青色申告の備え付け帳簿とは?結局どれを使えばいいか

更新日:2021年03月18日 発注カテゴリ: 確定申告
青色申告の備え付け帳簿とは?結局どれを使えばいいか

特別控除による大幅な節税を目指して、青色申告を実施している事業者は多いでしょう。そんな中で迷いやすいのが、備え付け帳簿の選び方です。かなりたくさん種類のある備え付け帳簿ですが、どれをどういった理由で使用すべきかは事業主ごとに変わります。ここではそもそも備え付け帳簿とは何か、どんな種類があるのかから詳しく解説します。

備え付け帳簿とは何か

まず、備え付け帳簿が何かという疑問ですが、青色申告を行う際に最大の特別控除を狙うためには、簡易簿記ではなく複式簿記を選ぶ必要があることはご存知の通りです。 開業時に開業届を提出する際、青色申告承認申請書も同時に提出する事業者が大半ですが、青色申告承認申請書の最後には備え付け帳簿を選択する項目があり、そこにズラッと帳簿名があります。

この「備付帳簿名」の欄にあるのは、その他を含めればなんと15項目もの帳簿です。 初めて目にする名称もあるでしょうし、最後の最後に予期せぬ事態に遭遇し、提出が頓挫してしまう場合もあるかもしれません。

ただ、ここに挙げられているのは、あくまでこの先使う可能性のある帳簿という意味です。 税務署への届出の中には、確かに一度提出してしまうとそれしか実行できなくなってしまう内容もあるので慎重にならざるを得ませんが、帳簿に関してはさほど厳密に捉える必要はありません。

とはいえ、内容がまったく理解できていない状態でいい加減に選択することはできませんので、一通り把握しておくことはもちろん大切です。 ちなみに、もし青色申告でも10万円控除を目標とする場合は、難しい複式帳簿ではなく簡易帳簿でも問題はありません。

簡易帳簿で必須となるのは「現金出納帳」「売掛帳」「買掛帳」「経費帳」「固定資産台帳」5点のみですので、こちらは把握しておきましょう。

どんな種類があるのか

備え付け帳簿を理解するために、まずはその種類と内容をまとめておきましょう。

所得税の青色申告承認申請書の最後の項目にあるのが、簿記方式と備付帳簿名です。 この備付帳簿名の欄に四角で囲ってズラッと帳簿名が羅列してあり、その内容は以下の通りとなっています。

  • 現金出納帳
  • 売掛帳
  • 買掛帳
  • 経費帳
  • 固定資産台帳
  • 預金出納帳
  • 手形記入帳
  • 債権債務記入帳
  • 総勘定元帳
  • 仕訳帳
  • 入金伝票
  • 出金伝票
  • 振替伝票
  • 現金式簡易帳簿
  • その他

この中で、青色申告に最低限必要な「総勘定元帳」と「仕訳帳」は確実に理解しておいてください。 これらは青色申告で主要簿と呼ばれ、複式簿記による帳簿付けを行う際には確実に必要です。

この2つ以外は補助簿と呼ばれており、主要簿をサポートする役割を持つ帳簿です。 それではそれぞれの帳簿の意味を順番に解説していきましょう。

現金出納帳

その名の通り、現金の出し入れを記録した帳簿です。 一番わかりやすく、言ってみれば事業における家計簿であり、もちろん帳簿の残高と現金の残高は同額となります。

ただ、日付・金額・内容・理由・支払先もしくは入金元まで明記しなければならないことが家計簿とは異なる点です。

たとえば支出であれば、どういった理由でどこへ支払ったかも記載しますし、入金であれば、どういった理由でどこから入金があったかも記載します。 理由は確かに事業に関連する内容であることを説明するためで、プライベートとは完全に切り離された内容でなければなりません。

売掛帳/買掛帳

売掛帳と買掛帳はセットで理解しましょう。 事業者であれば言葉としては理解しているでしょうが、納品しても代金の入金がまだのものと、仕入れても代金の支払いがまだのものを記載する帳簿です。 売掛帳は得意先元帳とも言いますし、買掛帳は仕入先元帳とも言います。

書くべき内容は売上先や仕入先別に、日付・金額・取引内容・残高などです。 この帳簿はそもそも未回収や支払い漏れのチェックに使用するため、事業者にとっては単なる青色申告用の帳簿ではなく、事業の運営に必要な記録と言えます。

経費帳

事業を行ううえで、仕入れ以外にかかった経費を税務署に報告するための帳簿です。 日々の運営の中でさまざまな消耗品を購入することになりますし、地代家賃や水道光熱費、従業員への給与賃金などが経費として発生します。

実際にかかった費用を付けていくのはもっとも単純な作業であり、一般的な表計算ソフトで管理している事業者がほとんどでしょう。 簡易帳簿の位置づけとなっています。

固定資産台帳

固定資産に該当するのは、10万円以上で購入した設備・備品です。 事業で使用する椅子やテーブルなどの家具もそうですし、PCやプリンタなどの機器類も該当します。 事業運営に必要なもので10万円以上のものはすべて固定資産と理解してください。

その入手年月日や償却について記録するのが固定資産台帳という帳簿です。 当然ながらもっと大がかりな固定資産には、土地や建物などの不動産、工場設備などがあります。

預金出納帳

混同しやすいのが前述した現金出納帳ですが、こちらは預金の出納帳であり、銀行口座間の出入金を記録したものです。 つまり銀行の預金通帳の内容となるわけですが、それだけでは本当に経費かがわからないため、経費であることを証明できるように詳細を明記することが重要です。 付け方は現金出納帳と同様です。

総勘定元帳

勘定科目ごとにお金の動きを記録した帳簿です。 先に述べたように青色申告の主要簿であり、青色申告の特別控除を最大限に狙う場合は作成が必須の帳簿です。

仕訳帳

総勘定元帳はまだしも、なぜ仕分帳が主要簿にあたるのか疑問に感じるかもしれません。 理由は、仕訳帳が総勘定元帳の根拠となる帳簿だからです。

仕訳帳には日々起こったすべての取引を日付順に記録することになりますが、総勘定元帳はこれをもとに作成します。 毎日の取引の勘定科目を決め、借方もしくは貸方に金額を仕訳するための帳簿です。

入金伝票/出金伝票/振替伝票

この3点もセットで理解しておきましょう。 伝票は日々の業務で作成するため、作業が難しいということはありません。

その名の通り、現金が入ってきた時に作成するのが入金伝票、経費を現金で支払った時に作成するのが出金伝票、現金ではない取引が発生した時に作成するのが振替伝票です。 これらは日々の業務におけるお金の動きを、その都度記録するためのものです。

現金式簡易帳簿

現金式簡易帳簿は、現金出納帳に経費欄を加えて1本にまとめた帳簿を指します。 こちらは青色申告の特別控除額が10万円に限定され、記帳方法も実際に現金が動いたタイミングで記帳する現金主義です。

青色申告ではもっともシンプルで簡単な帳簿ですが、青色申告承認申請書(兼)現金主義の所得計算による旨の届出書を提出する必要があり、前々年の所得が300万以下の事業者に限られます。

結局どれを使えば良いのか

数多くある帳簿の概要を理解したところで、結局どれを使えば良いかは事業者が自分で決めるしかありません。 国税庁の「青色申告者のための貸借対照表作成の手引き」では、以下のように述べられています。

  • 具体的にどのような帳簿組織や記帳などが必要になるかを検討
  • 自分の事業実態にあった帳簿組織を選択するとともに、必要な勘定科目を決めることが大切

簡単に言ってしまえばこれというルールはなく、事業内容に応じるべきと言えます。 基本的には主要簿の2点は必須ですので押さえるとして、後は必要も不要も事業者側が決めれば良いというのが結論です。

備え付け帳簿で注意すべき点

いかなる帳簿を選択するにせよ、備え付け帳簿を作成するうえで注意すべきなのは、正しく正確に事実を記載するということにつきます。 帳簿はあくまで事業を多角的に把握・分析するために付けるものですので、確定申告が目的ではありません。

ただ、青色申告で特別控除の最大枠を狙うのであれば、必要な書類は必要なだけ用意しなければなりませんし、その元となる日々の取引記録は漏れのないようまとめる必要があります。 確定申告前にあたふたと焦らずに済むよう、日々丁寧に記載を継続する姿勢こそ重要でしょう。

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