スパイラル開発とは?実施するメリットや適したケースに関しても解説!

株式会社GeNEE
監修者
株式会社GeNEE 代表取締役 日向野卓也
最終更新日:2023年02月03日
スパイラル開発とは?実施するメリットや適したケースに関しても解説!
この記事で解決できるお悩み
  • スパイラル開発とは?
  • スパイラル開発のメリット・デメリットとは?
  • スパイラル開発が適したケースとは?

システム開発にあたっては自社で制作するのか、それとも外注するのかの検討をはじめ、どのような方法で行うのかも重要です。

同じ内容のシステムを開発するにも、手法の違いで進め方や効率性、仕上がりの品質や期間、コストなどさまざまな違いが生まれてきます。

ここではスパイラル開発の特徴とメリット、デメリット、他の開発手法の違いをご紹介します。

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スパイラル開発とは機能別にシステムを開発していく手法のこと

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スパイラル開発とはシステム完成までの工程を機能単位に分割し、開発を進めていく手法です。要件定義で機能の優先順位付けをおこない、重要度の高い機能から開発を進めていきます。

機能単位で設計からテストまでを繰り返しおこない、開発品の完成度を高めていく点が特徴です。要件定義では、システムやソフトウェアの細部に至る部分まで作り込みをしません。

動作や機能が仕様書通りに動いているかを確認するテストには、プロトタイプ(試作品)を使用します。作成したプロトタイプの評価は顧客と共におこなうため、完成後の具体的なイメージを開発の初期段階から描けます。

機能単位で開発を進めるため、仕様変更や追加要望にも対応しやすい点も魅力です。

アジャイル開発との違い

アジャイル開発とは、イテレーション(反復)を繰り返していく開発手法を指します。イテレーションとは分割された機能ごとに、設計・実装・テスト・リリースを繰り返す工程のことです。イテレーションの期間は大体1〜2週間になります。

アジャイル開発とスパイラル開発は、機能単位で開発を進めていく点は同じです。しかし、ジャイル開発は開発のスピード感を重視しており、完成したプログラムを都度リリースします

プロトタイプの完成度を重視するスパイラル開発とは大きく異なる点です。アジャイル開発は、開発期間の短縮と顧客ニーズを最大限反映できる点がメリットとなります。

仕様変更もしやすく、スマートフォンアプリやWebサービスの開発など、顧客ニーズが高い業界へ適した開発手法と言えるでしょう。

  アジャイル スパイラル
違い ・開発されたプログラムはすぐにリリース
・国内でも導入する企業が増加
・次の工程に進む判断基準は、プロトタイプの品質
・普及率は低い
重視する点 ・開発スピード ・プロトタイプの完成度
メリット ・開発期間の短縮化
・顧客ニーズを最大限に反映
・仕様変更への柔軟な対応
・修正工数の最小化
・顧客ニーズを正確に把握
・仕様変更やスケジュールへの柔軟な対応
・修正工数の最小化

プロトタイプ開発との違い

プロトタイプ開発とは、開発の初期段階から動作確認のための試作機を作り、開発品の完成度を高めていく手法です。

プロトタイプを使ってシステム全体の方向性を明確化する点は、スパイラル開発と共通しています。しかし、プロトタイプ開発の場合システム全体の機能を実装したプロトタイプを作成する点が特徴です

スパイラル開発と異なり、機能単位でプロトタイプを作成するわけではありません。プロトタイプ開発は顧客とイメージを共有するため、プロトタイプを活用していると言えます。

一方、スパイラル開発はプロトタイプの完成度を重視している点が特徴です。

  プロトタイプ スパイラル
違い ・システム全体の機能を網羅したプロトタイプを作成 ・機能別にプロトタイプを作成
重視する点 ・顧客と認識のズレを無くし、トラブルを回避
・プロジェクトの方向性やシステムの全体像を明確化
・プロダクトの完成度
メリット ・完成後のイメージを共有
・認識のズレが生じても早期にすり合わせが可能
・開発品の完成度向上
・顧客ニーズを正確に把握
・仕様変更やスケジュールへの柔軟な対応
・修正工数の最小化

ウォーターフォール開発との違い

ウォーターフォール開発とは全体の開発工程を複数に分割し、順番通りに進めていく開発手法です。以下の流れに沿って開発を進めていきます。

  1. 要件定義
  2. 基本設計
  3. 詳細設計
  4. コーディングや開発
  5. 単体テスト
  6. 結合テスト
  7. 総合テスト
  8. リリース

ウォーターフォール開発の場合、1つの工程をすべて完了させてから次の工程に進む点が特徴です。進捗管理がしやすく、さまざまなプロジェクトにも活用できるため、汎用性に優れています。

半面、要件の見落としや仕様変更に伴う手戻りは想定されていません。スパイラル開発と異なり、開発途中での仕様変更や機能追加への対応は難しいとされています。

  ウォーターフォール スパイラル
違い ・1つの工程を100%にしない限り、次の工程には取りかからない
・工程の手戻りは想定されていない
・大量のドキュメントが必要になる
・開発工程で仕様変更や修正作業が入ることを前提としている
・機能単位で設計からテストまでを繰り返していく
・要件定義の段階で細部の詳細まで作り込まない
重視する点 ・作業の進捗状況明確化
・各人員の役割を明確化
・プロダクトの完成度
メリット ・工程管理の負担軽減
・開発品の完成度向上
・人材育成が容易
・顧客ニーズを正確に把握
・仕様変更やスケジュールへの柔軟な対応
・修正工数の最小化

スパイラル開発の手順

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スパイラル開発は以下の手順に従って、開発を進めていきます。

  1. 要件定義
  2. 設計
  3. プロトタイプの開発とテスト
  4. 評価と改善
  5. 最終テスト〜運用

修正工数が増えないよう、要件定義で自社の要望をベンダーへ正確に伝えておくことが重要です。

要件定義

要件定義とは、システムの開発目的や必要な機能を仕様書にまとめていく作業です。他にも以下の項目を定義します。

  • 予算
  • 使用予定の技術
  • 開発スケジュール
  • 人員
  • 実装手順

内容がある程度まとまったら機能ごとにシステムを分割し、優先順位を付けていくのが特徴です。開発の単位を最小化することで、仕様変更が発生しても柔軟に対応できます。

要件定義は開発を進めていく上で最も重要となる工程です。要件定義でベンダーとの間に認識のズレが生じていると、修正工数が増大します。

仮に開発工程がかなり進んだ段階で手戻りが発生した場合、追加費用の発生や納期遅延は避けられません。設計へ進む前に自社の要望を正確に伝え、ベンダーと認識を一致させておくことが重要です。

設計

基本設計と詳細設計、2つの設計を進めていきます。

基本設計は、「どのような方法でシステムを開発するか」といった内容を文書にまとめる作業です。顧客と開発者双方に向けて、実装する機能やインターフェースなどを掲載した仕様書が作られます。

詳細設計は、「どのように開発を進めれば条件に見合ったシステムを開発できるか」といった内容を文書化する作業です。開発作業に携わる担当者向けに設計書は作成されます。

スパイラル開発の特徴は、優先順位の高い機能から設計を進めていく点です。プロトタイプ開発と異なり、開発の初期段階からシステム全体の設計を進めていくわけではありません。

重要度の高い機能ごとに設計からテストまでを進めていきます。

プロトタイプの開発とテスト

仕様書や設計書にまとめた内容を基にプロトタイプを作っていきます。プロトタイプとは、仕様書に基づいた機能や動作を実現する試作機のことです。

スパイラル開発におけるプロトタイプは改善を前提としており、すべての機能を実装しているわけではありませ。機能や画面ごとに細かい単位に分けて開発を進めていき、最終的に一つのシステムやソフトウェアに統合していくかたちです。

プロトタイプを作成した後は、動作確認のテストをおこない、改善点の可視化や次の工程に進むかどうかを判断します。

評価と改善

開発したプロトタイプに対して、顧客やエンドユーザーを交えて全体的な評価を下す工程です。不具合は起きていないか、要望にズレが生じていないかなど、さまざまな角度から分析をします。

システムの品質向上や安定稼働を実現するためにも非常に重要な工程です。顧客からのフィードバックは修正作業に活かされ、課題が解決するまで試行錯誤は続けられます。

最終テスト〜運用

プロトタイプのテストで問題がなければ、最終テストに入ります。実環境を想定したテストをおこない、仕様書通りに機能が稼働すれば開発工程は終了です

顧客の実環境にシステムやソフトウェアが移行され、本格的な運用が始まります。運用後は安定稼働を実現するため、定期的にメンテナンスやアップデートを繰り返すのが一般的な流れです。

スパイラル開発の3つのメリット

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スパイラル開発によって得られるメリットは以下の3つです。

  1. 仕様やスケジュール変更に対応しやすい
  2. 修正工数を最小限に抑えられる
  3. 品質を高めやすい

一つひとつメリットの内容を確認していきましょう。

メリット1. 仕様やスケジュール変更に対応しやすい

スパイラル開発を導入するメリットは、仕様変更やスケジュール変更が発生したとしても、柔軟に対応できる点です。

スパイラル開発は、重要度の高い機能ごとに設計やテストを進めていきます。最初からシステム全体の機能を設計する開発手法ではありません。

顧客からのフィードバックを次の開発工程でも反映しやすく、仕様変更や追加要望が発生してもスムーズに対応できます

作成したプロトタイプは顧客やエンドユーザーも交えて評価を下すため、顧客の声を開発の初期段階から把握できる点も魅力です。

開発計画は機能ごとの進捗状況を反映して作られており、スケジュール調整がしやすい状態となっています。

メリット2. 修正工数を最小限に抑えられる

前工程への手戻りを最小限に抑えられる点も、スパイラル開発の導入によって得られるメリットです。機能ごとにプロトタイプの作成と評価を本番環境に近いレベルまでおこなうため、顧客が完成後のイメージを描きやすくなります。

改善点や認識のズレが発生したとしても、機能単位で修正作業をおこなうため、大規模な手戻りには発展しません。

プロトタイプの動作状況を見ながら評価を下せるため、不具合やバグを発見しやすい点もプラス材料です

メリット3. 品質を高めやすい

スパイラル開発は機能単位で開発を進めていくため、機能の追加やユーザーインタフェースの変更を比較的受け入れやすいです。顧客の要望を開発工程に反映しやすく、品質担保とスケジュール厳守の両立が望めます。

顧客が開発の初期段階から評価に関わっており、良質なフィードバックを得やすい点も魅力的な点です。

顧客ニーズを正確に把握でき、イメージの正確な共有や顧客満足度向上につなげられます。

スパイラル開発の2つのデメリット

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スパイラル開発のデメリットとして以下2つが挙げられます。

  1. プロジェクトの方向性がブレやすい
  2. 開発コストが高騰する

仕様変更に伴いプロトタイプを作る機会が多くなると、開発コストもかさむため、注意が必要です。

デメリット1. プロジェクトの方向性がブレやすい

スパイラル開発のデメリットとしては、プロジェクトの方向性がブレやすい点が挙げられます。スパイラル開発は初期段階で、システムの全体像やプロジェクトの方向性は決まっていません。

プロトタイプの作成や仕様変更を通して、システム全体の設計像を確立していくのが特徴です。

しかし、顧客から要望が出されるたびに開発チーム内で内容を共有しておかないと、システムの全体像や導入目的は明確化されません。

結果、必要以上にプロトタイプの開発やテストを繰り返し、想定よりも開発期間が長くなる可能性が高くなります。

仕様変更への対応=開発の目的とならないよう、要件定義の段階で実装機能や要望を固めておくことが重要です。

デメリット2. 開発コストが高騰する

プロトタイプの作成費用が高騰しやすい点も、スパイラル開発のデメリットとして挙げられます。プロトタイプの作成は、システムの完成度を高める上でも重要です。

仕様変更の回数が増えると、プロトタイプの作成に多額の費用が発生します。1回の制作費用が安かったとしても、何度も作成を繰り返せば、開発コストの高騰は避けられません。

案件金額の大きい開発案件やステークホルダーが多い案件は、開発コストが高騰する傾向が強くなるため、注意が必要です

スパイラル開発をおこなう前に、開発コストが高騰する可能性がある点を認識しておきましょう。仕様変更や追加の要望が発生した場合は、一度にまとめて伝える姿勢が重要です。

スパイラル開発に適した3つのケース

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スパイラル開発のメリット・デメリットに関して述べてきました。開発の手順や特徴について理解が深まった方も多いかと思います。

しかし、「どのようなケースに適しているかわからない」と、考える方も少なくないでしょう。スパイラル開発に適したケースは以下3つの場面です。

  1. 顧客が品質重視の意向を持ち資金力が豊富にある
  2. 顧客がシステム開発に慣れていない
  3. 最新技術を導入する

上記の条件に当てはまる場合、スパイラル開発をご検討ください。

案件1. 顧客が品質重視の意向を持ち資金力が豊富にある

完成品の品質を最重要と位置づけている大型案件にスパイラル開発は向いています。品質重視の案件の場合、認識のズレに伴う機能の検討漏れや未実装を避けなければなりません

開発工程が進んだ段階で上記の事態が発覚した場合、大幅な開発遅延やリリース後のトラブルにつながります。

しかし、スパイラル開発は機能ごとにプロトタイプを作成し、評価とテストを繰り返す開発手法です。仕様変更の必要性や不具合の有無をプロトタイプを通じて確認できます。

追加の要望が発生した場合も次の工程に取り入れやすく、品質を高めやすいです。プロトタイプの作成回数増加で開発コストが高騰しても、資金面に余裕があれば過度に心配する必要はありません。

案件2. 顧客がシステム開発に慣れていない

システム開発に慣れていない顧客から依頼を受けた場合でも、スパイラル開発であればトラブルを避けられます。

システム全般に関する知識が乏しい場合、仕様書や設計書を丁寧に作り込んでも、顧客側が正確に理解できる保証はありません。開発工程の終盤で、仕様変更の要望を出す可能性も十分考えられるでしょう。

仮に仕様変更となった場合、大幅な工程の手戻りを余儀なくされ、業務負担増大や納期遅延につながります。

しかし、スパイラル開発は、開発の初期段階からプロトタイプを共有するため、完成後のイメージを描きやすくなります

追加要望の有無も随時確認でき、ミスマッチのリスクを最小化できる点も魅力です。

案件3. 最新技術を導入する

最新技術を活用する案件にもスパイラル開発は適しています。最新技術は導入事例が少なく、活用ノウハウも十分に蓄積されていません。

参考となるデータや資料が少ないため、技術的な問題が発生した場合の対応にも多くの時間が必要です。しかし、スパイラル開発を導入すれば、小さい開発単位ごとに課題を発見できます。

プロトタイプを使いながら検証するため、課題の早期発見につながりやすい点も魅力です。素早い対応によって、大きな手戻りや開発遅延のリスクを避けられます。

スパイラル開発を成功させるための4つのポイント

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スパイラル開発の導入を決断した際、意識すべきポイントは以下の4点です。

  1. 他の開発手法に関して理解を深める
  2. 開発手法での優先順位を付ける
  3. 実績のあるシステム開発会社を選択する
  4. ビジネスマッチングサイトを活用する

スパイラル開発を成功させるためにも、各ポイントの内容について正確に理解しておきましょう。

ポイント1. 他の開発手法に関して理解を深める

スパイラル開発以外の開発手法に関して理解を深めておくことが重要です。開発手法によって特徴や適している案件が異なります。

ウォーターフォール開発は、開発の進捗状況を正確に把握できる点がメリットです。銀行や公的機関のシステムなど、機能や仕様が明確に決まっている案件に適しています。

アジャイル開発は完成したプログラムをすぐリリースするため、開発期間を短縮できます。ITやアプリ開発など、開発のスピード感を重視する案件に適した開発手法です。

上記のように、開発手法によって得意分野は異なります。自社が開発を検討している案件がスパイラル開発に適しているか、慎重に見極める姿勢が必要です

ポイント2. システム開発を進める上での優先順位を付ける

開発のスピードを求めるのか、システムの完成度を重視するのか、開発手法に求める優先順位を明確化することが重要です。どのような要素を重視するかによって、選択すべき開発手法は異なります

たとえば、開発期間を短縮したい場合は、アジャイル開発を選択するのが有効です。機能別に分けた工程は要件定義〜テストまで最短1週間で終わり、リリースしたプログラムを統合して1つのシステムに仕上げます。

システムの品質を重視する場合はスパイラル開発を選択しましょう。プロダクトが一定の水準に達するまで評価とテストを繰り返し、全体の完成度を高めていきます。

開発のスピードや品質の担保など、開発手法の決め手となる要素を事前に決めておきましょう。

ポイント3. 実績のあるシステム開発会社を選択する

スパイラル開発の作業実績が豊富なシステム開発会社を選択しましょう。豊富な実務経験やノウハウを持つクリエイターが多数揃っており、高品質なシステムの納入が期待できます。

仕様変更や機能の追加なども依頼しやすく、操作性や機能性を最大限追求可能です。ただし、すべてのシステム開発会社が、スパイラル開発を得意としているわけではありません。

ホームページ上で導入事例や実績の有無を確認し、依頼先を選定しましょう。

ポイント4. ビジネスマッチングサイトを活用する

ビジネスマッチングとは、「仕事を発注したい企業」と「仕事を受注したい企業」をつなぐサイトを指します。開発の依頼先となる企業を効率的に見つけられる点が大きなメリットです

地域や業種など必要な情報を入力すれば、システム開発会社が一覧で表示されます。各企業の得意分野や強みなどが簡潔にまとめられており、情報を集めやすい点も魅力です。

コストや開発力など、依頼先に求める要素を優先順位付けしておくと、自社に合ったシステム開発会社を見つけやすくなります。

まとめ

今回の記事では以下の4点について述べてきました。

  • スパイラル開発の概要
  • スパイラル開発のメリット・デメリット
  • スパイラル開発が適したケース
  • スパイラル開発を成功させるポイント

スパイラル開発は、自社の要望を反映しやすい点がメリットです。機能単位で設計からテストまでをおこなっており、仕様変更や機能追加を要望したとしても、比較的スムーズに受け入れられます。

プロトタイプを作成して評価をおこなうため、開発の初期段階から完成後のイメージを持ちやすい点も魅力です。スパイラル開発を成功させるためには、開発手法への理解向上や作業実績豊富なシステム開発会社の選択が重要になります。

しかし、初めてスパイラル開発を導入する場合、どのようにして選定作業を進めるべきか、わからない方も多いでしょう。

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監修者のコメント
株式会社GeNEE
代表取締役 日向野卓也

東京工業大学環境・社会理工学院卒業。慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了。MBA(経営学修士)取得。国内最大手SIerの株式会社NTTデータで大手法人領域(大手流通企業、大手小売企業)の事業開発、事業企画等の業務に従事。米国スタンフォード大学への研修留学を経て、システム/モバイルアプリ開発会社の株式会社GeNEEを創業。

スパイラル開発とは、開発工程を機能別に切り分け、クリティカルな機能から順に開発していく手法のことです。一見すると、アジャイル開発とよく似た開発手法に思うかもしれません。

具体的な違いとしては、アジャイル開発では保証した品質の機能実装を決められた期間内に完成させる一方、スパイラル開発では、まずは決められた期間内で機能を完成させ、その後に別途期間を設けて、そこで品質向上を図りますので、アジャイル開発よりも品質を重視した開発手法といえるでしょう。

スパイラル開発のメリットは、機能実装と品質確認を繰り返し行いますので、クライアントの意見を何度も反映させることでき、最終的に仕上がる完成物はクライアントの望み通りのものに近づきます。

反対にデメリットとしては、開発初期段階では全体像が不明確な状態なことが多いため、開発に掛かる時間やコストが大きく膨らむ点があげられます。スパイラル開発は、大手企業やVCの付いたスタートアップなどの資金体力のある企業に好まれる開発手法の一つです。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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