駐車場経営の固定資産税はいくら?【4つのケースで計算が変わる】

更新日:2020年02月03日 発注カテゴリ: 確定申告
駐車場経営の固定資産税はいくら?【4つのケースで計算が変わる】

駐車場経営の場合は、土地を活用することが大前提となるため固定資産税が必ずかかります。しかし、一口に固定資産税と言っても駐車場経営の形態によって税金が変わるのはご存じでしょうか。駐車場経営の形態には大きく、コインパーキングと月極駐車場の2つに分けることができます。この2つの経営形態では、固定資産税の計算方法が変わってくるのです。今回は2つの経営形態における固定資産税について詳しくご紹介します。

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駐車場経営と固定資産税

サラリーマンの不動産投資というとアパート経営が浮かびます。建ててしまえばほとんど管理会社まかせで不労所得の最先端…と思いがちですが、それなりに出費もあるものです。

そして、アパート経営と同様に不動産投資として人気が高いのが駐車場経営です。人が住むアパートと違って気軽にできそうなイメージもあり、近年特に人気となっています。

タイムズパーキングなどちょっとした空きスペースで、数台程度でも駐車場経営ができるのも魅力です。不動産投資の中でもアパート経営戸比べてもローリスクであるのが魅力といっていいでしょう。(ローリターンでもありますが…)

土地を持っていると、それが更地であれば土地の固定資産税は通常の住宅の3倍ないし6倍程度かかってしまいます。駐車場になってもその倍率は土地と同様なのですが、駐車場収入が入ってくるので十分にペイできると考えていいでしょう。

駐車場経営には月極とコインパーキングがあるけど…

使っていない土地があるのでしたら、寝かせておくよりも有効活用した方がメリットがあります。できれば、高収入を考えたいところですが、初期費用を抑えたいのでしたら、駐車場経営がいいでしょう。

最近ではトランクルーム経営や太陽光発電も脚光を浴びていますが、ローリスクである程度初期費用を抑えることができる駐車場経営が不動産投資には向いていいます。

駐車場も不動産ですから固定資産税がかかります。固定資産税にも2つの種類があり、土地にかかるものと駐車設備にかかるものとに分かれます。

また、土地だけではなく建物についてもかかります。そのため、駐車場の賃料を設定する際も最低限、固定資産税と都市計画税の支払いができるような金額設定をする必要があります。

都心や駅前など、駐車場料金が高いのは利便性以上に地代の高さが要因となっているのです。税制にはさまざまな減免措置がありますが、駐車場経営による土地利用について、ほとんど減免措置あるいは軽減措置はないと思っていいでしょう。

さらに、基本的に借家権や借地権が設定されていない土地利用となるので、借地権評価など相続評価の減額措置も認められていません。

反対に考えると、固定資産税は土地や建物によって分け隔てなくかかるものと考えられます。そのため、年間の予算や駐車場の金額設定も固定資産税などの税金を支払うための設定ができます。

以上のことから、月極駐車場でもコインパーキングでも、両者に土地についての固定資産税の優劣はありません。建物については、平面か立体駐車場など、その規模によって固定資産税が変わってくるのは住宅と同様です。

固定資産税は経費として計上

駐車場経営の所得があれば確定申告が必要になります。その際、固定資産税は経費として計上することが可能です。

経費は多ければ多いほど所得を抑えることができるのですが、固定資産税はほぼ固定費と考えていいので年によって増減はそれほどありません。(※年々固定資産税は安くなっていきます)

駐車場経営の固定資産税の計算方法は?

駐車場経営で固定資産税の課税対象になるのは次の2つです。

  • 土地
  • 建物(駐車場設備)

以上の2つの税額を合わせたものが駐車場経営に対する固定資産税です。

土地の固定資産税の計算方法

土地の固定資産税の計算方法は、以下の通りになります。

土地にかかる固定資産税 = 固定資産税評価額 × 税率

税率は毎年1.4%です。土地の評価額が変わらなければ、毎年決まった額の固定資産税となります。

※土地の評価額は路線価によって決まります。路線価は毎年国税庁より発表される道路に面した土地の価格です。

これが課税価格の目安となります。路線価図を見ると接している道路からその土地の評価額が算出できます。

駐車場の土地に減税措置はない?

駐車場単体としての固定資産税の減税措置はありません。そのため、住宅用土地の6倍の固定資産税となります。

1つ減税措置に近いものがあるとすれば、自身の経営するアパートに駐車場を併設し、住人が駐車場を利用する場合は住宅用地の適用を受けることができます。

この方法では、単体で駐車場経営にかかる固定資産税を6分の1にすることができます。

建物(駐車場設備)の固定資産税の計算方法

償却資産の合計が150万円以上になると、固定資産税がかかります。ここでいう償却資産は取得費用が10万円以上になるものです。

具体的には、以下のものが償却資産となります。

  • アスファルト舗装
  • センサー式停車機
  • 外灯
  • 屋根
  • フェンス

計算式は以下になります。

駐車場設備の固定資産税 = 固定資産税評価額 × 税率

こちらも税率は1.4%です。

※固定資産税評価額(償却資産税評価額)は取得費用の概ね7割から8割程度の額となります。

土地とは違って償却資産税評価額は、価格が年々下がっていきます。そのため、耐用年数が0になると償却資産税評価額も0円になります。

一方で耐用年数が過ぎたのですから、買い換えが必要になり新たな設備の固定資産税の支払いが始まることになります。

駐車場経営の固定資産税の計算例…4つのモデルケースにて

駐車場経営の固定資産税の計算例を以下の4つのケースについてご紹介します。東京23区内2例、東京郊外2例で月極とコインパーキングのケースです。

  • ‥豕23区・青空駐車場(未舗装更地)・200崔鷦屮好據璽10台・月極
  • 東京23区内・機械式2階建て・100崔鷦屮好據璽10台・コインパーキング
  • E豕郊外・アスファルト舗装・100崔鷦屮好據璽5台・月極
  • づ豕郊外・平置き・砂利で舗装・150崔鷦屮好據璽7台・コインパーキング

‥豕23区・青空駐車場(未舗装更地)・200崔鷦屮好據璽10台・月極

このケースで路線価は50万円(屐砲任后青空駐車場で未舗装ですから償却資産税はかかりません。

駐車場用地のみの固定資産税を計算します。

要件は以下です。

  • 東京23区内(路線価50万円)
  • 青空駐車場(未舗装・更地)
  • 200崔鷦屮好據璽10台
  • 月極

土地の評価額 = 200屐 漾50万円 = 1億円

土地にかかる固定資産税 = 1億円 × 1.4%(税率) = 140万円

このケースの土地の固定資産税は140万円となります。

東京23区内・機械式2階建て・100崔鷦屮好據璽10台・コインパーキング

機械式2階建てのコインパーキングです。こちらは設備にかかる固定資産税も計算しなくてはいけません。

駐車場の要件は以下になります。

  • 東京23区内
  • 機械式2階建て(1台75万円、耐用年数10年)
  • 100崔鷦屮好據璽10台
  • コインパーキング

まずは土地にかかる固定資産税を計算します。

土地面積が100屬馬線価は50万円です。

土地の評価額 = 100屐 漾50万円 = 5千万円

土地にかかる固定資産税 = 5千万円 × 1.4%(税率) = 70万円

土地にかかる固定資産税は70万円です。

次に設備にかかる固定資産税を計算します。

駐車場機器(2階建てで1台75万円)1基150万円 × 5台 = 750万円

原価率は0.206で耐用年数は10年です。

初年度の設備にかかる固定資産税(償却資産税)は以下の通りとなります。

まずは初年度の設備の評価額を計算します。計算式は以下になります。

評価額 = 取得費用 × (1 − 償却率 ÷ 2))

    

= 750万円 × (1 − 0.206 ÷ 2)

         

= 672万7,000円 (1000円未満は切り捨て)

    

初年度の設備の固定資産税 = 評価額 × 税率

                           

= 672万7,000円 × 1.4%

                           

= 9万4,100円

初年度の固定資産税の合計は、70万円 + 9万41,00円 = 79万4,100円となります。

2年目の設備の固定資産税(償却資産税)の計算は以下のようになります。

評価額 = 672万7,000万円×(1−0.206)

    

= 534万1,238円⇒534万1,000円(1000円未満は切り捨て)

    

2年目の設備の固定資産税 = 評価額 × 税率

                

= 534万1,000円×1.4%

                           

= 7万4,774円⇒7万4,700円(100円未満は切り捨て)

             

2年目の固定資産税の合計は、70万円 + 7万4,700円 = 77万4,700円となります。

3年目以降も同様の計算になります。耐用年数が10年なので10年目まで設備の固定資産税がかかります。

10年間に支払う固定資産税を以下の表にまとめています。

土地にかかる固定資産税(/年) 設備にかかる固定資産税(償却資産税)(/年) 駐車場の固定資産税合計額(/年)
1年目 70万円 9万4,100円 79万4,100円
2年目 70万円 7万4,700円 77万4,700円
3年目 70万円 5万9,000円 75万9,000円
4年目 70万円 4万7,000円 74万7,000円
5年目 70万円 3万7,000円 73万7,000円
6年目 70万円 2万7,000円 72万7,000円
7年目 70万円 1万4,000円 71万4,000円
8年目 70万円 7,200円 70万7,200円
9年目 70万円 3,800円 70万3,800円
10年目 70万円 1,800円 70万1,800円
合計額 700万円 37万円 737万円

E豕郊外・アスファルト舗装・100崔鷦屮好據璽5台・月極

23区外、東京郊外になります。要件は以下の通りです。

  • 東京郊外(20万円/屐
  • アスファルト舗装(2,500円/屐25万円
  • 精算機1台(50万円)
  • 100崔鷦屮好據璽5台
  • コインパーキング

設備の取得費用は、アスファルト舗装の25万円と精算機1台の50万円で合計75万円です。取得費用が150万円未満の場合、設備にかかる固定資産税は0円となります。

そのため、このケースでは土地にかかる固定資産税のみ計算します。

土地面積は100屬馬線価は20万円です。

評価額 = 土地面積 × 路線価

         

= 100屐 漾20万円

         

= 2,000万円

    

土地にかかる固定資産税 = 評価額 × 税率

            

= 2,000万円 × 1.4%

                         

= 28万円

こちらの駐車場にかかる固定資産税は28万円になります。

づ豕郊外・平置き・砂利で舗装・150崔鷦屮好據璽7台・コインパーキング

東京郊外の駐車場。要件は以下の通りです。

  • 東京郊外
  • 平置き・砂利舗装(7,000円/屐
  • 150崔鷦屮好據璽7台
  • 月極

設備にかかる固定資産税ですが、このケースの場合は砂利舗装費用のみです。費用の計算は以下の通りです。

設備の費用 = 土地150屐 漾7,000円(/屐忘粛舗装

      

= 105万円

設備の費用は150万円以下なので、設備にかかる固定資産税は0円です。

土地にかかる固定資産税の計算は以下になります。土地の路線価は15万円です。

評価額 = 土地面積 × 路線価

         

= 150屐 漾15万円

         

= 2,250万円

    

土地にかかる固定資産税 = 評価額 × 税率

            

= 2,250万円 × 1.4%

                         

= 31万5,000円

こちらの駐車場にかかる固定資産税は31万5,000円になります。

駐車場経営の節税対策は?

副業ならともかく、専業となると駐車場経営でも節税対策はきっちりと行いたいものです。それでも、計算例などを見ても土地については、路線価が決まっています。

そのため、土地の固定資産税については節税できないと考えていいでしょう。そうなると節税できるのは償却資産ということになります。

例にもあるように、設備の取得費用が150万円以下でしたら、設備にかかる固定資産税は0円です。そのため、150万円以下に抑えたいところですが、その部分を節約してしまうと設備に不安が出てきます。

利用する側としては未舗装よりもアスファルト舗装のほうがいいでしょう。さらに屋根が付いていたほうが雨対策にもなります。

このあたりの兼ね合いが難しいところですが、設備についてあまりにも節約してしまうと、駐車場を利用してくれる人が少なくなってしまいます。

そのため、総額はそれほど気にすることなく、1つの償却資産を10万円以上20万円未満に抑え、さらにすべての費用を3年に振り分けて経費計上するようにすると節税できます。

この手法を一括償却資産と呼んでいます。

例えば、1個15万円の外灯を20個購入した場合です。これを一括償却資産として処理することで、まとめて300万円の取得費用とするよりも、300万円を3つに分けて100万円ずつ処理することで、通常よりも7万7,500円節税できます。

※100万円ずつ処理をするので設備にかかる固定資産税は0円です。

1個15万円の外灯を20個購入した場合の固定資産税の比較表です。(耐用年数は5年で計算しています)

1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 合計額
費用 100万円 100万円 100万円 0円 0円 300万円
固定資産税(償却資産税) 0円 0円 0円 0円 0円 0円
費用 60万円 60万円 60万円 60万円 60万円 300万円
固定資産税(償却資産税) 3万400円 2万100円 1万3,400円 8,400円 5,200円 7万7,500円

手法が限られますが、できるだけ一括償却資産として経費計上することで節税することができます。

設備にかかる固定資産税の申告方法

土地については税務署から納付書が届くので、それに伴って支払うだけです。一方の設備にかかる固定資産税は、土地の所有者が申告しなくてはいけません。

市区町村から戸痔区償却資産報告書を記入し、毎年1月末までに提出します。納付については納付通知書が毎年春に届くので、市区町村の役場、銀行などの金融機関、コンビニなどで支払いが可能です。

確定申告についての注意点ですが、土地にかかる固定資産税は経費計上できません。設備にかかる固定資産税については経費計上できるので、忘れないように注意しましょう。

まとめ

土地を更地にして遊ばせておくよりも、何らかの不動産投資をしたほうがお金をより稼ぐことができます。先述していますが、短期的な不動産投資に向いているのがトランクルームです。

太陽光発電も人気ですが、元を取るまでにかなりの時間がかかるでしょう。短期的な視野での不動産投資には向いていません。

そして、トランクルームよりも流行り廃りがなく、安定して稼ぐことができるのが駐車場経営です。月極駐車場とコインパーキングとなりますが、最近の傾向としてカーシェアリングを併せて考えてみるとより効果的に収入を増やすことが可能となるでしょう。

固定資産税については、設備投資が悩みの種となりそうです。しかし、最低限の設備投資は必要なのでそのあたりの配分をしっかりと考えて駐車場経営を行うようにしたいものです。

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