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財産をいかに減らすかがキモ!相続税の節税におすすめの対策

最終更新日:2022年11月25日
青木征爾税理士事務所
監修者
税理士 青木征爾
財産をいかに減らすかがキモ!相続税の節税におすすめの対策

自分には関係ないと思っていると、突然、相続税の申告が必要となって慌てる人がいます。実は、相続税はかなりの人が納めなければならない税金なのです。急な相続で慌てなくても済むように、事前に相続税についての知識を備えておきましょう。

相続税の節税対策におすすめの方法

相続税は節税しやすい税金でもあります。いざという時に慌てなくて済むように、あらかじめ必要な知識を身につけておきましょう。

暦年贈与による相続税の節税対策

相続税とは、遺産を残す人が亡くなった時点で、その人の遺産の全部に対する評価額によって決まる税金です。ですので、亡くなった人がたくさん財産を所有しているほど、相続税の金額も大きくなります。

ということは、相続させる財産を事前に少なくしておけば、自分が亡くなった後、それを相続する相続人の税負担を軽くしておけるということです。

その一つの方法が生前贈与です。文字通り、生きているうちに、自分の財産を配偶者や子どもなど、相続人となるであろう人たちに分け与えておくやり方です。

贈与税には基礎控除といって贈与財産の価額から年間110万円控除する制度があります。基礎控除以下の贈与であれば贈与税は発生しません。

しかも、この控除は相続人ごとに適用されます。相続人が多いほど、たくさんの財産を非課税で贈与できるということです。相続人が5人いれば、110万円×5=550万円を1年間非課税で贈与できます。

この控除の制度をうまく使うことで、自分が亡くなった後に相続させる財産を減らしながら、税負担を減らすことができます。

たとえば4,000万円の財産がある場合、それを400万円ずつ10年にわたって贈与するとしましょう。もちろん400万円は110万円以上ですから、それを贈与するには贈与税がかかります。

しかし、同じ期間で非課税の110万円ずつを贈与したとしても、それで減らせる財産は10年間で1,100万円です。被相続人(財産を残す人)が高齢だと、もっと早くに亡くなってしまう可能性もあるため、10年間も財産を贈与できないかもしれません。だとすると、節税効果は薄くなってしまいます。

財産を持っている人が高齢であり、その財産が高額な場合は、贈与税を支払ってでも110万円以上の財産を贈与した方が、節税になることもあるということです。

ただし、生前贈与であっても、その贈与があったのが相続開始する前3年以内の場合、それも含めて相続財産とされてしまいます。生前贈与で節税しようと考えるなら、なるべく早くから始めなければならないということです。

相続時精算課税制度を使って節税対策

相続時精算課税制度とは、相続人が2,500万円まで贈与税を納めずに贈与を受けることができ、被相続人が亡くなった時にその財産の相続時の価額と相続財産の価額とを合計した金額から相続税額を計算し、一括して相続税として納税する制度です。

贈与財産について2.500万円までは贈与税がかからず超えた部分は20%の贈与税が発生します。

相続時精算課税制度を使って財産を生前贈与しても、相続税を計算する時にはそれも含めて相続財産と見なされることに注意しなければなりません。その価額は贈与時の価額です。

すでに納付している贈与税は差し引かれますが、相続税の計算は、相続時精算課税適用財産も含まれます。

それを踏まえても、税金の基礎控除の範囲に収まっている場合なら、相続税も贈与税もどちらもかかりません。

ただし、さらに注意点が二つあります。一つは、相続時精算課税制度を利用する場合は、選択届出書という書類を確定申告の時に提出し、贈与の翌年に申告しなければならないことです。

もう一つは、相続時精算課税制度を使うことを選んだ場合、暦年課税を選べなくなってしまうことです。暦年課税で年間110万円以内贈与するか、相続時精算課税制度を使って贈与するか、どちらが節税になるか、慎重な判断が必要です。

子育て資金としての一括贈与で節税

結婚や出産、子育てにまつわるお金を18歳から49歳までの子どもに贈与する場合、それが 1,000万円以下であれば贈与税はかかりません。

ただし、贈与税を非課税にしてもらうには、結婚や子育てに関する資金であることを証明する必要があります。そのため、まず、贈与契約を結んでから、専用の口座を金融機関に開設しなければなりません。贈与するお金はその口座で管理することになります。

結婚や子育て等の目的で支出がある場合は、領収書などを提出することによって非課税となります。

なお、お金を受け取る人が50歳になる以前にお金を贈与する人が亡くなってしまった場合、残りの金額全部が相続税の対象となってしまいます。その点だけは注意しておきましょう。

教育資金の贈与で節税対策

教育に使う目的で子どもや孫にお金を渡す場合も、贈与税がかからないケースがあります。そのケースとは、渡すお金が1,500万円以内であることと、お金を渡す子どもや孫が30歳未満であることです。

ただし、これも子育て資金と同じく、教育のための資金ということを証明しなければなりません。

まず、お金を渡す人と受け取る人の間で贈与契約を交わし、それから金融機関に口座を開き、その金融機関を経由して、税務署に教育資金非課税の申告書を提出する必要があります。渡すお金はその口座に預けるという仕組みです。

住宅取得等資金贈与で節税対策

子どもがマイホームを購入する際に、その購入資金として父母、祖父母などの直系尊属が贈与する場合、省エネ等住宅の場合には1,000万円まで、それ以外の住宅の場合には500万円までなら贈与税がかからない「住宅取得等資金贈与」という制度があります。

これは贈与を受けた年の1月1日において18歳以上の方が利用できる制度ですので、子どもがマイホームの購入を検討しているのであれば利用しましょう。

これまでは、この制度を使って自宅を贈与すると、その持ち主だった本人が亡くなった後の遺産分割の際、配偶者はその自宅をすでに財産の一部としてもらっていると見なされていました。自宅をもらった配偶者にとっては、遺産分割によってもらえる財産がその分、差し引かれるということです。

これでは、高齢の配偶者の場合、自宅だけあっても十分な遺産がもらえないことがあり、生活保障になっていないという問題が指摘されました。そのため、民法の改正によって、おしどり贈与の制度でもらった自宅があっても、それを遺産分割の時に考慮しなくてよくなったのです。

例を挙げて、おしどり贈与について詳しく見てみます。財産を持っている男性に、20年以上連れ添っている奥さんがいるとします。ところが、この奥さんは後妻であり、先妻との間にも子どもがいたのです。

この場合、この人が亡くなると、現在の奥さんだけでなく、前の奥さんとの子どもにも財産を相続する権利が発生します。民法が改正される前は、今の奥さんがすでに故人の生前に自宅を贈与されていたとしても、その取り分が前妻の子どもにも認められていたのです。

しかし、今回の改正によって、おしどり贈与で贈与された自宅については遺産分割の対象でなくなったため、先妻の子どもがその相続権を主張することはできなくなりました。

おしどり贈与を節税対策として使う場合として、相続で得た自宅や不動産を買い替えや売却する場合が挙げられます。

長期間保有した不動産は、売却する時にその売却によって得た利益の約20%が所得税として課税されます。ただし、それが自宅であれば特例が適用されるため、売却によって得た利益から3,000万円の控除が認められます。

ですので、自宅を夫婦共有の財産としておけば、受けられる控除が3,000万円×2で最大6,000万円です。不動産を売却して6,000万円もの利益を得られるケースは少ないですから、昔から親が保有していた不動産を相続した時には、節税対策として大きな効果を発揮することがあるでしょう。

ただ、おしどり贈与は先ほど説明したように、遺産をめぐる争いを未然に防ぐためのものという性格が強く、節税対策としては副次的なものです。

養子縁組で節税対策

相続人の数が多くなるほど、相続税の節税効果は大きくなります。そのため、相続人が少ない場合は、養子縁組によって相続人を新たに作ることで節税が可能な場合もあるのです。

養子縁組のできる人数に民法上の制限はありませんが、相続税法では制限があることに注意しましょう。財産を残す人に実子がいない場合、2人まで養子縁組によって法定相続人とすることができます。実子がいる場合は1人までです。

ただ、人数はクリアしていたとしても、いかにも節税のためだけの養子縁組だと税務署にバレバレでは、法定相続人と認められないこともあります。

葬儀費用に充てて節税対策

相続する財産は常にプラスとは限りません。債務を残した人が亡くなった場合、その相続人は債務まで引き受けなければならなくなってしまうのです。それでは相続人にかかる負担が大きくなるため、相続税には債務控除制度が設けられていて、遺産から債務分を差し引けるようになっています。

葬儀に関する費用も控除の対象なので、規模の大きい葬儀を開いて多額の費用がかかった場合、それだけ控除が受けられる債務の額も大きくなるということです。

とはいえ、節税対策のためだけに豪華な葬儀を開いても、それが故人の遺志や社会的立場と釣り合わないようなものでは、葬儀の本来の意図である弔いになりませんし、生前故人がお世話になった方々にも失礼になってしまうことがあります。

また、葬儀に関する費用といっても、香典返しなど認められないものもあるので注意が必要です。

小規模宅地の特例を使って節税対策

相続する財産に住宅を建てるための土地(宅地)がある場合は、その土地の評価額を80%まで減額することができます。これが小規模宅地の特例です。

減額できる割合は土地の使い道によっても変わりますが、価値の高い土地を所有している場合は大きな節税対策の可能性があります。

用途 減額割合 限度面積
特定事業用宅地 80% 400
特定居住用宅地等 80% 330
貸付事業用宅地等 50% 200

なお、小規模宅地の特例は、その土地を宅地として使用していたのか、事業用として使っていたのか、それとも、賃貸アパートなど人に貸してお金を得るために使っていたのかによって、減額の割合と、この制度を適用できる面積に違いがあります。

所有している土地が、相続税対策として小規模宅地の特例が使える要件を満たしているかどうか、確認してみましょう。

現金を不動産に換えて節税対策

財産を現金の状態で持っておくと、相続が発生した時に、額面通りの金額に税金が課されることになります。こういう場合、現金を不動産に換えることで節税対策になることがあります。

現金の場合、その評価額はその額面と同じですが、不動産の場合、土地の場合は公示価格のおよそ80%、建物の場合は建築費のおよそ60%に抑えられるのです。

相続税を少しでも節税するには、どれだけ相続する財産の評価額を減らせるかがキモです。現金で多額の財産を持っていると、100%額面通りの評価額になってしまいますので、課される相続税も大きくなってしまいます。

その現金であらかじめ不動産を購入しておくことで、資産価値的にはそのままに節税効果が得られるのです。

生命保険による節税対策

生命保険は相続税の節税対策として有効です。財産を持っている人が、その財産の相続人を受取人として生命保険に加入すると、死亡保険金について相続人1人につき500万円が非課税になるのです。

つまり、相続人が5人いるのであれば、生命保険に加入しておくと、500万円×5人=2,500万円が非課税になります。

この方法によって税金を控除してもらう場合、契約者が被保険者となって、保険金の受取人として配偶者や子どもなどの相続人を指定する必要があります。

不動産を使った方法より、生命保険なら比較的多くの人が利用できる節税対策ですので、検討することをおすすめします。

相続財産となる不動産を所有しているとしても、相続人が複数いる場合、その取り分を巡ってトラブルに発展してしまうことがあります。

事前に死亡保険金の受取人として指定しておけば、もし不動産の取り分を巡って不公平が生じるような場合も、その保険金で充填できるということで、大きなトラブルを避けることができるでしょう。

配偶者の税額軽減

相続人が配偶者の場合、法定相続分または1億6千万円のいずれか大きい金額の相続財産には税金がかからないという決まりがあります。

相続税対策に使えるその他の控除制度

相続税にも基礎控除があって一定額は税金を控除されるのですが、上に見たように配偶者の税額軽減という制度もあるなど、その他にも節税効果が高い控除制度が用意されています。どんな制度があるか、チェックしておきましょう。

未成年者控除

未成年者控除とは、18歳未満の未成年者が相続人の場合、「その人が18歳になるまでの年数×10万円」の金額分を控除するという制度です。

障害者控除

障害者控除とは、障害者1人につき、「10万円×その人が85歳に達するまでの年数」で計算される金額が控除される制度です。特別障害者の場合、控除額は「20万円×その人が85歳に達するまでの年数」で計算されます。

遺言書作成による節税対策

遺言書を作成しただけで節税になるわけではありません。

相続税の申告は、その納税義務がある人が相続の開始を知ってから10か月以内に行わなければならないため、遺産分割の協議に時間がかかりすぎると、民法で定められた法定相続分でそれぞれが相続した仮定で、相続税の申告をしなければならなくなってしまいます。

こうなった場合、配偶者控除などの特例は使えないので、本来節税できたはずの金額も含めて、相続税を支払わなければならなくなってしまいます。

財産を残す人は亡くなる前に遺言を書き、誰にどのぐらいの財産を相続させるかを指定しておきましょう。そうすれば、遺産分割協議など余計な手間を省くことができるとともに、税制上の控除制度などを活用することによって、相続人たちの節税にも貢献できるのです。

配偶者居住権を利用して節税対策

配偶者居住権とは、自宅の不動産について、所有権だけでなく居住権も認めることです。つまり、従来の所有権のみならず、所有権と居住権という二つの権利をそれぞれ相続させることができるようになっています。

財産を相続した配偶者が、故人の残した自宅にそのまま住み続ける権利と同時に、生活を保障するだけの財産を相続できるようになったということです。

配偶者居住権は、配偶者の死によって自然消滅します。元の相続の段階で、配偶者には配偶者居住権として、たとえば1,000万円を相続させ、子どもにはその土地の所有権として1,000万円を相続させておくというようにすれば、配偶者が相続した居住権の1,000万円分はその死とともに消滅してしまうため、子どもは1,000万円分の相続税を支払わなくて済むということです。

配偶者には配偶者の税額軽減もありますので、この制度を使うことで、配偶者も子どもも相続税を少なくできるでしょう。

まとめ

相続税を節税する方法はさまざまですが、どんな対策が有効かはケースバイケースです。その判断は強い弁護士や税理士などの専門家に委ねるのが無難でしょう。

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監修者の一言

相続税対策としてとるべきものは相続財産に係る評価額を下げる方法と相続財産そのものを減らすという方法があります。

評価額を下げる方法として代表的なものは小規模宅地等の特例があります。これは事業用、居住用、貸付用に供されている土地のうち一定の要件を満たすものについて評価額を80%または50%減額するものです。要件には限度面積要件や取得者要件などがあり非常に細かいものになっています。興味がある方は一度専門家に相談してみてはいかがでしょうか?

一般的に不動産についての相続税評価額は市場で取引されている金額より低い場合が多いです。賃貸用不動産については借り手の権利が加味されているため借地権割合や借家権割合等が控除されています。

ただし不動産のデメリットは分割が難しいことと換金が容易でないという面もあります。土地を例に考えるとどのように分筆するかで土地の利用効率が変わるので同じ面積であっても等しい価値にならない場合があります。そのため分割方法が決まらないということも起こりえます。

共有という方法もありますが、不動産の売却などの際にトラブルになることが非常に多いのでおススメはできません。

不動産は上場株式などの有価証券に比べ売買までに非常に時間がかかります。売り手を見つけるまでに時間がかかるのはもちろんですが、仲介手数料や登記費用など売買そのものに費用がかかることもあり、容易に換金を行えません。

贈与により相続財産を減らすというのも相続税の節税につながります。贈与には暦年課税と相続時精算課税という課税方式があります。

暦年課税については年間110万円までの基礎控除があり基礎控除以下の贈与については贈与税がかかりません。

相続時精算課税とは2,500万円までの非課税枠がありこの金額までであれば贈与税がかかりません。超えた部分については20%の贈与税が発生します。

相続時精算課税適用財産は、相続があった際には相続税の計算に含まれる点に注意しましょう。この場合において相続税の計算に含まれる財産の価額は贈与時の価額です。そのため将来にわたって値上がりが見込まれる財産の贈与に適しています。

また、賃貸不動産のようにその財産で収益を生むものについてもあらかじめ贈与しておくことにより相続財産を増やすことを防ぐことができます。

相続時精算課税適用財産につき課された贈与税は相続税から控除することができます。もし控除しきれなかった場合は還付を受けることができるので安心してください。

相続時精算課税は、原則として60歳以上の父母や祖父母から18歳以上の直系卑属である推定相続人又は孫への贈与が対象です。この制度を選択する場合は相続時精算課税選択届出書の提出が必要になります。

ただし、この制度の適用を受けると暦年贈与に変更することができなくなるため注意が必要です。

税負担が生じず相続財産を減らす方法もあります。それは財産を残す方自身で財産を使ってしまうということです。相続対策の話をすると財産を受け継ぐ側の視点で話すことが多いですが、財産を残す人がどうしたいか、何に使いたかったのかを聞いてみてはいかがでしょうか、ひょっとしたら何かやりたいことがあるのかもしれません。

青木征爾税理士事務所
税理士 青木征爾
監修者

札幌市を中心に活動する税理士。アパレル業界から未経験で税理士業界に飛び込む。その後、個人事務所、資産税系コンサルティングファームで経験を積み独立。税理士の仕事で重要なことはお客様とのコミュニケーションであるという考えから対話を重視している。中小企業の経営支援、スタートアップ支援、相続業務を得意としている。

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