役員退職金にかかる税金と計算方法!転職した場合は?勤続年数で税金額は決まる?

更新日:2019年03月20日 発注カテゴリ: 退職金・企業年金制度
役員退職金にかかる税金と計算方法!転職した場合は?勤続年数で税金額は決まる?

退職金にも税金はかかります。この記事では、役員が転職・退職した際にもらう退職金の額と税金、かかる税の計算方法などを詳しく解説します。役員が金退職金をもらって転職しても、転職先で年末調整してもらうことは出来ず、確定申告の可能性もあるので自分がどれに該当するかよくチェックしておきましょう。また、かかる税金の額は勤続年数で変わるのか、それ以外でも変わる要素はあるのかも紹介します。

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役員とは?

役員とは会社法により定義されており、取締役、会計参与、監査役を指しています。取締役とは会社の方針を決め、会社を運営する役割がある人です。取締役の互選により選ばれ、その法人の代表権を持つ人を代表取締役と呼びます。

なお、取締役の任期は原則2年ですが、株式総会の決議があれば最長10年まで延長することができます。会計参与になれるのは、税理士や公認会計士などで、取締役と共に会社の計算書を作成します。監査役とは会社の会計を監査する人です。

また、代表取締役社長という言葉もあるように代表取締役を社長と同一視している人もいますが、実際のところ両者は異なります。社長は社内における社員としての役割を表しており、代表取締役は役員としての役割を表しているのです。代表取締役と社長を兼ねることが多いため、代表取締役社長という言葉がよく聞かれるわけです。

社員と役員では雇用契約上はどう違うの?

実は、社員と役員では雇用形態が違います。社員は会社との間に雇用契約を結ぶことになりますが、役員は会社と任用契約を結びます。任用契約とは委任契約のことです。ちなみに役員は労働基準法上の労働者には当てはまらないため、雇用保険の対象となりません。

そのため役員を退任しても失業保険は支給されません。また労災(労働災害)も適用されません。なお、中小企業等、役員が社員と同様に勤務しているような場合は社員としての部分において雇用保険等の対象になります。

また、社員が役員になる場合は、社員は一度会社を退職し、雇用契約を解消してから、改めてその会社との間に任用契約を結び役員に就任することになります。さらに、社員と役員では責任の追及において大きな違いがあります。

会社が違法行為をした場合、社員はその人自身に違法行為がなければ責任を追及されることはありませんが、役員は社員を監督する立場にあるため、株主総会で責任を追及されるという可能性があります。

役員の退職金にかかる税金はどれぐらい?

役員を退任した後も退職金が支払われます。退職金は老後や退職後の重要な生活資金のため、手厚い優遇制度があります。勤続年数が20年以下の場合は、勤続年数に40万円をかけた金額が退職所得の控除額になります。

例えば勤続5年の場合は200万円、勤続10年の場合は400万円が控除額になりますので、その金額以下の場合は税金がかかることなくそのままの額を受け取ることができます。ちなみに勤続年数が20年を超えている場合は、勤続年数から20年を引いた数に70万円をかけて出した額に800万円を足した金額になります。

例えば勤続年数が30年の場合は1500万円が控除額になります。なお、控除額を計算する際に1年に満たない端数は繰り上げて計算されますので、例えば勤続年数が5年4か月の場合は6年としてカウントされます。

また、支給された額が控除額を超えた場合でも、超えた金額の2分の1の金額に税率をかけた分離課税により所得税が決まりますので、やはり優遇措置が取られていることが分かります。ただし、役員としての勤続期間が5年以下の場合は、2分の1が課税額になるという優遇措置を受けることができませんので注意が必要です。

ちなみに勤続期間が5年以下の場合、この2分の1という優遇措置が受けられないという対象に国会議員や公務員も含まれています。これは天下りのように短い期間で何度も退職金を受け取るケースを想定し、課税強化を図ったものといえます。

役員の退職金の相場はいくら?

では実際に役員の退職金はいくらぐらい支給されるのでしょうか。一般の社員の場合は、1か月の基本給、勤続年数、給付率の3つを掛け合わせて決められますが、役員も考え方は基本的に同じです。ただし、役員の場合は、給付率が功績倍率というものに変わります。

つまり会社への貢献度が高い人ほど退職金も増やしましょうという考えです。そのため役員の場合は最終報酬月額×勤続年数(在任年数)×功績倍率という式で求められることが多いです。例えば、ある専務が退職する時の月給が100万円、役員としての在任年数が8年、功績倍率が2.5倍という場合は、100×8×2.5=2,000万円となります。

実際には役員の退職金は自由に決めることができ、取締役会で承認されればその金額を支給することができるのですが、ある程度のルールを設けるという意味で上記の計算式で求められた金額を目安にすることが多いといわれています。

また、役員が退職する理由は、定年や転職だけではありません。役員の死亡により退職金が支払われるという場合もあります。その際に支払われる退職金の計算方法は上記の計算式と同じですが、弔慰金というものが加えて支給される場合もあります。

一般的には、業務上の理由により亡くなった場合は、報酬月額の36か月(3年)分、業務外の理由により亡くなった場合は報酬月額の6か月分といわれています。

功績倍率で退職金の額は変わる

役員の退職金は、功績倍率によって支給される退職金の額が大きく変わってきます。ただ10倍、20倍というような極端な数字にすることは税法上認められていません。相場の数字というものがあります。

一般的に功績倍率の相場として、社長3倍、専務2.4倍、取締役1.8倍、監査役1.6倍程度とされています。なお、功績倍率というものは根拠のあるものではありませんので、顧問の税理士ともよく相談して取締役会にかけるようにすることが重要です。

役員の退職金は特別損失に計上できる

特別損失とは会社の会計上、突発的な出来事に対して計上される項目です。例えば火災などの自然災害や盗難、事故、固定資産の売却損などが当てはまります。つまり臨時的な損失という意味です。あくまでも当期のみの損失であり、翌期以降もこの損失が発生し続ける可能性は低いとみなされます。

そのため、特別損失として損失が大きく計上されていた場合でも、それだけの理由で金融機関からの信頼を失うことはないと考えられています。なお、通常退職金は退職時期を前もって予測することができるため、特別損失に含めることができません。

しかし、例外的に役員の退職金に関しては、役員の勤続年数を予想することが難しく退職も毎年必ず起こるという性質ではない等の理由により、特別損失に計上することが可能です。

役員が退職金をもらえない場合がある?

役員が退職したからといっても必ず退職金が支給されるという訳ではありません。状況により退職金が支給されない場合があります。例えばその役員が会社に甚大な被害を与えて退職するような場合など、取締役会において退職金の支払いが否認されるという場合もあります。

また、会社の経営不振により役員への退職金が支払えない場合もあります。会社の経営が安定していることが役員に退職金を支払う際の第一条件といえるでしょう。

まとめ

役員とは一般的に取締役、会計参与、監査役を指します。役員は会社の一般従業員とは区別されており、雇用状態も異なっているため、雇用保険や労災の対象にはなっていません。なお、役員の退職金も一般の従業員の退職金同様に、税制の優遇措置が取られています。

ただし勤続期間が5年以下の役員は課税対象額が2分の1になるという優遇措置の対象外となっています。また、役員の退職金の相場は最終報酬月額×勤続年数(在任年数)×功績倍率という式で求められることが多いといわれており、功績倍率は役職により3倍ほどの違いがあります。

なお、会社の業績不振などの理由により役員への退職金が支払われない場合もあります。また、会計上、役員の退職金は会社の臨時的な損失として扱われ、特別損失として計上することが認められています。

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