ERP導入で失敗する原因は?失敗例・成功のためのポイントを解説!

株式会社GeNEE
監修者
株式会社GeNEE 代表取締役 日向野卓也
最終更新日:2023年02月03日
ERP導入で失敗する原因は?失敗例・成功のためのポイントを解説!
この記事で解決できるお悩み
  • ERPとは?
  • ERPが失敗する原因はなに?
  • おすすめの見積管理システム・選び方のポイントはなに?

「ERPの導入に失敗する原因がよくわからない…」という方必見!

この記事では、ERPの導入を考えている方に向けて、失敗の原因や失敗例について解説。 最後まで読めば、ERP導入の失敗について理解が深まり、自社で導入する際に失敗を防げます。

導入にあたっての成功するためのポイントも解説するので、ERPを確実に成功させたい方はぜひ参考にしてください。

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ERPとは業務の効率化を図る手法の1つ

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ERPとは「Enterprise Resource Planning (総合基幹業務システム)」の略で、社内の人的資源や資産などのリソースを統合的に管理することにより業務の効率化を図る手法の1つです。

部門・部署ごとに区切られずあらゆる資源や情報を企業全体で共有することで、部門にとらわれない企業戦略の最適化ができます。

現在企業での導入事例が増加傾向にあるERPですが、企業向けITシステムの中でも失敗が多いシステムとして知られています。

ERP導入に失敗する3つの原因

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ERP導入に失敗する原因は、以下の3つです。

  • 導入が目的になってしまって導入後のフォローが薄い
  • 企業内で導入の目的が共有されていない
  • 自社に合うベンダーを選べていない

ERPの導入は業務効率化のメリットがありますが、うまく活用できず失敗してしまうことがあります。失敗の原因を理解しておくことで、事前に対策しておきましょう。

1. 導入が目的になり導入後のフォローが薄い

ERP導入の失敗原因に、導入が目的になり導入後のフォローが薄いことが挙げられます。

ERPの目的は業務の効率化のため、導入するだけでなく継続的な業務効率の最適化を図る必要があります。しかし導入後のフォローが薄く、導入したもののうまく活用できずに業務効率化につながらないという失敗が起こりがちです。

導入を検討する際は、導入にだけ注視するのではなく、導入後のフォロー方法も事前に考えておきましょう。

2. 企業内で導入の目的が共有されていない

ERP導入の失敗原因に、企業内で導入の目的が共有されていないことが挙げられます。目的が共有されないまま導入すると、経営陣と現場でシステム運用のモチベーションに差が生まれます。

社内の従業員がERP導入の目的を理解していない場合、現場でシステムをうまく活用できません。

ERPを導入する際は経営陣だけで決定するのではなく、企業内で導入の目的を共有して社員のモチベーションを管理しましょう。

3. 自社に合うベンダーを選べていない

ERP導入の失敗原因に、自社に合うベンダーを選べていないことが挙げられます。ERP導入には自社にあった経験・スキルをもつベンダー選びが重要です。

ベンダーとは?

ベンダーとは、IT業界で多く使われている用語の1つで、販売業者のことです。英語のvendorに由来しています。

同じERP製品でも、導入するシステムベンダーによって成果は異なります。スキルや経験があっても、自社の業務や課題を深く理解しつつERPを構築するベンダーを選定しなければ、ERP導入は成功できません。

実績のある複数のベンダーに自社の課題を相談し、最適な提案をしてくれるベンダーを選びましょう。

ERP導入における9つの失敗例

ERP導入における主な失敗例は、以下の9つです。

  1. ERP導入後のゴールがあいまいになる
  2. ERP導入で満足してしまう
  3. 目的がハッキリしないため利用しなくなる
  4. システムの導入を業務の改善に活かせない
  5. リーダー不在で方向性がまとまらない
  6. ERP導入業者の実力が十分にない
  7. ERP導入後の見直し作業をおこなわない
  8. 業務手順をERPに合わせてしまう
  9. 現場社員の声を聞かずに導入する

ERPは多くの導入事例とともに失敗例もあります。失敗例を事前に把握しておくことで、同じ失敗をしないように対策しましょう。

1. ERP導入後のゴールがあいまいになる

ERPの導入失敗事例として、ERP導入後のゴールがあいまいになることが挙げられます。ERPの導入はさまざまなメリットがありますが、目的が定まっていないと効果を上手く発揮できません。

目的があいまいでは適切なERP選びができず、業務効率を上げられないまま、かけたコスト分の損失につながります。

導入の際は、事前にゴールを明確化しておくことで、どのようにERPを活用するかのイメージをしておきましょう。

2. ERP導入で満足してしまう

ERPの導入失敗事例として、ERP導入で満足してしまうことが挙げられます。ERPの導入が目的となり、導入後の運用や改善をおこたると効果を得られません。

ERPはあくまで業務改善における1つの手法のため、ERP導入後の動きが重要です。導入だけで終わるのではなく、システムを活用する現場からフィードバックを得ることで最適化していきましょう。

3. 目的がハッキリしないため利用しなくなる

ERPの導入失敗事例として、目的がハッキリしないため利用しなくなることが挙げられます。ERPを活用する目的を導入者・現場が理解していない場合、導入後になにをすればいいかがわからず利用されなくなるケースがあります。

コストをかけてEPRを導入しても、利用されなければ意味がありません。ERPの導入を検討する際は、自社の課題と課題を解決するためのERPの活用法・目的を明確にしましょう。

4. システムの導入を業務の改善に活かせない

ERPの導入失敗事例として、システムの導入を業務の改善に活かせないことが挙げられます。現場担当者がERPを十分に理解できていない場合、想定どおりに業務改善できない可能性があります。

ERPを導入する際は、上層部だけで検討するのではなく、現場担当者も含めて社内全体でERPの理解を深めましょう。

5. リーダー不在で方向性がまとまらない

ERPの導入失敗事例として、リーダー不在で方向性がまとまらないことが挙げられます。ERPは専門的な知識が必要なため、導入の際にERPについて理解のあるリーダーが必要です。

ERPは理解あるリーダーが現場を統括することでうまく機能します。導入を検討する際は、現場のリーダーとなれる人材を確保しましょう。

6. ERP導入業者の実力が十分にない

ERPの導入失敗事例として、ERP導入業者の実力が十分にないことが挙げられます。ERPの導入は業者と相談する必要がありますが、適切な業者選びができていないと導入に失敗してしまいます。

導入実績・サポートの充実度・提案の精度から、自社に合ったERP導入をサポートしてくれる業者を見つけましょう。

7. ERP導入後の見直し作業をおこなわない

ERPの導入失敗事例として、ERP導入後の見直し作業をおこなわないことが挙げられます。ERPを導入する際は、導入で満足するのではなく継続的なシステムの見直し・改善をおこないましょう。

導入後すぐに成果がでていても継続して同じ成果が見られるとは限りません。導入後はERPを活用する現場からのフィードバックを反映し、常に最適化していきましょう。

8. ERPを業務手順に合わせてしまう

ERPの導入失敗事例として、ERPを既存の業務手順に合わせてしまうことが挙げられます。ERPは業務改善の手段ですが、既存の業務内容・業務の手順を変えずに効率化を図っても効果を得られません。

ERPとは、現行の業務手順を抜本的に改革することで、導入の際は現行の手順にしばられず効率的な手順の模索からはじめましょう。

9. 現場社員の声を聞かずに導入する

ERPの導入失敗事例として、現場社員の声を聞かずに導入することが挙げられます。現場が導入に否定的な場合、社員のストレスや急な仕事環境の変化からかえって業務効率が低下するおそれがあります。

ERPを導入する際は、経営陣だけで決めるのではなく、現場の声を聞きながら「なぜERPの導入が必要なのか」を事前に説明しましょう

ERP導入を成功させる4つのポイント

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ERP導入を成功させるポイントは、以下の4つです。

  • 導入後に業務プロセスを改善し最適化する
  • 現場の状況を小まめに確認する
  • 現場担当者とERP導入を検討する
  • 自社に合うベンダーを比較して選ぶ

ERPを導入するだけでは業務効率化を実現できません。成功するためのポイントを理解しつつ活用しましょう。

1. 導入後に業務プロセスを改善し最適化する

ERP導入を成功させるには、導入後に業務プロセスを改善し最適化する必要があります。ERP導入後は業務状況が変わりやすいため、導入で終わるのではなく業務プロセスを改善していきましょう。

導入をゴールにするのではなく、業務改善がERPの導入目的であるという意識を全体に共有し最適化を目指しましょう。

2. 現場の状況をこまめに確認する

ERP導入を成功させるには、現場の状況をこまめに確認する必要があります。導入を検討するのは経営陣ですが、実際に活用するのは現場の社員です。

現場から経過報告をもらうことで、経営陣のプラン通りに業務改善が進んでいるかを把握しましょう。

現場の状況をフィードバックすることでERPの最適化をおこなうことが、ERP成功のポイントです。

3. 現場担当者とERP導入を検討する

ERP導入を成功させるには、 現場担当者と一緒にERP導入を検討する必要があります。現場担当者がERPを理解しているかで、導入後の成功率は段違いです。

経営陣だけで課題を見極めERPを導入するのではなく、現場担当者から現場視点での課題を調査し現場にあったERPを導入しましょう。

4. 自社に合うベンダーを比較して選ぶ

ERP導入を成功させるには、自社に合うベンダーを比較して選ぶ必要があります。ベンダー選びに失敗するとERPを導入しても思うように効果を得られません。

ベンダーによってサービス内容・費用が異なるため、予算内の費用で自社にあったベンダーを比較して選びましょう。

弊社が運営しているマッチングサイト『比較ビズ』ではERP導入の実績が豊富なベンダーが多数登録しています。どんなサービスを受けたいのか、Web上の相談フォームに入力すれば一括で複数のベンダーに相談することが可能です。

まとめ

ERP導入の失敗する原因・失敗例を解説するとともに、ERP導入後に成功するためのポイントを紹介してきました。

ERPは成功すればさまざまな業務の効率化を図れますが失敗例も多く見られます。確実な成功を求める際は、自社に合った優良なベンダーに依頼するのが重要です。

「比較ビズ」なら、必要事項を入力する2分程度で、優良なシステムベンダーをスピーディーに探せます。複数の会社に無料で相談できる点もポイントです。システムベンダーの選定に迷うことがあれば、ぜひ利用してみてください。

監修者のコメント
株式会社GeNEE
代表取締役 日向野卓也

東京工業大学環境・社会理工学院卒業。慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了。MBA(経営学修士)取得。国内最大手SIerの株式会社NTTデータで大手法人領域(大手流通企業、大手小売企業)の事業開発、事業企画等の業務に従事。米国スタンフォード大学への研修留学を経て、システム/モバイルアプリ開発会社の株式会社GeNEEを創業。

自社にエンジニアや持たず、開発に関する知見やノウハウのない企業がERP(Enterprise Resource Planning)の導入を成功させることは決して容易なことではありません。まず、ERPを開発するにあたり、綿密に練られた計画策定が必要になります。

この計画ではERP導入の検討から始まり、導入目的の明確化、その目的を達成するために必要となるシステムの機能要件、非機能要件、KPI設定などを可能な限り詳細にまとめる必要があります。ERP導入は、時として従来の業務のやり方や処理の手順を変えることも求められます。

基幹システムを刷新するということは、「既存業務を今以上によくしたい」、「毎日時間のかかる業務をシステム化し、効率的にこなしたい」という発想に基づきますが、慣れ親しんだルーチン業務を変えることは、現場で働くスタッフからすると嫌がられることが多いです。

しかしERPは統合管理型システムです。統合管理のメリットを最大限に享受するためには、可能な限り業務をシステムに落とし込む必要があります。

そのため、時と場合によっては、業務フローや処理の仕方を大きく変えることも覚悟しなければなりません。そしてその重要な意思決定を適切なタイミングで執り行い、現場を適切な方法で納得させ、ERP開発プロジェクトを前に進めていく決断が必要になります。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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