印刷会社の効果的な5つの集客・営業方法！集客の注意点も解説

印刷会社が行える効果的な営業方法5つ

印刷会社が行える営業方法は以下のように5つあります。とくに効果的と考えられるものを実践していくことが大切です。

印刷会社の営業では、できるだけ短時間により多くの顧客を得る必要があるので、営業担当者もどのような営業方法が効果的なのか試しながら効果を見極めることが重要です。

1.インバウンド営業

印刷会社が行える営業方法として現在注目されているのがインバウンド営業です。インバウンドとは「内向き」を意味しており、能動的に問い合わせをしてくる見込み客に対して営業を行う方法を指します。

印刷会社にとって、見込み客が能動的に問い合わせをしてくる状況はやや想像しにくいかもしれませんが、そこがインバウンド営業のポイントというべき部分です。見込み客が興味を持って問い合わせをしてくるように、SNS広告やWeb広告、メルマガ、アンケート調査などを駆使します。

インバウンド営業の3つのメリット

• 営業効率が高まる

  これまで飛び込み営業やテレアポで営業を行っていた頃は、とくに印刷技術や商品に興味のない顧客にアプローチしていたことでしょう。しかし、インバウンド営業の場合、すでに商品に興味を持って問い合わせをしてきた顧客とコンタクトを取るので、成約率が非常に高くなります。

• 顧客のニーズを把握しやすい

  顧客のニーズを把握するためには、まず顧客との信頼関係を築かなければなりません。しかし、インバウンド営業であれば、すでに顧客は会社のことをある程度信頼して問い合わせしてきているため、見込み客のニーズを引き出しやすく、より顧客に合った提案をしやすくなるのです。

• 営業スキルがそれほど必要ない

  インバウンド営業では、SNS広告やWeb広告を駆使し、すでに印刷技術や製品に興味を持った顧客を相手にします。そのため、営業職としての豊富な経験や勘のようなものが必要なく、営業担当者のモチベーションを上げるきっかけともなるのです。

インバウンド営業の2つのデメリット

• マーケティングスキルと資金力が必要

  ただやみくもに広告を打つだけでは、経費だけがかさんでしまうでしょう。マーケティングの知識を持ち、ターゲットに合わせた戦略を行えること、その戦略に見合った資金力があることがインバウンド営業を成功させる秘訣なのです。

• 成果が出るまでやや時間がかかる

  飛び込み営業やテレアポの場合、その場で成約になることもあったかもしれません。しかし、インバウンド営業では、SNS広告やWeb広告を掲載し、顧客からアプローチを待ってから営業が始まるので、成約まで時間がかかるのです。

以下の記事では、インバウンドマーケティングのについて詳しく解説しています。自社はインバウンド営業に向いているのかなどの悩みを解決したい方は、ぜひご一読ください。

インバウンドマーケティングの5つのメリット！向いている企業や事例を解説

2.リモート営業

リモート営業では、非対面式でオンライン営業を行うことにより、対面の営業で発生していた無駄な時間を省き、より一層見込み客のニーズの分析に役立てることが可能となります。

一方、ビデオ会議システムを使って営業活動を行うことが増えるので、コミュニケーションロスが起こらないよう注意しなければなりません。営業担当者は、リモート営業を行う際に見込み客の理解度を定期的に確認したり、話す内容をできるだけ簡潔にしたりすることが重要です。

さらにリモート営業では、見込み客の熱意が下がりやすい傾向があるので、問い合わせや相談に対しては迅速に対応する必要があるでしょう。

3. Googleビジネスプロフィール

Googleビジネスプロフィールとは、特定のエリア内で印刷会社が検索された場合に、検索画面の上位に社名や概要、所在地などが表示されるサービスのことです。

Googleビジネスプロフィールにもメリットとデメリットがあります。

ユーザーは、印刷会社を探す場合でもそれほど多くのWebサイトを閲覧することはありません。したがって、上位に表示される印刷会社をさらに詳しく検索することでしょう。Googleビジネスプロフィールで社名が上位に表示されれば、見込み客を獲得できる可能性は高まります。

ただし、同じエリアにある同業種の会社もGoogleビジネスプロフィールを利用している場合には、さらに自社が上位に表示される工夫が必要です。

4.オウンドメディア

オウンドメディアとは、自社で保有するメディアを指します。成約に直結するわけではありませんが、自社の認知度を高める点で非常に効果的です。

オウンドメディアを利用するメリットとデメリットは次のようなものです。

オウンドメディアには自社発行のパンフレットやカタログ、広報誌などに加え、Webサイトやメルマガ、SNSなども含まれるでしょう。オウンドメディアでは、見込み客に自社の存在を知ってもらい、製品に興味を持ってもらうという目的があります。長期的な集客を目指している印刷会社に効果的です。

ただし、オウンドメディアは初期費用がかなりかかり、やや運用するのが難しいというデメリットがあります。

5.チラシ

チラシというと時代遅れのように感じるかもしれませんが、そうではありません。チラシにも特有のメリット・デメリットがあります。

Web広告やSNSは効果的ですが、アプローチできるのは若年層やSNSをよく使う層に限られてしまいます。

一方、チラシはあまりインターネットを使わない中高年層にアプローチするために効果的です。SNS広告やWeb広告は不特定多数に製品をアピールするものですが、チラシは特定のエリア、特定の年齢層、特定のニーズに合わせられるので、高い効果が期待できるのです。

印刷会社のこれまでの営業方法2つ

印刷会社の営業方法にはいくつかありますが、これまで長年にわたって行われてきたものも少なくありません。例えば、以下の営業方法は昔から行われています。

現在でも効果的な場合がありますが、時代とともにやり方を変化させていかなければならないものもあります。

1.飛び込み営業

飛び込み営業とは、特定のエリアにある企業を訪問し、ニーズがないかを探していく営業方法です。飛び込み営業を行うと、数多くの企業を訪問できるため、仕事の受注先も増えると考えられてきました。

飛び込み営業の課題点

現在では「飛び込み営業お断り」を掲げる企業も増えつつあります。さらに、大企業の場合、アポイントなしでは門前払いされることも多く、なかなか効果が上がりにくくなっているのです。そのため、営業担当者の仕事に対するモチベーションを保たせにくい点が大きな課題です。

飛び込み営業を成功させるポイント

また、印刷会社が飛び込み営業を行うのであれば、中小企業の方が効果的でしょう。大企業の場合、門前払いされる可能性が高いためです。

印刷会社の営業を効果的に行うためには、印刷方法や印刷工程、作業日数、紙のサイズや質による値段、自分の会社がどのようなタイプの印刷を得意としているのか、会社の利益になる仕事とはどんな仕事か理解しておくことが成功の秘訣といえます。

2.テレアポ

テレアポとは、営業担当者が見込み客に電話をかけて、直接話ができないか尋ねてみる方法を指します。飛び込み営業よりも体力を使わず、より多くの企業にアプローチできる方法なので、より効率が良いと感じるかもしれません。

飛び込み営業の課題点

しかし、テレアポも飛び込み営業と同様、なかなか話を聞いてもらえないデメリットがあります。大企業も中小企業も、従業員は忙しく働いているため、とくに印刷の需要がなければ話を聞いている時間がありません。

飛び込み営業を成功させるポイント

テレアポ上級者になると印刷物をそれほど必要としない企業に対しても、印刷物に絡めて提案営業できる場合もあります。しかし、これはかなり高等技術であり、すべての営業担当者ができるわけではないので、テレアポによる営業に限界を感じる印刷会社も少なくありません。

印刷会社を取り巻く環境の変化

印刷会社が営業方法を変えなければならなくなった背景には、以下の印刷会社を取り巻く環境の変化があります。

時代の変化に伴い、印刷会社には、需要が減るのではないかという危機感があることでしょう。では、印刷会社を取り巻く環境の変化と、営業方法の変化についてご紹介します。

1.インターネットによるニーズの減少

以前であれば、各企業はチラシやカタログを印刷し、配布することで新規顧客の開拓や既存顧客の囲い込みを行っていました。しかし、インターネットの普及により、各企業が自社で広告を打てるようになったり、新規顧客の開拓を行えるようになったりしているため、印刷会社に印刷を依頼するニーズが少なくなっているのです。

ただし、インターネットが普及しても印刷会社による高品質な印刷物を必要とするケースはあります。たとえば、大量に印刷物が必要であったり、クライアントが仕上がりにこだわりを持っていたりするケースです。こうした顧客にアピールするためにも、より効果的な営業方法を採用していく必要があるでしょう。

2.訪問営業の難しさ

昨今、感染症の拡大を受けて、飛び込み営業や訪問営業が行えなくなりました。訪問先が忙しくて話を聞いてもらえないこともありますが、訪問営業自体を自粛せざるを得なくなってしまったのです。

印刷会社が訪問営業を以前のように行えなくなってしまう場合、採用できる営業方法が非常に限られます。テレアポやリモート営業、インバウンド営業などが考えられますが、短期的な集客を目指すか長期的な視点で集客を行うかによってどんな営業方法を行うか決定しなければならないでしょう。

印刷会社の営業職が身につけるべき3つのスキル

印刷会社の営業方法が変化しているとはいえ、営業職に求められるスキルはそれほど大きく変わりません。必要であれば研修などを行っていく必要があるでしょう。

では、印刷会社の営業職が身につけるべき3つのスキルをご紹介します。

1.印刷物に関する豊富な知識

自社製品や印刷技術についての知識だけでなく、紙とインクの相性や価格、どんな場面で役立つかなどの知識を持っていると、美術館や芸術性が求められる印刷物の受注につながります。クライアントが何を必要としているのか、どんな印刷物を提供すれば顧客が喜んでくれるのかを把握するためには、豊富な知識が求められるのです。

2.提案力

クライアントが期待する効果を発揮する印刷物の提案ができれば大きな武器となります。

たとえば、クライアントがアプローチしたいと思っている年齢層に届くためにどのようなチラシを印刷すればよいのか、どのようなデザインが購買意欲をそそるのか、会社のパンフレットはどのようなデザインが適切かなどについて提案できれば、受注できる可能性は高まっていくでしょう。

豊富で幅広い知識に裏付けられた提案は顧客の興味をそそり、信頼を勝ち得ることが一層容易になります。最初から難しい提案をするのではなく、簡単な提案から初めて徐々に経験を積むことで、どんな営業担当者でも提案力を身につけられるのもポイントです。

3.コミュニケーション能力

営業職は見込み客と話をし、ニーズに合った製品を紹介しなければなりません。見込み客が最初の打ち合わせでニーズについて話してくれることは考えにくいので、信頼関係を築くことが最重要課題となります。

コミュニケーション能力が高い営業職は、顧客との何気ない会話からニーズを掘り起こし、受注につなげることができます。顧客が話してくれたことを記録・記憶しておいて、セールスにつなげることもあるため、コミュニケーション能力の高い営業職は受注率が高いことも多いのです。

以下の記事では、営業トークの基本や成果を出すためのポイントを解説しています。ぜひ参考にして下さい。

営業トークの基本・流れ｜成果につなげる営業の本質・事前準備のポイントとは？

印刷会社のオンライン営業で必要な3つのスキル

印刷会社の営業で必要となってきているのが、オンライン営業で顧客を獲得することです。オンライン営業では、これまでの営業スタイルとは異なるスキルが必要になっているので、時代の流れに合わせたスキルを身につけなければなりません。

では、印刷会社のオンライン営業で必要な3つのスキルを見ていきましょう。

1.簡潔な説明

オンライン営業では、相手と直接会うことなく商談を進めなければならないので、いかに簡潔で明快な説明をして意思決定しやすい環境を整えるかがポイントとなります。

商談前には入念な準備を行い、相手がストレスを感じないようスムーズに商談を進めるイメージを膨らませておきましょう。