BtoBマーケティングの動画制作ポイント7選|活用するべき理由や事例を紹介
- BtoB向け動画の活用方法とは?
- マーケティング動画の作成事例は?
- 制作時に気をつけるポイントとは?
「BtoB向けマーティングを活性化したい」「動画で自社PRをしたい」事業担当者の方、必見。BtoB向け動画は、企業の行動を促進できるよう、論理的に訴えかけることが大切です。
この記事ではBtoB向けマーケティングや自社PRにおいて動画を活用したい事業担当者に向けて、動画制作ポイントを詳しく解説します。 最後まで読めば、動画制作のアイデアや活用法がわかります。
参考にしたい制作事例も紹介するため「自社で作成するべき動画のアイデアが思い浮かばない」という方もぜひ参考にしてください。
BtoB動画マーケティングとは企業向け動画による行動促進戦略
「BtoB動画マーケティング」とは、BtoBビジネスのマーケティングにおいて、動画を活用しターゲットの行動を促進する戦略のことです。
自社製品のPRはもちろん、採用活動やウェビナーでの活用など、BtoB向けの動画を用いたマーケティングやビジネス戦略が広がりつつあります。
BtoB動画はBtoCと異なる考え方が必要
BtoC動画の場合、視聴者の感情に訴えかけて行動を起こさせる動画が多い傾向にあります。
BtoB動画の場合、ターゲットとなる企業はすでに商品に関する知識や情報に長けているため、衝動買いを起こしにくいです。BtoBでのマーケティング動画は、企業の行動を促進できるよう、感情よりも論理に訴えかけることが大切です。
BtoB動画マーケティングの難易度が高い理由
BtoCの場合は1人の消費者に訴えかけることができれば行動を促進することが可能ですが、企業相手の場合は意思決定に多数の人間がかかわります。
BtoCよりも、商品やサービスの利便性やメリット、他社製品との違いなどを強く訴えかける必要があります。
BtoBマーケティングで動画活用がおすすめな理由
BtoBマーケティングをおこなう場合、動画を活用するべき理由を7つ紹介します。
- 動画市場が拡大している
- 多くの情報量を簡潔に伝えられる
- 高い訴求力の情報を提供できる
- 情報の品質を均一に保てる
- ブランドのイメージアップや他社との差別化を図れる
- 二次利用しやすく1度作成することで資産となる
- 営業効率化や人員削減が可能となる
動画市場が拡大している
近年、動画市場が拡大しています。
一般財団法人デジタルコンテンツ協会(DCAJ)の『動画配信市場調査レポート2022』によると、2021年の動画配信市場規模は4,230億円でした。前年比からは114%の成長となり、右肩上がりの状況が続いています。
今後も動画需要は伸びることが予想され、2026年には5,250億円にまで成長する見込みです。すでにマーケティングにおいて動画の活用は一般的ですが、今のところ大半の動画はBtoC向けに作られています。
動画市場の拡大により、今後はBtoB向け動画も主流になっていくことでしょう。
参照:一般財団法人デジタルコンテンツ協会(DCAJ)『動画配信市場調査レポート2022』
多くの情報量を簡潔に伝えられる
動画はテキストや静止画と比較すると、多くの情報量を簡潔に伝えられます。アメリカの調査会社Forrester ResearchのJames L. McQuivey博士の研究結果によると、1分間の動画で約180万文字分の情報量が含まれていることがわかりました。
英語の文字数における研究ではありますが、ウェブページでは3,600ページにもおよぶ内容を伝えることが可能であることがわかっています。
動画の方が同じ時間で伝えられる情報量が多いため、見る人の記憶に残る情報も多くなります。情報収集に時間をかけたくない現代人にとって、動画の活用は必須といえるでしょう。
高い訴求力の情報を提供できる
動画は、高い訴求力の情報を提供できるところが魅力です。
マーケティングにおいて相手を行動に移させるには、強い印象を与えることが重要です。動画では自由度が高いため、インパクトを与えることや相手の興味を引きつけることができるでしょう。
情報の品質を均一に保てる
動画の強みは、情報の品質を均一にできることです。複数のメンバーでマーケティングをおこなう場合、伝えたい情報の品質が均一に保たれないリスクがあります。
論理的でわかりやすい動画を制作することで、同じ品質の情報を伝えることが可能です。
個々人のスキルや環境に影響されず、伝えたい情報を的確に伝えられるのが動画を活用するメリットといえるでしょう。
ブランドのイメージアップや他社との差別化が図れる
マーケティング動画は、商品やサービスの紹介だけではなく、企業自身のブランドイメージ向上のために活用されることもあります。
動画の場合はテキストや静止画よりもオリジナリティを加えやすく、自社ブランドを確立しやすいため、他社との差別化も図れる点がメリットです。
二次利用しやすく1度作成することで資産となる
動画は二次利用しやすいため1度作成することで自社にとっての資産になります。クオリティの高い動画は活用の幅が広く、当初の目的以外にも利用できるのがメリットです。
たとえば、企業に直接営業をかける場合の資料や、自社内における経営層との認識統一のための材料になります。
他にも、人材採用向け動画であれば企業説明会の合間に流せるため、利便性が高いです。
営業効率化や人員削減が可能となる
BtoBマーケティングの動画は営業効率化や人員削減にも効果的です。たとえば、営業の問い合わせは多数獲得できているものの、サービスや商品理解度の低い顧客が多い場合に動画が活用できます。
説明用の動画を顧客に見てもらうだけで、わかりやすい情報を提供できて便利です。営業担当やカスタマーサポートが案件ごとに説明する手間も省け、営業効率化が図れるとともに人員削減にもつながります。
近年、主流となったオンライン営業にも効果的です。事前に動画を視聴してもらえば、営業をスムーズに進められるでしょう。
BtoBマーケティングにおける動画の制作事例
BtoBマーケティングにおける動画は、主に次の6種類に分類できます。
- 自社製品やサービスの紹介動画
- 採用活動向けのリクルート動画
- ウェビナー用の動画
- 社内での教育研修やマニュアル動画
- 商品導入紹介やインタビュー動画
- Webサイトへの掲載用動画
動画制作事例を下記で詳しく解説します。
自社製品やサービスの紹介動画
動画を活用することで、商品の具体的な使用方法や使用シーン、製造過程などを理解しやすくなります。展示会で動画を放映することで、来場者の注意を引きやすいです。商品やサービスの認知度向上につながるでしょう。
自社製品やサービスの紹介動画の事例を紹介
Web戦略コンサルティングサービスを展開している株式会社グラタスの事例を紹介します。
イラストを用いて視覚的にわかりやすく情報がまとめられています。BtoCとは異なり企業向け動画のため「リスティング」「アフィリエイト」などの専門用語を使用しているのもポイントです。
動画内で料金まで提示していることから、サービス説明から導入提案までの営業的な役割を担っています。
採用活動向けのリクルート動画
近年の採用活動ではスマホの普及に伴い、就活生や転職活動者の情報収集はスマホがメインの時代です。
スマホの小さい画面で自社の魅力を簡潔にアピールできる動画の活用は、企業の採用担当者から注目を集めています。企業説明会や就活イベントの場でも動画を放映して大勢に観てもらうことが可能です。
採用活動向けのリクルート動画の事例を紹介
カルビー株式会社の採用動画を紹介します。
はじめに代表取締役社長からのメッセージがあり、そのあと各部門に所属している社員のインタビューを盛り込んだ動画です。時折、社内の風景や社員が実際に働く様子を映し、どのような雰囲気なのかもわかりやすい工夫がされています。
企業の説明だけを動画に盛り込むのではなく、実際に働いている人の声を取り入れることで「私もこうなりたい」と印象付けることが可能です。
ウェビナー用の動画
オンラインでセミナーをおこなう「ウェビナー」が活発化しており、ウェビナーに欠かせないのが動画の存在です。動画を活用したウェビナーのメリットは、どのような人や企業でも気軽に参加できることです。
ウェビナー用の動画の事例を紹介
MSC株式会社のウェビナー動画を紹介します。
ウェビナーはオンラインで実施することが多いですが、アーカイブ動画として残しておくことが可能です。ウェビナー後も多くの視聴者にみてもらえるような動画作成を意識しましょう。
MSCのウェビナーでは、説明用のスライドを画面上に大きく映し出し、話者をワイプ形式で表示しています。他にも、リアルタイムで視聴している人に向けて投稿機能を利用するなどの工夫をしているのが特徴です。
社内での教育研修やマニュアル動画
社内での教育研修やマニュアルも動画で作成する機会が増えています。特に、教育研修のeラーニング化を採用している企業が多く、eラーニング用の動画を作成するのが主流です。
他にも、マニュアルを動画で視聴できるよう、従業員向けのマニュアル動画を作成しているケースもあります。研修会場の確保やスケジュール調整をしなくても全社員にマニュアルを説明できるため、非常に便利です。
社内での教育研修やマニュアル動画の事例を紹介
ららぽーとの従業員向けの研修動画を紹介します。
全従業員に共通するルールを、動画でわかりやすく説明しています。一連のマニュアルを長い動画にまとめるのではなく、伝えたい部分を短い動画にまとめることで最後まで飽きずに視聴できるのもポイントです。
商品導入紹介やインタビュー動画
単に商品やサービスを紹介するだけではなく、実際に使用しているユーザーにインタビューし、動画で発信する方法もあります。
企業側から一方的にメリットを訴えかけるよりも、実際に導入した人や企業が商品の有用性を語ることで、説得力や信頼性を獲得することが可能です。
商品導入紹介やインタビュー動画の事例を紹介
在庫管理ソフト「ロジクラ」の商品インタビュー動画を紹介します。
実際にロジクラを導入している企業にインタビューをおこなうことで、信憑性が増した動画内容になっています。導入してみて便利だと思った点やよかった点を、現場のリアルな意見として聞き出すことで、商品の魅力を伝えているのが特徴です。
Webサイトへの掲載用動画
企業ホームページやLPなどのWebサイトへの掲載用動画の作成も、BtoBマーケティングにおける手法です。Webサイトの目につく場所やファーストビューに自社の紹介動画や商品紹介動画を掲載することで、サイト訪問者の注目を引きつけます。
BtoBマーケティングにおける動画制作で気をつけるポイント7選
BtoBマーケティングにおける動画作成で気をつけるべきポイント7選を紹介します。
- 動画のコンセプトや目的を設定する
- ターゲット・ペルソナを明確に定める
- KPIを設計する
- 配信媒体を定める
- 対企業を意識する
- 費用対効果を考える
- 高いクオリティの動画を作成する
1. 動画のコンセプトや目的を設定する
BtoBマーケティング動画を作成する際は、ビジネスコンセプトを明確にし、動画作成の目的を設定することが重要です。コンセプトに沿った動画が作成できていないと、魅力的な動画が作れずに設定した目標を達成できないこともあります。
どのような目的で作成する動画なのか、動画によってどのような効果を期待するのかなどを明確に設定しましょう。
2. ターゲット・ペルソナを明確に定める
BtoBマーケティング動画の作成には、動画を視聴するターゲット(ペルソナ)を明確に定めることが大切です。
ターゲットの範囲が曖昧な場合や視聴者層を絞っていない場合、印象に残らない動画になる可能性があります。ターゲットを設定する際は、できる限り細かく設定することが大切です。
3. KPIを設計する
目標やターゲットが決定したら、KPIを設定しましょう。KPIとは動画のパフォーマンスを計測・監視するための指標のことです。
具体的には、以下の項目が挙げられます。
- 視聴完了率
- 再生時間
- クリック数
- コンバージョン率
- インプレッション数
KPIの達成状況を確認することで、定めた目標を達成するまでの進捗管理が可能です。
4. 配信媒体を定める
BtoBマーケティング動画を作成する際は、動画を配信する媒体を決めることが大切です。配信媒体を定めることで、メディアの特徴にあわせた動画作成ができます。
5. 対企業を意識する
BtoBマーケティング動画は、対企業を意識して作成することが重要です。企業において、最終的な決定権を持っている人は、おそらく最初に動画に接触する担当者ではないでしょう。
担当者が興味を持った場合に稟議にかけ、複数人によって検討され、最終的に購入決定権を持つ人が判断を下す流れが一般的です。
担当者が社内の稟議において他のメンバーに説明しやすいような内容を意識して、動画を制作しなければなりません。動画を視聴するだけで論理的な説明ができている内容であれば、担当者が詳しく説明する必要はなく、社内での承認も得られやすくなります。
6. 費用対効果を考える
BtoBマーケティング動画を作成する際は、費用対効果を考えましょう。動画作成には制作費用や時間がかかります。いくらコストをかけて高クオリティな動画を作成したとしても、効果が出なければ意味がありません。
費用対効果を計算して、無理のない範囲で動画作成をおこなうと大きな損失を防げます。
7. 高いクオリティの動画を作成する
BtoBマーケティングでは、高いクオリティの動画を作成することをおすすめします。ただし費用対効果を忘れてはならないため、決められたコストの範囲内で、できるだけ高いクオリティの動画作成を目指しましょう。
近年の視聴者は、動画のクオリティに対しての評価基準が高まっています。動画のクオリティが低いと、最後まで視聴してもらえない可能性があります。他社に負けないインパクトを残せるような動画作成を意識することが大切です。
まとめ
動画需要の高まりにより、今後のBtoBマーケティング戦略に動画の活用は、必要不可欠ともいえます。本記事では、BtoB向け動画がおすすめな理由や参考事例、動画作成時の注意点を紹介しました。
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BtoBのマーケティングにおいて動画を活用したいという企業は年々増加している傾向にあり、実際に成果に結びつけている事例はたくさんあります。
記事の補足としてお伝えしたいポイントとして、動画を制作する前にマーケティング全体における動画の目的、設置する媒体、動画からの動線などもしっかり考えておく必要があります。
例えば、まだ多くの方に知られていない商品やサービスを広めたいと思い動画を活用する場合、まず動画の目的を「認知」とするのか、「問い合わせ」にするのかによっても動画広告などのWeb広告も活用するのか、YouTube、SNS、自社HP、LPに組み込むのかなど設置する媒体からその前後の動線などにも影響が出てきます。
またターゲットインサイトも明確にしておく事で、自分たちのターゲットにより多く視聴してもらうための検索キーワードの選定やターゲットの目に触れやすい媒体選定なども精度が上がってきます。
クオリティの高い動画制作に加えて、マーケティング全体の戦略も整えておく事でBtoBのマーケティングにおける動画の活用の成功率を上げやすくなります。