相続税の税理士報酬は誰が負担するの?

更新日:2021年07月16日 発注カテゴリ: 相続・事業承継対策
相続税の税理士報酬は誰が負担するの?

相続税の申告代行を税理士に依頼した場合、当然報酬を支払うことになります。しかし相続人が複数いる場合、誰が税理士に代行費用を支払うべきなのでしょうか。また、支払いを行う場合、税理士費用が控除可能かどうかも気になるところでしょう。ここでは相続の際の税理士費用を誰が支払うかについて説明します。

税理士報酬額に規定は設けられていない

前提として抑えておきたいこととして、税理士報酬に関する法的な規定は設けられていないということがあります。これは2002年(平成14年)に税理士法が改定されたことによります。

もともとは税理士報酬に関する規定があった

改定される以前の税理士法に依る旧税理士報酬規程では、「税務代行の基本報酬10万円+税の種類に応じた代行報酬額」が定められていました。

相続税の場合、受遺者(法定相続人ではないが被相続人から遺言書により遺贈を指定された人)を含む共同相続人が1人追加につき10%、および税務書類作成の報酬として報酬合計額の50%が加算されるという規定がありました。

これに加え、財産評価に係る事務が著しく複雑であった場合は基本報酬額とは別に、上限100%相当額を加算することが可能ともされていました。

2002年の税理士法改定に伴い税理士報酬規程は廃止

旧税理士報酬規程は「高い」という批判がありました。2002年4月1日に施行された税理士法改正時に、税理士報酬規程が廃止されます。それ以降、具体的な税理士報酬に関する規定はありません。

現在は「税理士もしくは税理士法人は、自己責任と説明責任に基づき、税理士報酬を算定して代行の委託者に請求する」こととされています。

現在の税理士報酬の相場

上述の通り、現在では相続税申告代行の税理士報酬額は、それぞれの税理士もしくは税理士法人が任意に算定して決定するため、規定額は存在しません。目安として現在の相続税代行の税理士報酬額の相場は、およそ遺産総額の0.5〜1%程度とされています。

近年は事務所でホームページを運営して、そこで報酬の金額を公表していることが多いので、相続税の申告代行の依頼をする場合は、報酬額を公開している税理士事務所を比較検討すると良いでしょう。

税理士費用は誰が負担するべきか?

相続人が1名のみであれば、当然本人が税理士報酬を支払うことになりますが、それでは複数人数いる場合、誰が支払う負担を負うべきでしょうか? あるいは全員が均等に負担するべきなのでしょうか?

税理士報酬を誰が負担するか、法的な規定はない

すでに述べた通り、2002年の税理士法の改定により現在は税理士報酬規程が廃止されています。報酬に関する規定がない以上、当然、誰が税理士報酬を負担しなければいけないか、という法的な規定も存在していません。

税理士報酬を誰が負担するかについての決め方は色々あるでしょう。全員が均等に負担するか、それとも相続額が最も多くなる相続人が負担するか、それは相続する人同士で協議して決定されるべきことです。

ただし多くの場合、税理士は配偶者がいる場合、その配偶者が負担者となることを推奨することが多いようです。

税理士費用は控除対象にならない

誰が税理士報酬を負担するか、それを決めるにあたり覚えておきたいことがあります。それは相続税の申告では、税理士費用は控除されないということです。つまり、税理士報酬は相続額から経費として差し引くことができません。

税理士費用を含んだ額は相続額となり、相続税の対象になってしまうわけです。被相続人が遺言で相続の指示をしていない場合、例えば相続人が配偶者と4人の子どもである場合は、配偶者は遺産の1/2を、4人の子どもは1/4ずつ相続することになります。

子どもが税理士報酬を負担する場合、1/4の相続割合の税理士報酬を支払った上で納税をする必要があるわけです。

配偶者が全額を負担した方がよい理由

配偶者が税理士報酬を負担することがベストとされるのは、税理士報酬が控除対象にならないことが大きな理由です。配偶者には大抵の場合「配偶者の税額経験(相続税の配偶者控除」が適用されることになることから、実質相続税がかかりません。

また、財産を受け取った配偶者が将来亡くなった場合に発生する相続(二次相続)を考慮した場合、結果として配偶者が受け取る財産を少しだけでも減らしておくことは、二次相続の際の相続税対策になるとも言えます。

配偶者が税理士報酬の負担に難色を示す場合は、その費用分、相続遺産を上乗せしてもよいでしょう。配偶者がすでに亡くなっている場合は、他の相続人で負担を分担する必要があります。

相続税の控除対象になるものとならないもの

相続税には一切控除がないというわけではありません。控除対象になるものもあります。また、税理士報酬の他にも控除の対象とならないものもありますので、覚えておくと良いでしょう。

相続税の控除対象となるのは下記です。

  • 被相続人が所有していた土地や家屋の固定資産絵税の未納分
  • 被相続人の所得税未納分
  • 被相続人の都道府県民税と区市町村民税の未納分
  • 被相続人より連帯債務者を引き継ぐことによる負担分
  • 葬式の費用

控除対象とならないのは下記です。

  • 遺産分割に必要な弁護士費用や税理士報酬等
  • 非課税財産を取得するための費用の未払い分
  • 保証債務(ただし、債務者が弁済不能の状態で相続人が肩代わりする場合は控除可能)
  • 消滅時効が成立した債務

相続税の申告は必ずしも税理士に代行依頼する必要はない

相続税の申告は必ず税理士に代行依頼しなければいけない、というものではありません。遺産が現金のみであり、かつ相続人が1人もしくは少数であるなら、相続人自身が申告することはそこまで困難ではありません。

国税庁のホームページから、相続人自身が相続税の申告を行えるかどうかを確認するため、「遺言書の有無」「取得する財産」「利用できる特例」「提出する書類」等、確かめられる「相続税の申告の為のチェックシート」をダウンロードすることも可能です。

税理士に相続税申告代行してもらった方がいいケース

故人の遺産に不動産や事業(農業)用の財産等が含まれている場合、相続税控除に関する知識や財産評価をするためのノウハウが必要となり、相続人自身が申告することは難しくなります。

相続人が複数で相続順位が複雑であった場合も、第三者の専門家である税理士に入ってもらった方が、トラブルを避けてスムーズに遺産相続の手続きを進めることができるでしょう。

申告の間違いを回避するためにも税理士に依頼する方がベター

自分で相続税申告を行う場合、申告内容を間違えてしまうこともありえます。後から払い過ぎに気づいても、税務署からそのことを知らせてくることはまずありません。

相続税には還付の期限が相続の発生日(被相続人が亡くなったと知った日)から5年10か月と決められています。その間に遺産評価額の再計算を行い、相続税の還付金請求を行いたい場合は専門知識を持つ税理士に依頼するのがベターでしょう。

もっと大変なのは、相続税を過少申告してしまった場合です。その場合、税務署の税務調査を受けることになってしまいます。通常、余程悪質な申告漏れや脱税が疑われない限りは任意調査となりますが、この調査を正当な理由なく拒否することは不可能です。

このような事態が起こるリスクを回避するためにも、やはり税理士に申告代行を依頼した方がベターであると言えます。

まとめ

誰が相続税申告代行に必要な税理士報酬を支払うかは、結局相続人が協議の上で決定することになります。相続人同士のトラブルを回避するためにも、やはり税理士に申告代行を依頼した方が良いかもしれません。相続額の大きさや相続人数など、状況に応じてどのような方法であれば相続人全員が納得できるか、よく検討する必要があります。

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