【社長必見】中小企業の退職金相場・制度と節税方法

更新日:2019年08月26日 発注カテゴリ: 退職金・企業年金制度
【社長必見】中小企業の退職金相場・制度と節税方法

「社員の勤労意欲を向上させたい」「優秀な人材を少しでも多く確保したい」と考えたときに福利厚生の充実は欠かせません。退職金制度の導入もその一つ。法律で導入義務のない退職金制度を設ければ、従業員の就労意欲も高まるでしょう。 とは言え、「退職金の相場っていくらなの」「そもそも退職金制度ってどういうものがあるの?」といった疑問を持っている方も多いはず。そこで今回は、こうした悩みや疑問を抱えている中小零細企業の経営者や人事担当者のために、簡単に解説することにしました。

※本記事は退職金制度の導入や見直しを検討されている経営者向けの記事です。会社員として退職金の相場を知りたい方は以下の記事からご確認ください。

近年は減少傾向?中小企業の退職金相場について

まずは気になる退職金相場についてさっそく回答しましょう。2018年に東京都産業労働局が中小企業1060社(規模:10名〜299名)に行なった調査から退職金相場を解説します。

学歴別の定年退職金の相場

全体として定年退職金の金額の幅は1000万円〜1100万円。学歴が高いほど退職金の相場も上がる傾向です。

  • 高卒の社員が定年退職した場合:1,082,900円
  • 高専、短大卒の社員が定年退職した場合: 10,305,000円 
  • 大学卒  の社員が定年退職した場合: 11,389,000円

学歴×勤続年数別の退職金相場

次は学歴と勤続年数別の退職金相場を見てみましょう。ご覧の通り、「学歴の高さ」「勤続年数の長さ」に比例して退職金の相場は上昇する傾向があります。

学歴勤続年数自己都合会社都合
高校卒
10年勤務912,000円1,222,000円
20年勤務2,982,000円3,617,000円
30年勤務6,171,000円3,617,000円
高専・短大卒
10年勤務959,000円1,274,000円
20年勤務3,130,000円3,762,000円
30年勤務6,357,000円7,175,000円
大学卒
10年勤務1,148,000円1,527,000円
20年勤務3,805,000円4,577,000円
30年勤務7,490,000円8,560,000円

退職時の給与に基づいて退職金の相場を決めている企業が多い

上記の退職金相場ですが、そもそもどのようにして金額を決めているのでしょうか。大きく分けて以下の4つのルールで退職金の相場を決めています。

  • 退職時の基本給をもとに金額を決める
  • 勤続年数ごとで退職金の金額を決める
  • 賃金とは別に退職金計算表を設けて、退職金を決める
  • 役職や給与などをポイント化しそのポイントの累計数で金額を決める

ちなみに、東京都産業労働局の調査によると、退職時の基本給に基づいて退職金を支給している企業が一番多い傾向にありました。その次に多いのが勤続年数ごとで退職金を決める企業でした。

退職金の相場は年々に減少傾向

上記で退職金の相場を解説しましたが、近年の傾向として退職金相場は減少しつつあります。厚生労働省「就労条件総合調査」をもとにニッセイが調査した資料によると、中小企業(100名〜299名)の退職金の相場が下がっているのです。

  • 2008年定年退職金の相場/891万円〜3090万円
  • 2011年定年退職金の相場/493万円〜2161万円

要因は様々ありますが、退職金の給付額を決めるルールの変更がその一因にあります。具体的には、従来の退職時の給与や勤続年数ではなく、成果に応じてポイントを付与しその累計数で退職金を決めるルールを導入する企業が増えたためです。

退職金制度はもともと従業員への労いの意味合いで作られた背景があります。が、その労いについても会社への貢献度合いをシビアに見るようになった企業が増加。結果として退職金の相場が下がったと言われています。

多種多様な仕組み!退職金制度について

退職金制度と一口に言っても「給付方法」や「給付金額の取り決め」といった内容で、退職金制度の内容は変わります。それぞれ簡単に解説していきましょう。

退職金の給付方法について

まずは退職金の支払い方法で退職金制度を大きく2種類に分けられます。

退職一時金

退職時に退職金を一括で支給していくタイプ。世間で一般的に「退職金」と呼ぶ場合、こちらの退職一時金を指すことが多く見られます。

退職年金(企業年金

文字通り年金のように退職後に長期間に渡って支給していく制度。企業が社員のために用意する年金で、生命保険会社等の外部の機関で積み立てるタイプです。

中小企業では「退職一時金」が多い

東京都産業労働局の調査によると、退職金制度を導入している企業は全体に71.3%。その内75.9%が「退職一時金のみ」という回答結果でした。傾向として中小企業においては「退職一時金」を導入している企業が多いようです。

給付金額の取り決めについて

上記の「企業年金」についても2種類分けられます。「確定給付」と「確定拠出」です。特徴をそれぞれ解説しましょう。

確定給付

「退職金をいくら払うのか」という点を従業員に予め約束する制度が確定給付型です。勤続年数や給与テーブルなどに基づいて事前に退職金として給付する金額が算出されます。上記の「退職一時金」はこの制度に含まれます。

退職金の給付額が確定しているため、従業員の老後の不安を払拭することが可能です。「ここなら長く働ける」という安心感を抱いてくれやすく、勤労意欲が増しやすいメリットがあります。

ただし、退職金用の資産運用については企業が金融機関に委託し、その運用リスクは企業が負います。仮に資産運用で失敗した場合でも、確定した退職金を変更することは難しいです。不足した金額は会社側で用意する必要があるため、企業からすると負担が大きい制度と言えるかもしれません。

確定拠出

「毎月、社員に○円掛け金を積み立てます」という点を従業員に約束する制度です。「退職金をいくら支払う」という約束はしていません。退職時の給付額については、掛け金の運用実績に応じて決まります。掛け金の運用は従業員が行なうため、企業は資産運用のリスクは負いません。「確定給付」に比べると企業側への負担は軽いといえるでしょう。

中小企業の間では確定拠出年金タイプが広がりつつある

中小企業を取り巻く環境は厳しいため、予め退職金の給付金額を決めるより、拠出金を確定するタイプのほうが望ましいかもしれません。事実、中小企業の間では「確定拠出年金」の採用が進んでいるという統計もあります。

積立方法について

これまで退職金の相場や退職金制度の種類をざっくりと解説しました。ではその退職金の積み立てはどのように行なうのでしょうか。ある意味、退職金相場より気になっている方もいるかもしれません。積立方法についても大きく2種類に分けられます。それぞれ解説しましょう。

自社で退職金を積み立てる

自社の利益から退職金用に貯金する方法です。方法としてはシンプルですが、退職金用に積み立てたキャッシュにも法人税がかかってしまうデメリットがあります。中小零細企業を取り巻く環境を考慮すると自社で積み立てることは非常に負担が重いといえるでしょう。

国の制度を使って積み立てる

上記のように自社で退職金を用意するのは容易ではありません。そのため、中小企業向けの退職金共済制度を用いるケースもあります。代表的な制度が「中小企業退職金共済制度」です。

後述しますが、この制度を用いると企業が拠出した金額は全額損金になるため、法人税はかからない良さがあります。退職金制度の導入を考えている中小企業にとっては心強い制度といえるでしょう。

中小企業退職金共済制度と退職金の違いやメリット

退職金共済について少し解説しましょう。まず通常の退職金との違いですが、通常は企業が従業員に退職金を支払いますが、中退共制度の場合は共済が従業員に支払います。メリットですが、中退共制度の掛け金は経費になるため、節税することが可能です。加えて、一定期間、拠出金の一部を国が助成してくれるため、負担が抑えるメリットがあります。

退職金の相場や仕組みを知った上で経営者がやるべきこと

退職金制度の仕組みは複雑

退職金制度の導入や見直しの参考になるように、退職金の相場や退職金制度の仕組み、活用できる制度について説明してきました。とは言え、ここで記した内容はあくまでも概要です。詳しい説明はあえて省略しています。

例えば、前述した「中退共制度」。節税効果が高い反面、一度決めた掛け金の減額する際は全従業員の同意を取り付ける必要です。そのため、減額のハードルがかなり高いデメリットがあります。

退職金制度の導入や見直し作業を実際に行なう際は注意する事項が大変多いのです。法律や制度について専門知識がない限り、「自分でネットで調べて導入する」ということはほぼ不可能と言えるでしょう。

退職金に関する解説まとめ

今回の解説内容を簡単にまとめると以下の通りです。退職金制度について見直しや導入を考えている方はこれらの内容を参考にすると良いでしょう。

  • 中小企業の定年退職金は1000万円。学歴と勤続年数に比例して金額は増える
  • 退職金の成果主義化もあり、中小企業の退職金相場は減少傾向にある
  • 退職金には一時金と年金タイプがあり、一時金を採用している中小企業が多い
  • 確定給付ではなく、経営負担が少ない確定拠出タイプの企業年金が増えつつある
  • 退職金制度に関する法律や制度は複雑のため、社労士のアドバイが欠かせない

退職金制度を導入したいなら社労士に相談するのがベター

退職金制度を作りたいと考えている場合は社労士に相談するのが一番と言えます。自社の経営状況などを踏まえて、従業員が安心して働ける退職金制度の作り方をアドバイスしてくれるはずです。

顧問契約している社労士がいれば、その方に退職金制度について相談すると良いでしょう。もし「顧問契約していない」「今契約している社労士に不満がある」といった場合は、複数の社労士事務所に一度に問い合わせできる比較ビズの利用も一つの手です。

相談したい内容や回答期限、メールアドレスの入力といった2分ほどの作業だけで、複数の社労士事務所に相談とができます。自身で1社1社社労士を見極めるより、労力を最小限にすることが可能ですので、一度使ってみるのも良いでしょう。

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