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原稿料・講演料の確定申告はいくらから必要?書き方と経費などを解説

最終更新日:2022年09月22日
税理士
監修者
佐藤 憲亮
原稿料・講演料の確定申告はいくらから必要?書き方と経費などを解説
この記事で解決できるお悩み
  • 原稿料や講演料はいくらから確定申告が必要になるのか知りたい?
  • 原稿料・講演料の確定申告の書き方が知りたい
  • 原稿料・講演料の経費計上の仕方が知りたい

文章を書いて原稿料を得た、講演をして講演料を得た場合にはこの点も考慮したうえで確定申告が必要になる場合もあります。この申告は副業か専業かによって異なる部分があるうえに職業によって所得区分が異なってくることもあるので注意が必要です。

原稿料や講演料はいくらから確定申告が必要になるのか?

原稿料や講演料を得たら必ず確定申告が必要になるというわけではありません。とくに副業でライターをやっている場合、それほど高額な原稿料を稼げるわけではありませんから、収入(所得)の金額によっては申告は必要ないケースもあるのです。

副業なら所得20万円超、専業なら所得48万円超

まず大前提となるのが給与所得を得ているかどうかです。サラリーマンなど給与所得を得ている人が副業として原稿料や講演料を稼いだ場合には年間20万円以上の所得があった場合に確定申告が必要になります。それ以下の場合には必要ないわけです。

一方給与所得を得ていない自営業者などの場合には年間38万円以上の所得を得た場合に確定申告が必要になります。これは原稿料・講演料に限らず副業・フリーランスの形で収入を得ている場合の大原則です。

ですから副業として原稿料・講演料の収入を得ている場合にはあえて年間20万円未満に抑えることで確定申告と納税を避ける方法もあるわけです。

例外は高収入の給与所得者

給与所得者とそれ以外でこのように確定申告のハードルが異なるのは給与所得では源泉聴取が行われているからです。

しかし給与所得でも年間2000万円を超える高額所得者の場合には源泉聴取が行われないため、副業の金額を問わず確定申告が必要になります。

原稿料・講演料が年間20万円未満でも住民税の申告は必要

ひとつ注意したいのはこの確定申告とはあくまで所得税を課税するための制度だということです。そのため原稿料・講演料の収入が確定申告が必要な金額以下の場合にも住民税の申告が必要になるケースがあります。これは年間10万円以上の所得があった場合が該当します。

通常住民税の申告は確定申告で代用されます。税務署は確定申告の所得に基づいて所得税と住民税両方の課税額を算出するわけです。

しかし確定申告をしていないと住民税の計算ができないため、年間10万円以上の場合には住民税のために申告が必要になるのです。原稿料・講演料で副収入を得ている人は注意しましょう。

原稿料・講演料の確定申告の書き方

原稿料・講演料の確定申告書の書き方でもっとも難しいのが所得区分です。この部分をしっかり踏まえて書かないと提出した後になって税務署から問い合わせが来てしまいます。

原稿料・講演料の所得区分は?

所得区分に関しては原則として雑所得です。フリーランスのライターとして収入を得ている方はすべて雑所得に該当すると考えてよいでしょう。

ただし例外もあります。医療関係者がその職業に関連する内容で原稿の執筆や講演を行った場合には事業所得として分類されます。

注意したいのは自営業の人が原稿や講演で収入を得ているケースです。その際には本業は事業所得して、原稿料・講演料は雑所得として分類したうえで申告する必要も出てきます。

じつは事業所得と雑所得の間にはっきりとした境界線は設けられていません。線引の基準になるのは以下の通りです。

  • 一定の収入を継続的に安定して得ている
  • 作業に相当な時間を用いている
  • 職業として自他ともに認識している

ただし原稿料・講演料は先述した一部の例外を除くと雑所得として扱われるのです。

原稿料・講演料の経費計上

原稿の執筆や講演の準備にかかった費用を経費として計上することもできます。この経費をしっかり計上して節税に努めましょう。

認められる経費…仕事で使った書籍代や調査旅行費

原稿料の場合は原稿の執筆にために必要になった出費が経費として該当します。例えば資料のために購入した書籍代、調査のために旅行した際の旅費などです。また日ごろインターネットを使ってライターの仕事をしている方は通信料金も経費として計上することができます。

講演料の場合は講演の会場に赴くまでの交通費がまず該当します。ただこれは主催者が出してくれることも多いのであくまで自腹で支払ったときのみです。また原稿料と同じく講演のために資料や調査を行った際の費用も経費として計上することができます。

認められない経費…食費や私用の側面が強い調査旅行

一方経費として認められない可能性が出てくる出費としては講演後に打ち上げなどで飲食をしたときの費用です。また、プライベートの旅行としての面が強い調査旅行、現行の執筆とあまり関係がない書籍・資料の購入代金などが挙げられます。

ただこれらは後述するグレーゾーンの面もあるので慎重な見極めも欠かせません。また継続的な原稿料収入を得ている場合には自宅をオフィス扱いすることで光熱費や家賃を按分したうえで一部を経費として計上可能です。

時々原稿の執筆や講演をする程度では認められないこともあります。とくに講演の場合は年に数回行うだけで確定申告が必要な所得に届くことも多いので注意しましょう。

原稿料・講演料の経費計上のグレーゾーン

経費として認められるのかどうか微妙な部分については先ほども触れたプライベートと仕事目的の区別が難しい出費が挙げられます。

例えば講演のためにスーツを新調した場合、その費用は経費として認められるのか?そのスーツが講演のためにどうしても必要で、その講演のためだけに購入した場合には計上できます。

しかし、その後プライベートでも使用する、必ずしも講演のためにそのスーツを購入する必要はなかったといったケースでは認められないでしょう。

わからないことがあったら税理士に相談を

原稿料や講演料を得ている方は、所得区分の問題や経費の問題で頭を悩ますケースが多です。そんな時には無理せず税理士に相談してみましょう。税務のプロに相談すれば明確なアドバイスを得ることができ、作業が捗るほか、税務署から指摘の入らない確定申告を行うことができます。

本格的に原稿料・講演料で収入を得ようと考えている場合には一度は相談してみて基本的な知識を学んでおくのは無駄ではありません。なお税理士に支払う報酬も経費計上することが可能です。節税のアドバイスを得れれば、モトを十分にとることもできます。

分からないまま自分で確定申告を行うのはリスク

先ほど税理士に相談するメリットを書きましたが、相談せずにあくまで自力で申告しようとするとどうなるのでしょうか。最大のデメリットは後日税務署からチェックが入る恐れがあることでしょう。

最悪の場合過少申告や経費の過剰な形状が指摘したうえで延滞税などのペナルティが課されてしまう恐れもあります。逆に経費を過少に申告したことで本来支払わなくてもよい税金まで支払うことになってしまう可能性も出てくるでしょう。

まとめ

原稿料・講演料の収入に関してはまず所得区分をしっかり把握することが大切です。その上で経費に計上できるものとできないものを分類。できるだけ節税に努めながら正しく申告するようにしましょう。

収入が増えれば増えるほど経費も増え、申告のやり方が難しくなります。仕事が軌道に乗った段階で税理士への相談を検討するのも良いかもしれません。

なお税理士に相談する際は複数の事務所に声をかけて相談先・依頼先を見極めるのがポイントです。理由は2つあります。

  • 事務所によって費用が異なるため
  • 税理士によって得意・不得意があるため

税理士事務所によって費用が異なります。1社だけに相談すると費用相場より高い料金を支払うリスクがゼロではありません。 そのため、複数の事務所に声をかけ費用相場を把握。その上で相談先や依頼先を見極めればコストカットに繋がります。

また税理士によって「確定申告より遺産相続が得意」というケースもあります。複数の事務所に声をかけて、得意分野の税理士の方に相談できるようにしましょう。

弊社が運営しているWebサービス『比較ビズ』では、確定申告が得意な税理士が数多く登録しており、一括で複数の事務所に相談可能です。「原稿料・講演料の確定申告が不安」という方は、相談先を見極めるツールとして一度使ってみてはいかがでしょうか。

『比較ビズ』の利用は無料のため、お金をかけず手間をかけずに税理士を探すことができるはずです。

監修者の一言

本業にプラスアルファでする執筆や公演に係る収入の多くは雑所得となります。所得税法上の所得区分は、その性質によって下記のように10区分に分かれており、雑所得はバスケットカテゴリーとして、 銑のいずれにも当たらない所得に該当します。

〕子所得、配当所得、I堝飴砂蠧澄↓せ業所得、サ詬申蠧澄↓β狄所得、Щ確喀蠧澄↓┥渡所得、一時所得、雑所得

日本の所得税法は包括所得概念という考え方を採用しており、これは全ての所得について漏れなく認識する前提のことです。そのため、原稿料や講演料が事業所得に付随して行われるような事業収入でなければ、自動的にの雑所得に区分されることとなります。

また、事業所得か雑所得かの判断においては、 ̄塚性有償性の有無、反復継続独立の有無、自己の危険と計算のもとにおいて行われているか、ぜ匆馘地位のある職業であるか、ダ験茲防要な収入を得られているか、などの複数の材料から総合的に判断する必要があり、ものごとを客観的に捉える必要があります。

税理士
佐藤 憲亮
監修者

京都市出身の30代税理士。税理士業界歴15年超。
「お客様との対話を大事にする」をモットーに、何でも相談できる税理士として税務顧問業務をメインに活動。また、税務記事や税務論文の執筆も行っており、スキマ時間を使ってブログ運営もしている書くことが好きな税理士。大学卒業後、税理士事務所の職員として12年の実務経験を積む。税理士資格取得後は、税理士法人で社員税理士として入社し、現在は京都市で税理士事務所を運営している。

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