服部一樹建築設計室

　１階は、耐震壁を確保しつつ出来るだけ小部屋の並列を避けた、風通しの良いプランになりました。２階においては、東端から西端まで見通すことが出来るので、「細長さ」を光や風・視線の通りとして「いい意味で」実感出来ます。　外構は建物と一体的なつくりとしてレッドウッドの板塀で囲い、植栽は道路や隣地との緩衝として配置し、２階のオーバーハングによる庇の効果を利用して狭い間口（4m）からの車と人のアクセスを緩やかに誘導する工夫をしました。　外部へのアクセスはサンルームに併設したルーフバルコニーによって空へ開くかたちとなりました。「土の庭」に必要性を感じない施主のご意向です。　建物の基本性能として「断熱」を重視しました。これに伴い、「眺め」は必要ないと判断された窓については、断熱サッシ＋断熱プリーツスクリーンで熱損失を補いつつ通風を考慮した 「明かり採り」として、終日やわらかな光を部屋に落としてくれます。