物流コストダウンのポイント6つ!今すぐ実践できる対策方法とは?

最終更新日:2023年06月05日
みんなの貿易相談室
監修者
台田雄樹
物流コストダウンのポイント6つ!今すぐ実践できる対策方法とは?
この記事で解決できるお悩み
  • 物流コスト削減のために有効な手段とは?
  • 物流コストに含まれている費用とは?
  • 最新技術による物流コストの削減方法とは?

「物流コストをできるだけかけたくない」「物流プロセスの改善をしたい」と考えている方必見。 物流コストは近年上昇傾向にあり、企業には効率的な物流管理に注力し、コスト削減に努めることが求められています。

この記事では、物流コストの削減を検討しているビジネスオーナーや企業の担当者向けに、削減方法や業務効率化などの具体案を解説しています。この記事を読み終わる頃には、物流コスト削減がビジネスにもたらすメリットや効果をイメージできるようになるでしょう。

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物流コストとは?

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物流コストとは、商品が生産から消費者に届くまでにかかる費用の総称です。運送費だけではなく、在庫の保管や梱包・包装、管理システムや人件費など、物流に関連するすべての費用が含まれます。

物流の目的は、生産から消費の間の時間的・空間的な距離を埋めることです。近年では「コロナ禍による影響」と「慢性的な人材不足」を背景に物流コストの高騰があり、企業においては削減する流れが加速しています。

現代の物流は、効率的かつタイムリーに消費者へ届けることが重要であり最適化が必要です。

物流コストの主な内訳5つ

物流コストは、支払物流費と自家物流費の2つに分類されます。支払物流費には、輸送費、荷役費、保管費があり、自家物流費には物流業務を管理するための人件費やシステム開発費などが含まれます。物流に関する費用を正確に把握し、最適化することが物流コスト削減のポイントです。

物流を構成する各機能は、主に以下のとおりです。

  1. 輸送費
  2. 荷役費
  3. 保管費
  4. 物流管理費
  5. 梱包費・包装費・流通加工費

輸送費

輸送費とは、生産者から消費者へ商品を届けるために発生する費用のことです。物流の基本的なコストであり、海外拠点から国内の物流センターまでの長距離の「輸送」と、物流センターから消費者への短距離の「配送」が含まれます。

輸送手段は、宅配便、自社便、鉄道、船舶、航空機などさまざまなものが利用され、納期やコストを考慮し最適な組み合わせが選択されます。自社で配送や輸送を行う場合は、車両購入費、メンテナンス費、減価償却費、燃料費などのコストも考慮しなければなりません。

荷役費

荷役費とは、倉庫への商品の入出庫や仕分け作業にかかる費用のことです。荷役費には入庫料や出庫料が含まれており、倉庫に商品を預ける際に発生する費用の一部です。

荷役料の計算方法には以下の2つがあり、作業量と作業時間によって決定するケースがあります。

作業量で決まる場合

  • 商品1個あたり〇〇円×作業個数=荷役費

作業時間で決まる場合

  • 作業時間1時間あたり〇〇円×作業時間=荷役費

保管費

保管費とは、生産者から消費者への配送時に一時的に保管するための倉庫費用です。輸送費が時間的・空間的距離を縮める役割とすることで、保管費はモノを消費者にタイムリーに届けるための時間的距離を調整する役割を果たしています。

保管費の料金体系は、外部の物流倉庫を利用する場合商品ごとに計算される「個別保管料」や、保管スペースに応じて計算される「坪単位保管料」などが挙げられます。自社所有の倉庫や事務所を倉庫として利用する場合、保管料があいまいになることが多いため、コストの明確化が必須です。

物流管理費

物流管理費とは、物流に関わる業務や運営を管理するために必要な人件費や、情報システムの導入・維持にかかるコストなどを指します。時間的・空間的な距離を縮め、効率的に消費者に商品を届けることが求められる現代の物流において、物流管理費は必要不可欠です。

具体的には、出荷時の現場スタッフへの作業指示、納品書の発行などです。近年、情報システムの導入により物流管理は高度化されていますが、初期費用やメンテナンス費用などの物流管理費を考慮する必要があります。

梱包費・包装費・流通加工費

梱包費・包装費・流通加工費は、荷役費に付随して発生する費用です。商品を運送中の衝撃や汚れから守るために必要な費用であり、顧客ニーズに対応するための流通加工費も含まれます。

自社で物流を対応する場合、人件費の扱いがあいまいになる傾向があります。業務は、出庫に伴う指示書発行や伝票発行、在庫管理・受発注管理などがあり、物流全体の流れを把握するためにも必須の費用です。

物流コストの構成比の相場や比率は?

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物流コストの構成比は、業種・業態や流通・商流の部分によって変わるため、削減には、自社の物流コストが適正な構成比なのかを把握することが重要です。自社の物流コストが他社と比較して適正な構成比なのかを確認し、必要に応じて削減策を検討しましょう。

全業種における売上高物流コストの構成比は、2003年以降、以下のように推移しています。

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参照:日本ロジスティクスシステム協会「2022年度 物流コスト調査報告書【概要版】

全業種における売上高物流コストの構成比は、2022年度は5.31%です。前年の5.7%からは大きく減少しており、2022年度の調査では、前年の上昇トレンドに対する揺り戻しともとれる結果です。

売上高物流コスト比率(業種大分類別)

売上高物流コスト比率を業種別で見ると、卸売業以外では前年比を下回る結果になっています。商品・製品・サービスが値上がる一方、商品値上げ幅に比べて、物流単価の上昇が追従していません。

物流事業者から荷主企業への価格転嫁が全体的には進んでおらず、必要な物流コスト上昇が達成できていない現状が表れています。

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参照:日本ロジスティクスシステム協会「2022年度 物流コスト調査報告書【概要版】

物流コストの物流機能別構成比

2022年の調査によると、物流費率は前年度より0.39%低下した5.31%ですが、業種別の比率では大きな差異はないです。物流コストを機能別に見た場合は、業種による構成比に大きな違いがあります。

物流事業者の値上げによる長期的な価格の上昇傾向の影響を受け、売上高の回復が物流費単価の上昇を上回ったことが物流費率低下の原因です。企業には効率的な管理に注力し、コスト削減に努めることが求められています。

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参照:日本ロジスティクスシステム協会「2022年度 物流コスト調査報告書【概要版】

物流コストの支払形態別構成比

支払い形態別の構成比では、全業種において支払物流費が85.5%を占めており、自家物流費は14.5%です。支払物流費(自家物流費以外の合計)の占める割合を業種別に見ると、製造業では90.5%、卸売業では69.8%、小売業では86.1%です。

物流子会社を含めた支払物流費は7割を超えており、外部物流会社へのアウトソーシングが進んでいることが予想されます。

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参照:日本ロジスティクスシステム協会「2022年度 物流コスト調査報告書【概要版】

物流コストを削減する有効な手段6つ

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物流コストの削減には、売上高に対する物流コストの構成比や業種ごとの物流コスト機能別構成比を把握することが重要です。自社の問題点やボトルネックを明確にし、将来的にはデジタル技術を活用することで物流効率の向上やコスト削減につながるでしょう。

本記事では以下の6つに絞って、物流コストを削減するためのヒントとなる方法を解説します。

  1. 物流拠点集約による運送費・保管費最適化
  2. 運送ルートの最適化
  3. 輸送手段の選定
  4. 在庫管理の見直し
  5. クラウドサービスの活用
  6. IoT技術の活用

1. 物流拠点集約による運送費・保管費最適化

複数の物流拠点を持っている場合、各拠点での倉庫の保管費や運送費が重なり、無駄が生じることがあります。物流拠点を集約することで、運送費や保管費を最適化しましょう。

拠点を減らすことによって在庫管理の効率を図り、運送ルートの最適化や、配送エリアの再編成なども同時に行うことが重要です。

2. 運送ルートの最適化

最適な運送ルートを選択することで、距離や時間、燃料などのコストを削減することができます。ルート選択のためには、データ分析や地図情報を活用したシステムを導入することが重要です。天候や交通状況によるルート変更も適宜行うことで、より効果的なルートを選択することができます。

複数の配送先を組み合わせた配送ルートの最適化も有効で、ルートの見直しは短期的なコスト削減につながるだけではなく、長期的な効果も期待できます。

3. 輸送手段の選定

輸送手段の選定によっても流通コストの削減につながります。航空輸送や高速鉄道は速いですが、コストが高いため輸送距離や品目、配達期限などを考慮し最適な輸送手段の選定が必要です。複数の輸送手段を組み合わせることで、効率的に物流コストを削減できる場合もあります。

4. 在庫管理の見直し

在庫過剰は保管コストの増大を招き、在庫不足は追加生産や緊急輸送によるコスト増加を引き起こします。需給を正確に把握し、在庫レベルを最適化することが必要です。

在庫管理を見直すためには、予測精度の向上やリードタイムの短縮、リバースロジスティクスの改善などが挙げられます。

5. クラウドサービスの活用

近年では、クラウドサービスを活用することで、物流業務の効率化や情報共有を可能にして物流コストを削減しています。従業員はオンラインでファイルを共有し、リアルタイムでの共同作業が可能になり、コミュニケーションの改善が図られます。

たとえば、在庫管理や受発注管理などの業務をクラウド上で一元管理することで、見える化と迅速な意思決定が可能です。

6. IoT技術の活用

IoT技術を活用することで、物流プロセスの可視化や効率化ができ、物流コストを削減可能です。たとえば、GPSやセンサーを使った在庫管理システムや、自動化された倉庫システムの導入により、人件費の削減や精度向上が期待できます。IoT技術は、商品の品質管理にも役立ちます。

他には、温度や湿度をモニタリングすることで品質管理を向上させ、商品の廃棄や返品を減らす効果も期待できます。

物流コスト削減の最新スマートロジティクス6選

現場とシステム

最新のIT技術を用いて物流業務を効率化することを目的とした取り組みは、スマートロジスティクスと呼ばれ注目を集めています。在庫管理システムや出荷ラインの最新化、人工知能やロボットなどの最新技術を取り入れ、人件費の削減や高品質な物流業務の実現を目指しています。

今後は、スマートロジスティクスによって効率的な物流業務が実現されることが期待されるでしょう。本記事では以下の6つに注目し、スマートロジティクスによる物流コスト削減の最新動向を紹介します。

  1. 自動運転技術の活用
  2. ドローン配送の実現
  3. 新エネルギーの導入
  4. クラウドWMSの導入事例
  5. IoTセンサーによる物流データの可視化
  6. RPAによる業務効率化

1. 自動運転技術の活用

自動運転技術の進化により、ドライバー不要の自動車が注目を集めています。物流業界でも、自動運転車両を活用することで運送効率の向上とコスト削減が期待できます。

自動運転には走行道路のインフラ整備が必要であるため、普及には時間がかかりますが、将来的には大きな変革をもたらす技術です。自動運転技術を活用することで、運転による人的ミスがなくなるため、安全性の向上にもつながります。

2. ドローン配送の実現

小型で機動力があり、道路渋滞の影響を受けにくいドローンは、物流コスト削減のための新しい手段として注目されています。

実際に、アマゾンやDHLなどの大手企業がドローン配送の実証実験をおこなわれています。今後は技術の発展と規制が整備されることで、より実用的なドローン配送が実現されていくでしょう。

3. 新エネルギーの導入

物流業界では、環境負荷低減の観点から新エネルギーの導入が進んでいます。たとえば、電気自動車や水素自動車の導入により、排出量の削減が期待されています。

太陽光発電や風力発電などの活用も進んでおり、倉庫の屋根にパネルを設置して電力供給を自給自足する企業も増えています。新エネルギーの導入は、物流コスト削減の一環としても世界的に注目されています。

4. クラウドWMSの導入事例

WMSは、Warehouse Management Systemの略で、倉庫管理システムを意味します。クラウドWMSの導入は、在庫管理や物流管理の効率化を実現し、スピーディーで正確な作業を可能にします。

クラウドWMSによって倉庫内作業を可視化して、在庫数の把握や商品の追跡が容易になり、人手不足による誤作業のリスク低減が可能です。WMSは、物流コスト削減のための有効な手段として今後ますます注目されていくでしょう。

5. IoTセンサーによる物流データの可視化

IoTセンサーを物流に導入することで、荷物の現在位置や状況をリアルタイムに把握し全体の可視化が可能です。センサーによって取得されたデータをクラウド上に蓄積して、物流拠点や配送状況などをダッシュボード上で確認できます。

配達時間の短縮や在庫最適化など物流全体の効率化になり、コスト削減にもつながっています。

6. RPAによる業務効率化

RPAはRobotic Process Automationの略であり、ロボットによる業務自動化を意味します。

RPAを物流に導入することで、人手による煩雑な業務を自動化し、業務効率化が実現できます。たとえば、注文情報の自動入力や在庫管理の自動化など、手作業によって行われていた業務を自動処理することが可能です。

人手不足によるミスの削減や作業時間の短縮が期待でき、コストダウンにつながります。

まとめ

物流コストを削減するためには、運送費の高騰や人材不足などに対処しなければなりません。自社物流コストを可視化したうえで、複数の物流企業を比較することも重要な意味を持ちます。

そのためには、アウトソーシングの活用は有効な解決策です。最新のIT技術を用いて物流業務を効率化することもコストダウンにつながるでしょう。

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監修者の一言

国内物流費を見直す時に輸送費は避けては通れない費用項目となります。まずは、どれくらいの頻度で、どのような配送ルートで手配しているのかを把握し、依頼する業者を検討しましょう。

定期的に出荷しているのであれば、定期ルート便(路線便)を活用すればコストメリットが生まれます。配送先によっては、全国に展開する大手の運送会社を利用するだけではなく、その地場の会社を検討することも大切です。

また、戻り便を上手く活用することで、大幅に運賃の値下げを実現することもできます。戻り便とは、配送先から出発地までの片道の運行便を意味し、空車のケースが多くなっています。その空スペースを活用することで、輸送費の低減を図ることができます。

近年、海上輸送費や原油価格の高騰、トラックドライバーの働き方改革推進(2024年問題)により、物流費を抑えることが難しくなってきています。そのため値下げ交渉を行うことよりも、利用するサービスの選択肢を増やし、物流の最適化をしていくことが求められます。

そして、物流業者と長期的な関係を構築していくことも、変化の多い物流市場に適応するためには欠かせないでしょう。

みんなの貿易相談室
台田雄樹
監修者

国際輸送分野に8年間従事。東証上場の総合物流企業で、国際一貫輸送業務を中心に7年間携わる。通関士として航空貨物の通関業務も行う。またミャンマーへ6ヵ月間駐在し、現地の物流事情の調査や営業も経験する。その後大手自動車部品メーカーへ転職。現在は国内、海外工場間の国際輸送業務、及び貿易企画に従事する。北南米、中国、ベトナム、フィリピンの輸送を担当。日本と海外拠点間だけでなく、海外拠点同士の輸送管理も行っている。

比較ビズ編集部
執筆者
比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。
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