個人事業主に支払い義務がある4つの税金

更新日:2020年08月07日 発注カテゴリ: 確定申告
個人事業主に支払い義務がある4つの税金

個人事業主が支払う税金は、所得税、住民税、個人事業税、消費税の4つあります。個人事業主の場合にはどのようなものに気を付けるかというところで、事業の売り上げ規模などにより異なりますが、基本を覚えておくことに越したことはありません。所得税は、個人事業主が1年間に稼いだ所得にかかる税金です。もちろん赤字なら所得がゼロなのでかかりませんが、売上から経費や控除を引いた課税所得が赤字か黒字かで変わってきます。個人事業主の税金の中では、この所得税は課税所得に応じて、税率が決まっています。個人事業主の支払い義務のある税金についてもう少し詳しく見てみましょう。

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個人事業主が納める4種類の税金とは

個人事業主が納める税金として、主に下記の4種類が挙げられます。

  • 所得税
  • 住民税
  • 個人事業税
  • 消費税

会社員の間は給与から自動的に徴収されますが、個人事業主として独立すると、上記の税金をすべて自分で納めなければなりません。

税金の納付を忘れてしまうと、追徴課税といったペナルティが発生するので、独立した初年度は特に注意が必要です。

また税金には大きく「国税」と「地方税」の2種類に分けられ、前述の所得税と消費税は国税、住民税と個人事業税は地方税に分類されます。

所得税

所得税とは、1月1日から12月31日までの1年間で稼いだ所得に課せられる税金のことで、個人事業主の税金の中で最も大きな部分を占めています。

原則として自分で納税額を計算し、確定申告を行った上で納めなければなりません。

住民税

住民税とは、都道府県・市区町村の住民に課される税金のことです。

個人事業主の所得に応じて課税される住民税は、都道府県民税と市区町村民税の2種類があり、事務所を構えている地方公共団体ごとで納税の義務があります。

また所得税とは異なり申告が不要で、毎年6月に市区町村から送られる納付書をもとに、年4回に分けて納める必要があります。

地方公共団体によっては、6月に一括前納すると多少割引されるケースもあり、納税する前に自治体へ問い合わせてみると良いでしょう。

個人事業税

個人事業税とは、個人事業主が営む事業内容に応じて課される税金のことです。

個人事業主税は地方税法により定められた法定業種のみが対象ですが、法定業種は70種にも及び、ほとんどの個人事業主が該当するというのが実情です。

消費税

個人事業主が関わる消費税とは、事業年度の売り上げが1,000万円以上となった場合に発生する税金のことで、ほぼすべての取引に対して課税されます。

納付時期は3月ですが、開業から2年間もしくは開業後2年以上経っても、前々年の課税売上高が1,000万円以下などの場合、消費税を納める必要がありません。

各種税額の算出方法について

ここからは、前述しました所得税・住民税・個人事業税・消費税の算出方法をご紹介します。

所得税

所得税を算出するには、まず下記の計算式で事業所得を割り出さなければなりません。

収入 – 必要経費 = 事業所得

そして所得控除を差し引き、課税所得金額を算出します。

事業所得 – 所得控除 = 課税所得

さらに課税所得に所得税率を適用させ、金額に応じた控除額を差し引くと所得税の算出が可能です。

(課税所得金額 × 所得税率)- 控除額 = 所得税額

ちなみに所得税は、所得が高くなればなるほど段階的に税率が高くなる累進課税が採用され、下記のように所得税率が決められています。

課税される所得金額 所得税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

住民税

住民税の計算方法は、均等割・所得割という2つの方法が存在し、これら2つの方法で算出された税額を合計した金額が住民税額となります。

均等割で算出する際は、所得金額に関わらず等しく負担することになっており、都道府県民税の1,500円と市区町村民税の3,500円を合算した額を納税しなければなりません。

また所得割では所得額に応じて課税され、下記の計算式で課税金額が算出されます。

(前年の総所得金額 – 所得控除額)× 税率 – 税額控除

税率は納付する都道府県・市町村でそれぞれ決められており、都道府県民税率が一律4%、市区町村民税が一律6%と設定されています。

個人事業税

個人事業税の金額は、下記の計算式で算出が可能です。

個人事業税額 =(前年の事業所得 – 事業主控除額)× 税率

事業主控除とは、個人事業を行っている方であれば誰でも認められる控除のことで、年290万円の控除が受けられます。

よって事業所得が年間290万円に満たない個人事業主は、個人事業税を支払う必要がありません。

また税率は事業内容によって異なり、下記のように3%から5%の間で設定されています。

区分 税率 事業の種類
第1種事業(37業種) 5% 物品販売業 運送取扱業 料理店業 遊覧所業
保険業 船舶定係場業 飲食店業 商品取引業
金銭貸付業 倉庫業 周旋業 不動産売買業
物品貸付業 駐車場業 代理業 広告業
不動産貸付業 請負業 仲立業 興信所業
製造業 印刷業 問屋業 案内業
電気供給業 出版業 両替業 冠婚葬祭業
土石採取業 写真業 公衆浴場業(むし風呂等)
電気通信事業 席貸業 演劇興行業
運送業 旅館業 遊技場業
第2種事業(3業種) 4% 畜産業 水産業 薪炭製造業
第3種事業(30業種) 5% 医業 公証人業 設計監督者業 公衆浴場業(銭湯)
歯科医業 弁理士業 不動産鑑定業 歯科衛生士業
薬剤師業 税理士業 デザイン業 歯科技工士業
獣医業 公認会計士業 諸芸師匠業 測量士業
弁護士業 計理士業 理容業 土地家屋調査士業
司法書士業 社会保険労務士業 美容業 海事代理士業
行政書士業 コンサルタント業 クリーニング業 印刷製版業
3% あんま・マッサージ又は指圧・はり・きゅう・柔道整復
その他の医業に類する事業
装蹄師業

参照:法定業種と税率|東京都主税局

消費税

個人事業主が納めるべき消費税の納税額は、下記の計算式で算出が可能です。

消費税額 = 売り上げにかかる消費税額 – 仕入れにかかる消費税額

売り上げにかかる消費税額は、お客様から預かった消費税額と同額なので、比較的簡単に計算できます。

一方で仕入れにかかる消費税額には、電話代や交通費の他に、自動車などの固定資産といった経費が含まれており、正確な課税額を算出するのが非常に面倒です。

そこで中小事業者については、仕入れにかかる消費税額を簡易課税で計算する特例が認められ、下記の計算式で算出できます。

仕入れにかかる消費税額 = 売り上げにかかる消費税額 × みなし仕入率

ちなみに、みなし仕入率は個人事業の種類ごとで下記のように区分されています。

事業形態 みなし仕入率 業種
第一種事業 90% 卸売業
第二種事業 80% 小売業
第三種事業 70% 農林水産業、建設業、製造業、電気ガス業など
第四種事業 60% 第1.2.3.5種以外の事業(飲食店業、金融業など)
第五種事業 50% 不動産業、運輸業、通信業、サービス業(飲食店業を除く)

参照:簡易課税制度の事業区分|国税庁

消費税の例

酒税、たばこ税、自動車重量税、揮発油税(ガソリン)、航空機燃料税、地方消費税、道府県たばこ税、自動車取得税、自動車税、ゴルフ場利用税、市町村たばこ税、軽自動車税、入湯税

資産にかかる税金

相続税、贈与税、印紙税、登録免許税、固定資産税、不動産取得税、固定資産税、都市計画税

消費や資産に応じてかかる税金は、個人事業主に限らず、法人や一般消費者にもかかります。個人事業主だけの税金は、所得税と個人事業税ですが所得に応じた対応となります。

押さえておきたい節税方法

これまで解説した通り、個人事業主が納めなければならない税金は多数存在しますが、適切な対策を実施することで効果的な節税が可能です。今回は5つの節税方法をご紹介します。

青色申告の届け出を行う

まず押さえておくべき納税方法は、青色申告を活用することです。確定申告の際に青色申告で届け出を行うと、事業所得から最大65万円の控除が受けられます。

例えば事業所得が年間500万円だった場合、青色申告の控除額である65万円を差し引いた435万円をもとに、所得税や住民税の計算が可能です。

また青色事業専従者給与になる旨の届け出を行えば、家族に支払った給料を経費として計上でき、大きな節税効果が見込めるでしょう。

さらに純損失の繰越にも対応し、1年間の所得を集計した結果が赤字だった場合、その赤字分を翌年以降3年間に渡って繰り越せます。

一例として、平成30年の所得で100万円の赤字、平成31年度の所得で300万円の黒字が出た場合、これらを合算した200万円をもとにして所得税額の算出が可能です。

自宅兼事務所は按分して経費計上

2つ目に押さえておくべき節税対策は、自宅兼事務所を按分して経費として計上する方法です。

仕事に使っている分の家賃や光熱費などは、一部経費として認められるため課税所得の抑制が期待できます。

ただし家賃などを按分する際は、実際に仕事として使っている割合など、具体的な計算の根拠を提示しなければならず、申告の際に注意が必要です。

小規模共済に加入する

3つ目に押さえておくべき節税対策は、小規模共済に加入することです。

個人事業主のための退職金制度である小規模共済では、掛金の全額が所得控除の対象となるため、長く払い続けるほど節税効果が見込めます。

また共済金は廃業時に受け取ることが可能で、一括や分割、一括と分割の併用が選択できます。

経営セーフティ共済に加入する

4つ目に押さえておくべき節税対策は、経営セーフティ共済に加入することです。

取引先が倒産してしまったときに、連鎖倒産などを防止するための制度で、掛金の全額を必要経費に算入できるため、所得税などが節税できます。

また掛金を12ヶ月以上納めていれば支払った総額の8割以上が戻り、さらに40ヶ月以上納めていれば全額返還され、加入へのハードルが非常に低いです。

減価償却資産の償却法の届け出を行う

5つ目に押さえておくべき節税対策は、減価償却資産の償却法の届け出を行うことです。

減価償却とは、固定資産の耐久年数に応じて毎年経費として計上してく計算方法のことで、事業に必要な設備を購入した際は、原則として減価償却を行います。

計算方法は一定額を毎年経費にしていく定額法と、年々一定の割合を経費にする定率法があります。

ちなみに定率法は、購入年の経費にできる額が大きくなるため、事業をスタートさせたばかりで税額を抑えたい場合におすすめです。

税理士や会計士の相談がオススメ

個人事業主の税金について見てきましたが、税金のことを知らない個人事業主の方も実は割と多いものです。このような場合やはり、税理士や会計士などに相談してみるのも一つの手です。

わからないままでなく、わからない部分を教えてくれるとともに、自分の事業が今どのような状態で税金を納めてくれるのか、ということもわかります。

課税売上高または給与等支払額が1,000万円を超えた場合は、納税事業者となりますので、いきなり売り上げが伸びた!という場合には、経費をちゃんと計算してチェックしましょう。また資本金1,000万円以上の中小事業者が起業した場合も納税事業者になります。

土地の譲渡・貸付や切手・印紙類の譲渡、登記・登録などの行政手数料などは、消費税対象外です。公的医療保障制度による医療や社会福祉事業、学校の授業料や住居として利用する住宅の貸付も消費税が加算されません。

まとめ

経理や決算、税金の計算は会社を設立したり、個人事業を立ち上げた場合には避けていけません。しかしながら免税になったり、特典がある期間や売り上げの年にはその制度を存分に利用されるとよいでしょう。税金をもっていかれるだけではなく、自分たちも活用するくらいの気持ちが必要です。

初めての個人事業でよくわからないとか、経理は全く知らないという場合には、税理士へ不明点を相談しに行って税金について知っていきましょう。

ちなみに比較ビズには、個人事業主に関わる税金に精通した専門業者が多数登録しており、一度に複数の業者に問合せや見積り依頼が出せます。

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