トイレリフォームの費用・相場を徹底解説【和式から洋式・床や壁のみなど】

最終更新日:2022年10月28日
トイレリフォームの費用・相場を徹底解説【和式から洋式・床や壁のみなど】

トイレのリフォームは費用の相場情報などが少なく分かりにくいものになっています。「マンションの場合トイレのリフォームはどうなる?」「和式(ぼっとん便所)から洋式トイレへのリフォーム費用はいくら?」「トイレの床だけ、壁だけのリフォームの費用目安はどのくらい?」「バリアフリーのトイレリフォームに使える補助金等があれば知りたい!」などトイレリフォームに関する疑問は多くあります。そこで今回は、リフォームにかかる費用の相場や、費用を抑えてリフォームを済ませるやり方、リフォームに使える補助金についてまとめてみました。

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トイレリフォーム工事の種類とトイレタイプ

トイレのリフォームをしたいと考えた時、より希望に沿ったトイレにするためにトイレのタイプとそれぞれのメリット・デメリットも確認しておきたいところです。

組み合わせ便器

便器とタンクと便座がそれぞれ独立しているタイプで、ウォシュレットを付ける場合は別売りで購入します。

タンクに水が溜まるまでトイレを流すことが出来ないデメリットがありますが、全て別々になっているので、一部が破損した場合は部分交換ができるというメリットがあります。また、価格帯も安く種類も豊富なので、組み合わせ次第で利便性を高めることが出来ます。

一体型トイレ

便器とタンクと便座がすべて一体になっているタイプで、ウォシュレットもついています。全て一体のために掃除がしやすいというメリットがあります。

組み合わせ便器と同じく、タンクに水が貯まるまでトイレを流すことが出来ず、一部が破損した時に、全面的な交換が必要になる場合があるというデメリットがあります。

タンクレストイレ

水を溜めるタンクがなく、比較的価格が高い場合が多いタイプです。見た目がスタイリッシュでコンパクトなので、トイレ内の空間を広々見せたい方に人気です。

メリットはトイレ内の空間を有効活用できること、タンクに水を貯めなくても連続で流せるという点です。デメリットは、手洗い付きではないことと、費用が高い点です。

システムトイレ

システムは手洗い器や収納などがカスタマイズできるセット商品です。見た目と機能、両方にこだわりたいという方に人気があります。

収納部分があればトイレがスタイリッシュになるほか、おっしゃれな空間を演出することが出来ます。デメリットは、工事費用が高くなることと、工事期間が通常より長めになるといった点です。

また、トイレの工事の種類にもいくつかのパターンがあります。一番需要があるのは老朽化や故障に伴う洋式便器の交換で、同時に内装工事をする場合がほとんどです。

続いて、和式トイレから洋式トイレへのリフォーム、タンクありからタンクレストイレへのリフォームと内装工事、ウォシュレットや換気扇のみの工事の場合もあります。

一戸建て住宅のトイレリフォーム費用相場平均

キッチンやリビングなどはリフォームが多いので情報も多くありますが、トイレのリフォームは情報が少ない傾向があり、どのような内容の工事にいくらくらいかかるのか予想しにくいもののひとつです。そのため、料金の相場が分かりにくくなっているのが現状です。

小規模工事は3万から10万円

トイレのリフォームはほとんどが便器の交換で、今まで使っていたものを撤去して新たしい便器を設置するものです。便座のみの交換や手すりの設置は小規模工事で、費用の相場は3万円から10万円ほどです。

設置する機器によって料金は変動します。作業が他になければおよそ半日ほどで完了するので人件費もあまりかかりません。トイレのドアを交換すると約2万円、照明器具を交換すると5000円程度かかります。

便器の交換は20万円から50万円

便器の交換がトイレのリフォームでは最も多い事例ですが、中心となる価格帯は20万円から50万円程度です。製品によって価格は変動し、たとえばタンクレストイレや自動洗浄機がついたトイレなどハイグレードなものに交換すると50万円程度は必要になるでしょう。

和式トイレを洋式に変更したり、トイレの場所そのものを移動させたりする工事ではもっと高額になりリフォーム費用はおおよそ50万円以上かかります。 手洗いカウンターの設置や内装材の張替えなど設備を追加したりグレードアップを図ったりすると、70万円を超える費用がかかることもあります。

フルコース工事でも100万円はほとんど超えない

このようにトイレリフォームの費用相場は工事の内容によって異なりますが、最大でも70万円程度で、半数以上は30〜40万円程度が平均になっています。便器の交換、壁紙と床の張替え、手洗器の設置などフルコースの工事であっても100万円を超えることはほとんどないと考えて良いでしょう。

便器の交換だけと思っていても、どうしても一新したい気持ちになるのがリフォームです。思わぬ費用がかかるケースもあるので業者とよく相談しましょう。

賃貸マンションのトイレリフォーム費用相場

賃貸マンションの場合は工事に制限や規定がある場合も多いため、大規模改修というよりは便器の交換などトイレ本体のリフォームがメインになります。賃貸マンションのトイレリフォームにかかる費用の相場は、平均して20万円〜35万円程度と考えておきましょう。

配管の位置によってはやや工事費がかさむ場合もありますが、その場合でも40万円以内に収まることがほとんどです。温水便座など希望の機能を決めた上で、メーカーにこだわらない、型落ちモデルを選ぶなど工夫をすればコストを抑えることが可能なので、あらかじめ最低限欲しい機能はしっかり決めておくようにしましょう。

和式から洋式へのトイレリフォーム費用相場

築年数が長い建物の場合、別名「ぼっとん便所」と言われている和式便器であることも少くありません。和式トイレはかなりきつい体勢を取らなければならないため、高齢の方や小さなお子様のいる家庭は洋式トイレへリフォームされることがほとんどです。

和式トイレから洋式トイレのリフォームは、まず既存の便器やと床、場合によっては壁も取り払わなければいけないため、解体費用がかかります。そして、グレードは様々ですが、洋式トイレ本体の費用と洋式トイレに合った配管工事の費用もかかります。

また、新しい洋式トイレの取り付けと内装工事にも費用がかかるため、少しお高めで平均して35万円〜50万円程度が費用相場と言われています。洋式トイレを選ぶ際に、システムトイレやタンクレストイレを選択していれば、60万円に収まるくらいの費用相場になるでしょう。

トイレのバリアフリーリフォームの費用相場と補助金

トイレのバリアフリー工事をする場合は国から補助金が出ます。補助金の対象となるリフォーム費用は最大20万円です。

高齢者や障害者の介護が必要な人向けには、介護保険を使ってバリアフリーリフォームを行うと、所得に応じて9割の補助を受けられ、支給額は最大18万円、1割は自己負担となります。利用者が工事費用の1割以上を負担することが条件となっており、一定以上の収入のある人は2割を負担しなければなりません。

また、自治体によっては高齢者・障害者住宅改修費支援制度を独自に提供しているケースがあります。各市区町村で助成金を支給する制度で、介護保険と併用できる場合もあります。併用できればリフォームの費用のほとんどを補助金で行うことも可能です。

要介護認定や要支援者と認定された方をはじめ、身体に障害があり手帳を交付されている方など条件がありますので、バリアフリー工事を検討している方は詳しく確認してみてください。

工事内容としては、手すりの設置、段差が少ない引き戸への変更、滑りにくい床張替えなどがあり、手すりの設置であれば1万円〜3万円程度、引き戸や床のリフォームであれば、全て込みで15〜20万円程度で可能です。

また、バリアフリーとは別に、持ち家の省エネ機能をアップさせるリフォームには国土交通省の住宅ストック循環支援事業から補助金が出ます。たとえば節水型トイレを設置すると2万4000円が補助されます。 トイレのリフォームをする際には、まず使える補助金がないか確認するようにしましょう。

トイレの床リフォームの費用相場

トイレは水跳ねだけでなく、洗剤やアンモニアによる床の痛みが激しい場所でもあるため、床のみのリフォームも需要があります。耐水や防臭に適した材質は、クッションフロア、フローリング、タイルなどがあり、それぞれで大幅な費用の差はありません。

一番低価格で人気なクッションフロアは2万円〜4万円程度、フローリングとタイルでも3万円〜6万円程度で済むので、床の張替えのみを予定している方は2万円〜4万円程度を想定しておけば、ほとんどの場合それを超えることはないでしょう。

トイレの壁・壁紙のリフォーム費用相場

床と同様に水、アンモニア、洗剤などが付着し、汚れや匂いが目立ちやすいトイレの壁。カビが発生する場合もあるので常に清潔にしておきたいところであり、リフォームするからにはできるだけ長持ちする材質の壁紙を選びたいものです。

壁紙の張替えは天井を含めても、5万円以下でリフォームできることがほとんどです。ハイグレードなクロスを張り替える場合は6万円程度かかることもありますが、最近の壁紙は防臭・防水効果のあるものばかりなので、特別柄などにこだわりがない場合は、出来るだけコストを抑えてリフォームすることをおすすめします。

トイレリフォームの工事期間は?

トイレのリフォームは工事期間が非常に短く、便器・便座の撤去と交換のみであれば半日〜1日程度で完了します。床や壁の張り替えを行う場合でも、1日あれば完了するでしょう。ただし、壁や床がタイルの場合は、撤去と張り替えに2日以上かかるので注意してください。

工事中はもちろんトイレが使用できなくなりますので、近所のコンビニや友人宅など別にトイレが出来る場所を確保しておくことをおすすめします。また、古い便器をを取り外す際は水道の元栓を占めるので、5分〜30分は水が使用できなくなります。

価格別で可能なトイレリフォーム内容

20万未満でできるトイレのリフォーム

手すりの設置によってバリアフリー化したり、壁紙や床などの内装をリフォームしたり、ウォシュレットを取り付けたりするリフォーム工事は10万円未満で可能です。便座だけの交換なら20万円以下で可能でしょう。

手すり設置であれば、手すりそのものの設備が1万5000円、設置工事で1万円5000円で、合計で3万円程度で済むでしょう。便座が割れてしまったり、汚れてしまったりという理由で便座だけを交換すると、便座の料金が6万円、工賃が2万円程度でおよそ8万円で済みます。

最近の壁素材にはトイレの臭いや湿気を吸収できるものがあり、リフォームでも多い事例です。床や壁の張替えは気分が一新しますし、トイレのイメージを一新することができる工事です。おおよそ9万円から10万円が相場となっています。

ウォシュレットを設置するのも多い事例で、ウォシュレットの機器そのものは8万円、工事費用が1万5000円程度で、10万円以下が相場です。通常は便座の横に操作板がついているタイプを使いますが、オート洗浄やリモコン洗浄などを設置すると設備の費用は2万円から4万円程度、工事費用は2000円から5000円程度高くなります。

ウォシュレットを設置したいが、トイレにコンセントがないというケースもあります。このときにはコンセントの増設工事が必要になりますが、1万円から3万円が相場で、あまり高額にはなりません。

50万未満でできるトイレのリフォーム

トイレ本体を交換して、さらに壁紙や床を張り替えて手洗いカウンターの設置などを行って、トイレのイメージをまったく変更させると、リフォーム費用は20万円以上50万円程度までになります。たとえば既存のトイレを撤去して新しい便器にする場合には、機器の代金が15万円、交換と内装工事で10万円程度で25万円が相場です。

工事費用は10万円かかりますが、便器交換の作業費と床材と壁紙クロスの張り替えも含みます。便器を撤去して新しいものを設置するだけなら、実際には工事費用は5万円程度ですが、内装も一緒に行う必要があると考えましょう。内装工事は坪単価は約4万円です。

消臭効果のある珪藻土を使うと1坪あたり1万円から2万円程度費用がアップします。タイルを使うと、4万円から6万円アップします。便器の交換とともに内装も変えたいというときには、予算は若干多めに用意しておいたほうが無難です。

便器を新しいものに交換し、手洗いカウンターを設置すると、機器・設備代金でおよそ30万円、工事費用で20万円程度かかるのが相場です。新しいトイレがタンクレスなど高機能のものを選ぶと費用は3万円から5万円程度高くなります。

50万以上でできるでできるトイレのリフォーム

和式トイレを洋式トイレに交換するリフォームでは50万円以上の費用となるのが相場です。タンク付きの洋式トイレからタンクレスのトイレに交換する場合も50万円以上の費用がかかります。和式トイレが水洗か汲み取り式か、また段差があるかどうかでも施工費用は異なりますが、おおよそトイレの機器と交換工事で合わせて50万円以上はかかります。

解体や配管の基礎工事、温水洗浄便座の取り付けなどの追加工事が発生すると、その分工事費用はアップします。和式から洋式のトイレにリフォームするとともにバリアフリー化の工事を実施すると、費用は100万円以上必要になるでしょう。

トイレの機器代金で25万円、手洗いカウンター設置で20万円、手すりの設置で5万円、トイレ交換などの工事費用で60万円ほどかかり、合計で110万円が必要という計算になります。

和式から洋式にリフォームする場合には、施工期間が3日から5日ほどかかる点にも注意が必要です。費用は50万円以上が相場ですが、床下の解体や電源増設などの工事を行うと、さらに費用がかかるでしょう。

現在のトイレの状態や完成時の仕上がりのグレードによっても工事費用に違いが出てきます。和式トイレの場合は床に段差があり、和式便器を撤去した後に床の段差を解体して下地補修工事が必要になるケースが多く、費用が高くなりがちです。

まとめ

トイレのリフォームは簡単なものであれば数万円から可能です。トイレの便器を交換して、内装を綺麗にする工事が多いですが、このときには50万円程度が相場と考えましょう。高機能トイレに交換すると設備費用は上がります。内装を良いものにすると、またその分の費用もかかります。

高齢者のいる家庭ではバリアフリー化工事の一貫として行われることが多くあります。トイレのリフォームでも補助金が出ることがあり、費用を抑えることが可能です。政府の補助金と自治体からの補助金を両方使えることがあります。

自治体の助成金は地元の経済の活性化を狙っているもので、利用者は指定業者に依頼する必要があります。補助金を利用することでリフォーム代金のほとんどを賄うことも可能です。

最適な見積もりをもらいたい場合は、トイレのタイプやウォシュレットの有無など希望をまとめた上で比較ビズまでお問い合わせいただければ、低価格で希望の工事が可能な業者をお探しすることも可能です。もし予算オーバーな見積もりをもらってお困りの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

監修者のコメント
タクトホームコンサルティングサービス
代表 亀田 融

一級建築施工管理技士、宅地建物取引士、マンション管理士、インテリアコーディネーター、JSHI公認ホームインスペクター、日本不動産仲裁機構ADR調停人、明治大学工学部建築学科卒業後、東証一部上場企業グループの不動産・建設会社の建築部門に33年間勤務。注文住宅、賃貸マンション、官庁工事等の施工管理を12年間行った後に、住宅リフォーム事業を立ち上げ責任者となる。(最終役職:取締役)分譲マンションの専有部分、戸建住宅のリノベーションを中心に事業部全体で年間1,000件以上の工事を手掛ける。2015年10月よりホームインスペクション(建物調査・住宅診断)の専門会社を運営する傍ら、小規模リフォーム会社の顧問として活動中。

トイレのリフォームには10万円未満でできるものから100万円を超えるものまで、幅広い事例があります。便座のみ交換するものや、内装工事のみ行うものから、トイレをまるごとリフォームするもの、中には寝室内にある押し入れなどを改造してトイレを新設するリフォームもあります。

トイレのリフォームを検討する際に重要なことは、まずは現状で不満に感じていることを明確にしておくことです。トイレが狭い、トイレが寒い、臭いが気になる、お手入れや掃除が大変、収納がない、手摺がない、出入り口に段差があるといった不満が多いのではないでしょうか。

これらが明確になれば、近年はこうした不満を解消することができるさまざまな商品や建材などがあるので、実際にメーカーのショールームなどで事前に商品を確認しておけばリフォームに失敗するリスクも低くなります。また優良なリフォーム業者であれば過去の施工実績も多いので、いろいろと提案してもらうことが期待できるでしょう。

単に便器と内装を新しくするだけのリフォームを行ってしまうと後悔してしまうことになりがちなので、事前に必要な工事内容をしっかりと検討しておくことが大切です。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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