業務改善に活用できるフレームワーク6つを紹介!ポイントやメリットを解説

株式会社Pro-D-use
監修者
株式会社Pro-D-use 取締役副社長 岡島 光太郎
最終更新日:2024年04月10日
業務改善に活用できるフレームワーク6つを紹介!ポイントやメリットを解説
この記事で解決できるお悩み
  • 業務改善に活用できるフレームワークは?
  • 業務改善にフレームワークを活用するポイントは?
  • 業務改善を行うメリットは?

「業務改善にフレームワークを活用したいが、何を使えばいいかわからない」という方、必見です。業務改善に活用できるフレームワークには、ECRS(イクルス)やBPMNなどがあります。

この記事では経営者や管理者に向けて、業務改善に活用できるフレームワークを分かりやすく解説します。最後まで読めば、フレームワークを活用するポイントもわかります。

業務改善を行うメリットも紹介するため、組織内の業務改善プロジェクトの担当者はぜひ参考にしてください。

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業務改善に活用できるフレームワーク6つ

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フレームワークは、業務プロセスの評価・改善を支援し、組織の効率性や品質、顧客満足度の向上に役立ちます。業務改善に活用できるフレームワークを6つ紹介します。

  1. ECRS(イクルス)
  2. BPMN
  3. バリューチェーン分析
  4. KPT
  5. PDCAサイクル
  6. ロジックツリー

1. ECRS(イクルス)

業務改善のプロセスにおいて、効果的なアプローチを提供するECRSは、ビジネスの効率性向上と競争力の強化に向けた効果的なフレームワークです。

Eliminate(排除)・不要な要素やプロセスを排除する
・冗長な業務タスクや在庫削減、無駄な手続きなど
Combine(統合)・異なる要素やプロセスを統合する
・部門間連携強化やプロジェクト統合、情報共有の促進など
Rearrange(交換)・要素や要素の配置を変更する
・優先順位の調整やスケジュールの最適化、リソース再配置など
Simplify(簡素化)・複雑な要素やプロセスを簡素化する
・文書要約や手続き合理化、意思決定の迅速化など

ECRSフレームワークは、ビジネスプロセスの改善において、不要な複雑さを減らし、リソースの最適化を実現します。各要素を適切に活用することで、効率性向上と競争力の強化が可能です。

2. BPMN

BPMN(Business Process Model and Notation)は、業務改善に活用できる効果的なフレームワークです。ビジネスプロセスを文書化し、改善の機会を特定するのに役立ちます。BPMNの主要な要素は以下のとおりです。

1. プロセス図・ビジネスプロセスを図で表現し可視化する
・オーダー処理、顧客サポートプロセスなど
2. フローチャート・ステップ間のフローを示しタスク順序を明示する
・製品生産プロセス、プロジェクト管理の進行状況表示など
3. イベント・出来事やトリガーを表現しアクションを設定する
・注文の受領、支払いの通知、タスクの開始など
4. ゲートウェイ・フローの分岐と統合を管理し条件に応じた経路を設定する
・承認プロセスの条件分岐、リソースの統合など
5. データオブジェクト・データのフローと処理を明示化しデータの取り扱いを追跡する
・顧客データの更新、ファイル転送プロセスなど

BPMNはビジネスプロセスを効果的にモデル化し、改善の機会を特定できます。可視化とプロセス最適化において中心的な役割を果たします。

3. バリューチェーン分析

バリューチェーン分析はビジネスを主要な活動と支援活動に分類し、どの段階で付加価値が発生しているかを評価するフレームワークです。

各活動に発生するコストを把握し、余分なコストの削減を実現できます。企業の内外部環境における強みと弱みを整理し、競合他社との差別化戦略を策定することが可能です。

バリューチェーン分析を用いることで、各機能がどのようにして価値を創出しているか、どこで問題が生じているかを明確に把握できます。既存の業務がどのタスクの連鎖で構成されているのかを可視化し、課題を特定しやすくします。

4. KPT

KPTは、業務の振り返りに利用できるシンプルで効果的なフレームワークです。成功している要因を保ち続けながら、現存の問題点を明確に特定し、解決策を見つけるために使用します。

Keep(維持)・成功している要因や実践を保ち続ける
・高顧客満足度のサービス品質を維持、生産性向上策を継続する
Problem(問題)・現存の問題や課題を特定し、解決策を見つける
・過度な手作業の削減、品質改善、遅延を解決する
Try(試みる)・新しいアイデアやアクションを実行して改善を試みる
・新ツールの導入、プロセス再設計、トレーニングの実施する

KPTは、問題の特定・解決や成功の維持、イノベーションの促進に役立つシンプルで効果的なアプローチです。チームや組織が継続的な業務改善を追求する際に有用です。

5. PDCAサイクル

PDCAサイクルは、業務改善に広く使用される効果的なフレームワークで、持続的な進歩と品質向上を促進します。

Plan(計画)・目標設定と戦略の計画をする
・プロジェクト計画、プロセスの改善計画の策定など
Do(実施)・新しいアイデアやプロセスを実施する
・新しいプロセスの導入、計画に基づく実施など
Check(確認)・効果の評価と問題の特定をする
・成果の評価、目標達成の確認、問題点の特定など
Action(対策)・次のサイクルのための調整をする
・調整と修正、次の計画と改善のためのアクションなど

PDCAサイクルは、持続的な改善と品質管理に使用され、問題の解決と継続的な進歩を支援します。プロジェクトやプロセスの最適化に役立つ重要なアプローチです。

6. ロジックツリー

ロジックツリーは、事象を分析するためのフレームワークです。キーワードから派生するキーワードを連ね、問題の原因をツリー状に伸ばしていくことで深堀りします。ロジックツリーを用いることで、物事の原因や手段の関連性を明確に理解することが可能です。

たとえば、残業時間を削減する業務改善を考える場合、なぜ残業時間が増加するのかをツリー状に整理します。人手不足が問題の場合、その原因が離職率の高さか、従業員数の不足かを書き出し、さらに問題を見える化します。

ロジックツリーは、問題点を論理的にツリー状に可視化できるため、ボトルネックの特定が可能なフレームワークです。

ボトルネックとは

業務の停滞や生産性の低下を招いている原因部分のことです。
問題を特定し解決することで、全体の効率やパフォーマンスを向上できます。

業務改善にフレームワークを活用するポイント2つ

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業務改善にフレームワークを活用するポイントを2つ紹介します。

  1. QCDのバランスを考慮する
  2. 定期的にフレームワークの効果を確認する

1. QCDのバランスを考慮する

業務改善にフレームワークを活用する際、Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)のバランスを考慮することは重要です。

品質は最優先事項であり、プロセス改善により品質が向上しなければ、他の要因も意味を持ちません。コスト削減は組織の競争力向上に不可欠ですが、品質を損なわずに行うことが重要です。納期を守ることは顧客満足度を高め、競争優位性を維持することにつながります。

QCDのバランスを保ち、継続的な改善を追求することで、組織は競争力を高め、持続的な成功を収められます。

2. 定期的にフレームワークの効果を確認する

業務改善にフレームワークを活用する際、効果を定期的に確認することは不可欠です。プロジェクトの進行中に、定期的な評価ポイントを設けることで、フレームワークの効果を随時評価し、必要に応じて調整できます。定期的な評価を通じて、改善プランや戦略に必要な変更を特定し、計画を見直しながら新たなアクションを決定しましょう。

業務改善を行うメリット4つ

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業務改善を行うメリットを4つ紹介します。

  1. 生産性の向上につながる
  2. コストの削減ができる
  3. 従業員の満足度向上につながる
  4. 競争力を高められる

1. 生産性の向上につながる

業務改善は生産性の向上に大きく寄与します。効率的なプロセスを確立することで、従業員の時間と労力を最適に活用できます。無駄な作業や重複を減らし、タスクの遂行時間を短縮できるでしょう。

同じ時間内でより多くの仕事を完了し、生産性を向上できます。業務改善は生産性の向上につながり、時間やリソースを最適化できるでしょう。

2. コストの削減ができる

業務改善はコスト削減の重要な手段です。効率的なプロセスの設計や運用により、余分な時間やリソースの浪費を減少させ、経費を削減できます。

たとえば、作業時間の短縮や従業員の生産性向上、在庫の最適化、余分な手続きなどが挙げられます。組織は運用コストを削減し、収益の向上を実現できるでしょう。

コスト削減は、競争力を高めるために不可欠であり、リソースを効果的に活用することで、より競争力のある価格設定や投資への余力を生み出します。

3. 従業員の満足度向上につながる

業務改善は従業員の満足度向上に大きく寄与します。業務プロセスの改善により、従業員はより効率的に作業できる環境が整備されます。

煩雑な手続きや余分な作業を削減することで、仕事がスムーズに進行し、ストレスやフラストレーションが軽減されるでしょう。従業員の仕事へのモチベーションを高め、より満足度の高い職場環境を提供することが可能です。

効率的な業務プロセスにより残業が減少し、従業員は仕事とプライベートの両方に時間を充てる余裕が生まれます。ワークライフバランスの向上につながり、従業員の満足度を高めます。

4. 競争力を高められる

業務改善は競争力を高める重要な要素です。効率的な業務プロセスにより、コスト削減と生産性向上が実現し、競合他社に対抗できる価格競争力を持つことが可能となります。品質向上は顧客満足度を向上させ、ロイヤルカスタマーを獲得し、市場シェアを拡大する基盤を築きます。

迅速なサービス提供や新製品の市場投入は競争相手に先駆けて市場をリードし、競争優位性を確立するでしょう。継続的な業務改善は、変化する市場に適応し、組織の成長と持続可能な成功を支えます。

まとめ

業務改善は、生産性向上やコスト削減など、組織全体の効率性向上を目指す場合に適しています。

組織のプロセスや業務が複雑であり、改善の余地があると感じる場合はコンサルタントへ依頼してみることを検討してみてください。コンサルタントは組織の業務プロセスを評価し、効率化や品質向上のための具体的な提案を提供します。

比較ビズでは、全国の業務改善に詳しいコンサルタントを探すことが可能です。何をどう改善したいかの条件や依頼費用などから、一括見積が可能です。「業務改善を一からすべて任せたい」とお考えの方は、比較ビズをぜひご利用ください。

監修者のコメント
株式会社Pro-D-use
取締役副社長 岡島 光太郎

2009年:(株)リクルートに新卒で入社。営業部署・企画部署にて責任者を務める。(在籍中は、MVPやマネジメント賞など、多数受賞。)
2013年:(株)データX(旧:フロムスクラッチ)の創業期に転職。営業や新卒・中途採用の責任者を務める。
2014年:アソビュー(株)に転職。その後、営業責任者、新規事業責任者、事業企画を歴任。
2015年:(株)Pro-D-useを創業。取締役副社長(現任)に就任。新規事業の立上げ〜収益化、成果を上げる営業の仕組み作り、採用〜組織の構築、Webマーケティングを主軸とした売れる仕組み作り、業務システムの導入・運用、融資を中心とした資金調達〜財務のコンサルティングを得意としている。
また、個人でも中小企業の融資を支援するサービス「中小企業の融資代行プロ.com」を運営するなど、一貫して中小企業を支援することを生業にしている。

本記事では、業務改善で活用しやすいフレームワークをご紹介しました。フレームワークは、漫然とした状況を打破するためにとても有効なツールであることは間違いありません。実際に筆者の支援先でも、ご紹介したフレームワークを活用して業務改善、IT導入〜DX化まで進んだお客様はいらっしゃいます。

ただし、フレームワークは「使って満足する」に陥りがちです。フレームワークは、そのツールを使って情報を整理・分析して、「実際に現場で活用する」ことに最大の価値があります。フレームワークを学んで終わりにならぬよう、上手に現場での実行につなげて、成果を上げてください。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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