身近なIoT導入事例を紹介！企業が導入すべきメリットや注意点も徹底解説

IoTとは

IoTとは、"Internet of  Things"（モノのインターネット）の略称です。IoTにより、さまざまなデバイスが常にインターネットに接続され、データの収集や分析、遠隔操作が可能になり、自己修復や最適化を行えます。

IoTは今後ますます進化し、私たちの生活やビジネスに大きな変革をもたらすことが期待されています。

企業がIoTを導入するメリット3つ

企業がIoTを導入することで、ビジネスプロセスの改善や新たなサービスの提供が可能になります。ここからは、IoT導入による企業のメリットを3つ解説します。

1. 生産性の向上が見込める

IoTデバイスが現場で自動的にデータを収集・分析することにより、生産プロセスの効率性を高められます。運用データの分析により、生産ラインの改善点を特定し、プロセスの最適化につながります。

2. 新しいビジネスモデルが生まれる

IoTデバイスを製品に組み込むことで、顧客に向けた新しいサービスを提供できます。IoTデバイスを利用したサービスにより、サブスクリプションモデルの導入やレンタルビジネスの拡大など、競争力を向上できます。

3. コスト削減につながる

IoTデバイスを導入することで、機器や設備のメンテナンスが効率的に行えます。

IoTデバイスによるモニタリングやセンサーによるデータ収集を活用して、機器の状態を監視し、メンテナンスが必要な箇所を特定できます。定期的なメンテナンスの費用を削減し、予期せぬトラブルや機器の故障によるコストを抑えられるでしょう。

IoTにより自動化が進むことで、人件費も削減できます。たとえば、IoTによる自動機械操作で、人手を必要とする工程を減らせます。

身近にあるIoTの導入事例4つ

近年、身近なところで、IoTを活用した製品やサービスが増えてきています。ここからは、実際にあるIoTの導入事例を4つ紹介します。

1. スマートホームデバイス

スマートホームデバイスは、IoT技術を利用した家庭用の電化製品やセンサーなどのことです。

たとえば、スマートスピーカーやスマート照明、スマートロック、温度や湿度のセンサーなどがあります。これらのデバイスは、スマートフォンやタブレットなどの端末から制御でき、快適な居住環境を実現できます。

2. スマートウォッチ

スマートウォッチは、IoT技術を利用して、スマートフォンと連携してさまざまな機能を提供する時計です。

たとえば、健康管理や運動量の計測、通知機能、音楽再生機能などがあります。GPS機能を利用し、運動中のルートや距離を計測することもできます。

3. スマートカー

スマートカーは、IoT技術を利用して、車両の走行情報や周辺環境情報を収集し、自動運転や事故回避、エネルギー効率化などの機能を提供する車です。

たとえば、自動駐車機能や自動ブレーキ機能、路面状況や周辺車両の情報を利用した自動運転などがあります。

4. スマートファクトリー

スマートファクトリーは、IoT技術を利用して、生産ラインの自動化や機器の運用状況のモニタリング、予防保全などの機能を提供する工場です。

たとえば、センサーを利用して機器の故障予測を行い、メンテナンスを実施することで、生産停止時間を削減できます。

IoTを導入する際に考慮すべきポイント4つ

IoTの導入は、ビジネスプロセスの改善や新たなサービスの提供など、多くのメリットが期待できます。実際に取り入れる際は、導入ポイントを考慮する必要があり、ここでは4つ解説します。

1. 目的を明確にする

まずは、IoTデバイスを導入する目的を明確にすることが重要です。IoTを導入することで、何を達成したいのか、どの課題を解決したいのかを考え、目的にあったIoTデバイスを選定する必要があります。

2. ベンダーを選定する

IoTデバイスを導入する際は、信頼できるベンダーを選定することが重要です。ベンダーの技術力やサポート体制、価格などを比較検討し、適切なベンダーを選定しましょう。

3. データ管理システムを導入する

IoTデバイスから収集されるデータは、膨大な量になる場合があります。そのため、データの収集や管理、分析を効率的に行うためのシステムやツールを導入しましょう。

4. コストとROIの見込みを把握する

IoTデバイスを導入する際は、コストがかかります。IoTデバイスの購入費用だけではなく、ネットワークやクラウドサービスの利用料なども考慮する必要があります。導入に必要なコストとROIの見込みをきちんと把握し、検討しましょう。

IoTを導入する際の注意点3つ

IoTは、ビジネスプロセスの改善や新たなサービスの提供など、多くのメリットが期待できます。ここでは、IoTを導入する際の注意点を3つ解説します。

1. ランニングコストが発生

IoTデバイスの導入には、購入費用だけではなく、データ通信費やクラウドサービスの利用料などのランニングコストも必要です。

データ処理や分析のために専用のシステムやスキルが必要な場合もあります。IoTデバイスの導入前には、コスト面を慎重に検討しましょう。

2. セキュリティ対策が必須

IoTを導入する際は、データの収集や解析に関するソフトウェアやクラウドサービスなど、多くの要素が関わってきます。そのため、IoTシステムに対するサイバーセキュリティ対策が不可欠です。

デバイスやセンサーの暗号化、不正アクセス検知機能の実装、ファームウェアの定期的な更新などを適切に行いましょう。IoTシステムを導入する際には、セキュリティ対策を十分に考慮し、適切な対策を実施することが重要です。

3. システム統合が必要

IoTデバイスを導入する場合、既存のシステムやインフラストラクチャーとの統合が必要になる場合があります。たとえば、IoTシステムとERP（企業資源計画）システムやCRM（顧客関係管理）システムが挙げられます。

IoTシステムが単独で利用されることはほとんどないため、既存のシステムと統合することで、高度な分析や活用が可能になるでしょう。

まとめ

IoTは、ビジネスにおいて重要な役割を果たす新しいテクノロジーです。IoTを上手に活用することで、ビジネスの競争力や顧客満足度の向上につながる可能性が高まります。

IoT技術の導入を検討する場合、ベンダーの選定が一般的です。ベンダーは、IoTシステムの提供から導入までを一貫してサポートしてくれるため、信頼できるベンダーを選択しましょう。

比較ビズには、多くのベンダーが在籍しており、一括見積が可能です。まずは相談から比較ビズを活用してください。

監修者のコメント

株式会社モンスターラボ

CTO 平田 大祐

2004年IBMグループに入社し、IBM ITスペシャリストとしてシステム開発に従事。2009年からベンチャー企業にて受託開発、コンテナ型無人データセンターの管理システム、ドローン開発などソフトウェアからハードウェア開発まで幅広く関わる。チーフテクノロジストとして2015年にモンスターラボへ入社し、2018年4月より最高技術責任者であるCTOに就任。

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多種多様な業種・サービスにおいて活用が進んでいるIoTは、一般的なワードとして広く世の中で認知され、私たちの生活の中の至るところにIoT技術の導入が見受けられるようになりました。

しかし、「IoTは世の中を便利にする技術」としての認識は広まったものの、「IoT単体だけでは事業やサービスの改善につなげることができない」という部分は見落とされがちかもしれません。

これまで取得できなかったデータを収集できることがIoTデバイス活用の肝です。「収集した膨大なデータをどのように分析し、今後の事業やサービスの改善に活用していくのか」が今後の改善の鍵となるので、ビジネスの企画・設計段階からデータ駆動型の仕組みをしっかりと検討しておきましょう。

執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。