物流コストの削減で考慮すべきポイント!具体的なアイデアや事例も

更新日:2020年05月26日 発注カテゴリ: 物流・運送会社
物流コストの削減で考慮すべきポイント!具体的なアイデアや事例も

小売業、卸売業、製造業などさまざまな業界で物流コストの改善が喫緊の課題となっています。物流コストと一口に言っても、保管なのか、輸送なのか、それとも包装や加工の段階なのか、はたまたシステムに問題があるのか、どのプロセスに問題があるのかを追及しないと、コストを削減するといっても効果的な手立てを打つことはできません。そこで本記事では、物流コストの削減に取り組みたい中小企業のために、その考え方やアイデア、具体的な事例などを解説していきます。

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物流コストとは

物流コストと簡単に言いますが、実際ははっきり捉えがたい概念です。勘定科目に「物流コスト」などとあるわけではなく、製造原価や販売管理費などに組み入れられることが多いため、どこを削減するのが効果的なのかがよくわかりません。経営トップにとっても判断しがたいところでしょう。

輸送費用だけが物流コストではない

物流コスト削減といえば、短絡的に輸送費用を下げることと考えがちです。また、物流会社と交渉して値下げしてもらうことが正攻法と考えがちではないでしょうか。しかし、それは思い違いです。

輸送費用は物流コスト全体のわずか一部分に過ぎませんし、それ以外の保管、輸送、また、荷役や包装、加工などの工程ごとにも改善しなければならない課題はたくさんあるでしょう。人件費、在庫管理、情報システムなどもしっかり見直して行く必要があります。

物流コストの削減の前に、こうしたプロセスごとにしっかり課題を洗い出して、どこにどんなコストが生じているのかを可視化することが大切です。

物流コストがかさむ理由

では、各プロセスにおいてどのようにコストがかさんでいくのでしょうか。おもな要因を挙げてみました。

人為的ミス

配送先を間違えたりピッキングミスがあったりすると余計な手間と時間がかかりますし、クレームも多数発生してその対応のためにさらに手間と時間がかかります。人為的ミスが目立つようなら、コスト削減を考えるよりそれを改善することが先決です。

人手不足などが原因で自社内で完全にミスをなくすことが難しいのであれば、アウトソーシングも検討するべきでしょう。

全行程を管理できていない

物流コストを削減する前に、物流の全行程をしっかり管理できているかを見直しましょう。いつどこで誰がどんな作業に携わっていたのかをすぐ追跡できるようにしておかなければ、現状の課題分析すら満足にできません。

現状のままで難しい場合は、情報システムを導入するなどして全行程をしっかり管理することも検討すべきでしょう。

ムダ・ムリ・ムラが多い

業務効率化において排除すべき3要素、ムダ・ムリ・ムラがいまだある企業は少なくありません。ムダとは実際の作業量がキャパシティを下回っている状態、ムリとは実際の作業量がキャパシティを超えている状態、そして、ムラとはそのムダとムリの悪循環が繰り返されている状態のことです。

キャパシティに合わせた適切な作業量を実現することが作業効率アップの近道であり、ひいてはコスト削減にもつながります。具体的には、なるべく一つ一つの作業を単純化して、最少人数で迅速にこなせるようにすることが大切です。

物流機器の導入はコスト削減に効果的か

物流システムやマテハン機器(マテリアルハンドリング、つまり、部品や材料などの移動や搬送、仕分けなど、製造に関する作業を行う機器全般のこと)を導入することで、人員を削減し、それによってコストを削減したいと考える企業があります。そこで、機器を導入した場合の費用対効果の観点から考えてみましょう。

機器導入前後のコストの比較

物流システムやマテハン機器を導入すれば確かに人員を削減できます。ただ、システムや機器の導入に伴うコストと、人員削減によって削減が期待できるコストを比べると、必ずしも最善のコスト削減方法とは言えない場合も少なくありません。

人が手で仕分けする場合と、自動仕分け機(ソーター)を導入した場合で、それぞれどのようなコストが考えられるでしょうか。

人が仕分けする場合は、その作業に当たる人数とかかる時間に応じた人件費がかかります。消耗品もコストですが、やはり人件費が最も大きいでしょう。

一方、ソーターを導入した場合、ソーターの管理のために人員を配置する必要はあるものの、その人数は最小限に抑えられるため人件費は大きく削減可能です。ただ、ソーターの導入費用には、機器の購入費用だけでなく、保守費についても考慮しなければなりません。

機器の導入の前に、上記のように想定できるコストについて各項目を比較する必要があります。もちろん実際に導入してみないことにはわからないので、ここで出すコストは想定値に過ぎません。なるべく現実の数字に近づけられるようシミュレーションソフトなどを活用するのもよいですが、いずれにせよ作業人数と作業時間をどう割り出すかがキーになります。

見落としがちなのが実際の作業前後に発生する作業についてです。たとえば、ソーターを導入した場合、仕分け自体はソーターがやってくれるものの、それに商品を投入するために何人か配置する必要がありますし、仕分けた後の箱を排出したり搬送したりする作業も人間が行うことになるでしょう。

そうした細かい作業を見落としては正確なコストを算出することができないので、コストの算出には注意してください。

なお、システムや機器を導入する際は、そのメーカーの営業マンの言うことは鵜呑みにしないことです。自社の製品を売ることが彼らの仕事ですので、彼らの言う導入効果はどうしても過大になりがちでそのまま信用することはできません。

特に機器の保守費については、物流機器を導入したこのない企業にとって想定しづらいコストではないでしょうか。どんなに最新の機器を導入するとしても、機械である以上、不具合が起こることもあれば、いつかは必ず壊れます。

その際にどのぐらいコストがかかるのか予想できないのは仕方ないことです。ですので、メーカーの営業マンに確認することになりますが、進んで保守費まで説明してくれる営業マンは少ないので自ら確認することを忘れないでください。

大型機器だと1年に2回ほどは定期点検が必要です。故障してから直すとなると業務が完全にストップしてしまうので、故障する前に定期的なメンテナンスをしなければなりません。その際に部品交換の必要なども出てくるでしょうから、それも保守費として考えておく必要があります。

コスト以外の付加価値も考慮すべき

上で見たように、システムや機器を導入する場合に発生するコストを詳細に調べて算出すると、意外なことに機器の導入前に比べてそれほどコスト削減にならないこともあります。

ここで明らかに機器を導入した方がコスト削減になるとわかれば迷いはないのですが、導入しても導入しなくてもそれほど変わらないとなると見送りと判断する企業も多いのではないでしょうか。

しかし、単純にコストのみで比較するのではなく、機器を導入した場合の付加価値まで含めてしっかり比較するべきでしょう。機器やシステムを導入すれば、コストのみでは表現しにくい効果がいくつも生まれるのではないでしょうか。

たとえば、人が手作業で行うより大幅に精度が向上しますし、そのために人為的ミスがなくなりクライアントからの信頼性もアップします。手作業で行うにはそのための人材を育成する必要がありますが、機械化できるなら今後は人材育成に費やされる時間と労力も削減できるはずです。また、人がやるのと違って、機械がやる場合は正確に作業計画が立てられるというメリットも生まれます。

コストを比較しただけでは、このような付加価値までは見えてきません。コスト削減は大切ですが、そもそも何のためにコストを削減したいのかを見直すべきでしょう。コストがトントンだとしてもクライアントからの信頼がアップするのなら、自社に大きな価値をもたらしてくれるはずです。

とはいえ、そもそも高価な機器を導入することが難しい企業も少なくないでしょう。導入できるなら導入した方がさまざまな付加価値が生まれますが、無理して導入しても十分に生かせずに負の遺産となっては意味がありません。費用対効果だけでなく、現在のクライアントと契約が切れた場合も想定し、機器の柔軟性なども含めて慎重に検討すべきでしょう。

物流コスト削減のための社内の改善ポイント

コスト削減のために自社の物流で見直さなければならないポイントがあることがわかっていても、企業独特の理由で適切な判断を下すことが難しいこともあります。コスト削減よりも先に改善すべきポイントがある場合は、なんとか改善できるように取り組むべきです。

企業文化や慣習の改革

旧態依然とした企業文化を持つ企業の場合、機器やシステムの導入など従来とは違う方法を取り入れることに抵抗を示すことがあります。また、機器の導入に限らず、物流だけに手を入れようとすると、他部門から抵抗が起きるということもあるでしょう。そもそも、物流コストの見直しを専門的な立場で引っ張っていける人材がいないという問題もあります。

もし社内が縦割りの構造で、横のつながりがなく、他部署の領域に関しては関心を持たないようなことがあるならば、部署間でもっとコミュニケーションを密にする努力が先決でしょう。お互いがお互いの仕事に理解を示すところからがスタートです。

社外の理解

また、自社だけでなく、仕入先であるベンダーやメーカーなど社外の理解も得る必要があります。各企業にはそれぞれに商習慣や事情がありますので、これまでのやり方を変えるとなると難色を示されることもあるでしょう。そういう場合は、コスト削減によってどのようなメリットがもたらされるか、納得してもらえるように粘り強く説得する必要があります。

物流コスト削減の事例

ここまで機器やシステムの導入によるコスト削減について説明してきましたが、実際にはそれ以外にもたくさんの方法があります。

そこでここからは、実際に物流コストの削減を行なった企業の事例をいくつか紹介します。自社にも取り入れられそうなアイデアがあればぜひ生かしてください。

個々の単価を見直す

とある企業で成功した事例です。その企業では、従来、輸送費や倉庫での作業料や保管料などに大きなコストがかかっていました。新たに機器を導入するより、そういう金額の大きな出費を見直すことで全体のコスト削減に成功しています。

また、個々の単価を見直すとともに、梱包材や緩衝材など資材の調達先を変更するなどして細かいコストの削減にも熱心です。

拠点数を絞る

北海道から九州まで各地に拠点を持つとある企業では、全国に散らばるそれらの拠点数を半数以下にまで減らしました。拠点を減らすのはデメリットになりそうですが、拠点を集約することによってそれまで各地で発生していた賃料などの経費が大幅に削減できたため、配送距離の増加による運賃の上昇以上のメリットをもたらすことができたのです。

各工程の効率アップを徹底

ある企業では各工程の効率を徹底的に高める努力をしました。輸送では、積載率をより高く、また、車両の回転率をより高くなるよう現場レベルで取り組みを実施し、保管においても荷物の積み方から見直すなど細かい部分にまでメスを入れました。従業員にも意識付けを行い、小さなことからコツコツ徹底することで大きなコスト削減につながったのです。

アウトソーシングによるコスト削減

可能な限りコスト削減に取り組んでも、自社のみでは十分な効果が得られないこともあります。そういう場合は、外部に委託できる部分はどんどんアウトソーシングしましょう。

ECサイト運営会社の場合

たとえば、ECサイトの運営会社の場合です。ECサイトの顧客は、希望する商品をすぐに手元に置きたいためにそのサイトから購入します。ですので、顧客の想定より配送に時間がかかるようでは、次回から利用してもらえなくなるでしょう。

この場合、在庫管理と発送作業の専門業者にアウトソーシングすることで、今よりも迅速な配送が可能になります。各工程で発生していたコストも削減できるので一石二鳥です。

また、在庫管理や発送以外にも、入荷、棚卸し、検品などの管理作業から、ピッキング、梱包、送り状の発行、そして出荷までとすべての工程をアウトソーシングすることが可能です。そうすれば、自社ではサイトの運営や企画のみに注力できるため、顧客対応力のアップにもつながるでしょう。

ECサイトの場合、シーズンごとに物流の量が変化します。クリスマスなどのギフトシーズンには通常の物流の何倍にも増えることがありますし、そうでない時期には急激に減少することもあるでしょう。その変動のたびに環境構築をやり直していてはムダなコストが増えるばかりです。

アウトソーシングを利用すれば、専門家ゆえにこうした課題にも柔軟に対応してもらえるでしょう。アウトソーシングにはこのようなメリットもあります。

まとめ

物流コストといっても、保管や輸送などの工程ごとにそれぞれコストが発生します。物流コストを削減するためには工程ごとにコツコツ見直すという地道なことをやらなければなりません。ですので、アウトソーシングできそうな工程はどんどんアウトソーシングしましょう。

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