内装工事の耐用年数とは?各資産の耐用年数と仕訳する際の勘定科目も解説

最終更新日:2023年05月19日
竹中啓倫税理士事務所
監修者
税理士・米国税理士・認定心理士 竹中啓倫
内装工事の耐用年数とは?各資産の耐用年数と仕訳する際の勘定科目も解説
この記事で解決できるお悩み
  • 内装工事の耐用年数とは?
  • 内装工事に関連した支出の勘定科目は?
  • 内装工事の耐用年数を会計処理する際の注意点とは?

「すでに内装工事を行っているが、耐用年数を何年に設定すればいいのかわからない…」という方必見!

この記事では自宅やオフィスの内装工事をおこなう方に向けて、内装工事に関する資産の耐用年数やそれぞれの勘定科目について解説します。最後まで読めば、内装工事の減価償却の計算方法もわかります。

正しい耐用年数を設定することで、確定申告の際に償却費を計算でき、節税効果を狙えます。内装工事の耐用年数を会計処理する際の注意点も紹介しているため、確定申告まで手続きをおこなう予定の方もぜひ参考にしてください。

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内装工事の耐用年数とは?

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内装工事の耐用年数は、一般的にはその材料や設備の耐用年数に基づいて計算されます。耐用年数とは、建物や設備などが正常な使用状態にある限り、その機能や性能を維持できる期間のことです。

壁や天井の塗装やクロスなどの表面材料は10年程度、フローリングやカーペットなどの床材は15年程度とされています。これらはあくまでも目安であり、実際の耐用年数は使用環境やメンテナンス状況により異なります。

耐用年数・減価償却の関係

耐用年数と減価償却は、固定資産の取り扱いに関する会計上の概念です。

耐用年数 会計上の見積もりに基づいて、ある固定資産が有用とされる期間のこと
減価償却 固定資産の価値が減少する前提に基づき、固定資産の価値を定期的に減らしていくこと

具体的には、内装工事により設置された建具や照明などの固定資産は耐用年数があり、設置された固定資産が有用である期間を見積もったものです。

たとえば、照明器具は5年間有用であると見積もられた場合、5年間の期間を耐用年数とし、その期間にわたり減価償却されます。

内装工事に関する資産の耐用年数は何年か?

店舗やオフィスなどの建物の内装は、長期的に使用するために定期的なメンテナンスや改修が必要です。内装工事にかかる費用は、会計処理上、資産として計上され、その資産価値は償却されます。

しかし、内装工事に関する資産の耐用年数は、種類や規模、使用環境、メンテナンスの状況などにより異なります。ここからは、内装工事に関する資産の耐用年数を詳しく解説します。

内部造作物に関する耐用年数

内装工事で作られた内部造作物は、建物の構造物であろうとなかろうと、造作物を設置した建物の耐用年数を基本として適用します。

内装工事で設置された作り付け家具やパーテーションなどの複数の造作物は1つにまとめられ、内装工事費用は「建物」の勘定科目に仕訳されます。建物の構造や用途により変動する建物の耐用年数は、以下のとおりです。

建物の構造 耐用年数(事務所用) 耐用年数(飲食店用) 耐用年数(店舗用)
鉄骨鉄筋コンクリート / 鉄筋コンクリート 50年 34年
(木造内装部分3割超の場合。それ以下の場合は41年)
39年
れんが造 / 石造 / ブロック造 41年 39年 39年
金属造
(骨格材の肉厚が4mm超)
38年 31年 34年
金属造
(骨格材の肉厚が3〜4mm)
30年 25年 27年
金属造
(骨格材の肉厚が3mm以下)
22年 19年 19年
木造または合成樹脂造 24年 20年 22年
木造モルタル造 22年 19年 20年

室内の内装工事に関する耐用年数

室内の内装工事に関する耐用年数は、使用する材料や設備の種類、使用環境やメンテナンスの状況により異なります。以下は一般的な耐用年数の目安です。

床材 15年
壁面材 10年
天井材 10年
照明器具 5年
エアコン 10年
内装建具(ドア、窓など) 20年

内装用の電気機器に関する耐用年数

内装用の電気機器に関する耐用年数は、使用状況やメンテナンスの状況、製品の品質や使用環境により異なります。以下は一般的な耐用年数の目安です。

照明器具 5年
スイッチ・コンセント 10年
電話・インターホン 10年
電子レンジ・電気ポット・トースター 5年
換気扇 10年

内装工事に関連した支出の勘定科目

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内装工事に関連した支出の勘定科目は、以下のようになります。

工事費用 内装工事の実施に伴い発生した人件費や資材費、設備費、機器費など
減価償却費 内装工事に関する資産の耐用年数に応じて、毎年の償却費用を計上
販売費および一般管理費 店舗の内装を改修し、店舗のイメージアップや顧客の来店促進を図るための費用
改装費用 内装工事による改修費用
 
直接法と間接法とは

減価償却には「直接法」と「間接法」があり、企業によって償却方法と勘定科目が異なります。
直接法では取得原価から直接引いていきますが、間接法では「減価償却累計額」勘定を用いて計上し、取得原価は含まれません。

内装工事の減価償却の計算方法

内装工事にかかる費用は、資産として計上され、その資産価値は償却されます。内装工事に関する資産の減価償却の計算方法は以下のとおりです。

1. 資産の取得価額を決定 内装工事にかかった費用や、機器や設備の取得費用を合計した額が、資産の取得価額となる
2. 資産の残存価額を決定 耐用年数が終了した後、資産を売却した場合の予想される売却価格が、資産の残存価額となる
3. 資産の償却期間を決定 内装工事に関する資産の償却期間は、耐用年数として決定
4. 年次償却費を計算 年次償却費は「(取得価額 - 残存価額)÷ 耐用年数」で計算

減価償却の計算には定額法と定率法がありますが、内装工事は「定額法」での減価償却が定められています。この方法は、内装工事の取得原価をそのまま一定期間で均等割償却する方法です。具体的には、内装工事の取得原価を耐用年数で割り、年間の償却費用を求めます。

内装工事の減価償却方法に悩む方は、定額法での計算を行う必要があることを確認し、取得原価や耐用年数などの必要な情報を正確に把握しましょう。

内装工事に関連する減価償却の計算例

内装工事に関する資産の取得価格が1,000万円、耐用年数が10年、残存価格が100万円の場合、年次償却費は以下のようになります。
(1,000万円 - 100万円)÷ 10年 = 90万円 / 年

この内装工事に関する資産の場合、毎年90万円の減価償却費が発生します。税務上の規定や企業の会計方針によっては、異なる計算方法が用いられる場合もあるため、事前に確認しましょう。

内装工事の耐用年数を会計処理する際の注意点2つ

内装工事に関する耐用年数を会計処理する際は、正確で適切な会計処理が必要です。ここでは、内装工事の耐用年数を会計処理する際の注意点を2つ解説します。

  1. 取得価格を明確化する
  2. 費用の償却開始時期を決定する

1. 取得価格を明確化する

内装工事において耐用年数を決定するためには、取得価格を明確にすることが重要です。内装工事には、直接的な費用と間接的な費用が含まれるため、取得価格を正確に算定しましょう。

たとえば、直接的な費用には設計や施工費用が含まれますが、間接的な費用には建築設備の移設や解体費用などが含まれます。

取得価格が不明確である場合、耐用年数の算定や償却費用の計算が正確にできなくなるため、適切な会計処理が行えません。内装工事に関する請求書や領収書、契約書などを保管し、確実に取得価格を把握することが必要です。

2. 費用の償却開始時期を決定する

内装工事の耐用年数を決定する際、費用の償却開始時期を正確に決定することが重要です。償却開始時期は、内装工事の完成時期や取得時期により異なるため、正確に把握しましょう。

内装工事が完成した時点で償却を開始するのが一般的ですが、内装工事が完成した後も、設備の取り付けやメンテナンスなどが必要な場合があります。この場合は、償却開始時期を後日にずらせます。

会計処理上は、償却開始時期を正確に決定し、その年度の償却費用を計上する必要があることに注意しましょう。

まとめ

内装工事により耐用年数が異なるため、事業者は工事内容や目的などに応じて適切な耐用年数を設定する必要があります。正しい耐用年数を設定することで、確定申告の際に償却費を計算でき、節税効果を狙えます。

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監修者の一言

クライアントが内装工事を行った際に、時々見受けられるのが、見積書の細かな一項目づつで固定資産判定を行っている場合です。例えば、雑工事だから経費処理であるとか、仮工事の項目で経費処理してたりとかです。見積もりの半分近くを経費処理していたケースもあり、驚いています。一塊の内容が、細かく明細で分かれている資産は基本的に一体で考えるべきでしょう。

また、内装工事を個別の資産で考えている方も見えます。建物付属設備で15年償却をよく見る気がします。基本的には建物の耐用年数で償却すべきでしょう。ただ、スケルトンでテナントを賃借した場合は、建物付属設備で15年償却はありうる処理になります。建物本体が家主所有だからです。固定資産は、実態をしっかり見て、勘定科目を決めるようにしてください。

竹中啓倫税理士事務所
税理士・米国税理士・認定心理士 竹中啓倫
監修者

岐阜県出身。上場会社の経理に勤務する傍ら、竹中啓倫税理士事務所の代表を務める。M&Aなどの事業再編を得意とし、セミナーや研修会講師にも数多くあたるほか、医療分野にも造詣が深く、自ら心理カウンセラーとして、心の悩みにも答えている。税理士会の会務では、名古屋税理士協同組合理事を務める。

比較ビズ編集部
執筆者
比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。
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