株式会社セカンドブレイン

３回の増改築を重ねた木造住宅を改築した「普通の」住宅である。
“甘いと感じる空気をつくる”という主題の元、残す部分と撤去する部分を入念に検証した。
まず物理的に柔らかな空気を作り、次に心理的に柔らかな空気を作ることを心がけた。
心理的な柔らかさは心の安らぎをつくることから生まれる。
傷だらけの柱や梁も住人にとって「無意識の時間」であり、その時間が見えることは心の安らぎに繋がる。
現すべき部位は残し、新しいデザインはそれらの引き立て役に徹した。
「全ての出隅にr-5�个隆櫃澆鬚弔韻襦廚箸いΧ砲瓩謄轡鵐廛襪淵妊競ぅ鵑鯏按譴気擦新覯漫∪磴里茲Δ兵全兇鮖�った超現代的な「普通の」住空間が生まれた。

既存内装を全て撤去し外部に接する面に吹付発泡断熱材「アイシネン」を施工。
必要な箇所には耐震用の合板を施工し耐震性も向上させた。
天井壁の仕上げ材に「シラス壁」を採用。
空気清浄効果をはじめ高い機能性を持った「シラス壁」が居住環境の向上に大きな役割を果たした。

既存部位の現し方を入念に検討した。
“甘いと感じる空気をつくる”という主題には心理的要素も多分に影響する。
自然素材を用いた室内は十分に清浄な空気を作り出すのだがそれだけではまだ“甘い”までは至らない。
日本人は歴史を切断する癖がある。
しかし真の心地よさとは自ら生きてきた時間の中にこそある。
結果として8割の新設部位が2割の既存部位を引き立てた空間はそこにしかない「普通の」住空間を形成することができた。