ネットオークションで得た利益の確定申告書の書き方は?申告が必要なケースを解説

最終更新日:2023年09月29日
竹中啓倫税理士事務所
監修者
税理士・米国税理士・認定心理士 竹中啓倫
ネットオークションで得た利益の確定申告書の書き方は?申告が必要なケースを解説
この記事で解決できるお悩み
  • ネットオークションで得た利益は確定申告が必要?
  • ネットオークションの利益が課税となる条件は?
  • ネットオークションの利益を確定申告する際の方法や注意点は?

「ネットオークションで得た収入は確定申告が必要なのか知りたい」とお悩みの方は必見です。

ネットオークションで得た利益は、一定の条件を満たす場合には確定申告が必要です。事前に確定申告が必要な条件を把握しておくことで、申告漏れを防げます。

この記事では、ネットオークションの確定申告が必要かわからず困っている方向けに、確定申告が必要なケースについて解説します。記事を読み終わった頃には、ネットオークションの確定申告が必要な条件・注意点がわかるでしょう。

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ネットオークションで得た利益は確定申告が必要な場合がある

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ネットオークションで得た利益は、一定額以上の所得になった場合には確定申告が必要です。ネットオークションでの売買により得た収益が、所得税法において「雑所得」「事業所得」「譲渡所得」として扱われます。

取引回数や売上金額によって利益が非課税の範囲を超える場合や、個別の課税対象となる場合には、確定申告が必要となります。収益が一定の金額を超える場合や法人での取引など、具体的な条件に応じて確定申告を行うかを確認しましょう。

ネットオークションで得た利益が課税となる対象

ネットオークションで得た利益が課税となる対象は以下のとおりです。

  1. 貴金属・骨董品・美術品
  2. 営利目的の転売・せどり

具体的な金額や取引回数によって非課税の範囲を超えるかが決まるため、詳細な計算や税務の専門家への相談が必要です。

生活用動産・不用品の利益は非課税

ヤフオクを活用する方であれば、不要の衣類・家電・家具などをネットオークションで販売している方が多いでしょう。生活用動品・不用品を売却して得られた利益は「非課税」扱いになります。「生活に通常必要な動産の譲渡による所得」が、所得税法によって非課税とされているためです。

1. 貴金属・骨董品・美術品

ネットオークションでの取引で、貴金属(金・銀など)骨董品、美術品などの高額な取引が行われる場合、利益が原則課税対象となります。

ネットオークションで販売して得られた利益の価格が30万円を超えるものは、税金の課税対象になります。

2. 営利目的の転売・せどり

営利目的で継続的に商品の転売やせどり(仕入れて転売)が行われる場合、利益は所得税法において「事業所得」として課税対象となります。

ネットオークションの確定申告が必要な3つの条件

以下の条件に該当する場合、確定申告を行い収益に対して所得税や住民税を納付する必要があります。

  1. 副業としてネットオークションに取り組む会社員:所得額20万円超
  2. 本業としてネットオークションに取り組む方:所得額48万円超
  3. ネットオークションで譲渡所得を得た方

非課税の範囲を超えない場合でも、必要に応じて確定申告を行うことで、控除や税金の還付などのメリットを受けられます。

たとえば、オークションで取引を行うためにかかった経費を申告することで、収入から経費を差し引いた金額が課税対象となります。経費の控除によって、課税所得を減少させることができ、支払うべき税金額が軽減されるでしょう。

1. 副業としてネットオークションに取り組む会社員:所得額20万円超

副業としてネットオークションで得た所得が、一定の金額(20万円以上)を超える場合には、収益が課税対象となり、確定申告が必要です。

収入が20万円を超えると所得税の課税対象となるためです。所得税は、個人が得た収入に対して課税される税金であり、収入の種類によって税率や控除額が異なります。ネットオークションでの収入も一部として課税されるため、申告が必要となります。

2. 本業としてネットオークションに取り組む方:所得額48万円超

本業としてネットオークションでの取引に取り組んでおり、所得が一定の金額(48万円以上)を超える場合、確定申告が必要となります。ネットオークションの収益は所得税法において「事業所得」として課税対象となるためです。

3. ネットオークションで譲渡所得を得た方

ネットオークションで商品を購入して転売(譲渡)し、利益(譲渡所得)が一定の金額を超える場合、確定申告が必要となります。譲渡所得は所得税法において「譲渡所得」として課税対象となるためです。

ネットオークションの所得税額計算方法

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ネットオークションで得た所得は、一般的に「雑所得」として扱われます。

所得税額は、所得税額 = 課税所得 × 税率 - 控除額の計算式で求められます。課税所得は、ネットオークションでの売上から、経費や控除額を差し引いた金額です。

ネットオークションで認められる必要経費

ネットオークションで得た所得を計算する際には、以下の経費が認められる場合があります。

経費の種類 概要
商品・品物の原価 商品・品物の仕入れ代金
販売手数料 ヤフオクに支払う手数料
振込手数料 銀行振込で仕入した際の手数料
買い付け・仕入にかかった交通費 公共交通機関、ガソリン代、駐車場代など
送料・梱包費 商品・品物の発送費用
インターネット通信費 プライベートで使う場合は家事按分
水道光熱費・家賃 自宅では家事按分

経費が認められるためには、明確な領収書や請求書が必要です。個人が副業として行う場合には、経費を確認するための帳簿管理が重要です。

ネットオークションの確定申告手順

ネットオークションの所得を確定申告する方は、以下の手順に従って手続きを進めていきます。

確定申告の手順 概要
1. 収支計算 1年間の収入から必要経費を差し引いて収支を計算する
2. 必要書類を揃える 確定申告書をはじめとする提出書類、源泉徴収票をはじめとする参考書類
3. 収支内訳書・青色申告決算書の作成 白色申告の方は収支内訳書、青色申告の方は青色申告決算書を作成
4. 確定申告書の作成 確定申告書Bを利用することがおすすめ
5. 申告書類の提出・税金納付 申告書類は税務署に提出、もしくは郵送。オンラインでの申告・税金納付も可能

事前に手順を把握しておくことで、スムーズに手続きを進められます。

ネットオークションの確定申告書類の書き方

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要所を押さえておくことで確定申告書類の書き方はそれほど複雑なものではありません。ヤフオクをはじめとしたネットオークションの確定申告でも同様です。

収支内訳書・青色申告決算書の書き方

確定申告書類の書き方には特に決められた順番があるわけではありません。まずは収支内訳書(白色申告)・青色申告決算書(青色申告)から作成し始めるのがおすすめです。

収支内訳書・青色申告決算書が収入と支出の内訳を明記する書類のためです。きちんと帳簿を記帳していれば、書き方はそれほど難しくはありません。

参照:国税庁「収支内訳書(一般用)」

参照:国税庁「所得税青色申告決算書(一般用)」

収支内訳書

収支内訳書は、青色申告を行う個人事業主や自営業者が提出する書類で、その所得の内訳を詳しく記載するものです。主な項目は以下のとおりです。

事業の種類と主な商品・役務の内容 事業内容や提供する商品・役務について記載します。
収入の内訳 事業によって得た収入を詳細に分類し、その金額を記載します。売上高やその他の収入などが含まれます。
支出の内訳 事業に係る支出(経費)を詳細に分類し、その金額を記載します。人件費、広告宣伝費、材料費などが含まれます。
事業の利益又は損失 収入から支出を差し引いた結果、事業の利益または損失が計算されます。
事業主の所得金額 事業の利益または損失を基に、事業主の所得金額が計算されます。

青色申告を行う場合、収支内訳書を添付する必要があります。

青色申告決算書

青色申告決算書は、青色申告を行う法人や個人事業主が提出する書類で、会計年度ごとの収支や財務状況をまとめたものです。主な項目は以下のとおりです。

資産 会社や事業主の保有資産を詳細に記載します。現金、債権、有形固定資産などが含まれます。
負債 負債の内訳を詳しく示します。借入金、未払い給与、税金などが含まれます。
純資産 資産から負債を差し引いた純資産額が記載されます。事業の実質的な所有者の資産を示す重要な項目です。
収益 会計年度中の売上高やその他の収益を記載します。
費用 会計年度中の経費や費用を詳細に分類して記載します。

法人の場合、税務署に提出する際には、公正証書人(公証人)による公証が必要となる場合があります。

確定申告書の書き方

確定申告書は各種所得控除を差し引いた「課税所得」および「所得税額」を明確にします。

収支内訳書・青色申告決算書の各項目合計額を確定申告書に書き写し、基礎控除・配偶者控除・医療費控除などの金額を記入していく流れです。

参照:国税庁「申告書B」

ネットオークションの確定申告をする際の2つの注意点

以下の注意点を把握して、ネットオークションの確定申告を行うことで、税務に対するトラブルを回避できます。

  1. 出品履歴保存期間に注意する
  2. 本業の場合、青色申告を検討する 

必要に応じて税理士や税務署への相談を行いながら、確定申告を行うことをおすすめします。

1. 出品履歴保存期間に注意する

ネットオークションでの取引では、出品履歴を保存しておきましょう。出品履歴は、確定申告時に所得の計算や経費の証明に必要となる情報です。

必要な情報を記録し、一定期間(通常は5年間)保存しておくことで、確定申告の際にスムーズに対応できます。

2. 本業の場合、青色申告を検討する 

ネットオークションを本業として取り組む場合、所得税法において「事業所得」として課税対象になります。青色申告特別控除を受けることができる場合があります。

青色申告は、事業所得に対して控除額が大きくなるため、税金を節約できるでしょう。青色申告を選択する場合は、申告書の提出と帳簿の管理が必要になるため、専門家への相談や十分な準備が必要です。

まとめ

本記事では、ネットオークションの確定申告を紹介しました。

不用品をはじめとする非課税生活用動産をネットオークションで販売するのであれば、確定申告の必要はありません。本業でネットオークションを活用する方は、税理士と相談しながら青色申告を視野に入れることがおすすめです。

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監修者の一言

ヤフオクの場合、一部、課税されないものがあります。「生活に通常必要な動産の譲渡による所得」は所得税法上非課税とされているため、生活用動産や不用品を売却して得られた利益が「非課税」になります。

但し、これが営利目的の転売で見なされると、課税対象になります。つまり、あまりにも多くの商品が出ると課税扱いされる可能性が高くなります。また、1個ないし1組の価値が30万円超の貴金属、宝石、書画、骨董も課税対象になります。

また、副業としてヤフオクに取り組む場合、少額のうちは申告の必要がありません。副業すべての所得が20万円までは確定申告の義務はありません。

ただし、元々、確定申告が必要であった方、例えば、給与が2,000万円を超えている方、2か所から給与を受けてみえる方、ほかの所得で確定申告が必要な方、また、医療費控除を受ける等で納税者の意思で確定申告をされる方、は確定申告は不要にはなりませんので、ご注意下さい。

竹中啓倫税理士事務所
税理士・米国税理士・認定心理士 竹中啓倫
監修者

岐阜県出身。上場会社の経理に勤務する傍ら、竹中啓倫税理士事務所の代表を務める。M&Aなどの事業再編を得意とし、セミナーや研修会講師にも数多くあたるほか、医療分野にも造詣が深く、自ら心理カウンセラーとして、心の悩みにも答えている。税理士会の会務では、名古屋税理士協同組合理事を務める。

比較ビズ編集部
執筆者
比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。
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