クレジットカード決済の仕訳方法は?メリットや注意点を解説!

最終更新日:2024年01月26日
竹中啓倫税理士事務所
監修者
税理士・米国税理士・認定心理士 竹中啓倫
クレジットカード決済の仕訳方法は?メリットや注意点を解説!
この記事で解決できるお悩み
  • クレジットカード決済の仕訳で使う勘定科目は?
  • どのようなケースで仕訳が必要になる?
  • クレジットカード決済の仕訳で注意すべき点は?

「クレジットカード決済をした時の仕訳は?」とお悩みの経理担当者、必見です。クレジットカードで分割払いやポイント払いをしたとき、決済をキャンセルしたときなど状況により仕訳の勘定科目は異なります。

この記事では、クレジットカード決済の仕訳方法やメリット、注意点を解説します。最後まで読めば、クレジットカード利用を明確に管理できるでしょう。

青色申告と白色申告の記帳方法も紹介するため、個人事業主の方もぜひ参考にしてください。

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クレジットカードの仕訳で使用する勘定科目

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クレジットカードの仕訳では、主に以下の3つの勘定科目を使用します。

  • 未払金
  • 事業主貸
  • 事業主借

とくに個人事業主の場合、事業に関係する支出かプライベートの支出かを明確にするため「事業主貸」「事業主借」の勘定科目を適切に使用することが求められます。

未払金

クレジットカード決済した場合、よく用いられる勘定科目が「未払金」です。未払金は、後払いで商品を購入するケースでも用いられます。

個人事業主が販売を目的に仕入れた商品をクレジットカードで購入した場合は、未払金ではなく「買掛金」で仕訳しなければなりません。

事業主貸

会社のクレジットカードで個人事業主の個人的な支払いを行った場合「事業主貸」で仕訳しなければなりません。個人の出費を事業のお金で支払うことは通常許されませんが、会社が個人事業主にお金を貸していることを明記することで可能になります。

事業主借

個人事業主のクレジットカードで会社の経費を支払った場合「事業主借」で仕訳します。事業主貸とは逆に、個人事業主から会社がお金を借りていることを明記します。

会社が個人からお金を借りているため、事業主借は負債と見なされます。

クレジットカードの仕訳が発生するパターン3つ

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クレジットカード決済で仕訳が発生するのは主に3つのパターンです。

  • 会社のクレジットカードで経費を支払った場合
  • 個人のクレジットカードで経費を支払った場合
  • 会社のクレジットカードで私的な買い物をした場合

クレジットカード決済を行った場合、レシートや領収書は必ず保管しましょう。Web明細書も支出の証拠として有効ですが、閲覧できる期間が限られているため注意が必要です。

会社のクレジットカードで経費を支払った場合

会社のクレジットカードで経費を支払った場合、最初に未払金として処理し、料金が引き落とされる日に再度仕訳を行います。

たとえば、事業に使う文房具(消耗品費)3,000円分を会社のクレジットカードで支払い、翌月料金が会社の普通預金口座から引き落とされたとしましょう。文房具を購入した際の仕訳は以下のとおりです。

借方 貸方 摘要
消耗品費 3,000円 未払金 3,000円 文房具の購入

翌月に料金が引き落とされた際に以下のように仕訳することで未払金を消すことが可能です。

借方 貸方 摘要
未払金 3,000円 普通預金 3,000円 ○○銀行

個人のクレジットカードで経費を支払った場合

事業主個人のクレジットカードを使い会社の経費を支払った場合、決済を行った日に事業主が会社にお金を貸したとして仕訳します。クレジットカードの料金が引き落とされる日には、会社のお金に動きはないため仕訳の必要はありません。

たとえば、事業主が会社で使用する車のガソリン代10,000円を個人のクレジットカードで支払ったとしましょう。勘定科目を車両費とする場合、仕訳は以下のとおりです。

借方 貸方 摘要
車両費 10,000円 事業主借 10,000円 ガソリン代

会社のクレジットカードで私的な買い物をした場合

会社のクレジットカードで事業主が個人的な買い物をした場合、会社がお金を貸している「事業主貸」で仕訳します。決済した日に会社のお金は動かず、料金が引き落とされる際に会社のお金が減るため、料金が引き落とされた日のみ仕訳しなければいけません。

たとえば、事業主が家族と食事をし、5,000円を会社のクレジットカードで支払い、翌月普通口座から引き落とされたとしましょう。仕訳は以下のとおりです。

借方 貸方 摘要
事業主貸 5,000円 普通預金 5,000円 ○○銀行

クレジットカードの仕訳で注意すべきパターン3つ

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クレジットカード決済の仕訳で注意すべき点は以下の3つのパターンです。

  • クレジットカードの分割払いで経費を支払った場合
  • クレジットカードで経費を支払ったが後日キャンセルした場合
  • クレジットカードのポイントで支払いをした場合

日常的に起こり得るケースであるため、適切な仕訳方法を理解しましょう。

1. クレジットカードの分割払いで経費を支払った場合

クレジットカードの分割払いで経費を支払った場合、金利手数料が発生するため「支払利息」を使い仕訳を行います。たとえば、会社のクレジットカードで5万円の椅子を購入したとしましょう。購入日の仕訳は以下のとおりです。

借方 貸方 摘要
消耗品費 50,000円 未払金 50,000円 椅子購入費

翌月、初回の支払いが10,000円と支払利息500円だった場合の仕訳は以下のとおりです。

借方 貸方 摘要
未払金 10,000円
支払い利息 500円
普通預金 10,500円 ○○銀行

2. クレジットカードで経費を支払ったが後日キャンセルした場合

会社のクレジットカードで経費を支払ったあとに支払いをキャンセルした場合、 購入時と逆の方法で仕訳可能です。

引き落とし口座が事業用の場合、仕訳は以下のとおりです。

  借方 貸方
購入時 ○○費 5,000円 未払金 5,000円
キャンセル時 未払金 5,000円 ○○費 5,000円

事業主のクレジットカードで支払った経費をキャンセルした場合の仕訳方法は以下のとおりです。

  借方 貸方
購入時 ○○費 10,000円 事業主借 10,000円
キャンセル時 事業主借 10,000円 ○○費 10,000円

3. クレジットカードのポイントで支払いをした場合

クレジットカードのポイントで支払いをした場合、状況により仕訳方法が異なります。ポイントを使い値引きを受けた場合、経済的な利益が発生しているため「雑収入」として処理するのが一般的です。

たとえば、消耗品3,000円分を会社のクレジットカードで購入した際、500円分のポイントを使い値引きを受けたとしましょう。その場合、仕訳は以下のとおりです。

借方 貸方 摘要
消耗品費 3,000円 未払金 2,500円
雑収入 500円
文房具購入費用

ポイントを使い費用を全額支払った場合は「雑収入」として仕訳が必要です。たとえば、消耗品費1,000円をすべてクレジットカードのポイントを使い支払った場合、仕訳は以下のとおりになります。

借方 貸方 摘要
消耗品費 1,000円 雑収入 1,000円 文房具購入費用

クレジットカード決済のメリット4つ

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クレジットカード決済には以下の4つのメリットがあります。

  1. 経費の流れがわかりやすい
  2. 資金繰りが楽になる
  3. 会計ソフトと連動できる
  4. ポイントが貯められるカードもある

個人事業主も法人も、クレジットカード決済を利用することが増えています。クレジットカード決済のメリットをよく理解したうえでカードを利用することが重要です。

1. 経費の流れがわかりやすい

クレジットカード決済を利用することで、いつ、どこで、いくらの経費が使われたかが記録に残るため、経費を管理しやすくなります。

従業員が外回りのあとに会社に戻り経費を精算する手間も省けるため、従業員や経理担当者の負担を減らせるでしょう。利用明細書が発行されるため、確定申告の際に支出の証拠を残せる点もメリットの1つです。

2. 資金繰りが楽になる

クレジットカード決済を利用することで、資金繰りが楽になるメリットも挙げられます。クレジットカードを利用した場合、引き落としは通常1カ月〜2カ月です。支払いを先送りにできるため、資金繰りが楽になる可能性があるでしょう。

創業直後は資金繰りに苦しむことが多いため、クレジットカード決済を利用して資金繰りを改善することを検討できます。

3. 会計ソフトと連動して仕訳が楽になる

クレジットカード決済を会計ソフトと連動することで、仕訳が楽になります。

クレジットカード会社が発行する利用明細書をデータとして会計ソフトに移行することで、勘定科目や金額が自動的に反映されます。経理担当者が手入力でデータを入力する必要がなくなり、負担を大幅に減らすことが可能です。

クレジットカード決済と会計ソフトを連動させることで、仕訳や帳簿作成が楽になり確定申告も以前より簡単に行えます。

4. ポイントが貯められるカードもある

ポイントが貯められるクレジットカードを利用することで、ポイント払いに活用できます。

光熱費や家賃、通信費など、毎月の支払金額が多いものをクレジットカードで支払えば、効果的にポイントを貯められる点がポイントです。

使用したポイントは雑収入として記帳する必要があります。

クレジットカード決済の注意点3つ

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クレジットカード決済では、注意すべき点が3つあります。

  1. 引き落とし口座の種類に注意する
  2. 領収書や利用明細書は必ず保管する
  3. 白色申告と青色申告の記帳方法は異なる

確定申告の際にトラブルが起こらないよう、3つのポイントを把握しましょう。

1. 引き落とし口座の種類に注意する

クレジットカード決済を行った場合、法人用と個人用に2つの口座を持っている事業主は引き落としが行われる銀行口座に注意しましょう。引き落とされる銀行口座により勘定科目や仕訳方法が変わります。

本来事業に関連する支出は法人用の口座を使うべきですが、業務を行っていると個人用の口座を使う状況も発生するでしょう。確定申告の際に混乱が生じないよう、注意しましょう。

2. 領収書や利用明細書は必ず保管する

クレジットカード決済で経費を支払った場合、必ず利用の控えや明細書が発行されます。税務調査では領収書や明細書をはじめとする、経費を証明する書類の提示が必要です。

PDF形式で送られてきた明細書も日付や支払先別に保存し、いつでも検索しやすい状況にしましょう。

3. 白色申告と青色申告の記帳方法は異なる

クレジットカード決済を行う際、白色申告と青色申告の記帳方法が異なる点に注意しなければいけません。年をまたぐ利用では、申告方法別に記帳方法を理解しましょう。

白色申告

経費が発生した日付、経費の内容、経費の金額を記載します。

青色申告

クレジットカード決済した日に未払金として仕訳し、引き落としがあった日に未払金を消す作業が必要です。

翌年分の費用を前年に支払う場合

翌年分の費用を前年に支払う場合、勘定科目を「前払費用」にして仕訳処理しましょう。翌年1月分の家賃を支払った場合、支払った時点で借方勘定科目を「家賃」貸方勘定科目を「普通預金」として記入します。翌年1月分の経費でも、すでに決済が行われているため原則として前年の経費として計上します。

まとめ

クレジットカード決済の仕訳方法は、未払金・事業主貸・事業主借のいずれかで処理します。分割払いやポイント払いなど、さまざまなケースで仕訳方法が変わるため注意しなければいけません。クレジットカード決済は、適切に仕訳し効果的な使い方をしましょう。

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監修者の一言

クレジットカードは非常に便利なもので、昨年まではそれほど気を遣う必要はなかったのですが、2022年1月から電子帳簿保存法の改正によって、電子取引については、領収書や請求書等について、電子保存が要求されました。

近年は、カード明細も電子化されているカード会社がほとんどですので、カード明細の電子保存は必須となっています。令和4年度税制大綱で2年間の猶予が設けられましたが、これはシステムや社内規定の整備のための猶予だと考えられますので、あまり余裕はないでしょう。

基本的な話になりますが、クレジットカードはチャージされてから支払うまでにタイムラグがあります。そのタイミングから決算期を跨いでしまったりということもあり得ます。期末までに支払いが来なかった分は、未払金で処理をするとか、正しい経理に努めてください。

最近は、クレジットカードが会計ソフトと連動するシステムがたくさん発売されております。なかなか取っつきづらいのもわかりますが、業務効率化のため、積極的に取り入れるようにしましょう。

竹中啓倫税理士事務所
税理士・米国税理士・認定心理士 竹中啓倫
監修者

岐阜県出身。上場会社の経理に勤務する傍ら、竹中啓倫税理士事務所の代表を務める。M&Aなどの事業再編を得意とし、セミナーや研修会講師にも数多くあたるほか、医療分野にも造詣が深く、自ら心理カウンセラーとして、心の悩みにも答えている。税理士会の会務では、名古屋税理士協同組合理事を務める。

比較ビズ編集部
執筆者
比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。
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