遺産分割協議書は訂正できる?正しい方法とリスクを解説!

最終更新日:2023年09月19日
岡高志行政書士事務所
監修者
行政書士 岡 高志
遺産分割協議書は訂正できる?正しい方法とリスクを解説!
この記事で解決できるお悩み
  • 遺産分割協議書はどうやって訂正する?
  • 遺産分割協議書の訂正印と捨印の違いは何?
  • 訂正印や捨印に注意点はある?

遺産分割協議書を作成している際に生じた記載ミスは、訂正する必要があります。遺産分割協議書は非常に厳格な書類なので、正しい訂正方法を知っておくことが大切です。

トラブルを防ぐために覚えておくべき注意点も取り上げるので、遺産分割協議を行う方はぜひ参考にしてください。

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遺産分割協議書の訂正方法

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遺産分割協議書は相続人全員が内容を確認し、署名捺印を終えて完成させますが、完成後に間違いが見つかる場合もあります。遺産分割協議書に間違いがあれば、各種の手続きが中断されるため、内容を訂正しなければなりません。原則的な訂正方法は以下の2つでやや異なるので注意が必要です。

  • 相続人に関する訂正
  • 被相続人や相続財産に関する訂正

相続人に関する訂正

遺産分割協議書の訂正が特定の相続人に関するものであれば、誤記部分に二重線を引き、上か下に正しい記載をしてから相続人の実印を押します。訂正した二重線に重ねて押す、もしくは訂正箇所の近くに押すのが基本です。訂正印を押すスペースが近くになければ、空いているスペースで問題ありません。

例:相続人の住所の番地が間違っていた場合

二重線で消してから正しい番地を書き、該当する相続人の実印を押して訂正可能。実印は印鑑登録しているものであるべきです。通常は、訂正のたびに相続人全員から押印をもらう必要はありません。

被相続人や相続財産に関する訂正

遺産分割協議書の訂正が、被相続人や相続財産に関するものである場合、相続人全員の実印が必要です。被相続人や相続財産の情報が異なれば、遺産分割協議の内容の一部もしくは全部が変更されることになるので、相続人全員が了承しなければなりません。

誤記部分を二重線で消し、正しい情報を記載し、印影が重ならないようにすべての相続人の実印を押します。

遺産分割協議書における訂正印と捨印の違い

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遺産分割協議書の作成や訂正では、訂正印と捨印について知っておくことが重要です。 遺産分割協議書は、相続についての非常に重要な書類なので、訂正印と割印の違いについてはっきり理解しておかなければなりません。

訂正印は文書を一部訂正するときに押す

遺産分割協議書において訂正印は、文書の一部を訂正するときに押されます。遺産分割協議書に署名捺印したときの印鑑と同じ印鑑を使用しなければなりません。

相続人が複数人いて、被相続人や相続財産に関する訂正を行う際には、相続人全員の訂正印を押す必要があります。相続人の訂正印が一つでも欠けていれば、訂正の効力が得られないので注意しましょう。

捨印は文書の訂正のためにあらかじめ押す

捨印は文書を訂正するため、あらかじめ余白部分に押しておく印影です。相続人の誰かが遠方に住んでいる場合、記載ミスが見つかる度にハンコを貰うのは手間がかかります。遺産分割協議書の作成時にあらかじめ捨印を押しておくことで、軽微な誤記が見つかった場合、相続人全員の押印がなくても訂正が可能です。

誤記部分を二重線で消し正しい記載をしたあと、捨印の近くに「〇文字削除 〇文字追加」と文字数を記入して訂正を完了します。軽微な誤記であっても相続人全員の捨印が必要な点を覚えておきましょう。

遺産分割協議書における訂正印のNG例

遺産分割協議書で訂正印を使う際にはいくつかの注意点に留意しなければなりません。以下の項目に1つでも当てはまる場合、訂正印が認められないので気をつけましょう。

遺産分割協議書における訂正印のNG例

とくに印影が重なり合っている、実印と訂正印が違う印鑑であるケースでは、訂正が認められない可能性が高いです。遺産分割協議書の再作成が求められることもあるので、訂正印の使い方には十分注意しましょう。

遺産分割協議書における捨印の注意点

遺産分割協議書においては、捨印の使い方に注意を払うべきです。捨印には大きなリスクが伴うため、遺産分割協議書のように重要な書類では捨印を使わない方が賢明な場合もあります。捨印の主な注意点は以下の2つです。

遺産分割協議書における捨印の注意点

訂正は軽微なミスに限られる

遺産分割協議書で捨印を使って訂正できるのは、軽微なミスに限られます。軽微なミスとは、一般的に誤字脱字程度の範囲です。捨印の効力は最高裁によってすでに判断が下されており、捨印があればいかなる条項も記入できるわけではないと結論されています。

誤字脱字の範囲を超えるミスや訂正が必要であれば、訂正印を使うか遺産分割協議書を作り直すのが無難な方法。捨印は万能ではないことを覚えておきましょう。

悪用されるリスクがある

捨印最大のリスクは、悪用され勝手に遺産分割協議書の内容が書き換えられる恐れがある点。捨印で訂正できる範囲は一般的に軽微なミスとされていますが、最終的な判断は金融機関や法務局、税務署が認めるかどうかにかかっています。

相続人の誰かが悪意を持って遺産分割協議書を勝手に改ざんし、自分に有利な相続手続きを行おうとする可能性もあるのです。人間関係に少しでも不安がある場合には、捨印を押すのは控えておいた方がいいでしょう。公的機関や司法書士・弁護士への委任状などについては、捨印を押しても問題ないと考えられます。

まとめ

遺産分割協議書の訂正は、相続人に関するものと被相続人や相続財産に関するものとでやや異なります。訂正印と捨印の違いや捨印の大きなリスクについて理解しておくことも重要です。遺産分割協議書は非常に重要な文書なので、作成時に厳しくチェックし、できる限り訂正の必要が生じないように心がけましょう。

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監修者の一言

遺産分割協議書の訂正方法についての解説記事でした。専門家の立場からしますと、遺産分割協議書の訂正はしないものです。相続人全員が納得した協議内容を事実も法律的にも間違えのない内容で遺産分割協議書をご準備させていただきます。

もしも、遺産分割協議書を訂正しなければならない事態が発生した時には、一度作成した遺産分割協議書を全て集めて破棄してから、再度新しく作成した遺産分割協議書へ署名・捺印することをおススメいたします。

捨印での訂正は大変危険です。記事でも書かれているように、あらかじめ捨印を押しておくということは、後から協議書の内容にどんな修正が加えられても、訂正者以外はそれに関与できず、文句が言えなくなってしまいます。

中立的な立場で専門家が関与している場合でなければ、捨印は使わないほうが良いと思われます。

岡高志行政書士事務所
行政書士 岡 高志
監修者

東京都・大田区で議員・首長選挙に出馬経験がある東京都で一番有名な実務派行政書士。1976年大阪府寝屋川市出身。東京大学法学部卒業。東京大学院工学研究科修了と、文理にウイング広め。信託銀行、証券会社、外資投資会社、区議会議員と職歴は豊富。行政書士の業務領域も広く、建設・宅建・産廃・運輸・古物業の許可申請、外国人在留資格申請、会社設立、NPO法人設立、補助金・融資相談、契約書作成、遺言執行・相続手続、離婚協議書・遺言書はWEB自動作成サイトを監修。セミナー年間約60回と相談対応にも定評がある上に、自社サイトに設置したAIチャットボットも相談を受け付ける。

比較ビズ編集部
執筆者
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