確定申告の納税方法は7つ!方法別のメリット・デメリットを解説

竹中啓倫税理士事務所
監修者
竹中啓倫税理士事務所 税理士・米国税理士・認定心理士 竹中啓倫
最終更新日:2024年04月17日
確定申告の納税方法は7つ!方法別のメリット・デメリットを解説
この記事で解決できるお悩み
  • 確定申告の納税方法には何がある?
  • 納税の期限はいつ?
  • 納付書はどのように手に入れればいい?

確定申告の時期になると「納税方法には何がある?」「自分にあった方法はどれ?」などの疑問がわくことがあるでしょう。納税方法は主に7つあり、それぞれメリット・デメリットが異なります。

この記事では、7つの納税方法の概要や納付期限について徹底解説します。最後まで読めば、確定申告の納税についての理解が深まるでしょう。

確定申告を控えている方はぜひ参考にしてください。

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確定申告の納税方法7つ

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確定申告の納税方法は以下の7つです。

  1. 振替納税
  2. ダイレクト納付
  3. インターネットバンキング・ATM
  4. クレジットカード
  5. スマホアプリ納付
  6. コンビニ納付
  7. 金融機関や税務署の窓口納付

それぞれメリット・デメリットが異なるため、自分にあった納税方法を選ぶことが重要です。

1. 振替納税

確定申告の納税方法として、振替納税が挙げられます。振替納税は、納税者名義の金融機関口座から税金を自動で引き落としてくれる仕組みのことです。振替納税制度とも呼ばれます。

振替納税を利用することで、所得税・復興特別所得税・消費税・地方消費税を自分名義の口座から自動引き落としで納税可能です。国税庁ホームページに詳しい説明があります。最初に振替依頼書をe-Taxもしくは書面で提出しなければなりませんが、1度手続きを済ませれば翌年以降は継続して利用できる点がメリットです。

振替納税のメリット 振替納税のデメリット
1度手続きすれば継続して利用可能 初回手続きが必要
手数料が無料 領収書が発行されない
引き落とし日に猶予がある  

2. ダイレクト納付

確定申告後、ダイレクト納付により納税する方法もあります。ダイレクト納付はe-Taxによる口座振替のことで、すべての税目で利用できる点が大きなメリットです。e-Taxを利用して各種申告書を提出後、即時もしくは指定した期日に納税額が納税者名義の口座から引き落とされます。

非常に便利な方法ですが、ダイレクト納付を利用するためには事前準備が必要である点に注意が必要です。e-Taxの利用手続きのほかに、ダイレクト納付利用届出書を書面もしくはオンラインで税務署に提出しなければなりません。利用できる金融機関が限られている点にも注意しましょう。

ダイレクト納税のメリット ダイレクト納税のデメリット
確定申告から納税までをオンラインで完結できる 利用するための事前準備が煩雑
手数料が無料 領収書が発行されない

3. インターネットバンキング・ATM

インターネットバンキングやATMからも確定申告後の納税が行えます。インターネットバンキングの口座を持っている方であれば、e-Taxの利用手続きを行うだけで電子納付が行える点がメリットです。詳しくは、国税庁ホームページをご覧ください。

ペイジーが使える金融機関を利用しなければならない点がデメリットの1つです。手数料は無料ですが、インターネットバンキングやATMの利用手数料がかかる場合があるため注意が必要です。

インターネット納税のメリット インターネット納税のデメリット
納税者の都合にあわせて簡単に納税可能 e-Taxの利用申し込みが必要
多くの金融機関・支払い方法を選択可能 領収書が発行されない
手数料が無料  

4. クレジットカード

クレジットカードを使って納税する方法も検討できます。クレジットカード納税は、国税庁の専用サイト「国税クレジットカードお支払サイト」にアクセスして税金を納付する納税方法です。事前の手続きが必要なく、クレジットカードと必要情報さえわかれば利用できる手軽さがメリットといえます。

クレジットカード納税では、クレジットカード情報・個人情報のほかに納付先税務署、申告区分、納付する税金の額などの納税情報が必要です。メールアドレスを入力しておくことで、納付手続き完了通知も受け取れるため、積極的に利用しましょう。

クレジットカード納税のメリット クレジットカード納税のデメリット
クレジットカードとインターネット環境があれば簡単に納税できる 決済手数料がかかる
分割・リボ払いを選択可能 納税するたびに決済手続きが必要
事前の手続きが必要ない 利用額に上限がある、クレジットカードの限度額に左右される

5. スマホアプリ納付

現在ではスマホアプリを使う納税者も増えてきました。スマホアプリ納付は、スマートフォン決済専用Webサイトから、Pay払いを使って納税する方法です。利用可能な支払方法は以下のとおりです。

  • PayPay
  • d払い
  • auPAY
  • LINE Pay
  • メルペイ
  • Amazon pay
  • 楽天ペイ

納付手続きは、フィッシング詐欺を避けるため国税庁ホームページから行うのが安心です。加えて、納付額の上限が30万円である点にも注意しましょう。

スマホアプリ納税のメリット スマホアプリ納税のデメリット
さまざまなアプリから支払える 上限が30万円である
自宅で手軽に納税できる  

6. コンビニ納付

確定申告の納税方法として、コンビニが挙げられます。コンビニ納付とは、国税庁ホームページ確定申告書等作成コーナーで作成したQRコードを利用し、コンビニ窓口で税金を納付する納税方法です。支払額30万円までの上限があり、現金のみでの支払いとなりますが、自宅近くで納税できるのが大きなメリットでしょう。

ただし、利用できるコンビニが限られている点に注意が必要です。「Loppi」の端末が設置されているローソン、ナチュラルローソン、ミニストップ、もしくはマルチコピー機があるファミリーマートに限られます。

コンビニ納税のメリット コンビニ納税のデメリット
納税できる場所が豊富 30万円までの納税に限られる
クレジットカードがなくても納税可能 クレジットカード・電子マネーでの納税は不可
手数料が無料  

7. 金融機関や税務署の窓口納付

税務署・金融機関の窓口納付も、納税方法の1つです。窓口納付とは、納付書と現金を持参し、税務署や金融機関の窓口で税金を納付する納税方法のことです。納付書は税務署・金融機関のほか、確定申告会場などにも用意されているため、確定した所得税額と必要事項を記入して納税できます。

確定申告の窓口納税は、手数料無料かつ領収書が発行される点がメリットです。一方納付できる窓口が制限される、受付時間に制限があるなどのデメリットがあります。確定申告書を税務署窓口に提出する方の場合、税金の納付を同時に済ませられるためおすすめです。

窓口納税のメリット 窓口納税のデメリット
手数料が無料 金融機関・税務署に出向く必要がある
領収書が発行される 受付時間に制限がある

確定申告と納税の期限

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確定申告後や納税には法定期限があるため、十分前もって準備を進める必要があります。所得税、消費税、贈与税それぞれの確定申告や納付期限は以下のとおりです。

  納付期限
所得税 毎年3月15日
消費税 毎年3月31日
贈与税 毎年3月15日

これらの期限が土日祝日だった場合、翌平日が納付期限となります。納付期限を過ぎた場合、延滞税が課せられるケースもあるため注意しましょう。

所得税は延納が可能

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確定申告後、所得税が納められない場合、延納が認められることがあります。延納とは、最大で所得税額の半分の納付を先延ばしにできる制度です。

延納を利用したい方は、あらかじめ確定申告書にその旨を記載し、納付期日までに所得税額の半分以上を納めなければなりません。延納が認められた場合、残りの税額の納付期限が5月31日に延長されます。5月31日が土日祝日であれば、翌営業日までの延長です。

延納した場合は利子税が加算される

延納を利用すると所得税の納付期限が延長されますが、その分の利子税が加算されることを忘れてはなりません。利子税率は基本的に0.9%ですが、各年の延納特例基準割合によって変化します。令和6年中の金利は年率0.8%です。

租税特別措置法適用後の延滞税率が期間に応じて2.6%もしくは8.9%であることを考慮すると、所得税が支払えない場合には延納の利用も検討できるでしょう。

まとめ

確定申告の納税方法は7つあり、納税者の都合のいい方法を選択できます。それぞれにメリット・デメリットがあるため、比較考量しながら、もっともいい方法を選択しましょう。納付期限を守り、適切な納税を心がけることが重要です。

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よくある質問とその回答

  • 所得税の納付書はいつ届くの?

    所得税の納付書が税務署から自動的に届くことはありません。納税者が自分で納付書を手に入れる必要があります。納付書が送られてくるものと思って到着を待っていると、納付期限を過ぎるおそれがあるため、十分に注意しましょう。

  • 所得税の納付書はどこでもらえる?

    所得税の納付書は、税務署や金融機関で入手できます。税務署に問い合わせれば郵送してもらうことも可能ですが、十分前もって依頼しなければなりません。

    金融機関の場合、納付書が用意されていないケースも多いため、事前に問い合わせるといいでしょう。税務署には確実に納付書が置かれているため、税務署に用がある方はその機会に納付書を入手できます。

  • 所得税の納付書の書き方は?

    所得税の納付書には以下の項目を記載しなければなりません。

    • 税務署名・税務署番号
    • 整理番号
    • 税目・税目番号
    • 住所・氏名
    • 合計額
    • 納期等の区分

    詳しくは国税庁ホームページにある記載例を確認しましょう。

監修者のコメント
竹中啓倫税理士事務所
税理士・米国税理士・認定心理士 竹中啓倫

岐阜県出身。上場会社の経理に勤務する傍ら、竹中啓倫税理士事務所の代表を務める。M&Aなどの事業再編を得意とし、セミナーや研修会講師にも数多くあたるほか、医療分野にも造詣が深く、自ら心理カウンセラーとして、心の悩みにも答えている。税理士会の会務では、名古屋税理士協同組合理事を務める。

税金の納税方法について、バリエーションが増えてきて、どれを選ぶかで迷われると思います。税務署からは、e-Taxで電子的に確定申告書の提出からそのままの環境で納付手続きまで完了できるダイレクト納税を勧めています。確かに優れた納税方式だと思いますので、導入する意義は十分にあると思います。

また、決済手数料は別途かかってしまいますが、ポイントを集めてみえる方にはクレジットカード納税も人気があるように伺っています。 皆様の利便性とメリットから、適時選んでいただければと存じます。

また、納税資金が都合がつかないときは、仕方がないと無視するのではなく、税務署にご相談いただけると納税相談にものっていただけますので、お問い合わせください。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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