動画制作の流れとは?手順や外部企業に依頼する際の注意点を徹底解説

株式会社クラスターワン
監修者
株式会社クラスターワン 代表取締役 尾形隆幸
最終更新日:2024年04月05日
動画制作の流れとは?手順や外部企業に依頼する際の注意点を徹底解説
この記事で解決できるお悩み
  • 動画制作の流れとは?
  • 動画制作は実写とアニメーションで流れが違う?
  • 動画制作を依頼するときの注意点は?

「動画を制作したいが、どのような流れで制作するのかわからない」と不安な広報担当の方、必見です。

動画制作を外注するときは、相談から企画・編集・納品までの流れを把握しておくと安心して計画が立てられます。動画のターゲットやメッセージがぶれないように注意して、制作に取り組みましょう。

当記事では、動画の制作をしたことがない担当者の方に向けて、動画制作の流れを実写版とアニメーション版にわけて解説します。動画を制作する際の注意点も解説しているため、参考にしてください。

記事を読み終わった頃には、動画制作の初心者の方でも動画を制作する流れをイメージでき、社内で検討できるようになるでしょう。

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動画制作の基本的な流れ

動画レパートリ

動画制作の基本的な流れは、以下のとおりです。

  1. 社内準備〜発注
  2. 企画考案
  3. 台本・絵コンテ作成
  4. 撮影準備〜動画撮影
  5. 編集・オーディオ
  6. 納品・公開

動画を制作する際は、社内で動画を制作する目的と予算を検討します。制作会社に目的と予算を伝えて、打ち合わせを繰り返しながら動画の完成イメージを共有しましょう。

1. 社内準備〜発注

目的・予算・納期によって、作るべき動画の企画・構成や選ぶべき制作会社が変わります。たとえば、動画制作に50万円の予算を用意した場合、大規模なテレビCMが得意な制作会社よりも小回りが利く制作会社の方が安心でしょう。

社内での準備の後は、実績がある複数の会社に問い合わせをして、動画の内容・完成イメージ・予算感を伝えます。ヒアリングや打ち合わせを重ねることで動画のイメージを共有し、制作会社からの提案を受けましょう。動画制作会社の見積もりや提案内容を比較検討して最終的な依頼先を発注・決定します。

比較検討の際は下記のポイントを意識しましょう。

  • 伝えたとおりの予算や納期になっているか
  • よりよい動画にするための独自提案があるか
  • 他社と比較して、見積もり金額は妥当か

動画制作では、発注側と受注側の意思疎通が欠かせません。提案内容以外に「担当者とスムーズなコミュニケーションができているか」も確認したいポイントです。

2. 企画考案

発注が完了したあとは、制作会社で本格的に動画制作が始まります。企画段階では、自社で準備して伝えた動画の目的をもとに「誰に」「何を」「どこで」伝える動画を制作するのか、動画のコンセプトを決めます。

企画考案の段階では、目的に対する認識や動画の完成イメージを細部まで共有できているか制作側と確認しながら進めましょう。

企画段階のあとは「どのような動画を作るのか」具体案を出す構成段階に進みます。企画をもとに動画の内容を具体的にイメージし、プロット(ストーリーの要約)を作成します。複数の動画を用意してA/Bテストを実施する場合は、テストパターンをこの段階で用意しましょう。

3. 台本・絵コンテ作成

次のステップは台本・絵コンテの制作で、台本・絵コンテを別々に作成する場合と台本を兼ねた絵コンテのみが作成される場合があります。

台本・絵コンテは、発注担当者と動画制作会社の間で内容の擦り合せや修正・ブラッシュアップを繰り返して作成されます。制作会社に任せっきりにせず、密にコミュニケーションを取るようにしてください。

4. 撮影準備〜動画撮影

台本や絵コンテをもとに撮影場所を選定し、動画を撮影します。

撮影準備を整えて、動画撮影のロケハンを行い適切な場所を選定します。動画撮影に入ると後戻りができないため、企画内容や絵コンテを改めて確認し、スケジュールどおりに進められるよう改めて認識をあわせましょう。

実写動画では「撮影準備〜動画撮影」ですが、アニメーション動画であれば「キャラクターデザイン・アニメーション制作」になります。

5. 編集・オーディオ

編集完了後に修正すると工数がかかるため「仮編集→クライアント側との確認→本編集」のサイクルを繰り返して進める方法が一般的です。

動画編集では、必要な部分を切り出して並べる「カット」と、切り出した素材同士をつなぎ合わせる「トランジション」を行います。カット・トランジション完了後、必要な箇所に字幕やテロップを挿入し、文字の大きさ・色・文字数などで見やすさを調整しましょう。

文字や画像に動きをつける特殊効果やBGMの挿入やナレーションの追加、素材の音声とのバランス調整を実施します。視聴者に興味を持ってもらいやすくインパクトのある動画を制作するためには、効果・オーディオの編集作業は非常に重要です。

仮編集とは

仮編集とは、動画素材をカットしただけの状態のことです。

6. 納品・公開

動画の編集作業が完了した後は、納品に移ります。一般的には「mp4」形式の動画ファイルにして、DVDやBlu-rayに出力された動画を受け取ります。受け取った動画を公開後には、以下のデータを取得して分析・検証をしましょう。

データの項目 概要
PV数 動画が視聴された回数
コンバージョン数 購入や問い合わせなどの動画の目的が達成された回数
クリック率 動画のサムネイルが表示された回数のうち、動画がクリックされた回数の割合
視聴維持率 動画の視聴を始めた人のうち、特定のポイントで視聴を継続している人の割合

問い合わせから外部企業へ依頼するまでの流れ

動画 映像

問い合わせから外部企業へ依頼するまでの流れは、以下のとおりです。

  1. 社内で動画制作の準備をする
  2. 外部業者に問い合わせして見積依頼する
  3. 提案内容を検討して発注する

予算に適した動画制作が重要ですが、動画を制作する目的を見失わないように社内での共有は綿密に行いましょう。

1. 社内で動画制作の準備をする

社内で動画制作の準備をする際には、動画を制作する目的と予算をある程度決めておきましょう。

動画を制作する目的や予算によって、相談する外部業者が変わります。たとえば、SNSのみでの展開を目的にした商品紹介動画を作成するときは、短くインパクトのある動画制作に強い業者を選びましょう。

費用相場は、スライドショーを流すような簡単な動画は50万円程度、アニメーションやCGなどクオリティの高い動画は300万円以上かかります。予算に応じて対応できる範囲を業者から提案してくれる場合もあるため、予算をあらかじめ立てておくと安心です。

納期も社内で検討しておき、依頼する際は必ず伝えておきましょう。

2. 外部業者に問い合わせして見積依頼する

動画制作を依頼する予定の業者は1社ではなく、複数の業者に相談を投げかけましょう。業者には、制作したい動画の目的・予算・スケジュールを伝えます。複数の業者に相見積もりを依頼しましょう。

見積を提示してもらうまでに複数回の打ち合わせを実施し、社内で検討した目的がブレないように、自社で制作したい動画のイメージを共有します。

3. 提案内容を検討して発注する

複数の業者からの提案内容と見積金額を比較して、動画制作を依頼する業者を選定します。業者を選ぶときは、以下のポイントを検討しましょう。

  • 動画制作の目的を理解した提案になっているか
  • 見積の根拠があるか
  • スケジュールに信頼性があるか

業者から提示された見積額の金額だけで判断をせず、信頼できる業者を選択します。提案された内容と事前に伝えた希望予算やスケジュールとの間に違いがある場合は、動画制作の内容をリセットして仕切り直しましょう。

動画制作の流れ|実写動画の場合

実写動画を制作する場合の流れは、以下のとおりです。

  1. 企画・プランニング
  2. 撮影
  3. 編集・MA(音入れ・ナレーション)

台本・絵コンテは、発注担当者と動画制作会社の間で内容の確認や修正が繰り返し、認識齟齬が起こらないようにしましょう。

1. 企画・プランニング

制作したい動画の目的を明確にし、プロジェクトの発足と具体的な動画のスケジュールを立てます。目的と企画が一致しないと、動画が完成しても自社の目標達成につながらない可能性があるため注意しましょう。

構成作成では、具体的な動画の内容を起承転結の流れに沿ってイメージし、プロットを作成します。複数の動画を用意してA/Bテストを行う場合は、テストのパターンも構成段階で準備しましょう。

台本・絵コンテ作成では、企画や構成を具体化したプランをもとに、動画の設計図にあたる台本や絵コンテを作成します。制作会社と密にコミュニケーションを取りながら、納得がいく形で内容を決定させましょう。

2. 撮影

準備が整ったら、撮影に向けてロケハンを行い、適切な撮影場所を選定します。場所によっては、撮影許可の交渉や申請が必要な場合もあるでしょう。

風景だけではなく、光の状況や静けさなども重要です。イメージどおりの動画を撮影できるかはロケハンの成果に大きく左右されます。撮影準備完了後、動画撮影の最も重要な段階に入ります。

通常、撮影は1日〜3日で完了しますが、撮影当日は担当者だけではなく、動画プロジェクトの責任者(発注側の決済者)の参加が重要です。

3. 編集・MA(音入れ・ナレーション)

撮影が終了した後は、映像・写真・ロゴ素材・イラストなどを用いて編集作業を行います。要望に合致した映像かどうかを確認し、クオリティをチェックした後、必要なシーンを組みあわせていきます。

映像の編集が終了したあとに実施するのが、絵コンテに基づいてBGMやナレーションを追加するMA(音入れ)作業です。ナレーターは複数の候補が出されることが一般的で、映像のイメージに合ったナレーターを選びます。

編集途中に何度か打ち合わせをして、動画の目的にズレがないように確認すると安心でしょう。編集が完了した映像は、試写会をとおして動画のチェックをし、最終的なフィードバックを行います。

動画制作の流れ|アニメーション動画の場合

アニメーション動画を制作する流れは、以下のとおりです。

  1. 企画・プランニング
  2. 素材の準備
  3. アニメーションの作成
  4. 編集・MA(音入れ・ナレーション)

アニメーションが完成した後は修正できないため、チェックを繰り返しながら慎重に制作しましょう。

1. 企画・プランニング

アニメーション動画も実写動画と同じく、制作したい動画の目的を明確にしてプロジェクトチームを立ち上げます。

アニメーション動画では、アニメのジャンルやキャラクターの設定が重要になるでしょう。たとえば、ターゲットが若い世代の場合は固いアニメのイメージよりも、明るく柔らかいイメージの方が受け入れやすくなります。

アニメーションに強い制作会社のアドバイスを受けながら、セリフや展開などのテキストやラフ画を盛り込んだ台本や絵コンテを作成しましょう。

2. 素材の準備

アニメーション動画に利用するイラストの素材を準備しましょう。

イラスト素材は、専用サイトから購入する場合や1から作成する場合があり、費用が割高になります。アニメーション動画のイメージにあうイラストを作成した方が目的に近づきやすいですが、予算とバランスをとるようにしましょう。

3. アニメーションの作成

準備したイラストを利用して、台本や絵コンテにあわせたアニメーションの作成を行います。アニメーション作成用のツールを利用して、素材の長さや動きを調整しながらアニメーションの編集をします。

アニメーションが作成された後では、イラストや素材の変更ができないため、最初のチェックが重要です。すべてのアニメーションを作成される前に、シーンを絞って簡単なラフ動画を確認し、方向性に違いがないかを検証しましょう。

4. 編集・MA(音入れ・ナレーション)

完成したアニメーション動画にBGMやナレーションを追加します。ナレーションは必須ではありませんが、映像の説明や解説などの情報を視聴者の耳に直接伝えられる点がメリットです。

アニメーション動画の制作費を抑えるためには、イラスト作成の段階でナレーションやBGMを入れることが多いです。

動画制作で注意すべき3つのポイント

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動画制作で注意すべきポイントは、以下の3つです。

  • 映像のイメージとターゲットを明確にする
  • 制作会社とコミュニケーションを取り工程表で進捗管理する
  • 伝えたいメッセージを詰め込み過ぎない

ターゲットをイメージして行動や志向を理解し、動画のなかに伝えたい内容を詰め込みすぎないようにしましょう。

映像のイメージとターゲットを明確にする

動画を制作する際は、最初に明確なイメージとターゲット像を持つことが重要です。視聴者に伝えたいメッセージや制作目的を考慮し、シナリオやビジュアル要素にある程度のイメージを持っておくと制作しやすくなります。

ターゲットを理解し、映像のイメージとリンクさせることも重要でしょう。動画を発信するコンテンツとの親和性も、企画段階で検討しておくと効果的な活用ができます。

制作会社とコミュニケーションを取り工程表で進捗管理する

動画を制作する流れでは、制作会社と密なコミュニケーションを取りましょう。制作会社からのアイデアや提案を受けながら、社内でもミーティングの場を設けます。企画段階で立てた目的を制作会社と共有しながら、共同のプロジェクトとして進めます。

制作会社と工程表を共有しておき、定例会を開く体制を構築しておくと安心です。実写動画もアニメーションも編集作業に入ると後戻りができないため、情報共有が重要になります。動画制作のスケジュールが遅れないよう、発生した課題の解決には早めに動くようにしましょう。

伝えたいメッセージを詰め込み過ぎない

1つの動画で伝えたいメッセージはシンプルで明確にしておきましょう。動画の中で伝えられるメッセージは3つが限界であり、30秒程度の動画であれば1つに絞った方がユーザーに伝わりやすくなります。

動画の内容が情報過多にならないよう、伝えたいポイントを整理して制作しましょう。

まとめ

動画制作の基本的な流れは「社内準備〜企画考案」「動画撮影」「編集・オーディオ作業」「納品・公開」のプロセスです。実写動画とアニメーション動画によって制作フローに違いがありますが、作り直しにならないようチェックを繰り返しながら制作を進めましょう。

「比較ビズ」では、実写動画やアニメーション動画を企画・制作をしている業者を簡単に探せるため、比較して相談できます。初めて動画制作を行う担当者の方は、ぜひ検討してください。

監修者のコメント
株式会社クラスターワン
代表取締役 尾形隆幸

埼玉県さいたま市出身。動画・グラフィック・デザイン制作、WEBマーケティングをワンストップで行う。「UNCHAINS(アンチェインズ)」を運営する株式会社クラスターワン代表取締役。ホームページ制作会社、広告代理店、IT業界での営業・人材教育を経験。その後、東京の動画・映像制作会社に入社。ディレクション・撮影・編集等を学び、静岡にて起業。動画制作はこれまで県内・県外の企業を中心に商品紹介、サービス紹介、会社紹介、リクルート、イベント・展示会、テレビCM等、実写からアニメーションに至るまで企画・撮影・編集をワンストップにて対応。クライアントのビジネスでの目的・目標達成のために動画を中心としたクリエイティブとWEBマーケティングの力で成果を出すための取り組みに注力している。趣味はサッカー、映画鑑賞。

映像は、さまざまな表現方法で多くの情報量を取り入れることが出来ます。そんな多くの選択肢の中から、担当者は最善の決断が求められることでもあるため、クオリティを左右する意味でも、制作した映像の価値を生み出すという意味でも映像を制作する「目的」「ターゲット」「コンセプト」を決める最初の段階が最重要と言えるでしょう。

目的やターゲットなどを決める際に、そのビジネスのマーケティングの観点から考えることも可能です。まだ認知の少ない商品・製品・サービスの紹介を多くの方に知ってもらうためなのか、企業や事業のブランディングの一環として制作するのかなどによって、制作する映像の目的やターゲットなどを明確にしていきます。

また、「せっかく映像を制作するなら少しでも多くの情報を届けたい」と考えてしまうケースも見受けられますが、どんなにクオリティが高い映像でもターゲットが見たいと思い、最後まで視聴してもらわなければ効果は最大化できません。

いかにターゲットを洞察し、理解した上で企画を進めていくのも、映像制作を成功させるための重要なポイントです。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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