リーガルチェックとは?そのメリットや弁護士費用の相場

更新日:2020年10月21日 発注カテゴリ: 弁護士
リーガルチェックとは?そのメリットや弁護士費用の相場

せっかく作成した契約書なのに、その内容に不備や記載漏れがあってはトラブルの元です。もしトラブルに発展してしまっては、自社が大きな不利益を被ることもあります。そのため、契約書を作成したら、それを交付するより先に弁護士にリーガルチェックをお願いすることが大切です。契約書の内容を明確にすることでトラブルを回避するのがリーガルチェックの大まかな目的ですが、ここでは、リーガルチェックという言葉を初めて聞いたという方のために、リーガルチェックの基本から詳しくお伝えします。

リーガルチェックとは

リーガルチェックとは、作成した契約書の内容が「法律に照らして妥当であるか」、「法的トラブルに発展するリスクはないか」を法律の専門家にチェックしてもらうことです。

契約書にもし不備があると、自社に大きな不利益をもたらすことも考えられますが、そういう事態を未然に防ごうというのがリーガルチェックの目的です。

リーガルチェックのメリット

リーガルチェックの基本的な意味がわかったところで、弁護士にリーガルチェックをお願いすることにはどのようなメリットがあるのか、さらに具体的に見ていきましょう。

契約内容に合致した契約書になる

リーガルチェックの第一のメリットは、契約内容に則した契約書を作成できるようになることです。

契約書を契約のたびに一から作成する企業はそれほど多くないのではないでしょうか。おそらく中小企業の多くは、ネットにある契約書の雛形を用いて、自社の契約にも応用していることでしょう。

もちろん契約書の雛形を使えば、契約書を作成する手間が大幅に削減できるため、そのこと自体にメリットはあります。ただし、ネットで見つけた雛形をそのまま流用するのは危険です。

雛形にあらかじめ記載されている項目が、自社の契約内容と完全に合致していることはあまりないでしょう。契約内容に合わない契約書を作成したところで、それは契約書としての用を成しません。契約書の項目は、当然ながら契約の内容によって異なります。

もし、これまで雛形をそのまま使ってきたのであれば、次回の契約の際はぜひ弁護士にリーガルチェックをお願いしてみてください。これまで見落としてきた重要項目の有無が明らかになるとともに、その契約の内容に則した適切な契約書が作れます。

契約内容が明確になる

リーガルチェックを行うことで、契約内容が明確になります。

法律の専門家でもない人が作った契約書には、別の解釈も可能な曖昧な内容が含まれている可能性が高いです。もし、内容が曖昧であるために自社に不都合な解釈が可能になるとすると、自社が損害を被ることもあるでしょう。

曖昧なところがあると、契約者双方の認識のずれにつながり、そこからトラブルに発展するケースがあります。

弁護士にリーガルチェックを行ってもらえば、法的な視点から曖昧な表現を改めることで、誤解の余地をなくすことが可能です。これにより、双方の合意事実が明確になるとともに、お互いの権利義務も明確になります。

自社に不利になり得る項目を事前に発見できる

自社が作成する契約書だけでなく、相手から提示される契約書についてもリーガルチェックを行いましょう。契約書を細部までしっかり確認せずに捺印してしまったがため、自社にとって不利な条件で契約してしまうというケースが中小企業にはよく見られます。

リーガルチェックによって、そのままなら自社にとって不利な契約となってしまうところを事前に発見することが可能です。

中小企業の場合、大企業との取引では立場的に相手の提示する契約内容に注文をつけることが難しい場合もあるでしょう。

そういう場合は、顧問弁護士を雇い、毎回契約書のリーガルチェックを行うことを自社の慣習として根付かせてしまいましょう。そして、契約前に相手方にその事実を知らせておけば、たとえ大企業相手の取引でも、契約内容のチェックや修正に臆することはありません。

契約者双方のバランスを考えた契約書になる

自社が契約書を作成する場合、自社にとって利益となるようなことばかり考えるあまり、相手方に不利になる項目を盛り込んでしまうことがあります。

しかし、企業間の関係は信頼で成り立っていますから、自社に有利になるような項目ばかりでは、有効な関係を築くことはできません。リーガルチェックによって、契約者双方にとってバランスが取れた契約書が作れます。

弁護士と良い関係が築ける

まだ顧問弁護士がいないのなら、リーガルチェックをきっかけに懇意の弁護士を見つけてはいかがでしょうか。顧問弁護士なんて必要ないという中小企業でも、実際に弁護士がいると法的なことが相談しやすくなり、これまで以上のメリットを享受できるようになるでしょう。

リーガルチェックのデメリット

リーガルチェックにはいくつものメリットがあることを確認してきましたが、デメリットとなり得る点も存在します。おもなデメリットを以下にまとめました。

弁護士費用が発生する

弁護士でなくても法律に詳しければリーガルチェックはできますが、やはり法律の専門家である弁護士にお願いするのが安心です。

しかし、弁護士にリーガルチェックを依頼するには当然ながら費用が発生します。これまで存在しなかった出費が生まれるわけですから、それをデメリットに感じるのももっともです。

とはいえ、リーガルチェックといっても簡単なものなら数万円で依頼できます。もし契約書が元でトラブルに発展した時の損害を考えると、弁護士費用は決して高くないでしょう。なお、リーガルチェックの費用については、後ほど改めて詳述します。

契約書作成に時間がかかる

弁護士にリーガルチェックを行ってもらうという工程が増えますので、その分、契約書が完成するまでに以前より時間がかかるようになります。それは当然のことですが、期限間近に契約書を作成しなければならないような急を要する場面ではデメリットになり得る要素です。

リーガルチェックの時間をあらかじめ考慮に入れ、契約書の作成に早めに取りかかるようにするなど対策を講じておく必要があるでしょう。

リーガルチェックをしなかったがために損害を被ったケース

リーガルチェックを怠ったがために、時として大きな損害を被ることもあります。ここからは、リーガルチェックで防ぐことができたはずなのに、それをしなかったために売買契約書の不備で自社に損害が発生したケースを紹介します。

契約条項の書き方のせいで裁判で不利な判決を受けた

平成23年に実際にあった裁判例です。この裁判では、土地の売買契約において、売主が買主に土地を引き渡した11か月後に土壌汚染が発見されたことで、その対応のために売主が損害賠償命令を受けることになりました。

商法第526条には、商人間の売買契約において、買主は目的物を受領した時にすぐにそれを検査しなければならないという決まりがあります。もしそれで瑕疵が見つかった時には、買主は売主に減額や契約解除などを要求できるという内容です。

しかし、この法律には6か月という制限期間があります。6か月を過ぎてから訴えても、売主が応じる必要はありません。この裁判では、この6か月の制限が当てはまるのかどうかが争点となりました。

この事案では、契約書に次のような記載がありました。「土地の引き渡し後でも、土壌汚染や地中障害が見つかり、買主に損害が発生した場合は、売主の負担で対処しなければならない」といった内容です。また、「隠れた瑕疵が見つかった時は、民法の規定に従って、売主が費用を負担して対処しなければならない」という項目もありました。

実際に土壌汚染が発見されたのは、先述したように土地の引き渡しの11か月後ですから、売主は、商法第526条を盾に請求は認められないと主張しました。

ところが、買主は、契約書の上記の項目を指し、「これは商法第526条とは別に売主の責任を定めたものだから、今回のことでは6か月という制限期間は適用されない。だから、売主は、土地の引き渡しから11か月後に発見された土壌汚染の責任も負わなければならない」と主張したのです。

実際、裁判所は買主の訴えを認め、上記の契約条項を理由に今回の事案では商法第526条は適用されないと判断し、売主には土壌汚染の責任を負う必要があるとして1500万円の損害賠償を命じたのです。

リーガルチェックを行えば防げていた賠償

上の事案は、契約書の条項の書き方が悪かったために、売主が大きな損害を負わなければならなかったケースです。

実際にどの程度チェックを行ったのかはわかりませんが、専門家がしっかりリーガルチェックを行っていれば、商法第526条の適用により、1500万円もの巨額な賠償責任を負う必要はなかったでしょう。

「土地の引き渡し後でも、土地に瑕疵が見つかった時は売主が責任を負う」としたのは売主側ですから、おそらく商法第526条のことを契約書作成時に考慮していなかったと推測されます。

リーガルチェックを弁護士に依頼する

リーガルチェックを弁護士に依頼した場合、どのような手順になるのか一般的な流れをまとめました。

契約書の原案を提出する

弁護士にリーガルチェックを依頼したい旨を相談します。その後、契約書の原案を提出することになるでしょう。最初から持参して行かなくても、後からメールやFAXなどで送るのも可能です。

その際、どのようなところをじっくりチェックしてもらいたいか伝えておくとスムーズでしょう。さらに、納期や予算などで聞きたいことがあるなら、原案の提出の際に尋ねておくべきです。

スムーズにリーガルチェックを行ってもらうには、弁護士と同じ視点を共有することが必要です。意思疎通ができていないと、チェック完了までに時間がかかることもあります。最初の段階で契約内容はもちろん、企業の状況なども詳しく伝えておきましょう。

弁護士が問題のあるところをリストアップ

契約書の内容を弁護士がチェックして、問題となりそうな点、修正を要する点などをリストアップします。弁護士によっては、そのリストを見ながら、どんなところが問題で、どのように修正するとよいか説明してくれる人もいるでしょう。逆に、リストにすることもなく、詳しい説明のない弁護士もいるので注意してください。

問題点を修正して完成

弁護士の指摘に従って当該の問題点を修正、および、必要な項目を追記して契約書を完成させます。難しい契約なら、リーガルチェックだけでなく代理交渉まで依頼するのも手です。

リーガルチェックの弁護士費用

リーガルチェックの必要性・重要性を解説してきましたが、気になるのが弁護士費用ではないでしょうか。簡単なものなら数万円で可能と先にお伝えしましたが、弁護士費用をいくらにするかは弁護士が自由に決められるため、実際にどのぐらいの費用がかかるかはわかりません。

そこで、契約書の作成やリーガルチェックを依頼する場合の弁護士費用の相場をお伝えします。

定型的な内容の場合

定型的な取引で契約条項も型通りの契約書の場合、リーガルチェックのみなら3万円程度で請け負ってくれる弁護士がみつかるでしょう。アドバイスも込みとなるともう少し高くなり、契約書を作成してもらうには5〜10万円ほど予算を見ておきたいところです。

複雑な内容の取引で項目数も多い契約書の場合

定型的な取引ではなく、複雑な契約内容で記載する項目の数も多い契約書の場合、リーガルチェックだけで10〜20万円するのが相場です。

契約書を作成してもらう場合は、契約金額によって費用が変わります。安価な契約金額(300万円以下)なら10万円ほど、それ以上ならその金額に応じて相応の金額に設定されることが多いです。

出張料金やその他の手数料もかかる

上で紹介した費用だけでなく、公正証書を作成する手数料や法律調査費などの実費が発生します。それに数万円程度必要ですが、それに加えて、弁護士に出張してもらう場合にはその分の日当が必要ですし、交通費なども実費として発生することを覚えておきましょう。

顧問弁護士なら顧問料に含まれることも

顧問契約を結ぶ弁護士なら、日常の定型的な取引に用いる契約書のチェックに関してすでに顧問料に含まれていることがあります。別途料金が必要になる場合でも、あまり複雑でない契約書なら数万円程度でリーガルチェックや修正を行ってくれるでしょう。

リーガルチェックをお願いできる弁護士を探す前の心構え

最後に、契約書のリーガルチェックをお願いできる弁護士を探す際の心構えをお伝えします。

企業法務に強い弁護士であること

弁護士といっても人によって得意分野が異なりますので、リーガルチェックを依頼するのなら企業法務に強い弁護士に絞って探した方が効率的です。

また、リーガルチェックの実績がある弁護士でも、どのような契約書をチェックしてきたのか確認しておきましょう。

業界によって必要な専門知識は異なるので、たとえば、芸能事務所の契約書のチェックを建設業界の契約書しか扱ったことのない弁護士に依頼するようなことはおすすめではありません。過去の実績は、弁護士事務所のホームページで事前に確認しておきましょう。

ネットで比較する

友人や知人の伝手があるのならそれを利用すればよいですが、ない場合はネットで探すのが最も効率的な方法です。

ネットで弁護士を探す場合、検索結果で先頭に表示される弁護士事務所に自動的に決めてしまうのではなく、なるべく多くの弁護士を候補に選び、詳しく比較して決めることをおすすめします。

まとめ

トラブルのない安心できる契約を結ぶには、契約書のリーガルチェックが必須です。その際は、ぜひ専門知識の豊富な弁護士に依頼しましょう。

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