チラシデザインの料金相場|費用の内訳・知っておきたい注意点も解説!【2022年最新】
- チラシデザインの外注料金・費用相場はいくらくらい?
- チラシデザインの料金内訳は?費用が決まる仕組みは?
- チラシデザイン以外にかかる制作費は?印刷料金の相場は?
Web広告が主流になった現代でも、チラシは非常に有効なマーケティング手法です。しかし、キャンペーンやイベントの告知、展示会や店舗の販促にチラシを有効活用したいが、アイキャッチに優れるチラシデザインのノウハウはないという企業・店舗のマーケティング担当者であれば、チラシデザインを外注した場合の費用相場や料金が変動する仕組みを知りたいはず。
なぜなら、さまざまな要因で料金が変動するチラシデザインは、費用相場を掴みにくいからです。そこで本記事では、チラシデザインの大まかな外注料金・費用相場を紹介するとともに、相場が変動する要因となる費用内訳や、チラシデザインに失敗しないための知っておきたい注意点を、できる限り分かりやすく解説していきます。
チラシ制作の費用内訳
「散らす」が語源だといわれている「チラシ」は、その通り、不特定多数の人々にメッセージを伝えるため、大量の紙に情報を印刷して「撒き散らす」印刷物のこと。
チラシと混同されることの多い印刷物には「フライヤー」「ビラ」もありますが、どれも1枚の紙にメッセージを印刷するという点では同じです。つまり、チラシ制作にかかる費用の内訳は大きく以下の2つ。
- チラシデザイン料金・・・伝えたいメッセージを整理・レイアウトして印刷用の原稿を作成する費用
- チラシ印刷料金・・・デザインされたチラシ原稿をもとに大量印刷する費用
物理的な紙を使用するチラシ印刷料金の方が高いのでは?そう感じる方がいるかもしれませんが、実はチラシ印刷は驚くほど安価。印刷枚数が多くなれば単価が安くなる特徴もあり、印刷会社によって相場が大きく変動するわけでもありません。
むしろ、チラシ制作費用の大きな割合を占める可能性があるのが「チラシデザイン料金」です。上述したように、PDF入稿が標準となった現在では、チラシデザイン作業のみで最終原稿まで作成します。
当然、完成までにはいくつかの作業ステップがあり、求める要件・仕様によってチラシデザインの費用相場も大きく変動するのです。
チラシデザインの料金相場
それでは、大きく変動することの多いチラシデザインの料金相場はいくらくらいなのか?なるべく分かりやすい形でおおまかなチラシデザインの相場を、以下の表にまとめてみました。
チラシのサイズ | 片面フルカラー | 両面フルカラー |
---|---|---|
A5 / B6以下 | 20,000円〜80,000円程度 | 35,000円〜100,000円程度 |
A4 / B5 | 25,000円〜90,000円程度 | 40,000円〜120,000円程度 |
B4 | 35,000円〜120,000円程度 | 50,000円〜140,000円程度 |
A3 | 40,000円〜120,000円程度 | 60,000円〜150,000円程度 |
B3 | 50,000円〜140,000円程度 | 70,000円〜160,000円程度 |
モノクロ原稿であれば、もう少しチラシデザインの料金相場も低めになりますが、半額になるというようなことはありません。もちろん、業務の合理化によって相場よりも安くチラシデザインを請け負ってくれるところもあれば、相場より高くなってしまう可能性も考えられるでしょう。
チラシデザインの仕様・要件で料金・費用相場は変動する
チラシデザインの料金・費用相場が大きく変動するのは、依頼側がチラシに求める仕様・要件がそれぞれ大きく異なるからです。
それは最終的に入稿する原稿が完成するまでの作業ステップ、すべてに影響を与えるといってもいいでしょう。チラシデザインの料金に影響する、具体的な仕様・要件を以下から解説していきます。
チラシのサイズ・デザインの難易度
まず、料金相場に影響する大きな要因のひとつが「チラシのサイズ」です。印刷する大きさが変わってもチラシデザインは同じでは?と考える方がいるかもしれませんが、チラシのサイズが大きくなっても解像度を落とせるわけではありません。
当然、チラシのサイズが大きくなれば、それだけさまざまな作業に負荷がかかります。片面より両面、A4よりA3など、作業負荷が高くなればチラシデザイン料金は高くなるのです。
また「チラシデザインの難易度」も料金相場に影響する要因です。デザインの難易度は、DTPの工数に置き換えてもいいかもしれません。
たとえば、チラシに配置する写真・コピー・文章などが多ければ、それだけレイアウト / デザイン(DTP)の工数が増えるため、チラシデザイン料金も高くなります。
チラシデザインの依頼範囲
どこまでを外注するのか?「チラシデザインの依頼範囲」は、料金相場に影響するもっとも大きな要因です。たとえば、イメージに近いテンプレートをもとに、キャンペーンチラシや販促チラシを作成するのであれば、工数を大幅に減らせるため料金を抑えることは可能です。
一方、写真素材やキャッチコピーも含め、企画からオリジナルでチラシデザインを外注するのであれば、当然費用は大幅に高くなります。プラン出しからデザインスタジオに任せる場合は、チラシデザインに付随する形で、
- 「企画費用」
- 「原稿制作費用」
- 「写真撮影費用」
などが追加でかかってくるでしょう。これらを考え合わせれば、一般的な片面A4サイズのチラシデザインで、90,000円〜100,000円程度の料金がかかってもおかしくはありません。
ニーズにあわせてプランが選べる場合も
ただし、チラシデザイン料金は問い合わせてみなければわからないという状況では、依頼する側も予算の組みようがありません。こうした課題を考慮したうえで、ニーズに合わせたチラシデザインプランを用意しているデザインスタジオもあります。
たとえば、目的に合致するテンプレートをベースにチラシデザインしていく「ライトプラン」、ある程度のイメージができあがっていて、提供された素材を利用しながらチラシデザインしていく「ベーシック」、企画から写真を含めた素材まですべてをお任せする「サポートプラン」などです。上述した費用相場表は、これらのプランを含めておおまかな料金相場を紹介したものです。
チラシデザインの納期・修正回数
「納期・修正回数」も、チラシデザインの料金に影響を与える要因です。考えるまでもありませんが、納期がタイトであればあるほど、修正回数が多ければ多いほど追加料金・割増料金がかかります。
納期に関しては一般的に2週間程度、テンプレートベースで作成してもらう場合でも1週間は見ておくべきでしょう。そもそもあまりにも納期がタイトだと、依頼を請け負ってもらえない場合もあります。
また、修正回数に関しては、初校確認後、2回程度は無料で対応してくれる場合がほとんどですが、3回を超えると有償になる場合もあります。修正回数が増えればそれだけ納期に影響するため、修正ありきでチラシデザインを考えるべきではありません。
チラシデザインの料金表例
ここまでの解説で、チラシデザインを外注した場合のおおまかな料金・費用相場、料金が変動する仕組みが理解できたのではないでしょうか?
それでもなんとなく漠然とした感が拭えない、そんな方に向け、チラシデザイン料金を公開しているデザインスタジオをいくつかピックアップし、料金表例としてまとめてみました。
A4片面 | B4片面 | A3片面 | B3片面 | A4両面 | B4両面 | A3両面 | B3両面 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
A社 | 26,400円 | 33,000円 | 39,600円 | 49,500円 | 39,600円 | 49,500円 | 59,400円 | 74,250円 |
B社 | 33,000円 | 38,500円 | 44,000円 | 49,500円 | 55,000円 | 66,000円 | 77,000円 | 88,000円 |
C社 | 27,500円 | 45,100円 | 46,200円 | 53,900円 | 42,900円 | 68,200円 | 69,300円 | 93,500円 |
チラシ印刷の料金相場
チラシデザインの大まかな料金相場を把握できたところで、チラシ制作のもう一つの費用内訳、チラシ印刷の料金相場についても紹介しておきましょう。単価が安いとはいえ、印刷枚数が増えればそれだけトータルのチラシ制作費用にも影響するからです。ポイントとなるのは
- 「用紙のサイズ・種類・厚さ」
- 「片面・両面・カラー・モノクロ」
- 「印刷部数」
- 「用紙加工」
- 「納期」
です。たとえば、用紙サイズが大きく厚く上質紙になれば料金は高額に、片面・モノクロよりも両面・フルカラーを選べば料金は高額になります。オプション扱いになる用紙加工が追加料金となるのはもちろん、印刷部数が少ない、納期が短ければ当然、料金も高額になります。
標準的な用紙でA4片面フルカラーチラシを100部印刷すると、7営業日で単価約6円程度、翌日到着だと単価約23円程度が相場感です。これが1,000部になると、7営業日で単価約3円程度、翌日到着だと単価約6円程度が料金相場となるでしょう。
チラシデザイン・印刷をセットで依頼できる場合も
チラシデザインをデザインスタジオに、チラシ印刷を印刷会社に依頼する都いう方法もありますが、現在ではチラシデザインから印刷までをワンストップで依頼できる事業者も増えています。たとえば、
- デザインスタジオが印刷会社と提携しているパターン
- 印刷会社がデザイン部門を持ち、ワンストップで依頼を受け付けるパターン
などです。印刷会社と連携するデザインスタジオの場合、セットで依頼することで割引が適用されることも。各社のプランをじっくり比較することがおすすめです。
チラシ印刷の料金表例
チラシ印刷の料金表も、印刷料金を公開している代表的な印刷会社のものを紹介していきましょう。上述した例と同じように「A4標準光沢紙」「片面フルカラー」でチラシ印刷を依頼する場合の料金表例です。
当日発送 | 1営業日 | 2営業日 | 3営業日 | 4営業日 | 5営業日 | 7営業日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
100部 | 2,281円 | 1,785円 | 1,686円 | 1,480円 | 1,364円 | 1,112円 | 598円 |
500部 | 5,042円 | 4,060円 | 3,458円 | 3,251円 | 2,737円 | 2,467円 | 1,928円 |
1,000部 | 5,182円 | 4,366円 | 3,856円 | 3,662円 | 3,277円 | 2,974円 | 2,438円 |
2,000部 | 7,412円 | 6,018円 | 5,729円 | 5,449円 | 5,056円 | 4,903円 | 4,580円 |
また、近年ではオンデマンド入稿で仕上がり次第発送・翌日着という印刷会社が増えていますが、店頭までチラシを取りに行くことも可能な場合が多いようです。
ただし、チラシは意外に重いもの。複数の拠点に送り分けてもらうことも可能なため、急ぎでなければ発送を選択することがおすすめです。
チラシデザインの料金・費用相場は依頼先でも変動する
チラシデザイン・チラシ印刷という、チラシ制作に係る費用相場、料金が決まる仕組みを解説してきましたが、チラシデザインの料金・費用相場は「どこに依頼するのか」でも変動します。チラシデザインの代表的な依頼先としては
- デザインスタジオ
- デザイン部門のある印刷会社
- フリーランスデザイナー
が挙げられますが、依頼先を選定する際には、それぞれの特徴や費用感を把握しておくことが重要。以下から簡単に解説していきます。
デザインスタジオ
デザインスタジオとは、広告・マーケティングに関連する商業デザインを専門に請け負うデザイン会社のこと。
Webデザインも含め、マルチメディアの商業デザインサービスを提供する会社がほとんどですが、動画やマルチミックス戦略にも対応する「広告代理店」もデザインスタジオに含められるでしょう。
本記事のチラシデザイン料金相場は、デザインスタジオに依頼した場合を想定して紹介していますが、経験豊富なデザイナーが在籍しているデザインスタジオなら、クオリティの高いオリジナルチラシデザインにも対応可能。
ただし、規模の大きな会社になるとデザイナー、イラストレーター、カメラマンなどによる分業制が進む傾向にあり、人件費がかさむ分だけ費用は高額になる傾向があります。
逆に、個人事業主が運営するデザインスタジオでは人件費を削減できるため、相対的に費用を抑えられる傾向も見られます。
デザイン部門のある印刷会社
近年ではデザイン部門を併設する印刷会社も増えているため、印刷とセットでチラシデザインを依頼するという方法も考えられます。
ただし、どちらかというと印刷事業がメインの会社が多いため、チラシデザインには対応可能なものの、比較的簡易的なデザインのみにとどまる場合も少なくないようです。
じっくりとやりとりを重ねてチラシデザインを詰めていくというよりは、急に決まったイベントなど、チラシデザインの納期がタイトな場合に「一括して依頼できる」ことが印刷会社への依頼メリットだといえるでしょう。
テンプレートなどをもとにデザインを作成していくパターンが多いため、トータルの費用も圧縮できる可能性があります。
フリーランスデザイナー
チラシ印刷は別途での依頼が必要ですが、チラシデザインをフリーランスデザイナーに依頼することで費用を最適化できる可能性があります。注意しておきたいのは、フリーランスデザイナーは経験もスキルも人によって大きな幅があるということ。
個人で活動するフリーランスなら、デザインスタジオと同等のクオリティをより低価格で提供できる可能性がありますが、スキルの高い人材を見つけるのは容易ではありません。
実際、クラウドソーシングで募集をかければ、予算をかけずにチラシデザインを依頼できますが、クオリティ・納期・確実性という意味ではリスクがともないます。
スキルの高くないデザイナーが実績作りで安く請け負う場合もあるため、チラシ制作費用を抑えるためだけにフリーランスを起用するという考えはおすすめできません。
チラシデザインで失敗しないための注意ポイント
チラシは比較的予算をかけずに効果的にマーケティング活動を展開できる手法ではありますが、訴求力に欠けるチラシデザインでは効果も半減してしまいます。
投入したコストを最大化するためにも、コストを最適化するためにも、チラシデザインで失敗しないためのポイントを押さえておく必要があります。以下から簡単に解説していきましょう。
チラシのコンセプト・イメージを明確にする
チラシデザインの依頼先を決める前に、まずは作成するチラシのコンセプト・具体的なイメージを明確にしておくことが重要です。
チラシで伝えるメッセージには、必ず対象となるイベントや商材があり、メッセージを伝えることによってカスタマーに起こしてほしい行動があるはず。これを具体化するのがコンセプトであり、コンセプトを具現化したものがイメージです。
チラシのコンセプト・イメージを明確にしておけば、デザイナーとの認識のズレを最小限にとどめられるため、結果的に修正を重ねなくてもイメージ通りのチラシデザインを作成してもらえるでしょう。
イメージを具現化するスキルがない、と考える担当者の方であれば、テンプレートサイトなどからイメージに近いものを探しておく方法もあります。
コピー・素材・原稿を用意
チラシのコンセプト・イメージとともに、写真・ロゴなど素材、キャッチコピー、チラシに掲載する文章・原稿を用意しておけば、イメージのズレをなくせると同時にチラシデザインの作成料金を抑えられます。
チラシデザインの料金相場にもっとも大きな影響を与えるのは「どこまでを依頼するのか」であることはすでに解説した通り。つまり、自社で用意できる素材をすべて用意しておけば、依頼先のデザイン工数を減らせるため、費用を抑えながら高品質なチラシデザインを作成できる可能性が高まります。
納期には余裕を持たせる
チラシデザイン・印刷の納期に余裕をもたせておくことも、料金・費用を最適化するための原則です。常に余裕を持ってイベント・キャンペーン・反則計画を立てられるとは限らないのも事実ですが、少なくとも企画が立ち上がった段階でチラシデザインの事前準備はスピーディーに進める必要があるでしょう。
まとめ
チラシデザインの外注料金・費用相場はいくらくらいなのか?料金はどのような仕組みで決まるのか?知りたい方に向け、本記事では、チラシデザインの大まかな外注料金・費用相場を紹介するとともに、相場が変動する要因となる費用内訳や、チラシデザインに失敗しないための知っておきたい注意点を解説してきました。
チラシデザインをはじめ、クリエイティブに係る制作費用・相場はなにかとわかりにくくなりがち。評価を客観的に数値化できないため、仕方がない面もありますが、チラシデザインを含む商業デザインでは「マーケティングの視点」が重要。単純にデザインができるというだけでなく、拡販するためのノウハウを持つデザインスタジオを選定することが重要なポイントです。
そんなとき「比較ビズ」なら、必要事項を入力する2分程度の手間で、チラシデザインに強い会社をスピーディーに探せます。どこに相談すべきなのか?迷うようなことがあれば、是非利用してみてください。