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地盤改良工事ではどのくらい費用がかかる?工法の種類と注意点を徹底解説!

最終更新日:2023年01月23日
 SD住宅相談室
監修者
花沢 雅樹
地盤改良工事ではどのくらい費用がかかる?工法の種類と注意点を徹底解説!
この記事で解決できるお悩み
  • 地盤改良工事の費用相場はどのくらい?
  • 地盤改良工事にはどのような工法があるの?
  • 地盤改良工事をする際の注意点は何?

これから家を建てようというときに、地盤改良工事が必要になるケースがあります。地盤が軟弱な場合、多額の費用をかけて地盤改良工事を行わなければならないでしょう。「いったい地盤改良工事にはどのくらいの費用がかかるの?」「何とか費用を抑えられないか?」と考える方も多いはず。

この記事では、地盤改良工事の種類別の費用相場を解説します。

地盤改良工事に関する注意点もご紹介するので、これから工事を依頼する方はぜひ参考にしてください。

地盤改良工事とは軟弱地盤を改良する工事

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地盤改良工事とは、地盤調査の結果軟弱地盤と判断された土地を強化する工事のことです。地盤が軟弱になっていると、その上に住宅を建設することができません。地盤改良しないまま住宅を建設すると、不同沈下を起こしたり、家が傾いてしまったりする恐れがあります。

軟弱地盤であることがわかった場合、比較的自重が軽い戸建住宅を建設する前に地盤改良工事を行い、十分な支持力を得られるようにしなければなりません。軟弱地盤に自重が重いオフィスビルを建設するケースでは、杭を支持層まで打ち込む杭基礎で対応するため、地盤改良工事が行われないことも多くあります。

地盤改良工事の費用相場【工法別】

地盤改良工事には、主に3つの工法があります。それぞれの名称と費用相場は以下のとおりです。

  1坪あたりの費用相場
表層改良工法 2万円〜3万円
柱状改良工法 3万円〜5万円
鋼管杭工法 5万円〜7万円

1. 表層改良工法は2万円〜3万円/坪

表層改良工法とは、軟弱地盤の表面を2mほど掘削し、セメント系固化材を投入したあと土を戻す工法です。掘削した土とセメント系固化材を混ぜ合わせて強度を高めます。費用は1坪あたり2万円〜3万円と、3つの工法の中でもっともリーズナブルです。

表層改良工法は、工期が1日〜2日程度と短期間で済むのが大きなメリット。狭小地や変形地、埋設物がある土地でも施工が可能で、小型重機を使って工事が行える点も魅力の1つです。勾配の大きな土地や地下水位が高い土地では施工できないデメリットがあります。

2. 柱状改良工法は3万円〜5万円/坪

柱状改良工法とは、地面に柱上の穴をあけ、セメント系固化材を流し込むことで柱上の土台を作る工法です。規則正しく数十本から数百本のセメントの柱を作ることで地盤の支持力を高めるのが特徴。費用は1坪あたり3万円〜5万円前後です。

柱状改良工法は、2日〜3日程度の工期で行える点、軟弱地盤の下に強固な地盤がなくても施工が行える点がメリット。セメントの柱と地盤の摩擦力で住宅の荷重を支えられます。狭小地では施工が難しく、地盤の原状復帰も困難となるため、将来的に土地を売却する際に障害となるかもしれません。

3. 鋼管杭工法は5万円〜7万円/坪

鋼管杭工法とは、鋼管でできた杭を支持層となる硬い地盤まで打ち込み、土台を作る工法です。3つの工法の中で、地盤強度をもっとも高めることができるのが大きな特徴。費用は1坪あたり5万円〜7万円前後です。

鋼管杭工法は、狭小地でも施工でき、小型の重機で工事できる点がメリット。軟弱地盤が10m程度あっても施工可能です。軟弱地盤の下に強固な支持層がないと施工ができないこと、施工中に騒音や振動が発生することがデメリットとなります。

地盤改良工事が必要なケース4つ

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地盤改良工事は、どの土地でも必要になるわけではありません。地盤改良工事が必要なケースは以下の4つです。

  1. 地盤調査で軟弱地盤と判明したケース
  2. 盛土されているケース
  3. 埋立地であるケース
  4. 地盤沈下や液状化のリスクがあるケース

1. 地盤調査で軟弱地盤と判明したケース

地盤調査を行った結果、軟弱地盤であると判明したのであれば地盤改良工事が必要です。地盤調査は、スウェーデン式サウンディング試験やボーリング調査などにより、地盤にどの程度の支持力があるかを調べる調査。地盤調査を行えば、どの程度の荷重を支えられるか、住宅を建設しても問題ないか分かります。

地盤調査で軟弱地盤であるという結果が出たなら、住宅建設前に必ず地盤改良工事を行わなければなりません。地盤改良工事をせずに住宅を建てると、不同沈下を起こしたり住宅が倒壊したりする恐れがあります。

地盤調査に関して詳しくはこちらの記事も参照してください。[RICH: 2003338]

2. 盛土されているケース

盛土されている土地の場合、地盤改良工事が必要になるケースがあります。一般的に盛土された土地は地盤が弱く、地盤沈下が起こりやすい状態。とくに石やコンクリートの破片などの異物が入っている盛土、もともと池や水田だった場所に施工された盛土は要注意です。

適切な材料で盛土されているケースや盛土されてから数十年が経過しているケースでは、地盤が十分に締め固められ強固になっていることがあります。盛土の状態や経過した年数を調査して地盤改良工事の必要性を判断しましょう。

3. 埋立地であるケース

埋立地に住宅を建てる場合、ほとんどのケースで地盤改良工事が必要です。埋立地はもともと海だった場所に土を入れているため、水分量が多いのが特徴。巨大地震が発生すると地盤が泥水のようにドロドロになる「液状化」が発生するリスクがあります。

埋立地に住宅を建てる際には、軟弱地盤の下にある支持層まで杭を打ち込む鋼管杭工法や、杭基礎によって土台を作るのが一般的。埋立地だからといって住宅が建てられないことはありませんが、地盤改良工事にかなりの費用がかかることを覚えておきましょう。

4. 地盤沈下や液状化のリスクがあるケース

埋立地と同様に、地盤沈下や液状化のリスクがある場所では地盤改良工事が必要です。隣接地に地盤沈下が発生していなくても、狭い範囲で地盤沈下を起こす恐れがあるので注意しましょう。

地盤沈下や液状化の原因はさまざまで、突如として発生することも珍しくありません。地震だけでなく、近隣の道路工事の振動や地下水の過剰な汲み上げ、住宅の自重でも発生する可能性があります。地盤沈下や液状化のリスクが少しでもある場合には、地盤改良工事の実施を検討しましょう。

地盤調査・地盤改良のタイミング

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地盤調査や地盤改良には、それぞれ実施するタイミングがあります。たとえば地盤改良工事は、地盤調査の前には行えません。地盤調査や地盤改良の流れをご紹介します。

1. 間取りの決定

住宅を建設することが決まったなら、住宅の間取りを決めなければなりません。住宅の間取りが決まり次第、その範囲で地盤調査を行います。地盤調査や地盤改良工事は、所有している土地全体で行う必要はなく、住宅の基礎部分だけで十分です。

地盤調査の代表的な手法であるスウェーデン式サウンディング試験は、住宅の四隅と対角線が交わる交点の計5カ所で試験を行います。位置が1mでもずれてしまえば再度試験を行わなければならないため、住宅の間取りが確定した後に地盤調査を行いましょう。

2. 地盤調査の実施

住宅の間取りが決まったなら、地盤調査を行います。比較的安価に行える手法がスウェーデン式サウンディング試験、やや費用がかかるものの試験の精度が高い手法がボーリング調査です。

地盤調査は、実施する会社によって手法や結果が変動することも。地盤調査報告書を見て疑問や不安を感じる場合には、セカンドオピニオンとして別の業者に再度地盤調査を依頼できます。

3. 地盤改良工事費用の決定

地盤調査が完了すると、地盤改良工事の必要性と最適な工法を判断できます。地盤改良工事の費用が分かるのは、地盤調査後です。

軟弱地盤がどのくらいの深さ続いているのか、軟弱地盤の下に支持層があるかといった要素によって最適な工法が変化します。工法によって費用が数十万円〜数百万円程度変わることもあるので、なぜ特定の工法が選択されたのか業者に確認することが必要です。

4. 地盤改良工事の実施

地盤改良工事の工法と費用が決まり次第、工事が実施されます。たいていは2日〜3日程度で工事は完了しますが、支持層の深さや埋設物の有無によって若干工期が延びることもあるでしょう。

住宅を建てた後のトラブルを避けるために地盤改良工事は必須なので、多額の費用がかかったとしても実施することが重要です。

地盤改良工事で起こりえるトラブル2つ

地盤改良工事が始まると、工事以外にトラブルが発生することがあります。地盤改良工事で起こりえるトラブルは主に以下の2つです。

  • 近隣トラブル
  • 遺跡の出土や埋設物の発見

1. 近隣トラブル

地盤改良工事で頻繁に起こるのが近隣トラブルです。地盤改良工事に限らず、工事を始めると重機が入って作業するため騒音や粉塵への苦情が寄せられます。鋼管杭工法を採用すると、騒音と振動が大きいため近隣トラブルが発生しやすいでしょう。

近隣トラブルを避けるために非常に重要なのが事前の挨拶と詳しい説明。地盤改良工事を実施する業者が行ってくれる場合もありますが、施主が業者に同行して直接近隣住民に挨拶と説明を行い、配慮を示すことがもっとも効果的です。

2. 遺跡の出土や埋設物の発見

地盤改良工事でそれほど頻繁に起こるわけではないものの、遺跡の出土や埋設物の発見により工事を中断せざるを得ないことがあります。とくに遺跡が出土した場合、その土地の該当市区町村の担当部署に連絡しなければなりません。遺跡が重要なものであれば工事が中断する可能性があります。

遺跡ではなく、以前打設された基礎の残骸や大きな岩などの埋設物が見つかった場合、それを撤去する作業が必要。基礎の残骸の撤去は大規模な追加費用がかかることもあるので、事前の地盤調査の段階で埋設物の有無も確認するといいでしょう。

地盤改良工事の注意点4つ

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地盤改良工事は軟弱地盤の土地では必須ですが、いくつか注意すべき点があります。地盤改良工事の注意点は主に以下の4つです。

  1. 施工会社によって費用が大きく異なる
  2. 地盤資料を閲覧できる場合がある
  3. 軟弱地盤の多い場所を避ける
  4. 地盤改良工事の予算を取り分けておく

1. 施工会社によって費用が大きく異なる

地盤改良工事で注意すべきなのは、施工会社によって費用が大きく異なる点。地盤調査・地盤改良は、同じ施工会社に依頼することがほとんどですが、会社によって調査の精度も調査後の対応も異なります。たとえば、本来は表層改良工法で十分であるのに、調査結果の違いで柱状改良工法が必要だと判断されることもあるのです。

安全面を重視するあまり過剰な工法を選択したり、施工会社が得意とする工法を優先して採用したりするケースも。1社にすべて任せるのではなく、いくつかの業者に調査を依頼するのも賢い方法です。

2. 地盤資料を閲覧できる場合がある

地域によっては、自治体が過去に実施した地盤調査のデータをホームページで公開している場合があります。あらかじめ地盤資料を閲覧できれば、どの程度の軟弱地盤なのか、どのような工法が適切なのかある程度予測できるのがメリット。

地盤資料を入手できれば、その情報を提供することで施工会社から概算の見積もり費用を教えてもらえる可能性があります。資料をもとに、業者から提示された見積もりの根拠を尋ね、費用を抑える提案ができるかもしれません。

3. 軟弱地盤の多い場所を避ける

土地を購入する際に、軟弱地盤の多い場所を避けることができれば、地盤改良工事の費用を抑えられる可能性があります。できる限り地盤が強固な土地を選ぶのがポイント。一般的に軟弱地盤の傾向がある土地の特徴は以下のとおりです。

河川・海が近くの土地 土中の含水率が高くなるため地盤が軟弱になりやすい
埋立地 土中の含水率が高く、締固めが十分ではないことが多いので地盤が軟弱になりやすい
水害の多い地域 雨量の多い土地は土中の含水率が高い
地名に「水」「川」が入っている 古くから水害が多かった可能性がある

自治体がハザードマップや地盤サポートマップを提供している地域では、その地図を参考に地盤の強固な場所を選べるかもしれません。

4. 地盤改良工事の予算を取り分けておく

軟弱地盤を避けて土地を購入した場合、地盤改良工事が必要となるリスクは軽減できますが、念のため地盤改良工事の費用を取り分けておくことは重要です。どのような土地でも住宅建設前に地盤調査を実施しなければならず、結果的に地盤改良工事が必要になることも考えられます。

隣接地の地盤は強固なのに、該当地では地盤改良が必要になるというケースも。地盤改良工事にかかる費用をあらかじめ確保しつつ、できる限り地盤改良を必要としない土地を探すことがポイントです。

地盤改良工事の費用まとめ

地盤改良工事には表層改良工法、柱状改良工法、鋼管杭工法の3つの工法があり、それぞれ費用が異なります。土地が軟弱地盤であったり、埋立地であったりする場合、住宅を建てる前に地盤改良工事が必要です。できるだけ地盤が強固な土地を探し、地盤資料を活用しながら、地盤改良工事の費用を抑えるようにしましょう。

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監修者の一言

地盤改良工事の必要性についてわかるタイミングが設計の最終段階で、実際に工事が必要になった場合に計画を中止にすることが困難なため、新築の計画を始めた初期の段階であらかじめ地盤改良工事の費用をみておくことが重要になります。

計画地の地盤の強度が事前にわかることが理想ですが、実際に調査するまでわからないので、建築費用の総額のなかに地盤改良工事の費用をみておきます(例えば30坪で150万円くらい)。

元々の予算が厳しい場合は、例えば地盤調査会社などが公開しているマップなどを確認して、あらかじめ計画地の地盤強度を予測をした上で、建物の計画をすることが大事です。

このようなマップには、周辺地域の過去の地盤改良工事の実績が掲載されていますので、計画地の地盤改良工事の必要性について想定できます。計画の初期段階で軟弱な土地が多い地域での新築工事を回避(中止)することも、経済合理性や耐震性を考慮した場合は一つの正しい判断になります。

 SD住宅相談室
花沢 雅樹
監修者

宮城県の一級建築士事務所。建築物について調査・リフォーム設計・コンサルティングを行う。耐震性能、省エネ性能、劣化のしにくさ、維持管理のしやすさの観点にて、計画をされている設計内容を、図面や見積書のチェックなど、第三者視点にて中立な立場でアドバイスを行う。

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