システム保守の費用相場は?内訳や削減のポイント3つをわかりやすく解説

tenicom合同会社
監修者
tenicom合同会社 代表者 新井田 禎治
最終更新日:2023年05月18日
システム保守の費用相場は?内訳や削減のポイント3つをわかりやすく解説
この記事で解決できるお悩み
  • システム保守にかかる費用の相場はどれくらい?
  • システム保守にかかる費用の根拠や妥当性はどう見極めるの?
  • システム保守にかかる費用を削減するには?

「システム保守の費用相場を知りたい」「システム保守のコスト削減方法はある?」とお悩みの方必見。

システム保守費用の目安は、システム開発費用の15%程度です。システム保守費用を削減することで、コスト削減や効率化が図れます。

この記事では、システム開発を検討する担当者へ向けて、システム保守の概要やシステム保守費用を削減するポイントを解説します。この記事を読み終わった頃には、費用対効果の高いシステム開発を計画できるでしょう。

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システム保守とは

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システム保守は、既存のシステムの安定性を維持するための方法です。システム運用は将来のシステムに対して効率的な運用を実現するためのものです。

システム保守とシステム運用を比較しました。下記の表を参考にしてください。

  システム保守 システム運用
目的 システムの正常な動作を維持すること システムの効率的な運用を実現すること
対象 システムのバグ修正や障害対応、パフォーマンスチューニングなど システムの日常運用、運用計画の策定、監視・制御、改善など
時間の範囲 現在のシステムに対して行われる 将来のシステムに対する戦略的なアプローチ
アプローチ方法 リアクティブアプローチ プロアクティブアプローチ
担当者 システム保守担当者 システム管理者・運用担当者

パフォーマンスチューニングとは、システムの性能を最適化するために実施する一連の作業です。システムが速く動作するよう、ハードウェアやソフトウェアの構成を調整します。

リアクティブアプローチとプロアクティブアプローチの違い

リアクティブアプローチは、問題が発生してから事後対応することでシステムが故障した場合、修理するための手順を考えます。プロアクティブアプローチは、問題が発生する前に、将来起こりうる問題を予測し、事前に対処策を考えておくことで故障が発生しないように、定期的なメンテナンスを実施します。

システム保守の3つの種類

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システム保守には下記の3種類があります。いずれもシステムの安定性や品質を維持するために重要です。

  • ソフトウェア関連
  • ハードウェア関連
  • サービス委託

1. ソフトウェア関連

ソフトウェア関連のシステム保守は、バグ修正やパフォーマンスチューニングなどが該当し、重要な役割を果たします。具体的には、下記の内容です。

バグ修理 既存ソフトウェアのバグ修正。修正プログラムを開発し、テスト実施後リリースする作業も含まれる
パフォーマンスチューニング ソフトウェアの設定を最適化する作業
セキュリティ更新 ソフトウェアの脆弱性を修正するパッチを適用する作業
機能追加 新しい機能を追加する作業。設計・実装・テスト・リリースまで行う
バージョンアップ 新しいバージョンのソフトウェアをインストール。既存データの移行作業も含まれる

2. ハードウェア関連

ハードウェア関連の保守には、システムの正常な動作を維持するためのアップグレードやメンテナンスがあります。具体的には下記の内容です。

修理 故障したハードウェアの修理。パーツ交換や動作テストも含まれる
アップグレード システム向上のためのアップグレードを実施。新しいハードウェアの導入や既存のハードウェアの交換、設定変更も含まれる
メンテナンス 正常な動作を維持するために、定期的なメンテナンス作業。ハードウェアの清掃や点検、ファームウェアやドライバーのアップデートも含まれる
セキュリティ更新 ハードウェアの脆弱性を修正するパッチの適用が含まれる
交換 寿命が尽きたハードウェアの交換を実施。新しいハードウェアの導入や既存のデータの移行、設定変更も含まれる

3. サービス委託

システム保守作業を効率的に行うために必要な、ヘルプデスクサポートや監視・運用サポートが該当します。具体的には、下記の内容です。

ヘルプデスクサポート ユーザーからの問い合わせに対応。システムのトラブルシューティングや問題解決のサポートを行う
監視・運用サポート システムの監視や運用を実施。問題が発生した場合は、適切なサポートを提供
セキュリティ管理 システムのセキュリティを管理。脆弱性の検出や対策、セキュリティポリシーの策定のサポートを提供
バックアップ・リカバリーサポート システムのデータバックアップや復旧作業のサポートを提供
システム改善提案 システムの改善点を把握し、改善提案を行う。システムの品質向上やコスト削減の効果のあるサポートを提供

システム保守の費用相場

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システム開発費用の15%程度がシステム保守費用の目安とされています。判断基準として一般的に挙げられているものは、下記の3つです。

  • 保守作業の種類
  • 保守期間
  • 保守品質

保守作業の種類には、ハードウェアやソフトウェアの修理やアップグレード、セキュリティ対策、バックアップなどの作業があります。必要コストは人件費や機器費用などです。

システム保守は、システムの寿命にあわせて継続的に実施します。保守期間が長くなると保守費用も比例して増加し、開発費用に対する保守費用の割合も大きくなります。

システムの品質確保には、高度な技術や専門知識が必要です。高い技術力を持つエンジニアが必要となり、人件費がかかります。

システム保守の費用内訳

システム保守の費用内訳は下記のとおりです。

人件費 エンジニアやサポートスタッフ費用。保守作業の種類や保守期間により、人員数や技術レベルが異なるため変動
機器費用 必要な機器やツールの購入やレンタル費用。具体的には、バックアップ用のストレージ装置やセキュリティ対策用のネットワーク機器がある
ソフトウェアライセンス費用 バックアップソフトやセキュリティソフトの費用
交通費・出張費 現地での作業や出張が必要だった場合に発生。宿泊費、飲食費が含まれる
その他経費 故障したハードウェアの修理代や交換代、セキュリティ対策のためのパッチ適用費用など

システム保守費用の妥当性は適正稼働率試算法で見極める

適正稼働率とは、システム稼働可能な時間に対し、実際に稼働している時間の割合です。稼働率はできるだけ高く維持する必要があります。

適正稼働率試算法を活用することで、システム保守費用の妥当性を見極められます。試算手順は下記の4ステップです。システム環境により、一律に上記の内容が一致するとはいえません。

  • システムの稼働時間帯を把握する
  • システムの稼働率を算出する
  • 必要な保守作業や人員数、機器費用などを算出する
  • 算出された保守費用と予算を比較し、妥当性を判断する

システムの稼働時間帯を把握する

稼働時間帯を把握することで、妥当な費用を判断できます。稼働時間帯が長ければ、保守作業にかかる費用も多くなります。

システムの稼働時間帯が1日24時間だと仮定します。システム保守は24時間体制で行うことが必要です。稼働時間帯が1日8時間であれば、保守作業にかかる費用も3分の1になります。

システムの稼働率を算出する

システムの稼働率を算出することで、システム保守費用の妥当性が判断できます。システムの稼働率が高ければ、保守作業にかかる費用も多くなります。

システムの稼働時間帯が1日8時間であり、1年間で稼働時間が2,000時間とします。システムの稼働率は「2,000時間÷(8時間×365日)×100=25」となり25%です。保守作業にかかる費用を算出することで妥当な費用か判断できます。

必要な保守作業や人員数、機器費用などを算出する

必要な保守作業や人員数、機器費用などを算出することで、システム保守費用の妥当性を判断できます。保守作業や人員数、機器費用の要素が過剰であれば、保守費用も高くなります。

システムの保守作業に、セキュリティ対策やシステムのバージョンアップが必要だと仮定します。保守作業を正確に算出し、見合うだけの人員数や機器費用も算出することで、妥当な費用か判断可能です。

必要な保守作業を適切に行うことで、システムの安定性を確保し、将来的な費用削減にもつながります。

算出された保守費用と予算を比較し、妥当性を判断する

算出された保守費用と予算を比較することで、システム保守費用の妥当性がわかります。保守費用が予算を超えている場合、費用が妥当か再考しましょう。保守費用が予算内であれば、妥当であると判断できます。

システムの保守費用を算出した結果、年間100万円であると仮定します。予算が年間80万円であれば、保守費用が予算を超えているため再考が必要です。予算が年間120万円であれば、保守費用が予算内であるため、妥当であると判断できます。

状況や課題の把握に役立つ指標

改善策を立てる指標には、下記の計算式を使う方法があります。適切に活用することで顧客満足度の向上や業務拡大など、ビジネスの成長にもつながるでしょう。

  判断できること 計算方法 活用方法
即答率 システム開発会社に相談をした際、相談へのレスポンスの迅速度 (即答件数÷相談件数) 高い即答率は、顧客満足度の向上につながる
引受数 相談件数に対し、実際に相談を引き受けた数 (引受件数÷相談件数) 引受数が多い場合、売上増加や業務拡大の可能性がある
保守時間達成率 見積もりで提示された時間と実績時間の差 (実績時間÷見積もり時間) 高い保守時間達成率は、顧客満足度の向上につながる
納期達成率 引き受けた依頼に対して、どのくらい納期が守られているか (納期達成件数÷引受件数) 高い納期達成率は、顧客満足度の向上につながる

システム保守費用の管理に使える適正稼働率の事例

適正稼働率の一部としてシステム保守費用の管理指標の事例を紹介します。

  • 相談即答率を使用した事例
  • 自社作業完了率を使用した事例

1. 相談即答率を使用した事例

問い合わせに対し、どのくらいの速さで回答してもらえたかがわかる指標が即断即答率です。500件の問い合わせに対して即答件数が480件の場合、計算式にあてはめると下記のようになります。

  • 400件(即答数)÷480件(問い合わせ数)=0.96=96%

問い合わせと、問い合わせに対して支払っている費用を比較して見合っているかどうか判断します。自社作業完了率を併用することで、社内スキルの高さも判断できるようになるでしょう。

2. 自社作業完了率を使用した事例

自社のスキルが向上すると、メンテナンスを委託する必要がなくなります。判断基準の指標となるものが自社作業完了率です。

昨年の自社で実施したメンテナンスの件数が100件、委託した件数が20件と仮定します。今年は自社で実施したメンテナンスの件数は80件、委託した件数は4件です。自社作業完了率は、下記のように求められます。

  • 100(自社で実施したメンテナンス件数)÷20(委託したメンテナンス件数)=5(昨年)
  • 80(自社で実施したメンテナンス件数)÷4(委託したメンテナンス件数)=20(今年)

昨年は5ですが本年は20と割合が高くなっています。割合が高くなると、内部で解決できている比率が高く前年と比較しても自社のレベルが上がったと判断可能です。昨年と今年で同じ委託費用を支払っているのであれば、交渉し減額する、または委託しない選択ができます。

システム保守費用を削減するポイント3つ

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システム保守費用を削減することで、コスト削減や効率化が図れます。具体的な削減ポイントは下記のとおりです。

  • 委託する内容を最小限にする
  • 費用対効果の高い内容に絞る
  • 委託先は複数社の見積もりを比較して決める

1. 委託する内容を最小限にする

委託する内容を最小限にすることで、システム保守費用を削減できます。委託する内容が多ければ多いほど費用もかかります。必要最低限の保守作業に絞ることで、費用を削減できます。

セキュリティ対策やシステムのバージョンアップなど、必要最低限の保守作業に絞り込むことで費用を削減できます。必要のない保守作業や、本来は自社で対応できる作業を委託すると、余計な費用がかかります。

2. 費用対効果の高い内容に絞る

費用対効果の高い内容に絞ることで、システム保守費用を削減できます。将来的なコスト削減につながる効果もあるため、内容の精査は必要です。

すべての保守作業が同じ重要度を持つわけではありません。セキュリティ対策の保守作業では、最も脆弱性が高い部分に対して、費用対効果の高い作業を選択しましょう。

3. 委託先は複数社の見積もりを比較して決める

委託先により費用が異なるため、複数の委託先から見積もりを取り、費用対効果の高い委託先の選択が必要です。

A社とB社の2社から見積もりを取ります。A社の見積もりは100万円、B社の見積もりは80万円でした。B社の方が費用対効果が高いため、B社を委託先として選択できます。

まとめ

システム保守費用の目安は、システム開発費用の15%です。ポイントは、費用対効果が高い部分にコストをかけ、重要度の低い部分はコストを削減することです。費用の妥当性を客観的に判断するには、計算式を利用しましょう。

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監修者のコメント
tenicom合同会社
代表者 新井田 禎治

鎌倉・藤沢を拠点にWEBに関わる支援を行っているtenicom合同会社の代表。WEBプログラマー、WEBディレクターを経て5年前に起業。現在は神奈川県の中小企業様を中心にWEBまわりを支援中。tenicomでは、「コンテンツの力で、Businessを支援」というキャッチコピーをもとにメディア事業の他、WEBサイト制作を安価に試せるサービスを展開中。

記事にもある通り、システムの保守に関しては絶対に必要な要素です。ですが、システムを開発するスタートの段階では、この予算が確保されていない事が多いです。そのため、後から金額が高いような気がしてきます。

システムを開発する際には、必ず運用保守コストを予め考えるようにしましょう。システム開発自体を業者に依頼する場合には、保守もきっちり見積もられているか確認したほうが良いです。また、システム開発をする場合には、自社がシステム開発専門で無い限り、自社でメンテナンスが出来るという考えは捨てて、必ず専門業者に依頼するほうが安全です。

なお、金額の妥当性などは判断がとても難しいため、ITの顧問パートナーと契約して判断してもらうか、必ず相見積もりを取るなどして、適正な金額になるようにする事もとても重要なポイントです。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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