株式会社セットジャパンコーポレーション

【導入前の課題】
パチンコホールの景品は、各店舗からの発注に基づいて本部で仕入れ、納品を行っていました。しかし、受発注業務はFAXで行っていたため、本部と店舗双方に大きな手間がかかっていました。また、在庫管理も手作業で対応していたため、作業効率が非常に悪い状態でした。

さらに、賞味期限がある商品を取り扱っていたにもかかわらず、正確な賞味期限や廃棄の管理ができておらず、ロス軽減に向けた適切な対策を講じることが難しい状況でした。

【導入したシステムの特徴】
・各店舗よりタブレットから在庫確認、発注が簡単にできる受発注システム
・発注が入ると自動的にプリンターから注文書が印刷される注文書自動発行機能
・自動的に発送予定日を店舗へ知らせることができ、返信も可能な発送通知機能
・欠品理由や入荷予定などを商品ごとに店舗へ知らせることのできるコメント機能
・賞味期限が迫っているもの、切れたものが分かる賞味期限管理機能
・どの商品がどれくらい廃棄されているかを正確に把握できる廃棄管理機能

【導入による効果】
・FAXでの受発注からシステムに変わったことで、店舗・本部両者の負担が大幅に削減できた
・受発注だけでなく在庫管理もシステムで可能となり、人為的ミスによる損失が減った
・賞味期限と廃棄の管理が正確に可能となったので適切なロス軽減対策が打てるようになった

【導入の決め手（経営者様談）】
FAXで受発注を行っており、大変手間と時間がかかるため、受発注システムを導入したいと検討していたものの、自社にはどんなシステムが合っているのか右も左も分からない状態だった。

そんな中、こちらの要望に合わせてオーダーメイドのシステム開発してくれると提案を受け、詳しく話を聞いてもらうことにした。

受発注の手間を省くだけでなく、在庫管理や賞味期限の課題を引き出してくれ、それらを総合的に解決できる提案だったので、安心してお任せできると感じ、導入に至った。

【今後の展望】
受発注システムの導入で受発注が楽になったので、今後はB to Bだけでなく、B to Cでの販売や、食品ロスを少なくする取り組みとして、賞味期限30日以内の商品は、わけあり商品として販売するなど、販路の拡大を検討している。

【導入作業での工夫、直面した問題とその解決】
受発注を行う取扱商品に賞味期限があるため、在庫のカウント方法や賞味期限管理に関して工夫が求められました。そこで、ロス軽減の対策として、賞味期限データを入力できる仕組みを導入し、賞味期限が近い商品が一目で分かる画面表示や、期限切れ商品を一覧で確認できる機能を追加しました。

さらに、賞味期限が30日以内の商品を誤って発送しないよう、これらの商品は在庫としてカウントしない仕様を設計しました。また、商品廃棄のデータを記録できるようにし、注文されずに廃棄された商品のデータ分析が可能になる仕組みも取り入れました。

正確な在庫管理を実現するためには、店舗からは発注時に在庫が減ったように見え、本部側では発送時に在庫が減る「在庫引き当て機能」を搭載しました。この機能により、欠品や機会損失のリスクを軽減すると同時に、発注商品の一部発送にも対応できる柔軟なシステムを構築しました。

賞味期限管理や在庫管理のシステムは非常に細かい要件が多いですが、こうした取り組みでお客様に「本当に助かる」と言っていただけたことが何よりの励みになりました。今後も現場目線を大事にしていきます。