行政書士は廃業のリスクが高いって聞いたけど本当？失敗する原因とその対策について

どうして行政書士は廃業することが多いのか

法律系士業の中でも比較取得しやすい行政書士の資格ですが、多くの人は行政書士になるための情報を調べるだけにとどまっており、実際に開業してからどうなのかを知らないケースが多いです。そして、実際にどうなのかというと、行政書士として開業した人の半数以上が最終的に廃業しているというデータがあります。

それだけのデータがあるなら行政書士を目指す人も減りそうですが、そこまで大きな影響は出ていません。まずは、その原因について考えてみましょう。

行政書士は比較的開業しやすいことが落とし穴になっている

行政書士の資格を取得した後で準備を整えれば、すぐに開業できます。もちろん、そのために必要なお金や事務所になる場所の確保など、クリアしなければならない条件はたくさんあります。しかし、普通の飲食店などの店舗に比べれば開業しやすいのも事実です。そのため、行政書士の資格を取得して開業する人は多いのです。

言い方は悪いかもしれませんが、多くの人が開業したら競争率が悪くなりますし、十分な準備が出来ていない人が次々と廃業することになりかねません。しっかりと準備をして動くべきだったところをすぐに開業してしまい、廃業してしまう人もいるのです。

行政書士として開業することを目標としている場合、チャンスがあればすぐにでも開業したいと思うかもしれません。しかし、経験不足での開業は失敗する可能性がとても大きくなるので注意しましょう。

あくまでも原因のひとつですが、次々と開業して廃業していく流れも廃業率の高さになっています。

実績の無い行政書士が成功できる可能性は低い

相談する側からすれば、行政書士は法律のスペシャリストです。依頼者の目線で見れば、どんな実績があるのかわからない行政書士に相談する可能性は低く、実績のある行政書士を選ぶ傾向にあります。これも行政書士の廃業が多い原因のひとつです。

前項では準備不足について書きましたが、経験と実績を積んでいないことも準備不足になります。どこかの行政書士事務所で経験を積んで、何年の経験と何件の相談実績があるという具体的な数字がなければ、依頼者からは頼りない行政書士として見られてしまいます。

自分をしっかり売り込むことが出来るのか、そしてそのために必要な武器は持っているのかが廃業との分岐点になると考えてください。

自分自身も経験が浅いという自覚が持っていて、それでも人一倍頑張って経験不足補おうとしている人もいます。しかし依頼者からの要求は高く、その水準に到達しているのかどうかだけで判断されることも知っておきましょう。

注意しておきたい行政書士が廃業する原因

行政書士が廃業してしまう原因の中には、自分自身が要因となっているものもあります。どのように仕事をしていくのかを意識して帰るだけで、廃業するリスクは下がるのです。それでは、どのようなことに注意していくべきかを見ていきましょう。

プライドの高すぎる行政書士は廃業しやすい

ほどよいプライドなら誇りにつながりますが、プライドが高すぎると空回りして自分の足を引っ張ることになります。自分は行政書士の資格を取得できたのだから実力があると考えるところまでは良いのですが、それが行き過ぎると業務に支障を来すこともあるので注意してください。

行政書士の業務範囲は多岐にわたり、そのすべてを自分でフォローするのは困難です。時には自分の専門外の仕事を依頼されることもありますが、そこで無理をしてしまってはいけません。困ったときには他者を頼れるようにしましょう。

単純な人手不足が原因になることもあれば、苦手な分野で時間がかかってしまい、最終的に申請が遅れてしまうことも起こりえます。そうならないように、自分が苦手とする分野を得意とする行政書士とのつながりを作り、先輩行政書士へ相談できる体制を作れるようにすると良いです。

高すぎるプライドが空回りしてしまう例としては、間違ったプロ意識があります。自分の中で「行政書士はこうあるべき」という考えを持っていて、それに固執しすぎて失敗している人はたくさんいるのです。

依頼者からすれば、行政書士が何を考えていたとしても、まずは自分が依頼したことを達成してくれなければ困ってしまいます。自分なりに「こう仕事したい」と考えていても、まずは求められていることが出来るようになってからにしましょう。

行政書士が廃業しないために力を入れておきたいこと

行政書士として失敗しやすい原因についてまとめてきましたが、これらの問題を解決したからといって成功できるとは限りません。商売はそんなに簡単なものではないのです。それでは行政書士として成功するためにはどんなことに力を入れれば良いのでしょうか。

行政書士として成功したいならマーケティングを学ぶ

行政書士として成功するためには、顧客がいなければ始まりません。しかし集客に力を入れていたり積極的に勉強したりしている行政書士は少ないのです。自分から顧客を獲得するための努力をしていなければ、廃業する行政書士が多くなることにもうなずけます。

自分が雇われているときならそれほど気にする必要なかったかもしれませんが、開業した場合はすべての責任を自分でとらなければいけません。顧客がいなければ、それを嘆くだけでなく自分で獲得するために全力を尽くしましょう。

マーケティング(集客)では、様々なことを学ぶ必要があります。よりよい結果を出すためには何が良いのか、そして何が失敗につながるのかを分析していけば、行政書士としてどう働けば良いのかも見えてきます。

マーケティングは専門外だからと避けている人もいますが、開業する以上は避けられないのです。

行政書士としてのあり方を考えてみよう

行政書士が廃業する原因の多くは、プライドの高さと経験不足から来ています。実績も無いのにプライドだけ高い行政書士が成功できるでしょうか。

もちろん、廃業しないためになりふり構わず頑張っている人でも廃業のリスクはあります。しかし、何もせずにいる行政書士と比べたら生き残れる可能性は遙かに高いのです。

行政書士として成功したいなら、まずは成功している行政書士をひたすらチェックしてみてください。そうすれば自分に不足しているものは見えてきます。必要ないと切り捨ててきたものの中に、案外成功に必要なものが眠っている可能性はあるのです。

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