DIYで廊下リフォームできる?ニーズごとのリフォーム方法・費用を解説!
- DIYで廊下リフォームする方法は?
- 床がベコベコになった廊下リフォームはDIYで修理できる?
- DIYで廊下リフォームする手順を具体的に知りたい
- DIYとプロではリフォーム費用にどのくらいの差がある?
家族全員の共通動線となる廊下は、意外に痛みが早いもの。歩くたびに床が軋むようになった、薄暗い廊下を明るい雰囲気にしたいなど、廊下リフォームを検討している方なら、DIYするべきか?リフォーム会社などのプロに任せるべきか?判断するためにも、上述したような疑問を解決したいはずです。
そこで本記事では、腕に自信があればDIYで廊下リフォームできるのか?ニーズに応じた廊下リフォームの方法や費用、注意点を、リフォーム会社に依頼した場合と比較しながら徹底解説!廊下リフォームにはどのようなフローリングが最適なのかも紹介していきます。
廊下リフォーム1:床・フロアの交換
廊下リフォームを検討している方であれば、まず選択肢として思い浮かぶのは「床・フロアのフローリングを交換」することでしょう。比較的長持ちするとはいえ、フローリングは10年から15年程度で交換されることが一般的。
歩いているときに床が軋む音がする、部分的に床がベコベコと沈む感じがあるのなら、フローリングの交換を念頭においた廊下リフォームが必要です。
廊下の床・フロアの構造
フローリング交換による廊下リフォームの場合、単にフローリングを交換するだけでは終わらないことがほとんど。特に、部分的に床が沈むのであれば、下地の修理・交換が必要になることも少なくありません。
床・フロアの下地がどうなっているのかによって、廊下リフォームの方法も変わります。まずは、一般的な戸建住宅・マンションの廊下がどのような構造になっているのかを知っておくことが重要です。
参照元:朝日ウッドテック株式会社「フローリング 用途から選ぶ」
床構造は大きく以下の2種類があります。ご覧ください。
- 「二重床」・・・一般的な戸建住宅や築浅のマンションに多い
床スラブといわれるコンクリート面に専用の支持ボルトを立て、その上に床の下地を設置することで給排水管・ガス管などを配置できる空間を作る床構造のこと。
- 「直床」・・・年数の古いマンションに多い
二重床のように床下に空間がなく、床スラブに直接床材が貼られる形になります。
DIYで廊下のフローリングをリフォーム:張替え工法
既存のフローリングを剥がし、新たなフローリング材に張替える廊下リフォームの工法を「張替え工法」といいます。二重床であれば、下地となる構造用合板に貼られているフローリングを交換する、直床であれば、下地となる床スラブに貼られているフローリングを交換する作業となり、DIYであってもそれは同じです。
ただし、直床であればフローリングを剥がした後の床スラブ補修が、二重床であれば場合によって「下地の作り直し」が必要になることも。本記事では、二重床のフローリング交換を想定した、張替え工法での廊下リフォームを中心に解説していきます。
廊下フローリングの張替え手順
下地の状態にもよりますが、張替え工法で二重床のフローリングを交換する場合、おおまかな廊下リフォーム手順は以下の通り。
- 既存のフローリングを丸ノコ・バールなどで剥がす
- 下地(構造用合板)を剥がす(状態に応じて)
- 根太の補修
- 根太の間に断熱材を敷き詰める(必要であれば)
- 構造用合板を貼る
- 新しいフローリング材を貼る
DIYで廊下リフォームする際の具体的なイメージがつかめるよう、栃木県小山市のリフォーム会社「オリーブホーム株式会社」が公開している動画を紹介しておきましょう。
参照元:廊下のフローリング張替リフォーム 小山市O様邸住宅リフォーム工事
廊下フローリングの張替え費用:DIY
フローリングの張替え工法で廊下リフォームをDIYする場合、フローリング・下地材の切断・剥がし用の丸ノコ・バールのほか、電動ドリル・ハンマー・木槌・メジャー・カッターなどの工具が必要です。墨だし用の墨つぼなども合わせて、おおよそ25,000円から30,000円前後の費用がかかるでしょう。
また、廊下の広さに応じた以下の材料費が追加費用として加わります。
廊下リフォームの材料 | 1畳あたりの単価 |
---|---|
断熱材 | 1,000円〜 |
構造用合板(下地材) | 2,500円〜 |
フローリング材 | 10,000円〜(種類・材質で異なる) |
クギ・ネジ・ボンドなど | 2,000円(合計) |
上記から計算すると、長さ5メートル程度、5畳程度の面積のある廊下のフローリングをすべて張替える場合の費用相場は以下の通りになります。
下地材も含めた材料費 | おおよそ70,000円程度から |
---|---|
工具を買い揃えるところからはじめる場合 | おおよそ95,000円程度から |
廃材の処分費用 | プラス10,000円程度 |
廊下の下地・根太の交換・修理は難易度が高い
フローリング交換の廊下リフォーム動画をご覧いただいてもおわかりのように、下地・根太の交換・修理などが必要になることの多い張替え工法は、DIYするには難易度が高いと考えた方がいいでしょう。DIYに自信のある方であれば、やってやれないことはないかもしれませんが、工事が完了するまで廊下が使えないことにも注意が必要です。
もちろん、リフォーム会社・施工会社に依頼した場合でも、廊下が使えなくなる時間はありますが、それを考慮に入れた施工方法を採用してくれるだけでなく、仕上がりも工期もプロフェッショナルならではの品質が期待できます。少しでもDIYに不安を感じるのであれば、プロへの依頼を検討することがおすすめです。
リフォーム会社に依頼した場合の費用相場
それでは、リフォーム会社にフローリング張替えの廊下リフォームを依頼した場合、どのくらいの費用がかかると考えておけばいいのでしょうか?廊下の広さ・面積、フローリング材の種類・材質にもよりますが、おおまかな費用相場は以下の通りです。
廊下の広さ・面積 | フローリング張替えの廊下リフォーム費用 |
---|---|
4畳 | 80,000円〜150,000円 |
5畳 | 10,000円〜180,000円 |
6畳 | 110,000円〜190,000円 |
8畳 | 120,000円〜200,000円 |
5畳相当の廊下をDIYで廊下リフォームする費用が70,000円から、工具代込みで100,000円近くになることを考えれば、リフォーム会社に依頼しても大きく費用が変わるわけではないことがお分かりでしょう。
廊下リフォーム2:床・フロアの上貼り
軋み音がする、床が沈むということはないが、フローリングの表面が擦り切れてきて見た目が悪い、あるいはフローリングを交換して廊下の雰囲気を変えたいといったニーズがある場合は、既存のフローリングの上から新しいフローリング材を重ね貼りする「上貼り工法」という方法があります。
上貼り工法であれば、下地材・根太の交換・修理などの必要がないため、DIYでも比較的簡単かつ安価に廊下リフォームが可能です。
廊下フローリングの上貼り手順
上貼り工法で既存フローリングの上から新しいフローリング材を重ね貼りする場合、おおまかな廊下リフォーム手順は以下の通り。
- 既存フローリングの傷・へこみをパテなどで埋めて補修する
- 新しいフローリング材を仮置きしてカットする部分に印を付ける
- フローリング材をカットして整える
- 新しいフローリング材をボンドで貼っていく
DIYでフローリングを上貼りする際の具体的なイメージがつかめるよう、朝日ウッドテック株式会社が公開している動画を紹介しておきましょう。
参照元:リフォーム用薄型フロア アネックスSTスマートレイヤー
参照元:朝日ウッドテック株式会社「アネックスSTスマートレイヤー」
廊下フローリングの上貼り費用:DIY
動画をご覧いただいてもお分かりのように、上貼り工法であれば工具はほぼ必要ありません。一般的なフローリング材よりも薄い「6mm厚」となっているため、材料費も安めに抑えられるでしょう。5畳程度の廊下面積であれば、50,000円プラスアルファ程度の費用で廊下リフォームを完了できると考えられます。
上貼り工法でもフローリングのカット・調整は必要
フローリングの上貼り工法は、DIYでも比較的取り組みやすい廊下リフォームだといえますが、互い違いに床に貼っていくフローリングは、必ずカットしなければならない部分が出てきます。廊下に柱の出っ張りがあるようなら、その部分を避けるようにフローリングをカットする必要もあるでしょう。
DIYに慣れていない方でもチャレンジしやすいフローリングの上貼りですが、最悪の場合はやり直しが必要となり、せっかく貼ったフローリング材がムダになってしまうことも。自信のない方であれば、やはりリフォーム会社などへの依頼を検討することがおすすめです。
リフォーム会社に依頼した場合の費用相場
それでは、リフォーム会社にフローリング上貼りの廊下リフォームを依頼した場合、どのくらいの費用がかかると考えておけばいいのでしょうか?廊下の広さ・面積、フローリング材の種類・材質によるのは張替えと同様ですが、おおまかな費用相場は以下の通りです。
廊下の広さ・面積 | フローリング張替えの廊下リフォーム費用 |
---|---|
4畳 | 60,000円〜100,000円 |
5畳 | 70,000円〜130,000円 |
6畳 | 90,000円〜150,000円 |
8畳 | 100,000円〜160,000円 |
5畳相当の廊下をDIYで廊下リフォームする費用が50,000円からということを考えれば、依頼した場合の差額、約20,000円程度からが人件費だと思えば間違いありません。
クッションフロアを活用した廊下リフォーム
できる限り廊下リフォームの費用を抑えたいという方であれば、既存フローリングにクッションフロアを重ね貼りするという方法も。1畳あたりの単価が約1,500円程度のクッションフロアは、廊下リフォーム費用を抑えられるのが魅力。
ただし、シートに空気が入ってしまうなど、意外に施工が難しいのもクッションフロアの特徴。リフォームの手順・方法などは、フローリングの上貼り工法とほぼ同じではあるものの、クッションフロアでは大きなシートをまとめて貼っていくという違いがあるからです。
リフォーム会社・施工会社に依頼しても、材料費込みで30,000円程度からと安価なため、プロに任せてしまった方が安心かもしれません。
廊下リフォームに最適なフローリング材は?
ここまでで、床・フロアを中心とした廊下リフォームの方法を解説するとともに、DIYの場合、プロに依頼した場合の費用相場を紹介してきました。特にフローリングの張替え・上貼りでは、どのようなフローリング材を選ぶかによって、総額に大きな影響があることがおわかりでしょう。
それでは、廊下リフォームにはどのようなフローリング材が使われるのか?主にフローリング張替えに使われる「無垢フローリング」「複合フローリング」の特徴、主にフローリング上貼りに使われる「リフォーム用重ね貼りフローリング」の特徴を紹介しておきます。
- 「無垢フローリング」
- 「複合フローリング」
- 「リフォーム用重ね貼りフローリング」
無垢フローリング
無垢フローリングとは、その名の通り、無垢の木材(丸太)から切り出した1枚板のフローリングのこと。天然木ならではの質感が楽しめるほか、保湿性・断熱性に優れるメリットがありますが、温度・湿度の影響で膨張・収縮してしまうというデメリットも。
ウォールナット、メイプル、パイン、ブラックチェリーなどの種類があり、1畳あたり約20,000円〜30,000円程度からと費用はやや高額です。
参照元:株式会社ウッドワン「コンビットソリッド(ユニタイプ)」
複合フローリング
複合フローリングとは、合板などの素材に、薄くスライスした天然木や化粧板を貼り付けたフローリングのこと。合板を基盤として使うため、天然木の良さを保ちつつ温度・湿度の影響を受けにくいことが特徴です。化粧板の表面がコーティングされている製品も多く、傷がつきにくくバリエーションも豊富。
1畳あたり約15,000円〜25,000円程度からとやや安価なため、フローリング材の主流として多くの一般家庭で利用されています。
参照元:朝日ウッドテック株式会社「STANDAED|ライブナチュラルプレミアム」
リフォーム用重ね貼りフローリング
無垢フローリング・複合フローリングが約12mm厚であるのに対し、上貼り用に6mm厚程度に薄く作られたものが「リフォーム用重ね貼りフローリング」です。フローリングの厚さ以外の特徴は「複合フローリング」とほぼ同じ。値段も複合フローリングよりもやや安価になる傾向にあります。
参照元:朝日ウッドテック株式会社「アネックスSTスマートレイヤー」
廊下リフォーム3:壁紙の張替え
窓のないことが多い廊下は、フローリングや壁紙の色・素材で大きく雰囲気が変わるため、壁紙を張替えて雰囲気を明るくする廊下リフォームを検討する方も多いでしょう。ここでは廊下の壁紙の張替え手順と、費用相場について解説していきます。
費用についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事も一緒にご覧ください。
廊下の壁紙の張替え手順
廊下リフォームに限ったことではありませんが、おおまかな壁紙の張替え手順は以下の通り。
- 古い壁紙・クロスをカッターなどで剥がす
- 下地材をパテで補修する
- 新しい壁紙・クロスに張替える
- 必要に応じて巾木(はばき)を取り付ける
廊下の壁紙の張替え費用:DIY
下地材(構造用合板)の交換・修理などが必要なければ、壁紙の張替え自体はそれほど難しいことではありません。特別な工具が必要になるわけでもないため、DIYで壁紙交換するのであれば、壁紙代などが費用総額だと考えてもいいでしょう。
壁紙には「量産品として販売されるスタンダード」「高機能なハイグレード」などの種類があり、メーカーや型番によっても価格は異なりますが、おおまかな壁紙・クロスの価格帯は以下の通りです。
壁紙・クロスの種類 | 価格 |
---|---|
量産スタンダードクロス | 700円〜1,500円 / |
高機能ハイグレードクロス | 1,500円〜2,000円 / |
たとえば、長さ5メートルの廊下であれば、両側の壁・天井の面積はおおよそ25屬ら30崢度。上記から計算すると、この場合の費用相場は以下の通りになります。
1,000円の壁紙の場合 | 材料費だけで25,000円から |
---|---|
2,000円の壁紙の場合 | 材料費だけで50,000円から |
リフォーム会社に依頼した場合の費用相場
壁紙張替えの廊下リフォームも、クッションフロアと同様「面積の広いシートを貼る」ことが特徴。当然、シートに空気が入ってしまうなど、仕上がりが満足いかないということも考えられます。
リフォーム会社に依頼すると、材料費込みでおおよそ50,000円から80,000円前後というのが相場観。こちらも、それほど大きな費用差があるとはいえないため、DIYに自信のない方であればプロに任せてしまうのがおすすめです。
廊下リフォーム4:棚・手すりの取付け
バリアフリー化の一環として廊下に手すりを設置したい、デッドスペースになりがちな廊下に棚を設置したいと考えている方も少なくないかもしれません。しかし、棚・手すり取り付けなどの廊下リフォームは、リフォーム会社・施工業者に任せた方が無難です。
なぜなら、壁紙の下地となる構造材に石膏ボードが使われていると、強度の問題が生じるからです。簡単な棚を後付けする程度であれば、DIYでも問題ないかもしれませんが、重量のあるものを置くと崩れてしまうことも。手すりなどの場合は、体重をかけることで外れてしまうこともあるでしょう。安全性を確保するためにも、プロに任せることがおすすめです。
まとめ
DIYで廊下リフォームすべきか?リフォーム会社に任せるべきか?迷っている方に向け、本記事では、ニーズに応じた廊下リフォームの方法や費用、注意点を、リフォーム会社に依頼した場合と比較しながら解説するとともに、廊下リフォームにはどのようなフローリングが最適なのかも紹介してきました。
本記事でも解説したように、床・壁を含めた廊下リフォームは、DIYできないわけではありません。しかし、費用面だけを考えてDIYを選択するのではなく、安全面・仕上がり・工期なども含め、総合的な観点で検討することが重要。たとえば、リフォーム会社に見積もりを取り、どのような工事をするのか把握してから検討しても遅くないでしょう。
そんなとき「比較ビズ」なら、必要事項を入力する2分程度の手間で、廊下リフォームに強いリフォーム会社・施工会社をスピーディーに探せます。どの施工会社に相談すべきなのか?迷うようなことがあれば、是非利用してみてください。
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