オウンドメディアの成功にはKPI設定が重要?意識すべき5つのポイントを紹介
- なぜメディア運営にはKPI設定が重要なの?
- KPI設定する際に注意するポイントは?
- KPIを達成するための具体的な手法は?
メディアの運営には最終的な目標(KGI)とその通過点における指標(KPI)を設定することが重要です。
目標を設定しないと、コンセプトやターゲットがブレてサイト評価が下がってしまう可能性があります。まずはコンテンツ数や検索順位をKPIに設定してみましょう。
この記事では、オウンドメディアのフェーズごとに設定すべきKPIや目標設計時に意識すべきフレームワーク「SMART」を解説します。
オウンドメディアを立ち上げたい方はぜひ参考にしてください。
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オウンドメディアにおけるKPIの重要性
オウンドメディアの運営にはKPIを設定することが重要です。オウンドメディアは効果が現れるまでに時間がかかるため、的確な目標を立てておかなければ成功に導けません。オウンドメディアを立ち上げる前にKGIとKPIの設定をしましょう。
オウンドメディアとは自社が保有するメディア
オウンドメディアとは自社が保有するメディア(広告媒体)のことです。Webサイトをはじめ、パンフレットやカタログ・広告誌など自社で運営している媒体を指します。新聞やテレビ・ラジオなどのペイドメディア(費用がかかる広告媒体)は含まれません。
近年は、オウンドメディアといえば記事型コンテンツを活用したブログやサービス紹介サイトなどのWebメディアを指すことが多いです。この記事では、オウンドメディアを「記事型コンテンツを活用したWebメディア」として紹介します。
KPIとは最終的な目標を達成するための中間目標
KPIとは、Key Performance Indicatorの略称です。日本語に訳すと「重要業績評価指標」となりKGI(最終目標)を達成するための段階的な中間目標のことです。最終的な目標に対して、段階を踏んで達成できているかどうかをわかりやすくする指標といえるでしょう。
オウンドメディアは中長期的な運営を必要とする戦略です。最終目標だけ設定しても達成度合いがわかりにくくなります。段階的な目標を定めることで「今、必要なこと」が明確になり、メディア運営を継続しやすくなるでしょう。
KPIの設定にはKGIが必須
的確なKPIを設定するためには、必ずKGIの設定が必要になります。最終的な目標を設定することで、段階的な目標を設定しやすくなるからです。オウンドメディアのアクセス数を最終目標に設定すると、目標の数字までにどのような策が必要か考えやすくなります。
オウンドメディアのフェーズごとに設定すべきKPI事例
オウンドメディアのKPIを設定する上で、それぞれのフェーズに応じたKPIを設定することが重要です。段階的に早すぎる目標を立ててしまうと、達成するまでに時間がかかってしまいモチベーションが下がります。フェーズを意識したKPI設定を行いましょう。
立ち上げ期(メディア立ち上げ〜6カ月程度)
メディアの立ち上げから6カ月程度までは、PV数やCV数を気にするよりもメディア内のコンテンツを充実させることが大切です。
メディアの完成度が低い段階のPV数は、参考になる数字ではありません。まずは「コンテンツの配信本数」や「コンテンツの検索順位」をKPIに設定しましょう。
オウンドメディアで作成する「コンテンツの配信本数」
オウンドメディア立ち上げ期のKPIには、コンテンツの配信本数を設定しましょう。まずはオウンドメディアの中身を充実させることが大切だからです。コンテンツ本数が少ない場合は、Googleから内容の薄いサイトと評価されてしまいます。
評価を悪くしないためにも、最低でも50記事以上作成するのがおすすめです。6カ月程度を目標に、1カ月15記事作成すると90記事を作成できます。短い周期で作成期限を設けて取り組めば、効率良く本数を増やせるでしょう。
アクセス数に影響する「コンテンツの検索順位」
オウンドメディアのコンテンツ本数が充実してきたら、各コンテンツの検索順位「1位」をKPIに設定しましょう。1位と2位とでは、クリック率に大きな差があるからです。2021年の「seoClarityの調査」では次の結果になっています。
1位 | 13.94% |
---|---|
2位 | 7.52% |
3位 | 4.68% |
検索結果が1位と2位ではクリック率に2倍程度の差があるため、何位に表示されるかが重要です。コンテンツを配信して検索結果に反映されるまでには3カ月程度かかります。メディア立ち上げから3〜6カ月を目安に何位を獲得するのか設定するといいでしょう。
中期(6カ月〜1年程度)
オウンドメディア運営の中期には、アクセス数をKPIに設定しましょう。ある程度のアクセス数が確認できていないのにCV数を増やすのは現実的ではありません。まずは自社サイトのアクセス状況を確認することが大切です。
ここで紹介するポイントは「PV数」と「UU数」です。どちらも自社のサイトに訪れたユーザーの動向がわかる指標になります。アクセス数が少なければ、その先のCVにつながる可能性も低くなるため、運営開始6カ月〜1年程度の時期にはアクセス数に注目してみましょう。
ユーザーがアクセスした数を表す「PV(ページビュー数)」
ユーザーがアクセスした数がわかる「PV(ページビュー数)」を確認しましょう。PV数は自社サイトに訪れたユーザーの数を表したものです。たとえば1日・1週間・1カ月と期間を決めて、どれくらいのPV数があるのか確認します。
PV数はオウンドメディアのURLにアクセスした数です。検索結果からの流入や直接URLを入力して訪れる可能性もあります。コンテンツ作成やSEO対策の指標にもなるため、PV数を確認することは重要といえるでしょう。
オウンドメディアに訪問した数を表す「UU(ユニークユーザー数)」
UU(ユニークユーザー数)とはオウンドメディアに訪問したユーザーの数がわかるものです。PV数はサイトにアクセスした「のべ人数」のため同一のユーザーが3回アクセスしたら「3PV」となります。
UU数は同一のユーザーが何回アクセスしても「1UU」となり、実質的にどれくらいのユーザーが訪問しているのかがわかる数値です。PV数とUU数がかけ離れていると、実質的なユーザーの数が少ないことになりますが、何回も訪れる「リピーター」が多いことになります。
後期(1年〜2年以内)
オウンドメディア運営の後期には、KGIにどれくらい近づいているかを評価できるKPIがおすすめです。KGIにサービスの成約数を設定した場合、問い合わせ数のような成約に直接つながる数値がいいでしょう。
最終的な成果を表す「CV(コンバージョン数)」
オウンドメディアで得られる最終的な成果をCV(コンバージョン数)といいます。オウンドメディアを活用して「何を目的にするのか」で異なりますが、一般的に次のものをCVとして設定することが多いです。
- 商品の販売個数
- サービスの成約件数
- 問い合わせ
- 資料請求 など
CVはオウンドメディアの目的となるため、KGIに設定するケースが多くなります。オウンドメディア運営の後期になると最終的なゴールも見えてくるでしょう。KGIを達成したら次のステップに進み、新しいKGI・KPIを設定します。
オウンドメディアのKPIを設定する際の5つのポイント
オウンドメディアのKPIを設定する際には、5つのポイントがあります。それぞれの頭文字をとった「SMART」というフレームワークを意識しましょう。
- Specific:明確であるか|具体的な数字を示す
- Measurable:測定可能か|具体的な数字として測定できるものにする
- Achievable:達成可能か|達成可能な目標を設定する
- Relevant:KGIとの関連性|KGIを明確にしてトップダウンで作成する
- Time-bound:期限があるか|KPI達成の期限を設定する
1. Specific:明確であるか|具体的な数字を示す
1つ目のポイントは「Specific:明確であるか」です。ざっくりとした指標ではなく、具体的で明確な数値を示す必要があります。「資料請求の件数を増やす」「問い合わせ件数を増やす」ではなく「資料請求◯件」「問い合わせ件数◯件」と具体的な数字を設定しましょう。
安易に「増やす」だけでは、現状よりも1件増えれば目標を達成したことになります。KGIに対してどれくらいの「数値目標が妥当なのか」よく話し合って、明確な目標を設定するといいでしょう。
2. Measurable:測定可能か|具体的な数値として測定できるものにする
2つ目のポイントは「Measurable:測定可能か」です。具体的な数値として測定ができる目標を選びましょう。測定できるかどうかは計算式を作成するとわかりやすいです。ここでは、サービス申込件数とページ訪問者数からサービス成約率を算出します。
- サービス申込件数÷ページ訪問者数=サービス成約率
計算式を使用することで数値で表すことが容易です。効果測定や分析がしやすくなるため、効果的なKPI設定が可能になります。
3. Achievable:達成可能か|達成可能な目標を設定する
3つ目のポイントは「Achievable:達成可能か」です。KPIを設定する上で達成できない目標を設定すると、チーム内に負荷がかかる、試作ミスをするなどが懸念されます。
KPIは最終目標を達成するための段階的な中間目標のため、達成できそうな目標を設定することが必須です。達成できるかどうかは、データや人材・能力など目標達成に必要な要素を踏まえて考えましょう。
4. Relevant:KGIとの関連性|KGIを明確にしてトップダウンで作成する
4つ目のポイントは「Relevant:KGIとの関連性」です。KPIはKGIを達成するための中間目標になるため、KGIを明確にしトップダウンで作成する必要があります。KGIから逆算して設定するといいでしょう。
おすすめの設定方法はKPIツリーを用いる手法です。KPIツリーは、KGIを頂点とし、KGIを達成するために必要なKPIを樹形図で表します。KGIを軸に「各フェーズにはどのような要素が必要か」をできるだけ洗い出してから作成すると作りやすいです。
5. Time-bound:期限があるか|KPI達成の期限を設定する
5つ目のポイントは「Time-bound:期限があるか」です。KPIに限ったことではないですが、目標の設定には期限を儲けることが重要になります。期限が曖昧になると目標も曖昧になるため、KPI設定の意味がありません。
期限を設定することで「KGIを意識したKPI」や「KPIを達成するための施策」を逆算して決められるようになります。オウンドメディアは、コンテンツの作成から成果が現れるまでに数カ月〜1年以上の時間がかかります。適切な目標設定と効果測定の継続が重要になるでしょう。
オウンドメディアのKPIを達成するための3つの手段
オウンドメディアのKPIを達成するための手段は次の3つです。
- オウンドメディア(Webメディア)について勉強する
- Webマーケティングに詳しい人材を登用する
- SEOコンサル会社に依頼する
オウンドメディア(Webメディア)について勉強する
KPIを達成するには、まずはオウンドメディアやWebメディアに詳しくなることが大切です。中途半端な知識だけでは、達成するのが難しくなるでしょう。具体的に知っておきたい内容は次の4つです。
- 自社でSEO対策を講じる
- Webライティングを勉強する
- SNSを活用する
- インターネット広告を利用する
自社でSEO対策を講じる
オウンドメディアをうまく活用するには、自社でSEO対策を講じる必要があります。そもそもSEO対策とは、Googleのような検索サイトで検索上位に表示されるための施策です。検索結果からの流入を狙うためには重要な対策になります。
どれだけ内容がよい記事コンテンツを配信したとしても、SEO対策ができていなければアクセス数が伸びません。検索ランキングで上位に表示されなければ、アクセス率が低くなってしまいます。アクセス数を増加させるには必須の対策といえるでしょう。
Webライティングを勉強する
オウンドメディアをうまく活用するには、Webライティングを勉強しましょう。記事コンテンツは媒体によってそれぞれ適したライティング手法があります。Webメディアでは、検索ユーザーの疑問や問題を解決できるような文章が必要です。
WebライティングはSEO対策にも関連します。結論ファーストでわかりやすい記事を執筆することで、ユーザーは問題を解決しやすくなり、その結果Googleからも評価され検索上位に表示されやすくなるでしょう。
SNSを活用する
オウンドメディアをうまく活用するために、SNSを活用する手法があります。近年ではSNS経由でのサイト流入が増えており、このルートを無視できなくなりました。Googleからの評価にも、SNSの拡散力が影響するようになっています。
具体的な手法として、Instagram・Twitter・FacebookなどのSNSでアカウントを作成し、その拡散力を活かしてサイト流入を促します。WebメディアだけではなくSNSで情報を得る人が増えているため、その特性をうまく活かすのがおすすめです。
インターネット広告を利用する
オウンドメディアをうまく活用するために、インターネット広告を利用する方法があります。ネット上のあらゆるサイトに広告を掲載し、サイト流入を促すのが目的です。費用がかかるものの短期間で効果を狙えるでしょう。
広告の種類は、リスティング広告・アフィリエイト広告・SNS広告などが挙げられます。広告をクリックすると課金が発生するリスティング広告のクリック課金制であれば、1日数百円で掲載することも可能です。
Webマーケティングに詳しい人材を登用する
KPIを達成するには、 Webマーケティングに詳しい人材を登用しましょう。 Webマーケティングに知見のない素人ばかりでは、適切な対応が難しくなるからです。 Webマーケティングのプロをチームに招き、適切な施策を講じてみてください。
オウンドメディアは長期的な運用が必要になります。将来のことを考えて、自社でマーケティング担当を育てることも必要です。自社スタッフのみで運営できるようになれば、余分なコストを削減できます。
SEOコンサル会社に依頼する
KPIを達成するには、SEOコンサル会社にオウンドメディアの作成を依頼する方法があります。SEOコンサル会社は数多くのメディアを作成しており、その経験や知識も一緒に購入できるため、メリットは大きいです。
オウンドメディアの作成費用は10万〜50万円程度が相場になります。作成後の運用を任せるとなると、初期費用が5万円〜20万円程度、月額で20万〜40万円程度必要です。オウンドメディアを活用することで得られる利益を計算して、依頼を検討するといいでしょう。
まとめ
オウンドメディアの運営には最終的な目標(KGI)と、その通過点における指標(KPI)を設定することが重要です。メディア運用は長期的なプロジェクトとなるため、KPIを設定して達成度合いをわかりやすくすることで継続しやすくなります。
KPI設定時は、フレームワーク「SMART」を意識して、KGIを頂点にKPIツリーを作成するといいでしょう。KPIを達成するためには自社で勉強したりSEOコンサル会社に依頼したりする方法がありますが、自社に合った手法で取り組んでみましょう。
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そのため、オウンドメディアの運営では、定期的にサイトのアクセス状況など現状分析を行うことで、現状がどのような状況で、今後その指標を達成していくためには、どれくらいの記事を配信していけばよいか、どのようなキーワードの記事を用意すればよいかなど、KPIの指標に沿った計画が立てやすくなります。
また、コンバージョンの獲得には、どのような記事タイトルにすると、クリックされやすくなるのか、記事ページ内のどこに、コンバージョンに繋がる導線を用意するのか、それが不信感を損なわず、利用者にとって操作しやすいものなのかといった、コンバージョンに繋がるストーリーを考える事も重要です。
KPIの設定と定期的なサイト分析をセットで行う事が、オウンドメディアのゴールを達成するために重要な事だと言えます。
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もしも今現在、
- サイトをリニューアルしたい
- 定期的な更新が難しい
- サイトへの流入が増えない
上記のようなお困りがありましたら、比較ビズへお気軽にご相談ください。比較ビズでは、複数のWeb制作会社に一括で見積もりができ、相場感や各社の特色を把握したうえで業者を選定できます。見積もりしたからといって、必ずしも契約する必要はありません。まずはお気軽にご利用ください。
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