パッケージデザインの料金相場はどのくらい?デザイン依頼の注意点も解説!

株式会社ヒカリノオト
監修者
株式会社ヒカリノオト 代表取締役 加茂英樹
最終更新日:2024年04月25日
パッケージデザインの料金相場はどのくらい?デザイン依頼の注意点も解説!
この記事で解決できるお悩み
  • パッケージデザインの料金相場はどのくらい?
  • パッケージデザインの料金はどのように決まる?
  • パッケージデザインを依頼するときに注意しておくべきポイントは?

「パッケージデザインを依頼したいと思っているため料金を知りたい」企業担当者は必見!

自社商品の魅力を消費者に伝える重要な要素となるのが「パッケージデザイン」です。効果は広告以上ともいわれており、パッケージデザインを変更しただけで売り上げが大きく伸びたという事例も少なくありません。

本記事では、パッケージデザインの料金相場や、料金が決まる仕組み・内訳、なぜ相場が大きく変動するのかを解説します。記事を読み終わる頃には、パッケージデザインの料金相場を把握し、自社に適した依頼先に発注できるでしょう。

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パッケージデザインの料金相場:5万円〜60万円

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パッケージデザインの料金相場を見ていく前に、パッケージデザインが出来上がるまでの流れを確認しておきましょう。主に以下の5つの工程があります。

  1. デザインの方向性・コンセプトの決定
  2. デザイン制作
  3. 試作品の作成
  4. 修正・微調整
  5. 完成

ここまでの作業にかかる料金相場は下記の表のとおりです。

パッケージデザイン料金の相場 約5万円から60万円以上
パッケージデザイン料金の相場中央値 約10万円から30万円以上

状況によっては、パッケージデザインのみで数百万円から数千万円の料金になるパターンもあります。

パッケージデザインの相場が幅広いのはなぜ?

理由の1つには、デザインの対象となるパッケージが、形・大きさを含めて実に多種多様であることが考えられます。以下はパッケージに使われる主な容器の例です。

  • 個装箱
  • 和菓子の個包装
  • フィルムバック・アルミホイルバック
  • 缶・ビン
  • ラベル
  • ガラス・プラスチック容器

商品に応じた大きさ、梱包・包装の方法なども異なります。二次元的なグラフィックデザインや、三次元で見た場合の質感表現を含め、個々の商品に最適化されたオーダーメイドのデザインが必要です。

場合によっては、非常に入り組んだパッケージデザインとなることもあり、その分料金相場は大きく変動します。

パッケージデザイン料金はデザイン以外の要素でも変動する

複雑なパッケージデザインになれば、それだけデザインの「質的要素」が求められるため、料金相場も高くなります。デザインの質的要素以外に、量的要素によってもパッケージデザイン料金は変動しやすいです。

マスメディアの活用やメディアミックスで商品を大々的にアピールしたいニーズがある場合、基本料金に「量的指数」を乗じて請求されることがあります。

日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)では、量的指数を「Z指数」と定義しています。Z指数の最大値は「50」。60万円のパッケージデザイン料金が、最大3,000万円になることもあります。

デザインの量的要素とは

デザインを使用する媒体や数量で決まる要素のことです。パッケージデザインに限らず、デザインの著作権は制作者に帰属します。商品をパッケージングするだけであれば問題にはなりません。ホームページに掲載する、Web広告に利用する、TVCMのマスメディアを活用する場合は、利用範囲を契約で明記する必要があります。

パッケージデザイン料金にガイドライン・基準は存在しない

JAGDAでは、パッケージデザイン料金の適正化を目的にした「デザイン料金表」というガイドラインを公開しています。ある程度の目安になるのは確かですが、パッケージデザイン料金にガイドラインや基準は存在しないといっても間違いではありません。

JAGDAが公表しているパッケージデザイン料金表は、1994年に更新された旧サイトに掲示されているためです。商業デザインを取り巻くマーケティングのあり方が大きく変わり、当時の状況が現代に当てはまらなくなったためと考えられます。

参照元:日本グラフィックデザイナー協会「パッケージデザイン料金表」

パッケージデザイン料金が決まる仕組み・内訳

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パッケージデザイン料金はどのような仕組みで決められるのか?料金総額の内訳となる作業・費用について解説します。

一般的に考えられる料金相場を以下の6つから紹介します。

パッケージデザイン料金の内訳 費用相場
ディレクション費用 制作費用全体の10%〜20%
企画・プランニング費用 5万円〜15万円
パッケージデザイン制作費用 3万円〜20万円
撮影・キャッチコピー費用 3万円〜10万円
試作品制作費用 パッケージの種類によって変動
修正費用 制作費用全体の20%
印刷費 1箱90円〜130円

ディレクション費用:制作費用全体の10%〜20%

ディレクション費用とは、パッケージデザイン制作プロジェクトの進行を管理するためにかかる費用のことをいいます。

具体的には、以下の費用に充てられます。制作費用全体の10%〜20%程度というのが相場です。

  • プロジェクトを率いるディレクターの人件費
  • 営業スタッフの人件費

すべてのデザインスタジオが、個別のディレクション費を請求するわけでもありません。デザインスタジオの規模・体制によっては、企画・プランニング費用にディレクション費が含まれる場合もあります。

企画・プランニング費用:5万円〜15万円

企画・プランニング費用とは、顧客の開発した商品の情報、パッケージに求めるニーズなどをもとに、方向性・コンセプトの策定・企画にかかる費用です。

デザインスタジオと顧客間の打ち合わせに参加するディレクターやデザイナーの人件費・企画立案費など主な費用内訳になっています。デザインの質的要素に応じて5万円から15万円以上かかるのが相場です。

オーダーメイドで制作するパッケージデザインの場合、デザイン料金とプランニング費用は別である場合がほとんどです。紙ラベル・箱型パッケージなど、ある程度の定型サイズに応じたプランが用意されているデザインスタジオもあります。

パッケージデザイン制作費用:3万円〜20万円

パッケージデザイン制作費用とは、デザイナーがパッケージをデザインするのにかかる費用のことです。

パッケージデザインに要求される質的要素が高いほど完成までの時間がかかるため、拘束されるデザイナーの人件費がかかると考えておけばいいでしょう。費用相場は3万円から20万円程度になるケースが多いです。

撮影・キャッチコピーの費用:3万円〜10万円

パッケージデザインをする際に素材が必要であれば、その分の追加料金がかかります。パッケージ用の商品写真が必要であれば撮影費、商品名以外のキャッチコピーが必要であればコピーライティング費がかかります。料金相場は以下のとおりです。

スタジオでの商品撮影(半日) 3万円から4万円
スタジオでの商品撮影(1日) 7万円から8万円
キャッチコピー 1万円から10万円

キャッチコピーの場合は1案1万円としているところもあれば、3万円で3案の中から選択できるところもあります。事前に料金体系を確認しておくといいでしょう。

試作品制作費用:パッケージの種類によって変動

チラシやポスターなどのデザインであれば、デザイン完了後に初稿を提出し、クライアントの確認を取る形になります。パッケージデザインの場合は初稿に該当するものが「試作品」になるという違いがあります。

当然、試作品の制作費用もパッケージデザイン料金に含まれます。どのようなパッケージを作るのかによっても制作費用は変わりますが、大量生産するわけではないため、試作品の単価がそれほど高額になることはありません。

修正費用:制作費用全体の20%

パッケージデザインは試作品の確認を経て修正を何度か繰り返し、完成系に作り上げていく工程が必要になります。修正費用の相場は、パッケージデザイン料金の20%程度が一般的です。

修正はすべて有償対応という場合もあれば、2回までの修正は無償対応する場合もあります。デザインスタジオによって対応はまちまちであるのが実情です。修正箇所は必ず出てくるものであるため、事前に確認しておくことが重要でしょう。

印刷費:1箱90円〜130円

パッケージデザインが完成したら、パッケージを加工し、デザインを印刷していきます。キャラメル箱のような小サイズのパッケージに印刷する場合、1箱あたりの費用相場は90円〜130円になります。

ただし、印刷会社や印刷の素材や質感などで費用は大きく変動するでしょう。とくに色にこだわる場合は、細かく彩度や明度の調整に融通がきく印刷会社を選ぶ必要があります。

パッケージデザイン料金が依頼先によって変動する理由と料金相場

パッケージデザイン料金は依頼先によっても変動するの画像

パッケージデザイン料金は依頼先によっても相場が大きく変動します。依頼先として考えられる以下の3つから、それぞれの特徴とパッケージデザインの費用相場、料金が変動する理由を解説します。

  • 広告代理店
  • デザインスタジオ
  • フリーランスデザイナー

広告代理店:数百万円

商品のマーケティング・プロモーションを大々的に実行したい場合には、広告代理店が候補に挙がります。マスメディアを含むメディアミックス戦略を立案するのに最適なうえ、プロモーションに関連付けたパッケージデザイン制作も依頼できます。

制作費用は数百万円単位になるでしょう。パッケージデザインの料金だけを取り上げても、制作費用はもっとも高額です。会社規模が大きい広告代理店は、人件費を含めた固定費が高額になる傾向にあるためです。

自社内にデザイン部門を持つ広告代理店もありますが、実際のデザインが外部に委託する場合もあります。デザイン料金にマージンが乗ってしまう可能性もあるでしょう。

デザインスタジオ:10万円〜30万円

パッケージデザインだけを依頼したいのであれば、デザインスタジオを選択することが一般的です。

デザインの費用相場は、10万円〜30万円程度です。コンパクトな体制でデザイン業務に特化するデザインスタジオの場合、より安価な料金で高い品質のパッケージデザインを制作できます。

サービスをいくつかに分類して定型化し、リーズナブルなパッケージデザインプランを用意するデザインスタジオも少なくありません。予算の厳しいプロジェクトであっても対応できる可能性が高いといえます。

フリーランスデザイナー:5万円〜10万円

パッケージデザインの依頼先として、フリーランスデザイナーも選択肢の1つとして挙げられます。費用相場は5万円〜10万円と安価です。

フリーランスデザイナーは基本的に1人で活動します。成果物のクオリティが同じであれば、チームや組織全体でデザイン制作するデザインスタジオよりも費用を抑えられる可能性があるでしょう。

フリーランスデザイナーには総合的な実力が求められることになり、優秀な人材を見つけるのは容易なことではありません。著名なデザイナーがフリーランスとして活動している場合もあるため、必ずしも予算を抑えることにつながるわけでもないことに注意しましょう。

パッケージデザイン制作の料金体系例

パッケージデザイン制作の料金体系例を、2社まとめました。

  • ヤマウラデザインの料金体系例
  • ASOBOADの料金体系例

ヤマウラデザインの料金体系例

ヤマウラデザインの画像

参照:ヤマウラデザイン

パッケージの種類 料金
化粧箱 35,000円(税込38,500円)
ブリスター 25,000円(税込27,500円)
商品ラベル(シール) 20,000円(税込22,000円)

ヤマウラデザインは、千葉県いずみ市(外房地区)を拠点にフリーランスで活動するデザイン事務所です。パッケージデザインのほかに、チラシやパンフレットの作成、ホームページ制作まで幅広いサービスを提供しています。

企画の打ち合わせから納品までワンツーマンに対応し、お客様の要望をていねいに汲み取って制作することが強みです。

ASOBOADの料金体系例

ASOBOADの画像

参照:ASOBOAD

※ベーシックプランの場合

パッケージの種類 料金
箱型パッケージデザイン(小) 71,500円(税込)
箱型パッケージデザイン(大) 82,500円(税込)
パウチ・フィルム包装パッケージデザイン 60,500円(税込)
紙袋・ポリ袋デザイン 52,800円(税込)
飲料缶・ボトルデザイン 63,800円(税込)

デザイン事務所AMIXが運営元のASOBOADは、デザイン作成から動画編集・映像制作、ホームページ制作など多岐にわたってサービスを提供しています。

すべてのサービスにおいて、豊富な実績を持っています。必要に応じて料金プランを選択できるのも魅力です。

パッケージデザイン依頼時に注意したいポイント

パッケージデザイン依頼時に注意したいポイントの画像

以下からは、パッケージデザインを外部に依頼する際に注意しておきたいポイントを4つ紹介します。

  • ターゲット・訴求ポイントを明確にする
  • マーケティング戦略を決める
  • 複数の候補先から見積もりを取る
  • 得意分野・実績をチェックする

不透明になりがちなパッケージデザイン料金ですが、費用以上の効果を得たい方はおさえておきましょう。

ターゲット・訴求ポイントを明確にする

スムーズに進めるために、パッケージデザインの対象となる商品の「ターゲット」「訴求ポイント」を明確にしておくことが重要です。デザインの方向性・コンセプトを決めるための打ち合わせがスムーズになり、認識の違いを最小限に抑えられます。

商品を開発する際にターゲット、訴求ポイントを明確にしたら、第三者にわかるように言語化しましょう。

マーケティング戦略を決める

市場への新商品投入、あるいはパッケージリニューアルによるテコ入れに向けたマーケティング戦略も策定しておくべきでしょう。

新商品を投入するにしても、テコ入れするにしてもプロモーションを含むマーケティング展開は必須です。パッケージデザインに連動したなんらかのクリエイティブ制作が必要になるでしょう。

商品が店頭に並んだ時点でポップやチラシ・ポスターが必要になった場合、個別にデザイン制作を依頼するのは効率的ではありません。パッケージデザインとともに、ほかのクリエイティブも依頼することで、総額でのディスカウントに応じてもらえる可能性があります。

複数の候補先から見積もりを取る

適切なデザインスタジオを選ぶには「候補となる複数社をピックアップ」して相見積もりを取り、最終的な依頼先を選定することが鉄則です。

見積書の費用のみを見て依頼先を選定してはいけません。自社に有益な提案ができるデザインスタジオなのかを見極めることも重要です。

各社の見積もり内容がブレないように見積もりするために、必要な情報を提供することが重要でしょう。商品の情報はもちろん、ターゲット・訴求ポイント・マーケティング戦略を事前に決定しておく必要があるのはこのためでもあります。

得意分野・実績をチェックする

最終的な依頼先を選定するためには、デザインスタジオのホームページをチェックし、得意分野と実績を確認することが重要です。

自社商品とカテゴリーが似ている分野を得意とするデザインスタジオを中心に、実績を評価していくといいでしょう。

クライアントとの契約の関係で、ホームページに実績を掲載できないデザインスタジオがある可能性もあります。個別にコンタクトを取ることで開示してもらえるケースもあります。さまざまなデザインスタジオに相談してみることがおすすめです。

まとめ

本記事では、パッケージデザインの料金相場や、料金が決まる仕組み・内訳、なぜ相場が大きく変動するのかを解説しました。

不透明になりがちなパッケージデザイン料金ですが、費用相場ばかりを気にしていてもプロジェクトは進みません。目的を定め、適切な候補をピックアップして相談するなど、とにかく行動に移すことが重要です。

デザインスタジオをチェックする時間がない、どこがいいかわからない方も少なくありません。「比較ビズ」であれば、必要事項を入力する2分程度で、パッケージデザイン制作に強い優良なデザインスタジオをスピーディーに探せます。ぜひ利用してみてください。

監修者のコメント
株式会社ヒカリノオト
代表取締役 加茂英樹

デザイン制作会社で営業兼コピーライターを経験し、その後医療系職業紹介業のコンサルタントを経験。クリエイティブな感性と傾聴力を活かして2021年4月に動画編集コンサルティング・メンタルケアコンサルティング会社を設立。MV制作やイベントの撮影・医療法人へ接遇セミナーやキャリアカウンセリングを行う。

私の仕事仲間の代理店営業マンは「パッケージデザインは商品よりも大切!」と言うくらい非常に重要な部門だと思います。消費者が目に留め、手に取り、開封するまでパッケージデザインが魅力を伝えているのです。言うなれば中身の商品に代わり、お客様とずっと目が合っているような物です。

もちろん作る側の思いや詰め込みたいメッセージもあると思います。依頼先はその思いを平面もしくは立体的に商業デザインとして表現し、依頼元の期待を超える出来を目指す必要があります。その際、依頼先選びの制限になるのが予算です。商業的とはいえクリエイティブな商材は予算の立て方が非常に難しい案件です。

上記記載のようにどこに依頼するかでパッケージデザインの出来は大幅に変わってきます。その商材を、
〆遒襪世韻任いい里
沢山の人に訴求したいのか
ブランド力をつけて売っていきたいのか…etc

目的によってどの依頼先をパートナーにするのか、じっくり検討されてください。また、パッケージデザインは販売後の売上数に直結する可能性が高いので、しっかりと販売後のマーケティングを行なって、場合によっては修正やテコ入れも視野に入れて、未来を見据えた予算組と打ち合わせをしておきたいですね。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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上記のようなお困りがありましたら、比較ビズへお気軽にご相談ください。比較ビズでは、複数のクリエイターに一括で見積もりができ、相場感や各クリエイターの特色を把握したうえでデザイナーを選定できます。見積もりしたからといって、必ずしも契約する必要はありません。まずはお気軽にご利用ください。

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