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青色申告決算書と収支内訳書の違いを解説!確定申告の際のポイントとは?

公開日:2020年03月11日 最終更新日:2022年05月12日
青色申告決算書と収支内訳書の違いを解説!確定申告の際のポイントとは?
この記事で解決できるお悩み
  • 青色申告決算書と収支内訳書の違いって何?
  • 青色申告と白色申告のメリット・デメリットは?
  • 青色申告決算書と収支内訳書はどうやって書くの?

青色申告決算書や収支内訳書はどちらも確定申告に用いる書類です。確定申告は個人事業主や企業の経営者にとって非常に重要な業務なので、青色申告決算書と収支内訳書の違いについてはっきり理解しておくことは重要です。

当記事では、青色申告決算書と収支内訳書の違いについて詳しく説明します。また、それぞれの申告のメリット・デメリットについても解説するので、これから確定申告をする方はぜひ参考にしてみてください。

青色申告決算書と収支内訳書の違い

青色申告決算書と収支内訳書の違いは、青色申告か白色申告かの違いです。青色申告を行う場合には青色申告決算書が、白色申告を行う場合には収支内訳書が必要となります。

青色申告を行う場合、確定申告書や青色申告決算書に加え、さまざまな書類を提出しなければなりません。一方で、白色申告の場合には、確定申告書と収支内訳書、さらにわずかな添付書類のみを提出します。

青色申告決算書の概要とメリット・デメリット

青色申告決算書は、その名の通り青色申告で用います。個人事業主や企業の経営者の方で青色申告をする方であれば、必ず作成する必要がある書類です。

では青色申告決算書とは具体的にどのような書類なのか、青色申告を行うメリット・デメリットについて見ていきましょう。

青色申告決算書とは?

青色申告決算書は全部で4ページあり、1ページ目から損益計算書、2ページ目と3ページ目が損益計算書の内訳、そして4ページ目は賃借対照表です。

所得税が課税されるのは所得に対してですが、損益計算書と内訳によって課税対象となる所得がどのくらいなのかを示します。単に所得額を記載するのではなく、収支を細かく書くことで所得を正確に算出できるのです。

一方、賃借対照表には特定の時点で会社にどのくらいの資産や負債があるのかを記載します。さらに、資本と呼ばれる純資産の残高も、賃借対照表に記載されるでしょう。

青色申告決算書をもとに、確定申告書を作成するため、青色申告決算書を先に作成しなければなりません。そのため正確な確定申告を行うためには、青色申告決算書を正確に作成する事が重要なのです。

青色申告のメリット5つ

青色申告決算書を作成する青色申告には、個人事業主や企業の経営者にとってのメリットが数多くあります。実に数十ものメリットがあると言われており、多くの企業経営者は青色申告で確定申告を行っているのです。では、青色申告のメリットを5つ見ていきましょう。

1.最大65万円の特別控除

青色申告を利用する最大のメリットといえるのが、最大65万円の特別控除です。所得から最大65万円の控除が受けられるので、とても有効な節税方法といえます。

65万円の特別控除を受けるためには、複式簿記によって記帳した帳簿と賃借対照表、損益計算書をe-Taxを使って提出しなければなりません。必要書類を郵送や窓口で提出した場合には、55万円の控除が受けられます。ただし、提出期限を過ぎてしまった場合には控除額が10万円に下がってしまうので注意しましょう。

2.赤字の繰り越しが可能

青色申告の2つ目のメリットは、赤字の繰り越しが可能である点です。企業にとって赤字は喜ばしいものではありませんが、青色申告を利用すれば節税が可能となります。

個人事業主の場合には最長で3年、法人の場合には最長で9年の繰り越しが可能です。たとえば、ある法人の1年目の決済が300万円の赤字だったとしましょう。当然、所得がないので所得税はかかりません。

2年目になると、業績が向上し100万円の黒字になったとします。すると、所得税を支払う必要が生じますが、青色申告を利用すれば前年の赤字をその年に繰り越せるのです。つまり300万円の赤字のうち100万円を2年目に繰り越して相殺できます。これで所得税を支払わなくてよくなり、大きなメリットを得られるでしょう。

個人事業主や会社を設立したばかりのケースでは、初年度から黒字を出すのが難しいケースが少なくありません。青色申告によって初年度の赤字を数年間繰り越すことにより、節税を実現し、税負担を軽くできるのです。

3.青色事業専従者給与を経費に計上できる

青色申告の別のメリットは、配偶者や家族、親族に支払った適正な給与を経費に計上できる点です。個人事業主などの場合、店舗や会社を家族経営している人も多くいます。

青色申告を利用して、一定の条件を満たす場合には、配偶者や家族への給与を「青色事業専従者給与」として経費にできるのです。青色申告者と生計を一にしていることや、15歳以上であること、給与が相当であると認められることなどが条件となります。

適正な給与であっても、1年間の支出はかなりの金額になるので、高い節税効果が期待できるでしょう。

4.貸倒引当金が設定できる

青色申告を利用する別のメリットは、貸倒引当金が計上できる点です。

  • 貸倒引当金

    回収できないかもしれない代金のこと

青色申告では、貸倒引当金を所得から差し引けます。実際に回収できた場合には、次年度に所得に加える必要がありますが、確定申告をする年の所得税額を下げることが可能です。貸倒引当金には売掛金はもちろん、受取手形や貸付金、未収金などさまざまな種類があるため、節税になる可能性があります。

5.減価償却の特例が利用できる

青色申告で確定申告すれば、減価償却の特例が利用できます。

  • 減価償却

    個人事業主や法人が10万円以上の機材や固定資産を取得した場合、取得した費用を何年もかけて経費にして清算すること

青色申告の場合、取得価格が30万円未満であれば取得した年度にすべて経費計上できます。とくに業績が良く、黒字が大きくなると予想される年度に利用すれば、利益を圧縮でき節税になるでしょう。

ただし、この特例を利用できるのは年間合計300万円までと定められているので注意が必要です。

青色申告のデメリット2つ

青色申告には多くのメリットがありますが、デメリットもあります。個人事業主や中小企業の経営者の方は、青色申告のデメリットについても知っておくことが重要です。では、青色申告を行うデメリットについて2つ見ていきましょう。

1.青色申告には申請が必要

青色申告を行うためには、最初に届け出が必要です。最初から青色申告ができるわけではなく、青色申告承認申請書を所定の期間内に納税地の税務署に提出する必要があります。

毎年3月15日まで、新たに事業を開始した場合には事業開始の日から2ヶ月以内に届け出なければなりません。事業を始めたばかりの忙しい時期に届け出を行うのを負担に感じることもあるかもしれません。

2.複式簿記での記帳が必要

青色申告のもっとも大きなデメリットといえるのが、複式簿記での記帳でしょう。作成が複雑になり、手間がかかる点がデメリットです。

  • 複式簿記

    単にお金の出入りを記録するだけでなく、取引ごとに原因と結果の両面からの記録を取る方式のこと

借方、貸方という仕分け方法を用い、お金の動きだけでなく財産の増減も記録できる方法です。もし手書きで複式簿記を作成するのであれば、専門的な知識のある経理担当者が必要となるでしょう。一方で、会計ソフトを導入している企業の場合、取引を記録するだけで自動的に作成されます。

収支内訳書の概要とメリット・デメリット

収支内訳書は白色申告で用いる書類です。収支内訳書はその名の通り、1年間の収入と支出の内訳を記録した書類となります。所得税は売り上げではなく所得に課税されるので、収支内訳書によってどの程度の所得があったかを税務署に知らせるのです。

収支内訳書とは?

収支内訳書には所得によって3つの種類があります。自分がどのような所得を得ているかによって用いる収支内訳書が異なるので注意が必要です。

個人事業主や中小企業の経営者が基本的に用いるのが「一般用」の収支内訳書です。小売業や営業などさまざまな業務で収入を得ており、後述の2つに該当しない場合には一般用を用います。

もし、農業による収入があるのならば、「農業所得用」の収支内訳書を用いなければなりません。一般用とは異なり、「肥料費」や「農具費」といった農業用の支出項目がすでに記載されているので、農業所得がある方はこちらを用いた方が収支内訳書を簡単に作成できます。

アパートやマンションを持っており、家賃収入を得ている方は「不動産所得用」の収支内訳書を使うべきです。大家さんとして賃貸料を得ているケースではこの収支内訳書を使いますが、不動産を売買して利益を得た場合には不動産所得ではなく譲渡所得となり、扱いが異なるので注意しましょう。

白色申告のメリット2つ

収支内訳書を使う白色申告には、青色申告と異なるメリットがあります。これから申告方法を考える方は、どちらの方が自分に合っているかを考慮すべきです。では、白色申告のメリットを2つ見ていきましょう。

1.記帳が簡単

白色申告の大きなメリットは、記帳が非常に簡単であることです。青色申告が複式簿記であるのに対し、白色申告は簡易簿記、もしくは単式簿記と呼ばれる方法で帳簿を作成します。

  • 簡易簿記

    取引で発生した収入と支出のみを記録していく方法

たとえば、「5月10日 売上250,000円」「5月12日 材料費80,000円」という形で記録します。家計簿などにも似ているので、簿記の知識などがなくても簡単に作成可能です。

2.申告に際して届け出がいらない

白色申告を行う場合には、税務署への届け出が必要ありません。青色申告は税務署への申告が必要で、基準を満たしていない事業者に対しては承認が取り消される恐れがあるのと比べると、白色申告の方が始めやすいと感じるでしょう。

いつでも事業を始められ、届け出のタイムリミットもないので、確定申告へのプレッシャーがやや少ないと考えられます。

白色申告のデメリット3つ

確定申告の簡便さからいえば、白色申告の方が良いように感じるかもしれませんが、白色申告にはデメリットもあります。青色申告と比較すると、個人事業主や経営者に不利になることもあるので、白色申告のデメリットについては必ずチェックしておきましょう。

では白色申告のデメリットを3つご紹介します。

1.特別控除が受けられない

白色申告のデメリットの一つが、「特別控除が受けられない」点でしょう。特別控除は青色申告において最大65万円の控除が受けられる制度です。

所得から65万円もの大金を控除してもらえるので、大きな節税になります。さらに、簡易簿記による帳簿を作成すれば青色申告で10万円の特別控除が受けられるため、多少面倒でも青色申告の届け出をした方が良いケースも少なくありません。

2.青色事業専従者給与を全額経費にできない

白色申告では、青色事業専従者給与を経費にできません。個人事業主の場合、配偶者や家族、親族に働いてもらって給料を払っているかもしれませんが、白色申告ではその一部しか経費にできないのです。

配偶者や家族であっても給料は支出なので、全額経費にして節税したいところですが、白色申告ではそれが認められません。

3.赤字の繰り越しができない

白色申告の場合、赤字の繰り越しができないデメリットもあります。青色申告では、赤字が発生した場合3年間繰り越すことが可能でした。赤字になった翌年が黒字であっても、赤字が繰り越せれば相殺して所得税を少なくできたのです。

白色申告の場合、赤字が繰り越せないので翌年が黒字の場合には多額の所得税が課せられる恐れがあります。

青色申告決算書と収支内訳書の準備と書き方

青色申告で用いる青色申告決算書、白色申告で必要な収支内訳書は、いきなり書き始められるものではありません。事前に準備し、慎重に記入していく必要があります。青色申告決算書と収支内訳書を書く前の準備と、実際の書き方についてご紹介します。

青色申告決算書の準備

青色申告決算書の準備として非常に重要なのが、帳簿付けに間違いがないかチェックすることです。とくに、青色申告を選んでいる方は、複式簿記で帳簿付けをしていることがほとんどなので、間違いが発生しやすいといえるでしょう。

帳簿に間違いがあると、その後に作成する損益計算書や賃借対照表などの情報がすべて間違えてしまうので、帳簿の正確さは非常に重要なのです。帳簿や青色申告決算書に間違いがあり、故意に申請内容を偽ったと判断されると、青色申告の承認を取り消される恐れもあります。

逆にいうと、帳簿さえ正確であれば、青色申告決算書も正確に作成できるのです。

青色申告決算書の書き方

青色申告決算書の書き方は、最初に2、3ページ目の「損益計算書内訳」、次に1ページ目の「損益計算書」、最後に4ページ目の「賃借対照表」という順番に書くとよいでしょう。さらに、すべての項目を埋める必要はなく、該当する部分だけを記入すれば十分です。

2ページ目の損益計算書内訳では、月別売上、従業員への給与賃金、青色事業専従者への給与、貸倒引当金、青色特別控除額を記載します。特別控除は帳簿の種類や申請方法、申請時期などによって65万円、55万円、10万円となるので注意が必要です。

3ページ目の損益計算書内訳には、減価償却費、地代家賃、税理士や弁護士への報酬などを記載します。もし前年度と比べて利益や損失が非常に大きくなっているのであれば、その事情を記載するとよいでしょう。

続いて1ページ目の損益計算書では、2、3ページ目で記入した内訳をもとに所得金額を記載します。内訳と相違がないかしっかりチェックすることが重要です。

最後に4ページ目の賃借対照表を記入します。ここでは、基本的に会社が所有している資産と、負債・資本を記載しなければなりません。資産には現金だけでなく、固定資産や売掛金も含まれます。資産と負債・資本は必ず金額が一致していなければなりません。

製造業に限っては、4ページ目の製造原価の計算の部分への記入が必要です。

収支内訳書の準備

白色申告の収支内訳書を作成する際にも、きちんとした準備が必要となります。青色申告と同様、帳簿の正確性が非常に重要です。日常的に帳簿を記載し、申告の前には間違いがないかチェックしましょう。複式簿記よりも簡単に作成できるとはいえ、金額の間違いがあると税務署から指摘される恐れがあります。

さらに、減価償却の対象について確認しておくことも重要です。減価償却の対象は、取得価額が10万円以上で使用期間が1年以上の財産です。一般的には車などの動産、デスクや椅子、パソコンなどが該当します。

減価償却は毎年決まった金額を経費として計上するものですが、勝手に年数を決めることはできません。国税庁が品目によって減価償却の年数を決めているので、それに従って処理する必要があります。したがって、最初に会社が所有する減価償却の対象をすべてピックアップして、収支内訳書に含めるようにしましょう。

収支内訳書の書き方

収支内訳書は1ページ目に概要を、2ページ目に内訳を書く仕様になっています。1ページ目には住所や氏名など基本的な情報に加え、収入金額、経費、専従者控除、税理士や弁護士への報酬などを記載しなければなりません。

とくに経費は重要なポイントです。従業員への給料や外部に仕事を発注した場合の外注工賃などが該当します。さらに、通信費や広告宣伝費、接待交際費なども計上可能です。経費が大きくなれば節税になるので、税法の範囲内で漏れなく記載するようにしましょう。

2ページ目では内訳を記載しますが、とくに減価償却費を記載することが重要なポイントです。準備の段階でピックアップした資産をすべて記載し、きちんと経費として計上します。償却方法としては2つあり、

  • 定額法

    償却方法に毎年同じ金額を計上する方法

  • 定率法

    残存価値に対して一定割合を計上する方法

があります。ただし、定率法を採用するためには届け出が必要なので、基本的に定額法を記載しましょう。

結局どちらの方法が良いの?

青色申告決算書と収支内訳書の違いは分かっても、どちらの申告方法が良いのかわからない方は少なくありません。事業の規模などによってどちらの申告方法が良いのかは変わるので、青色申告と白色申告がおすすめの人についてご紹介しましょう。

青色申告がおすすめなのはこんな人

青色申告決算書を作成する青色申告は、基本的にすべての個人事業主や企業の経営者におすすめの申告方法です。というのも、青色申告には多くの控除や特典があるので、節税に大きな効果を発揮します。

青色申告のデメリットは帳簿作成の難しさですが、現在では白色申告も帳簿の作成が求められているので、さほど大きな問題にはなりません。加えて10万円の特別控除でよいのであれば、白色申告と同じ簡易簿記の帳簿でよいとされています。

したがって、個人事業主や企業の経営者の方は、青色申告で確定申告できないか検討した方がよいでしょう。

白色申告がおすすめなのはこんな人

基本的には青色申告を行って多くの控除を受けるのが望ましいですが、ケースによっては白色申告の方がおすすめの方もいます。たとえば、ほとんど利益が出ていない事業者です。

利益が出ていれば特別控除によって節税が可能ですが、ほとんど、またはまったく利益が出ていない場合には控除が必要ありません。そのケースではより申請が簡単な白色申告の方が良いという結論になるでしょう。

また、年の途中で企業を退職した方は、年末調整がされていないことがあります。退職後白色申告することで還付金を受け取れる可能性があるのです。青色申告は必要なく、より簡単な白色申告で問題ありません。

主な収入とは別に副業をしている方も、白色申告がおすすめです。年間20万円以上を副業で稼いでいる方は、白色申告によって還付金が受け取れる可能性があります。

まとめ:

青色申告決算書も収支内訳書も確定申告で用いる書類なので、個人事業主や企業の経営者の方は必ず違いや記入方法について知っておくべきです。

確定申告決算書や収支内訳書の作成には帳簿の作成なども関係しているため大変ですが、正確に納税するためにも入念に準備をして確定申告に臨みましょう。会社として税務署から指摘を受けないように、間違いがないよう書類をチェックすることが重要なのです。

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