経営資源とは?7つの資源と有効活用する方法を解説!

株式会社Pro-D-use
監修者
株式会社Pro-D-use 取締役副社長 岡島 光太郎
最終更新日:2023年12月11日
経営資源とは?7つの資源と有効活用する方法を解説!
この記事で解決できるお悩み
  • 経営資源とは?
  • 経営資源にはどのような種類がある?
  • 経営資源を有効活用する方法は?

「経営資源とはいったい何?」「経営資源を効果的に活用したい」とお悩みの経営者の方、必見です。経営資源は会社の成長に不可欠な要素であり、企業活動を続けていくうえで有効活用しなければならないものです。

この記事では7つの経営資源と有効活用する方法を解説します。読み終わる頃には、自社の経営資源をどのように活用するかをイメージできるでしょう。

経営資源を基礎から知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

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経営資源とは企業の成長に役立つ要素

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経営資源とは、企業経営や会社の成長に役立つ要素です。一般的にヒト、モノ、カネ、情報の4つとされてきました。企業で働く人材、生産する製品、経営を行うための資金や顧客データは大きな資源・財産です。

近年、企業の外部環境や内部環境の変化の激しさや顧客の多様化に伴い、時間、知的財産、ブランドが経営資源に加えられるようになりました。さらに細分化し、戦略やスキル、価値観などを含めるケースもあります。

経営資源の種類7つ

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経営資源の主な種類は以下の7つです。

  • ヒト
  • モノ
  • カネ
  • 情報
  • 時間
  • 知的財産
  • ブランド

ヒト・モノ・カネを「知覚可能な経営資源」として、情報・時間・知的財産・ブランドを「知覚不可能な経営資源」として分類する場合もあります。

1. ヒト

経営資源の代表例として「ヒト」が挙げられます。企業活動を行ううえで、自社の従業員や取引先・委託先の人材は欠かせない存在です。モノやカネなどをどのように活用するか決めるのはヒトであるため、他の経営資源の上位に位置しているといえます。

他の経営資源と異なり、ヒトの組み合わせによって能力が変動します。上司と部下、チーム内の同僚との相性によって経営資源の有効性は大きく変化するでしょう。マネジメントや育成によって能力を伸ばせる点が特徴です。

2. モノ

企業が持つ経営資源には「モノ」が含まれます。モノには企業が生産している製品はもちろん、製造に使用する工場や機械、販売設備、事務作業を行う建物なども該当します。

工場や機械、販売設備などは、新設やメンテンナンスにどの程度の費用を投じるかが重要な問題です。メンテンナンスを行い使い続けるのか、新しい機械の購入や事務所の建て替えを行うのかを検討しましょう。

3. カネ

企業活動を続けていくうえで重要な経営資源の1つが「カネ」です。経営において、給与の支払い、設備への投資、新規事業の立ち上げ、取引先への支払い、株主への配当などさまざまな場面で「カネ」が必要となります。

経営資源としてのカネは、どのように有効活用するかがポイントです。資金を所有するだけではなく、利益が出る事業や投資先に資金を投入することもできます。

4. 情報

経営資源のなかで近年重要視されているのが「情報」です。情報には、顧客データや商品のノウハウ、地域社会とのつながりが含まれます。情報を蓄積するだけではなく、他の情報やヒトと組みあわせて用いることにより企業の利益を最大化できるでしょう。

重要な経営資源である情報は、管理に最大限の注意を払わなければなりません。顧客情報や商品のノウハウが漏洩すると、会社の信頼が失墜するとともに顧客に被害が及ぶ場合があり、訴訟や損害賠償請求のリスクにつながります。

5. 時間

経営資源のなかには、企業や従業員の「時間」も含まれます。ノウハウの獲得や製品を提供するまでの時間を効率的に使うことで、より多くのことを成し遂げられるでしょう。

たとえば、特定の事業のノウハウを得るためM&Aを行う、売掛金をできるだけ前倒しで入金してもらえるよう交渉するなどの方法により、時間を有効に使えます。顧客満足度向上やキャッシュフロー改善の恩恵も受けられるでしょう。

6. 知的財産

企業にとって製品に関するノウハウやスキルは重要な財産であり、著作権や特許権によって守られた創作物や技術は大きな経営資源です。特許権を取得して特定の技術を独占的に使用するか、技術を完全に秘密にするため特許権を出願しない戦略を取るかは企業の判断に任せられます。

エンターテインメント業界では著作権が争われるケースが生じます。トラブルを防ぐために著作権の発生時期・範囲・帰属先など、著作権について従業員への教育を徹底しましょう。

7. ブランド

経営資源として近年急速に認識されているものが「ブランド」です。ブランドは、顧客からの憧れや信頼によって築かれるものです。ブランドを獲得できれば、新商品や新事業のプロモーションが効果的なものになるでしょう。

ブランドを経営資源として最大限活用するため、ブランドの構築だけではなく維持に力を注ぐことが重要なポイントです。ブランド価値が落ちると、社名やブランドが企業活動にマイナスに働くことも少なくありません。

経営資源を活用するメリット4つ

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経営資源を活用するメリットは主に以下の4つです。

  1. 独自性を確立できる
  2. 顧客満足度が向上する
  3. 社内の課題を解決できる
  4. 戦略的な人材マネジメントが行える

いずれのメリットも、経営資源を所有するだけではなく有効活用することにより得られます。それぞれの経営資源をどう活用するか検討しつつ、経営戦略を策定するべきです。

1. 独自性を確立できる

経営資源を獲得することは、独自性の確立に役立ちます。企業にとって、競合他社と差別化を図り、独自性を確立することは重要です。

他社にまねできない能力や得意分野をコア・コンピタンス(Core competence)と呼び、競合他社に対して優位性を確保する点で重要です。自社でしか生産できない製品、顧客から圧倒的な支持を受けるブランド、入手困難な資源・材料の調達など、独自性を確保することで安定した利益を上げやすくなるでしょう。

2. 顧客満足度が向上する

経営資源を有効活用することで、顧客満足度の向上が実現できます。たとえば、ヒトの育成に力を入れることで顧客対応の品質が上がる、より高品質な商品・サービスが提供できる、短時間でより多くの業務が行えるなどのメリットが得られるでしょう。

顧客満足度の向上は、企業のブランディングに不可欠な要素の1つです。リピーターの増加、新規顧客の獲得、新事業の開拓を望めます。

3. 社内の課題を解決できる

自社の経営資源を活用することで、社内の課題を把握し解決できます。企業活動では、自社の強みだけではなく弱点や課題を把握し、解決していくことは非常に重要です。

重要なことは、経営資源の多さではなく、経営資源の活用方法です。自社の得意分野を伸ばすために使うのか、弱点を克服するために使うのかを判断しましょう。経営資源の組み合わせにより、大きな利益を上げられる可能性もあります。

4. 戦略的な人材マネジメントが行える

経営資源を活用することで、戦略的な人材マネジメントが行える点もメリットです。適材適所の人材配置が実現できれば、より効果的に事業を進められるでしょう。

多くの人材を抱える企業の場合、経営戦略を立てやすく、戦略を実現するために十分なリソースを割けます。経営資源としてのヒトが少ない企業は、限られた条件や人材不足により機能しないことがあり得るでしょう。

経営資源の有効な活用法5つ

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経営資源を有効活用するための方法は主に以下の5つです。

  1. 自社内の経営資源を正確に把握する
  2. 人材教育を強化する
  3. 業務を見直して無駄を省く
  4. コストを適正化する
  5. 集中すべき業務を見極める

経営資源によって有効活用する方法が異なる点に注意が必要です。自社が持っている経営資源の種類と量、強みを把握し、積極的な活用を心がけましょう。

1. 自社内の経営資源を正確に把握する

経営資源を有効活用するための主なポイントの1つは、自社内の経営資源を正確に把握することです。保有している経営資源を正確に把握することで、有効活用できているのか、無駄が生じていないか理解しやすくなります。

経営資源を正確に把握することで、自社の強みと弱みを知ることにもつながります。得意分野や強みを強化するのか、課題の解決に力を注ぐのか決定するうえで役立つ情報が得られるでしょう。

2. 人材教育を強化する

経営資源の有効活用において、人材教育の強化は欠かせません。7つの経営資源のうち、ヒトは他の経営資源と大きく異なります。ヒトがいて初めてカネやモノ、知的財産など他の経営資源を活用できるためです。

人材の育成は時間と費用がかかるだけではなく、会社のイメージや顧客対応の品質に大きな影響を与えます。定期的な研修や勉強会を開催し、最優先で取り組むべき課題といえるでしょう。

3. 業務を見直して無駄を省く

経営資源を有効活用するため、業務の見直しは不可欠です。無駄な業務やプロセスが発生している場合、経営資源も無駄に使われているおそれがあります。

現場の声を積極的に聞くことで、従業員が不要と感じるプロセスやより効率化できる方法を知ることができます。また、第三者目線の意見を聞くことで、古くから習慣化された業務の必要性を見極められるでしょう。

4. コストを適正化する

経営資源の有効活用は、コストの適正化によっても実現できます。コストの適正化は、より重要な事業や部門に経営資源を振り分けられるかを判断するのに役立ちます。

コストの適正化には、費用の削減だけではなく最大限のパフォーマンスを実現するために妥当な費用をかけることも含まれるでしょう。たとえば、経理業務に多くの人員を割いている企業のなかには、コストをかけて経理代行や記帳代行を依頼し、より重要な業務に経営資源を回す決定を下した会社もあります。

5. 集中すべき業務を見極める

経営資源を集中すべき業務に投入することで有効活用している企業もあります。自社の得意分野に経営資源を投入することで、効率的に利益を上げられるでしょう。

経営資源を多くの事業に分散させると、それぞれの事業に活用できる経営資源が少なくなり非効率です。外部環境の急激な変化が発生すると、連鎖的に事業が立ち行かなくなるおそれもあります。経営資源が潤沢でない企業は、集中すべき業務を見極めることでヒトやカネを有効活用できるでしょう。

まとめ

経営資源はヒト、カネ、モノ、情報など企業活動を支えるのに重要な要素です。競合他社への優位性を保つため、自社の弱点を克服するため、経営資源を有効活用するよう心がけましょう。とくにヒトの育成に力を注ぎ、他の経営資源も有効活用できるよう努力を払うべきです。

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監修者のコメント
株式会社Pro-D-use
取締役副社長 岡島 光太郎

2009年:(株)リクルートに新卒で入社。営業部署・企画部署にて責任者を務める。(在籍中は、MVPやマネジメント賞など、多数受賞。)
2013年:(株)データX(旧:フロムスクラッチ)の創業期に転職。営業や新卒・中途採用の責任者を務める。
2014年:アソビュー(株)に転職。その後、営業責任者、新規事業責任者、事業企画を歴任。
2015年:(株)Pro-D-useを創業。取締役副社長(現任)に就任。新規事業の立上げ〜収益化、成果を上げる営業の仕組み作り、採用〜組織の構築、Webマーケティングを主軸とした売れる仕組み作り、業務システムの導入・運用、融資を中心とした資金調達〜財務のコンサルティングを得意としている。
また、個人でも中小企業の融資を支援するサービス「中小企業の融資代行プロ.com」を運営するなど、一貫して中小企業を支援することを生業にしている。

経営資源を適切に管理し、活用することは、会社を成長と安定性を実現するためにとても重要です。

■ヒト(従業員)適切なトレーニングと動機付けをすることで、企業の最大の資産となります。逆に雑に扱うと、最大のリスクにもなり得ます。そのため、人材のスキルと満足度を高めることを常に心がけましょう。
■モノ(物理的資源)効率的な活用を心がけ、無駄を排除することが重要です。
■カネ(財務資源)確実な投資とコスト管理によって最大限の価値を生み出すために、厳格な予算管理と財務計画を実施しましょう。
■情報正確な意思決定を可能にするために継続的に管理し、アクセス可能に保つ必要があります。
■時間どの会社にも平等に与えられた時間を徹底管理することで、競合他社よりも優れた業績を叩き出すことが可能になります。
■知的財産企業の競争力を保つために保護し、適切に活用することが重要です。
■ブランド一貫した品質と価値の提供によって、信頼と認知度を高めることで企業価値を高める鍵です。

これらの経営資源を管理し、絶えず改善を図ることが、経営者としての重要な役割であり、長期的な会社の繁栄につながります。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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