野田 紀久幸
東京都 中央区 銀座8丁目17番5号 THE HUB 銀座OCT 2階
  • 業務システムからスマホアプリまで幅広い開発実績
  • オンプレからクラウドまでインフラ構成を支援
  • すべての現場で積み上げた誠実なプロジェクト完遂力

世界100か国超の拠点を10年以上支える、大手製造業のグローバル広報資材プラットフォーム

汎用SaaSでは情報システム部門経由の申請が発生し、業務部門が自律運用しきれない「本部x多拠点」の広報資材配信課題を、業務に最適化した自社システムで解決。人単位の権限管理と資材単位の掲示板機能で、使用範囲の管理から双方向コミュニケーションまで一気通貫。要件定義から全工程を担当し、本番稼働から10年以上の安定稼働を継続中です。

業種
製造業
地域
情報非公開
規模
3000人以上
費用
総費用500万~1000万円

大手製造業の広報部門向けに、世界100か国超の拠点へ広報資材(画像・動画・ロゴデータ・プレスリリース文書・各種テンプレート等)を配信するWebプラットフォームを開発しました。

本システムの最大の特徴は、「人単位の細やかな権限管理」と「資材単位に紐づく掲示板機能」を、広報部門が情報システム部門を介さず自ら運用できる形で備えている点です。汎用ストレージサービス(Box、SharePoint、Google Drive等)でも類似の機能は構成できますが、権限変更やユーザ追加のたびに情報システム部門への申請・設定依頼が発生するため、広報業務の日々のスピード感で運用するには負担が大きくなりがちです。本システムは、本部と世界各拠点の双方向コミュニケーションまで含めて、業務部門が自律的に運用できる形で一元化しました。

要件定義から設計・開発・運用保守まで全工程を一貫して担当。AWS上に必要最小限のシンプル構成で構築し、本番稼働から10年以上、広報業務の基盤として安定稼働を続けています。

依頼を受けたカテゴリ
業務システム開発業務システム開発Webシステム開発
制作物種別
情報サービス系情報コミュニティ系総合管理系グループウェアサーバ構築ネットワーク構築その他
業務範囲
・現状業務ヒアリング(CD-ROM+EMS発送運用からのWeb移行)
・要件定義(業務部門の自律運用/人単位権限/資材単位掲示板/通知/多言語)
・基本設計/詳細設計
・アプリ開発(Java/JSF/JBoss)・DB構築(MySQL)
・AWSインフラ構築(EC2/S3/CloudFront/ALB)
・SendGrid連携によるメール通知機能の実装
・保守用環境構築(Apache+phpMyAdmin、通常停止・保守時のみ起動)
・多言語対応の仕組み実装(翻訳・動作確認はお客様側)
・単体/結合/受入テスト、本番稼働支援
・運用保守(当時/現在は終了)
業務の概要
大手製造業の広報部門が、世界100か国超の拠点へ広報資材(画像・動画・ロゴ・プレスリリース・テンプレート等)を配信するWebプラットフォームの開発。

従来はCD-ROMに焼きEMSで国際発送していた運用を、Web即時配信に全面移行。加えて、人単位権限管理・資材単位掲示板・SendGrid通知・使用範囲メタデータ管理・多言語UIといった、汎用SaaSでは業務部門の自律運用が難しい要件をカバーする自社最適化システムとして構築しました。

要件定義から運用保守までを一貫して担当。AWS上のシンプル構成で、本番稼働から10年以上の安定稼働を継続中です。
開発規模・期間
・開発期間/約半年(要件定義〜本番稼働)
・体制/ピーク時 2から3名(当社担当分)
・担当範囲/要件定義・設計・開発・テスト・本番稼働支援・運用保守(当時/現在は終了)

・機能構成/資材の登録・配信/人単位権限管理(グループ併用)/資材単位掲示板・フリー掲示板/SendGrid通知/メタデータ管理/ダウンロードログ全件記録/多言語UI/保守用環境(通常停止)

(本番稼働から10年以上が経過した現在も、お客様の業務基盤として継続稼働中です。)
利用技術
JavajavascriptMySQLソフト・アプリ設定サーバ設定ネットワーク設定
利用サーバー環境・DB
LINUXサーバー
備考
・アプリケーションサーバはお客様指定でJBossを採用。PHP動作用途ではないJBossにphpMyAdminを同居させず、MySQLのGUI保守は別建てのWebサーバ(Apache+phpMyAdmin)に分離。業務系統と保守系統を物理的に切り離し、アクセスログの切り分け・セキュリティ・業務影響ゼロを同時に実現しました。

・保守用サーバは通常停止・保守時のみ起動の運用とし、DBへのアクセス経路を必要最小限に限定しています。

・多言語UIは、言語切替の仕組みと日本語版テキストを当社提供、各言語の翻訳・動作確認はお客様側で実施する分担。各拠点に合った自然な訳文をお客様自身で反映できる体制です。

・SendGridの通知メールで、タイムゾーンが異なる世界100か国超の拠点にも、新資材・新掲示板の情報を取り逃しなく届けています。

・当社の運用保守契約は終了していますが、本番稼働から10年以上経過後も大きな障害なく継続稼働中です。

実績・事例画像

実績・事例の詳細

・課題/既存の運用・汎用SaaSでは解決しきれなかった問題
お客様の広報部門は、世界100か国超の拠点に対し、ブランド・製品・キャンペーンに関する広報資材を提供する役割を担っていました。従来の運用には以下の課題がありました。

1)物理メディア(CD-ROM)・EMS国際発送による高コスト・長リードタイム
資材が必要になるたびCD-ROMに焼き、梱包し、EMSで海外各拠点へ発送。近隣国でも数日、遠方拠点では1から2週間かかっており、「今すぐ使いたい」に応えられませんでした。

2)汎用ファイル共有SaaSでは、業務部門が自律運用しづらい
Box・SharePoint等でも権限設定や共有機能は用意されていますが、権限変更・ユーザ追加・新たな共有範囲の設定といった運用作業のたびに情報システム部門への申請が必要となり、広報業務のスピード感で日々運用するには運用コストとリードタイムが課題でした。また、業務固有のメタデータ項目やUIも汎用サービスの枠組みに合わせざるを得ず、使い勝手に妥協を強いられます。

3)メール運用の属人化と引継ぎ困難
資材ごとの問い合わせ・注意事項の伝達はメールで行われ、「担当者の異動で過去のやり取りがわからなくなる」「CC/BCC漏れで情報が届かない」「添付ファイルが埋もれる」等が慢性化。メール転送による引継ぎも実質機能していませんでした。

4)使用範囲・権利管理の手作業化と地域限定資材の誤配布リスク
広報資材は著作権や権利者の了承に基づき使用範囲・用途・解像度等が厳密に定められているにもかかわらず、メールの注意書きや担当者の記憶に頼って運用していました。「特定地域・用途のみ使用可能」な資材が別地域に届くリスクも抱えていました。


・当社のアプローチ/業務部門が自ら運用できる、業務特化型プラットフォーム
「人単位の権限管理」
閲覧・ダウンロード権限を「人」の粒度で設定可能な設計を採用。グループ併用も可能で、グループ指定時は所属ユーザ全員にチェックが入る運用です。新規ユーザ追加時はデフォルト未チェックで安全側に倒し、必要に応じて個別に権限を付与します。地域限定資材は対象地域のユーザのみに権限を付けることで、誤配布リスクをシステム的に排除しています。

ポイントは、これらの権限変更を広報部門の担当者が情報システム部門を介さずに自ら実施できる点です。業務のスピード感のまま運用できる仕組みを提供しました。

「資材単位・自由粒度の両方に対応する掲示板」
各広報資材に1対1で紐づく掲示板に加え、資材非依存のフリーな掲示板も任意に立てられる構成としました。本部→拠点への注意事項伝達、拠点→本部への「過去のこの資材を・・の用途で使いたい」という相談、本部と特定拠点の1対1調整まで、すべてがシステム上に履歴として残ります。掲示板ごとに閲覧可能なユーザを指定できるため、関係者だけに限定した会話が可能です。担当者が異動しても掲示板を遡れば過去の経緯が把握でき、メール転送による引継ぎが不要になりました。

「SendGridによる担当者通知機能」
世界100か国超の拠点に広がる利用者はタイムゾーンも業務スタイルも異なるため、全員が常にログインして新着を確認するのは非現実的です。そこで、新しい掲示板への招待や新しい資材の登録等のイベント発生時に、対象担当者へメール通知を送信する仕組みをSendGrid経由で実装しました。

設計思想は「メール運用を廃止する」のではなく、「メールを”気づき”のpush通知として活用し、情報・履歴はシステム側に集約する」という役割分担です。メールはトリガーに徹し、やり取りの実体はシステム内に残るため、従来のメール運用が抱えていた情報散逸・引継ぎ断絶は発生しません。

「権利・使用範囲のメタデータ管理」
資材登録時に使用可能範囲・用途・注意事項・権利関連の条件をメタデータとして設定可能にしました。ダウンロード時に利用者へ明示し、ダウンロードログ(誰がいつ何を取得したか)を全件記録することで、権利管理・監査対応にも活用できる設計です。本システムには運用基準を満たした資材のみを登録し、利用者側で資材を改変しない前提で運用の安全性を確保しています。

「多言語対応の枠組み」
UIは多言語対応とし、ユーザがログイン時に使用言語を選択できる構成としました。言語切替の仕組みと日本語版テキストは当社提供、各言語の翻訳文言の準備および動作確認はお客様側で実施いただく分担としています。


・ 技術面の工夫/10年使い続けられるシンプル構成
「AWSでの必要最小構成」
利用者が広報担当者に限定されアクセス負荷が極端に変動しない業務特性を踏まえ、過剰なマルチサーバ構成を避けシンプルな構成を採用しました。EC2 1台にアプリケーション(Java/JSF/JBoss)とデータベース(MySQL)を同居させ、ランニングコストを最小限に抑制。資材ファイルの配信はS3+CloudFrontに任せることで、世界中どの拠点からでも高速にダウンロード可能な経路を確保しました。なお、アプリケーションサーバはお客様指定でJBossを採用しています。

「保守用Webサーバを本番環境から完全分離」
MySQLのGUI保守のご要望に対し、JBossにphpMyAdminを同居させる構成は採用しませんでした。JBossはJava EEのアプリケーションサーバでありPHP動作用途ではないこと、業務利用と保守操作が同じWebサーバに同居すると障害調査時にアクセスログを切り分けにくいこと、保守機能が常時必要ではないにもかかわらず常時公開状態になってしまうことが理由です。

保守専用のWebサーバ(Apache+phpMyAdmin)を別途用意し、通常停止・保守時のみ起動する運用としました。MySQLのポートを広く開放する案も検討しましたが、セキュリティを担保するためネットワーク経路は必要最小限にとどめ、GUI保守はphpMyAdmin一択としました。これにより、業務利用と保守操作のアクセスログが完全に分離され障害調査が容易、保守用のポートは通常時閉じられDBアクセス経路を最小限に限定、業務システム側に一切の設定変更を加えずに保守可能という3点を同時に満たしました。


・導入後/10年以上の安定稼働
本番稼働から10年以上が経過した現在も、システムは広報業務の基盤として継続稼働中です。利用者数・処理量の変動が少ない業務特性のため、当初設計のシンプル構成のまま長期運用できています。市場には多数の汎用ストレージ・コンテンツ配信SaaSが登場しましたが、広報部門が自律運用できる使い勝手、業務フローに最適化されたUI、権限・メタデータ管理の柔軟性を総合すると本システムの優位性は損なわれておらず、現在もお客様の業務基盤として使い続けていただいています。

成果・結果

・ 物理発送業務の完全撤廃
CD-ROMへの焼き付け・梱包・EMS国際発送という物理的な運用作業が不要に。発送費用とリードタイム(近隣国で数日、遠方拠点で1から2週間)の両方を、Webダウンロードによる即時配信に置き換えました。

・ 広報部門による自律運用を実現
権限変更・ユーザ追加・地域限定資材の配布範囲設定といった日々の運用作業を、情報システム部門を介さず広報部門自身で完結できる仕組みに。業務のスピード感のまま運用できる基盤を提供しました。

・ 本部と拠点の「1対多」「1対1」コミュニケーションの一元化(タイムゾーン対応含む)
資材ごとの掲示板により、本部から全拠点への注意事項伝達、特定拠点との個別調整、拠点から本部への相談がシステム上に集約。新しい掲示板への招待や新しい資材の登録はSendGrid経由で対象担当者にメール通知されるため、タイムゾーンが異なる世界各拠点にも情報が確実に届きます。メール運用時代の情報散逸・担当者異動時の引継ぎ断絶も解消されました。

・ 権利・使用範囲の管理をシステム側で担保
登録基準を満たした資材のみを流通させる運用に加え、使用範囲・注意事項のメタデータ管理とダウンロードログの全件記録により、権利管理の確実性と監査対応力を確保しました。地域限定資材の誤配布リスクもシステム側で遮断しています。

・汎用SaaSを経ても、自社最適化システムを継続選択
10年以上運用する中で、市場には多数の汎用ストレージ・ポータルSaaSが登場してきました。機能面では類似のことができるサービスも存在しますが、広報部門が情報システム部門を介さず自律的に運用できる使い勝手、業務フローに合わせたUI、権限・メタデータ管理の柔軟性といった総合的な運用性において、本システムの優位性は損なわれていません。長期TCOの観点でも、自社最適化システムを構築した判断が正しかったことを実証しています。

・10年以上にわたる安定稼働
シンプルなAWS構成と業務特性にマッチした設計により、大きな問題なく10年以上稼働を継続。長期にわたって事業の広報活動を支える基盤としての実績を積み重ねています。

お客様の声

これまでのCDに焼いて各国へ発送する作業がなくなり、世界中の拠点で必要なときにすぐ資材を使えるようになりました。権限の設定変更なども情報システム部門を介さず自分たちで運用できるので、広報業務のスピードに合った使い方ができています。新しい掲示板や資材の登録があるとメールで通知が飛ぶため、時差のある海外拠点の担当者にも情報が確実に届きます。資材ごとの掲示板で過去の経緯が履歴として残るため、担当者の異動があっても引継ぎがスムーズに行える点も助かっています。10年以上にわたって大きな問題なく使い続けられていることも、当時の導入判断として正しかったと感じています。

担当者のコメント

「メール運用に限界を感じているが、Box・SharePointなどの汎用SaaSでは権限変更のたびに情報システム部門の対応が必要で、業務部門が自律運用しきれない」「本部から拠点・代理店・加盟店に情報を配るが、権限管理と双方向コミュニケーションを両立し、かつ業務部門の手で運用できる基盤がない」同様の課題を抱えるお客様は、業種を問わず多くいらっしゃいます。

本事例のように、業務要件と運用体制を丁寧にヒアリングし、汎用サービスの枠を超えた自社最適化システムを設計・構築することが、長期的には最もコストパフォーマンスの高い選択となるケースは少なくありません。10年以上お使いいただける基盤を、要件定義から運用までの全工程でお手伝いいたします。同様のお悩みをお持ちでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。

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会社名
United Software Labs株式会社
業種
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