Instagram動画広告を1からわかりやすく解説|成功ポイントや事例も紹介
- Instagram動画広告のメリットは?
- Instagram動画広告の種類や入稿規定は?
- Instagram動画広告の料金形式は?
Instagram動画広告は、世界中の幅広い世代にリーチできる定番のマーケティング手段です。大企業を筆頭に、多数の企業が認知拡大や販促の場としてInstagram動画広告を活用しています。
本記事では、Instagram動画広告の基礎知識を1からわかりやすく解説しています。最後まで読めば、効果的なInstagram動画広告を制作できるでしょう。
成功事例も紹介するため「Instagram動画広告を利用して売上を向上させたい」と考えている方はぜひ参考にしてください。
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Instagram動画広告の種類
Instagram動画広告には、以下の4種類があります。
- フィード広告
- ストーリーズ広告
- リール広告
- ディスカバリー広告
メリットがそれぞれ異なるため、目的に応じて使い分けることが大切です。以下で詳しい仕組みを解説します。
フィード広告
フィードとは、アプリを開くとすぐに表示されるタイムラインのことです。フィード広告はユーザーがフォローしているアカウントの投稿と同じように表示されるため、広告感を出すことなく自然な訴求を実現できます。
投稿にはCTAが表示され「プロフィール」「ダイレクトメッセージ」「Webサイト」のいずれかの遷移先に誘導可能です。ユーザーの興味を引かないとスクロールで見過ごされる可能性があるため、視覚的なインパクトのある広告を作成する必要があります。
ストーリーズ広告
ストーリーズは、フィードの上部に表示される投稿のことです。通常のストーリーズは24時間で消去されるものの、広告は例外になります。
フィード広告と同様にCTAを設置可能ですが、ストーリーズは「全画面の縦型動画広告」であることが特徴です。アンケート広告も活用できるため、ユーザーとの距離を縮めつつブランドの世界観に引き込むことができます。
リール広告
リールとは、Instagramのショート動画機能のことです。ストーリーズと同様、縦長のフルスクリーンで表示されます。
「いいね!」やコメントを残せるため、関心を寄せているユーザー数を正確に把握できます。コメントが口コミ効果として波及することで、さらなる集客が見込めることも特徴です。
ディスカバリー広告(発見タブ広告)
ディスカバリー広告は、発見タブ内でユーザーがキーワードやハッシュタグによって検索したコンテンツの間に表示される広告です。
ディスカバリー広告は、ユーザーが「能動的に」情報収集をした結果として表示されます。受動的に投稿を眺めているときに表示される広告と比較して、ユーザーに次のアクションを促しやすいことが特徴です。
Instagram動画広告を掲載する方法
Instagram動画広告を掲載するにあたり、まずはアカウントをプロアカウントに変更しましょう。そのうえで、以下の3種類の方法から広告の掲載方法を選択します。
Instagramから直接広告を作成する | Instagramアカウントからフィード投稿・リール動画・ストーリーズを宣伝できる |
---|---|
Facebookページから広告を作成する | FacebookページにInstagramアカウントをリンクして広告を作成できる 広告はFacebookとInstagramの両方に掲載可能 |
Meta広告マネージャで広告キャンペーンを作成する | 広告マネージャでInstagramやFacebookの広告を作成できる |
配信方法の詳細は、以下の記事を参考にしてください。
Instagram動画広告のメリット
Instagram動画広告の代表的なメリットとして、以下のものが挙げられます。
- 精度の高いマーケティングを実現できる
- 柔軟に予算を変更できる
- 言語の壁を超えて多くの情報を配信できる
- 豊富なフォーマットが選べる
強みをしっかりと認識したうえで、自社に適した戦略を練ることが大切です。
精度の高いマーケティングを実現できる
InstagramはMeta(旧:Facebook)の子会社であり、FacebookとInstagramの情報は結びついています。Facebookは本名登録を行う匿名性の低いプラットフォームのため、ユーザーの年齢や性別などの属性にもとづいた精度の高いターゲット設定が可能です。
さらに、Instagram上の行動データをもとにユーザーの興味関心を分析し、ターゲットを絞り込むこともできます。「購入してほしいターゲット」に、ピンポイントで動画広告をリーチ可能です。
柔軟に予算を変更できる
Instagram動画広告は、1日あたり100円前後から広告を出稿可能です。予算上限を設定すると、設定金額に達した時点で自動的に広告出稿が停止されるため「気づいたら予算をオーバーしていた」という事態を防げます。
広告を出稿している期間中、施策の効果測定をしつつコンテンツや予算の変更を柔軟に行えることも特徴です。
言語の壁を超えて多くの情報を配信できる
Instagramには、世界で毎月20億人以上のアクティブアカウントが存在しています。動画は「見た目」や「動き」で訴求できる媒体のため、言語の壁を超えて世界中のユーザーに広告を配信可能です。
文章や文字のみの広告と比較して伝えられる情報量が多いことも、動画広告を活用すべき理由の1つです。イメージや雰囲気などの抽象的な印象も直感的に伝わるため「ブランドイメージ」を全世界で確立させることができます。
豊富なフォーマットが選べる
Instagram動画広告はフィードだけではなく、リールやストーリーズなどでも配信可能です。特にストーリーズはフルスクリーンの表示ができるため、ユーザーに対して動画の印象を強く残せます。
アンケート広告やショッピング広告を組み合わせるなど、応用次第でさまざまな動画を作り出せることもメリットです。目的や訴求内容にあわせて、最適な施策を検討しましょう。
Instagram動画広告の入稿規定
Meta社が推奨する、Instagram動画広告の種類別サイズや長さは以下のとおりです。
フィード | ストーリーズ | リール | ディスカバリー (発見タブ) |
|
---|---|---|---|---|
アスペクト比 | 4:5 | 9:16 | 9:16 | 4:5 |
動画形式 | MP4・MOV・GIF | MP4・MOV・GIF | MP4・MOV | MP4・MOV・GIF |
解像度 | 1,080 × 1,080ピクセル以上 | 1,080 × 1,080ピクセル以上 | 500 × 888ピクセル以上 | 1,080 × 1,080ピクセル以上 |
動画の長さ | 1秒〜60分 | 1秒〜60分 | 0秒〜15分 | 1秒〜60分 |
ファイルサイズ | 最大4GB | 最大4GB | 最大4GB | 最大4GB |
文字数 | テキスト文字数:125文字以内 最大ハッシュタグ数:30 |
テキスト文字数:125文字以内 | テキスト文字数:72文字以内 | テキスト文字数:125文字以内 |
詳細は、Meta社の広告ガイドをご覧ください。
Instagram動画広告の料金形式
Instagram動画広告の料金形式には以下の4種類があります。
- CPM課金
- CPC課金
- CPI課金
- CPV課金
それぞれの相違点や計算式を解説します。
CPM課金
CPM課金は、インプレッション(広告が画面に表示された回数)が1,000回を到達するごとに課金される形式です。CPMの計算式・費用相場は以下のようになります。
計算式 | CPM = 消化金額 ÷ インプレッション × 1,000 |
---|---|
費用 | 0.2円〜0.6円/インプレッション |
ユーザーのクリック・商品購入の有無にかかわらず、広告が表示されることで料金が発生します。より多くのユーザーに広告が表示されるようAIが最適化を行うため、自社のブランド認知を拡大したい場合に適した方法です。
CPC課金
CPCは、広告が1回クリックされるごとに課金されます。CPCの計算式・費用相場は以下のとおりです。
計算式 | CPC = 消化金額 ÷ クリック数 |
---|---|
費用 | 40円〜100円/クリック |
CPMと同様に、より多くのクリックが生じるようAIが最適化を行います。広告から自社サイトへの流入や申し込みなど、ユーザーにアクションを促したい場合に適した方法です。
CPI課金
CPI課金は、広告リンクからアプリがインストールされると課金される形式です。CPIの計算式・費用相場は以下の表をご覧ください。
計算式 | CPI = 消化金額 ÷ インストール数 |
---|---|
費用 | 100円〜200円/インストール |
インストールされなければ費用はかからないため、リスクを最小限に抑えられます。ただし、クリックよりもインストールのほうがハードルは高いため、費用はCPCよりも高くなることが一般的です。
リリースされたアプリが、どれくらいユーザーに浸透するかを図りたい場合に適しています。
CPV課金
CPVは、動画広告の視聴回数に応じて課金されます。CPVIの計算式・費用相場は以下のとおりです。
計算式 | CPV = 消化金額 ÷ 動画広告視聴数(15秒以上) |
---|---|
費用 | 100円〜200円/視聴 |
ユーザーの反応にかかわらず課金される仕組みはCPMと同様ですが、課金されるのは動画が15秒以上再生された場合のみです。
動画をじっくり視聴してくれている(ある程度興味を持った)ユーザーに対して広告費を投入できるため、コストに見合う成果を得やすいことが特徴です。
Instagram動画広告を成功に導く4つのポイント
Instagram動画広告は低予算で参入できるものの、目標達成のためには工夫が必要です。以下では、Instagram動画広告を成功に導く秘訣を紹介します。
最初の1シーン目で惹きつける
Instagramのユーザーは、コンテンツを目にした瞬間に「視聴し続けるか」「スキップするか」を判断しています。そのため最初の1シーンでユーザーの興味を惹きつけられなければ、動画は視聴されません。
動画広告の成果を図るためには、冒頭部分の再生数を把握することが効果的です。Instagramの管理画面から確認できる「動画の3秒再生数」を指標としてPDCAサイクルを回すことをおすすめします。
ミュート時も内容が伝わるよう作成する
Instagramの利用デバイスはスマートフォンが大多数を占めており、電車内や外出時などマナーモードで動画を視聴するユーザーが多いです。音声だけに頼ることなく、テロップや映像で内容が伝わるよう工夫を施しましょう。
動画の長さはできる限り短くする
動画広告は、できる限り15秒以内に収まるよう作成することがポイントです。特にInstagramやTikTokなどのSNSには、じっくり時間をかけて動画を見るユーザーが少ない傾向にあります。
動画の長さが長くなるほど視聴率は下がるため、短い動画で端的に訴求内容をまとめることでユーザーに届きやすい広告が完成します。
他の投稿から浮かないよう工夫する
ひと目で広告とわかる投稿は、瞬間的にスキップされる可能性があります。他の投稿に自然に溶け込むよう「投稿サイズ」「使用する素材」「雰囲気」などを工夫することが大切です。
訴求したい内容にあわせて、一般ユーザーはどのような動画を投稿しているのかを事前にリサーチしておきましょう。
Instagram動画広告の成功事例
Instagram動画広告の効果を実証する、3社の成功事例を紹介します。各社の工夫ポイントを、自社のマーケティング戦略考案の参考にしてください。
プジョー トルコ|認知拡大と好感度上昇を実現
フランスの自動車メーカーであるプジョーは、トルコにおける最新モデル車の認知度を高めるべくInstagram動画広告を活用しました。
当初から掲載していた動画広告・写真広告に加え、ストーリーズの投票広告を活用し、ユーザーとのつながり構築を成功させます。さらに、ユーザーがプジョー 308 の「内部」に入り、キャビンの機能を確認できる拡張現実広告を打ち出しました。
結果として上記の戦略は、通常の広告戦略の効果を上回り、好感度の5.4ポイント上昇を達成しています。
H&M|コンテンツを組み合わせ広告想起率11倍増加に成功
参照:Meta「H&M」
世界的なファストファッションブランドH&Mは、若い女性ユーザーをターゲットに、AIを活用したInstagram動画広告を制作しました。
製品と仮想現実を組み合わせたキャンペーン広告が話題を呼び、従来の動画広告と比較して広告想起率が11倍増加しました。さらに、広告を見た1人あたりのコストを91%削減させることにも成功しています。
OREO|マルチタッチポイント戦略で販売目標をすべてクリア
参照:Meta「OREO」
日本でも大人気のクッキーブランドOREOは、限定クッキーの認知度向上を目指しマルチタッチポイント戦略を設計しました。フィードやストーリー、リールなどあらゆる広告を活用し、没入感を作り出すことで自社ページへ誘導します。
このキャンペーンは、限定クッキーの完売のみならず、すべての販売目標クリアという大成功を収めました。広告想起率の14ポイント上昇や「OREO」への言及率9ポイント上昇など、広告の効果も実証されています。
まとめ
本記事ではInstagram動画広告の種類やメリット、成功事例などを紹介しました。Instagram動画広告を成功に導くためには、PDCAサイクルを回し施策を改善し続けることが欠かせません。
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