いものの、解説している専門書は少ないです。専門的な知識を得るためにも、農業簿記用の会計ソフトの利用は有効です。

【農業会計の必須知識】代表的な収入3つ

農業会計には、代表的な3つの収入があります。

販売にかかるものや自分で農作物を消費したもの、販売奨励金や補填金、共済金の受取です。

販売代金

自分で育てた農作物や畜産物などの販売による収入です。売り上げの多くを占めるため、正確な記録が必要です。

販売代金は、手数料や会費などを控除する前の金額です。消費税の免税事業者の場合は税込みの金額で計上します。課税事業者の場合は、会計ソフトの設定で税込みで計上するか、税抜きで計上するかは異なります。

家事消費

別名「自家消費」ともいわれ、販売収入ではなく自分で消費した分です。畑で収穫された野菜や果物、畜産で得られた卵や肉など、自分で消費するために生産した農産物は、消費した金額を「家事消費」として記帳する必要があります。

厳密に分けられない場合には「事業用〇割」「家事消費〇割」というように、割合で按分し計算します。

販売奨励金や補填金・共済金の受取

大きな災害があった場合、農作物が収穫できず売上がない状態が発生します。被害を受けた場合、国からの補填金や共済金の受取があります。

一定の販売量で還元される販売奨励金も、申告の対象です。これらの収入は受領時期や受領条件によって異なるため、正確な記録が必要です。

【農業会計に必須】農業特有の経費一覧

農業特有の経費（勘定科目）を下記で紹介します。

農業会計ソフトの選択には無料体験がおすすめ

無料体験ができるソフトの選択をおすすめします。農業会計ソフトの選択は、自分のニーズや経験にあわせて行うことが重要です。

無料体験を利用することで、実際にソフトを使って自分にあった機能や使いやすさを確認でき、最適なソフトが選択できます。 無料体験は、自分で入力したデータを使って本番と同じような環境で使えるのも特徴です。

無料体験の期間は制限されている場合があるため、期間内に確認しましょう。

まとめ

農業経営において、青色申告は多くのメリットがあります。青色申告を効率よく行うには、農業会計に適した会計ソフトの利用がおすすめです。農業会計に適した会計ソフトはe-Taxにも対応しているため、青色申告の最大65万円控除を受けられます。

会計ソフト選びでは、無料体験を利用して使い心地を確かめると安心です。農業経営において正確な収支管理を行い、より効率的な経営を目指しましょう。

農業における確定申告や青色申告について税理士に相談したい場合は「比較ビズ」をおすすめします。農業分野に強みのある税理士に一括で見積もり請求できるため、ぜひご利用ください。

監修者のコメント

小西裕也税理士事務所

税理士 小西裕也

1990年生　大阪府出身　大阪大学経済学部卒業。個人事務所、200人規模の税理士法人で実務経験を積み、2021年に独立。「お客様との対話を大事にする」をモットーに、クラウド会計を活用し、顧客に合わせた節税策や資金繰り対策を積極的に提案。ZOOMを使ったオンライン顧問サービスを行い、クライアントは全国に。

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農業を営む上で、会計や決算の作業の効率化を図りたいとお考えの方は多くいらっしゃるでしょう。農業用の会計ソフトに必須の条件は農業簿記に対応しており、農業所得の確定申告ができるという二点です。

記事に記載のある農業向けの会計ソフトを使用するのはもちろん問題ないですが、必ずしも農業専用の会計ソフトでないと確定申告をできないわけではありません。

近年ではクラウド型（自動でデータを取り込む）の会計ソフトもあり、会計にかける時間を省力化することも可能です。確定申告はあくまで税務署に1年間の利益を報告するための手続きであり、事業の利益がいくらなのかは本来毎月確認すべきものです。

毎月正しい利益を確認するためにどの会計ソフトにすべきか、お試し版などの無料ソフトで使用感を確認し、日々触りやすいものを選びましょう。

執筆者

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