料金別納郵便とは?特徴とメリットやよくある質問を全て解決

株式会社ウイングフォーム
監修者
株式会社ウイングフォーム 代表取締役 伊藤友也
最終更新日:2023年03月07日
料金別納郵便とは?特徴とメリットやよくある質問を全て解決
この記事で解決できるお悩み
  • 料金別納郵便の特徴や仕組みを知りたい
  • 料金別納郵便を利用する具体的な方法を知りたい
  • 料金別納郵便の作り方を知りたい

自分自身も受け取ることの多い料金別納郵便ですが、実際に送る側になると「どのような特徴があるのか?」「どのように申し込めばいいのか?」わからないことが多いでしょう。

本記事では、料金別納郵便の特徴や利用の手引きを解説します。意外に便利なサービスである料金受取人払についても紹介していきます。

定期的に差し出す郵便物が増えてきた、大量のDM発送を検討している、企業・店舗の担当者の方はぜひ参考にしてください。

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料金別納郵便の特徴

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料金別納郵便とは、日本郵便が提供している郵便・荷物の差し出しサービスの1つです。大量の郵便や荷物を差し出すときに便利な料金別納郵便には、以下の特徴があります。

料金別納郵便の特徴 詳細
切手を貼る必要がない 大量の郵便・荷物の発送準備を省力化できる
料金を一括して支払える 発送に必要な切手を準備する必要がない
料金別納表示を事前に印刷可能 封筒に印刷しておけば効率的に処理できる
郵便・荷物の差し出し状況を記録可能 別納郵便等差出票の記載内容を参照できる

料金別納表示とは?

料金別納郵便に切手を貼る必要がないのは「ハガキ・封筒などに料金別納表示」がされているためです。郵便局に備え付けてある「料金別納スタンプ」を利用することもできます。

大量のDMを発送する場合は、ハガキに料金別納表示を印刷する、あるいは料金別納表示の印刷された封筒に封入することが一般的です。

料金別納表示とは具体的にどのようなものなのか以下で簡単に紹介します。

料金別納表示の種類・サイズ

料金別納表示には大きく「円形」「四角形」の2つがあります。円形の場合は直径2cm〜3cm、四角形の場合は縦・横ともに2cm〜3cmの間に収めなければなりません。

必須の記入項目は「差出事業所名」および「料金別納郵便」の2つです。郵便・荷物を差し出す郵便局が銀座郵便局であれば、差出事業署名を「銀座局」と記載します。

郵便

出典:日本郵便「料金別納 表示の方法」

得割

郵便・荷物が届くまで3日程度の「得割」を利用する場合は、差出事業署名と料金別納郵便の間に「2本線」を、7日程度の「特特」を利用する場合は、差出事業署名の上に「1本線」を追加します。2本線をデザイン・印刷する際は、線の隙間を1mm〜2mmに収めます。

料金別納表示には広告も掲載可能

郵便

出典:日本郵便「料金別納 表示の方法」

料金別納表示には、自社独自の「広告」を掲載することも可能です。広告を掲載できるのはイメージで赤く彩色されている範囲、料金別納表示の下部2分の1までの大きさであれば、広告として利用しても問題ありません。

広告スペースが大きいとはいえないため、自由度は高くありませんが、DMを発送する際に企業・店舗のロゴを入れる、キャンペーンに関連したコメントを入れるなどの工夫ができるでしょう。

ハガキDMであれば、料金別納表示込みでデザイン制作し、そのまま印刷会社で大量プリントしてもらえば、切手を貼る手間なしにDMを発送できます。

料金別納郵便の利用手引き

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料金別納郵便を利用するためには、具体的にどのような手順・手続きが必要でしょうか。料金別納郵便の利用方法は非常に簡単です。以下から方法を手引きとしてまとめて解説します。

料金別納郵便のサービス利用条件

料金別納郵便サービスを利用するためには、日本郵便が定める条件を満たす必要があります。条件は複雑ではないため、あらかじめ理解しておきましょう。

料金別納郵便の利用条件 概要
差し出す郵便・荷物が同一料金であること 料金ごとに分ける場合は可能
同時に差し出す荷物は10通(個)以上 一部サービスは1個からでも差し出し可能

差し出す郵便物が10通で、それぞれ料金が異なる場合は利用条件を満たせませんが、料金の異なる郵便物を10通ずつ差し出す場合は問題ありません。

スキー・空港などを含む「ゆうパック」のほか、レタックス(電子郵便物)、国際小包、EMSなど、日本郵便の取り扱う多くのサービスに関しては、1個からでも料金別納が利用できます。

郵便物の差し出し方法

サービスの利用条件を満たせることを確認し、料金別納表示の印刷された、あるいはスタンプの押された郵便物を用意できたら、「差出事業所名」を記載した郵便局に持ち込みます。具体的には自社の近くにある集配郵便局に持ち込みます。

参考:日本郵政グループ「郵便局・ATMをさがす」

必要な手続きは「別納郵便等差出票」に必要事項を記入し、郵便物とともに窓口に提出することです。記載する必要のある事項は「差出人の住所・氏名・電話番号」「料金別納で差し出す郵便物1通の料金・差し出し数・合計金額」です。

発送する郵便物の数量はもちろん、事前に単価も調べておくこともポイントです。

料金の支払方法

別納郵便等差出票とともに提出した郵便物の料金は、そのまま窓口で現金で支払う、もしくは料金分の郵便切手で支払います。

発送する郵便物が大量の場合、1円単価が違えば意外に総額が大きく異なる可能性もあります。別納郵便等差出票の準備や単価のチェックなど、郵便局に出向く前の事前準備がポイントです。

料金別納に適用できる差し出しの都度割引

料金別納サービスには、基本割引といわれる「差し出しの都度割引」制度が用意されており、差し出し数に応じて8%から最大37%まで郵便料金の割引が得られます。

DMの広告物を大量発送する際には、以下の表をもとに数量を調整すると郵便料金・経費を最適化できるでしょう。

差出通数 定形・定形外郵便物の割引率 ハガキの割引率
2,000通〜 12% 8%
3,000通〜 15% 11%
5,000通〜 18% 14%
7,500通〜 19% 15%
10,000通〜 21% 17%
15,000通〜 22% 18%
20,000通〜 23% 19%
1,000,000通〜 37% 33%

出典:日本郵便「広告郵便物」

料金別納郵便と料金後納郵便の違い

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料金別納郵便とよく混同されるものに「料金後納郵便」があります。どのように異なるのかを以下で解説します。

料金後納郵便とは

料金後納郵便は、料金別納と同様に日本郵便が提供している郵便・荷物の差し出しサービスの1つです。

料金別納が郵便・荷物を発送する際に、都度料金を支払う必要があるのに対し、料金後納は「郵便・荷物の配送料金を1カ月分まとめて後払いできる」サービスです。料金後納郵便の主な特徴は以下のとおりです。

料金別納郵便の特徴 概要
切手を貼る必要がない 大量の郵便・荷物の発送準備を省力化
郵便料金を1カ月分まとめられる 経理・事務作業の効率化
金融機関口座から引き落としが可能 振替のほか、銀行振込も選択可能
単価・形状がさまざまな郵便・荷物の料金をまとめられる 利用条件あり
料金後納の事前承認が必要 取扱郵便局

上記のように、似ているようでさまざまな点が異なるのが料金後納郵便と料金後納郵便です。ここまでの解説をもとに、両者にどのような違いがあるのかを一覧表にまとめました。

  料金別納郵便 料金後納郵便
取扱郵便局の承認 不要 必要
利用条件 料金の同じ郵便・荷物を同時に10通以上差し出し(荷物の個数に例外あり) 差し出す郵便・荷物が月50通以上(荷物の個数に例外あり)
担保 不要 場合によって必要
差し出しの方法 取扱郵便局に持ち込み 取扱郵便局・他局に持ち込み、後納ポストイン
郵便料金の支払方法 郵便物を差し出す際に都度支払(郵便切手の支払でも可) 翌月月末の振込、翌月20日の引き落とし
郵便物の表示 印刷、もしくはスタンプ 印刷、もしくはスタンプ

料金別納と料金後納はどう使い分ける?

料金別納と料金後納の使い分けのポイントとなるのは「郵便物をどのくらい差し出すのか、どのくらいの頻度で差し出すのか」です。

具体的には、毎月少なくとも50通以上の郵便物を差し出す企業・店舗であれば「料金後納郵便」、1度に大量のDMを発送することはあるものの、四半期に1度程度だという企業・店舗の場合「料金別納郵便」です。

特に頻度は多くはないが大量のDMを発送する、なおかつ毎月の郵便物が50通を超える場合は、料金後納郵便一択です。事前の承認が必要、担保を求められる場合があるのは事実ですが、それ以上のメリットを得られるのが料金後納郵便です。

よくある質問とその回答

以下では料金別納郵便に関してよくある質問と回答をまとめました。理解しておくと今後のためにも非常に役立つため、ぜひ覚えておくとよいでしょう。

Q. 切手はどのように貼るのが正解?

切手は左上に貼りま。「料金別納郵便」と書かれている場所に貼るのが正解です。普段の郵便物を出すときと何ら変わりはありません。

Q. スタンプの大きさや種類は?

料金別納マークのスタンプも切手と同様に左上に押します。横に長い封筒を使う場合は右上に押しましょう。差出人の名前や住所が封筒に記載された情報からわかるようであれば「〇〇郵便局」という郵便局の名前は必要ありません。

郵便局で貸し出しを行っているため、自社で用意しなくても大丈夫です。

まとめ

本記事では、料金別納郵便の特徴や利用の手引き、混同することの多い料金後納郵便との違い・使い分けなどを解説しました。日本郵便はさまざまな郵便・荷物サービスを提供しており、うまく活用することで業務効率化・経費削減効果を得られます。

大量のDM発送を検討している企業・会社には、有効なサービスです。料金別納・料金後納表示に関してもさまざまな印刷会社が対応できるため、デザインから任せることも1つの方法です。

「比較ビズ」であれば、必要事項を入力する2分程度で、DM印刷・封筒印刷に強い印刷会社を探せます。どの印刷会社に相談すべきか?迷う場合は、ぜひ利用してみてください。

監修者のコメント
株式会社ウイングフォーム
代表取締役 伊藤友也

広告代理店勤務を経て、地元である埼玉県さいたま市地域の広告物に特化して取り組める環境をと思い、株式会社ウイングフォームを起業。主に企業や飲食店のDTP印刷、ホームページ制作および広告代理業などを行い、地元地域のみならず各地域クライアントが「根差すPR」を目指して展開。会社やお店だけでなく個人の依頼も取り扱い、数量の少ない印刷物や小回りの利くちょっとした制作物を低価格で制作できるよう努めている。

料金別納も後納郵便も、どれも大企業や公共機関の郵便物で使われている印象が強いとは思いますが、実は個人でも利用できることはあまり知られていないのではないでしょうか?さらに料金別納郵便などの表示部分にオリジナルのデザインを入れられることはもっと知られていないかもしれません。

郵便局では広告等と説明しているスペースには、広告以外にイラストでも規定を守ったものであれば何でも実は入れられます。例えば料金別納郵便のスペースに花柄などを入れて、ワンポイントおしゃれな結婚式招待状に仕上げるということもできます。

そういった表示部分のデザイン印刷もしてくれる印刷会社さんはありますので、用途に応じて利用してみてはいかがでしょうか?
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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