越境ECの始め方を出店から準備まで徹底解説!成功のポイントも紹介
- 越境ECを始める方法は?
- 越境ECで成功するコツはある?
- 越境ECを始める前に準備するべきこととは?
インターネットの通販サイトを通じ、国外と商取引を行う越境EC。コストを抑えられるなどさまざまなメリットがあり、注目を得ています。
この記事では、越境ECを始めようと考えている方に向けて、越境ECの出店方法や準備方法を徹底解説。
越境ECでの出店を成功させるためのポイントも紹介するので、越境ECを成功させたい方も、この記事を参考にしてください。
もしも今現在、
- どのECプラットフォームが適切かわからない
- 継続的な運用・更新ができるか不安
- ECサイトへの流入が増えない
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越境ECとは?基礎知識を解説
新しい市場として、近年越境ECが注目されています。国内取引市場で閉塞感を感じている人にとって、海外で商売ができる越境ECはとても魅力的です。企業だけではなく個人事業主にとっても、参入障壁が少ないのが越境ECのメリットといえるでしょう。
越境ECを始めるにあたって、知っておきたい知識を紹介します。
1. 越境ECとは何か
越境ECは、インターネットの通販サイトを通じて国外で行う商取引のことです。基本的には、日本製品を海外向けに販売します。日本でいう「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」のような海外のECモールへの出店も、越境ECの一種と考えていいでしょう。
日本国外で販売するためには、出店先国の言語で商品掲載ページを作る必要があります。日本語以外の言語でサイトを作ることが、越境ECの参入障壁となっていました。現在は、越境ECの支援サービスにより言葉の壁が撤廃され、越境ECが活性化しています。
2. 市場規模
経済産業省の調査によると、越境ECの市場規模は2013年以降、年々拡大しています。
2021年のおける、企業が個人に対する取引を行う「BtoC」のEC市場の規模は前年比で約7%増加し、企業間で取引をする「BtoB」は前年比11.3%増、CtoCの市場規模も前年比12.9%増えています。
近年は、新型コロナウイルス感染症対策で海外に行けなくなり、海外からの旅行者が日本で日本商品が購入できなくなったことも、越境EC拡大の一因です。
参照:令和3年度電子商取引に関する市場調査報告書|経済産業省
3. メリット
インターネットやスマートフォンの普及により、越境ECに海外事業者が参入しやすい環境が整ってきています。
越境ECのメリットとして、実店舗を構える必要がないため、コストを抑えられることが挙げられます。ECサイトでの出店で済むため、日本にいながら商圏を海外へ広げられることも、外せないメリットです。
4. デメリット
越境ECは海外ユーザーが対象です。サイトの言語や規制など、対象国に合わせる必要があります。
日本で出店するときと違い、各国の言語を理解し、規制について学ばなければなりません。
越境ECを始める6つの方法
越境ECを始める方法は6つあります。
- 日本国内にある海外対応のプラットフォームを利用
- 日本国内に独自のECサイトを構築
- 進出先国のプラットフォームを利用
- 進出先国に独自のECサイトを構築
- 保税区を活用したECサイト出店
- 一般貿易型出店
1. 日本国内にある海外対応のプラットフォームを利用
日本国内で、越境ECに対応したプラットフォームを利用して出店するケースとなります。国内では楽天市場やAmazonなどが、越境ECに対応しています。越境ECの中ではもっとも難易度が低く、初めて越境ECに取り組む際のおすすめです。
日本国内にある海外対応のプラットフォームを使った場合は、海外向けにサイトを翻訳する必要がありません。出店するプラットフォーム内で海外販売機能の申込をするだけでよく、言語に不安を感じる人でも気軽に始められるのがメリットです。
2. 日本国内に独自のECサイトを構築
国内に越境ECの自社サイトを構築するケースです。日本語で提供しているECサイトを出店国の言語に翻訳して、越境EC用サイトにします。
国内向けのサイトは、ターゲットが日本人です。日本人向けのサイトをそのまま翻訳しても、出店国のターゲット層に同じように刺さるとは限りません。
日本語で提供しているサイトを越境EC用にする場合は、ただ言語を翻訳するだけではなく、現地のターゲット層に合ったサイトのアレンジが必要です。
ECサイト作成に際して、実際に見積もりを取った結果をこちらで紹介しています。
3. 進出先国のプラットフォームを利用
進出先国のプラットフォームを利用する方法は、越境ECの基本といえるでしょう。
進出先国のプラットフォームを利用する場合、現地のECサイト運営事業者との交渉や手続きが発生します。現地での交渉や手続きが加わる分、国内で越境ECサイトを構築するときよりはるかに大変です。
外国での交渉や手続きは、難しい面もあります。進出先国のプラットフォームを利用する場合は、現地や国内の代行業者に開発や運用を委託するのがおすすめです。
4. 進出先国に独自のECサイトを構築
進出先国に独自のECサイトを構築するのは、越境ECのスタンダードモデルといえる形態となります。販売を考えている自社製品がすでに進出先で浸透している場合は、特に取り組みやすい方法です。
最初からECサイトを構築することになるため、お金と時間が必要となります。一定の資本やリソースのある企業向けの方法です。個人が行うには、事業規模が大きくリスクを伴うため、あまりおすすめできません。
ECサイトの構築方法については、こちらで詳しく紹介しています。
5. 保税区を活用したECサイト出店
保税区に商品を輸送して保管し、商品を受注したあと保税倉庫から配送する方法です。保税区が指定されている中国向けの越境ECの事業モデルになります。
保税区とは、中国国内で、海外からの輸入品を関税がかからない状態で一時的に保管できる倉庫がある区域です。商品を保税区に保管しておくと、日本ではなく中国から発送の扱いとなるため、送料を安くし輸送時間も短縮することができます。
6. 一般貿易型出店
進出先にいる輸入者との間で、貿易手続きを行う形態です。相手国側のECモールやECサイトで商品を販売します。
一般的な貿易と同じ形のため、越境ECというより、BtoBの事業モデルに近い形態といえるでしょう。
越境ECを始める前に調べておきたい2つのこと
越境ECを始める前には、入念な下調べが大切です。特に「市場とターゲット層」「扱う商材」については、しっかり調べ、把握しておきましょう。
1. 市場とターゲット層
越境ECを始める際は、市場調査とターゲット層の調査が必要です。経済産業省の調査によると、新型コロナウイルス感染症が収束した場合、中国で越境ECを使って購入したい日本商品の上位は次のような結果となりました。
おもちゃ・ゲーム・アニメグッズ | 48% |
---|---|
本・DVD/CD・エンタメ | 41% |
家電製品、カメラ、AV機器 | 32% |
日用品、文房具、DIY | 25% |
ファッション | 22% |
参照:令和3年度電子商取引に関する市場調査報告書|経済産業省
市場調査をし市場で求められているジャンルの商品を扱うことが、越境ECで売上を出す第一歩であるといえるでしょう。
2. 扱う商材
越境ECでは、扱う商材を決めることも大切です。
- どのような商品が売れるのか
- どのような商品が好まれるのか
- 進出先の購買層は何歳くらいか
- 同じ商品でも売れる価格帯はいくらか
進出先のターゲット層がどんな消費行動を取るか知ることで、どういった商材を扱うべきかが見えてくるでしょう。
定番の商材にするのかニッチな商材にするのか、あるいは両方で攻めていくのかも大切なポイントです。ニッチな商材は、マーケット規模を問わずコアなファンが一定数います。コアなファンに訴えるか、広い客層に訴えるか、販売側のセンスが問われる部分ともいえるでしょう。
越境ECを始める流れ
実際に越境ECを始めるときに、どういう流れで出店するのか、事前準備や手続きの流れについて説明します。
越境ECを始める流れは、以下のとおりです。
- 規制や関税の確認
- ECサイト・配送キャリアの準備
- サイト作成・決済申込み
- 販売開始
規制や関税の確認
越境ECを始める前に、売りたい商品が越境ECサイトを開く国で販売できるかどうか事前に確認しなければなりません。
日本貿易振興機構(ジェトロ)のサイトでは、主要60カ国における輸出入制度に関する情報を国別に記載しています。
税関のサイトには、国や商品ごとに異なる関税率や、関税がかかる商品の具体的な分類が記載されています。扱いたい商品が輸出可能なのか、関税はいくらかかるのか等、各サイトで事前に確認しておきましょう。
ECサイト・配送キャリアの準備
扱いたい商品について規制や関税が確認出来たら、越境ECサイトの準備です。
越境ECを自社サイトで行いたい場合、国内あるいは現地のレンタルサーバーを借りる必要があります。既存のプラットフォームを使う場合、国内あるいは現地のプラットフォームへの申し込みが必要です。
ECサイトの準備と並行して、配送キャリアを決めましょう。自社からの直送だけでなく、転送会社経由での発送、保税区からの発送など、発送方法はさまざまです。リスク管理のため、さまざまな配送キャリアを用意しておくとよいでしょう。
サイト作成・決済申込み
越境ECサイトは、進出先の言語で作成する必要があります。外国語でサイトを構築することが、越境ECの最大の難関ともいえるでしょう。決済の申込も同様で、進出先の言語で行わなければなりません。
進出先の言語を使ったサイト構築は大変なため、越境ECを始める際は、自動翻訳機能がついている日本国内のECモールを利用するケースが多い傾向です。
販売開始
実際に販売開始したら、注文→入金確認→発送の順に販売を進めていきます。対応は、現地の言語です。販売の途中には、メールによる問い合わせやクレーム対応もあります。
販売を開始した際、運用資金にも注意が必要です。売上が入金されるまで、期間が空く場合があります。入金までの間に資金ショートしてしまうと、せっかく開いた越境ECサイトを閉鎖することになりかねません。
数カ月入金がなくても資金ショートしないように、事前に資金を準備しておきましょう。
越境ECでは販売国のルールに注意
越境ECを行う際は、販売国でのルールに注意が必要です。「ローカルルール」と呼ばれる、住民でなければわからないルールも存在します。
ローカルルールは、国外から来た場合非常にわかりづらいです。自分たちで越境ECを行うより、進出先の事情に精通している越境EC代行業者に出店や運用を委託するのがおすすめです。
越境ECを実際に始めてみると、さまざまな壁にあたるでしょう。スムーズに越境ECを進めるには、販売が軌道に乗るまでは代行業者にまかせて、慣れたところで自社運営に切り替えるのが最善の方法といえるでしょう。
日本企業が越境ECに成功した例は、こちらの記事を参考にしてください。
まとめ
越境ECを始める場合、最初にぶつかるのが言葉や習慣の壁です。
すでに越境ECに参入しているサイトは、数々の壁を乗り越えています。中には、実績をあげている越境ECサイトも多数あります。
越境ECに参入する際は、先に参入して成功したサイトからノウハウを学びましょう。
越境ECを始める際の言葉や習慣の壁は、代行業者に委託するとスムーズに超えられます。弊社運営の「比較ビズ」には、越境ECにも対応可能なECサイト制作代行会社が多数登録しています。
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自社でECサイトを構築する場合は「Shopify」というカートシステムがおすすめです。翻訳・発送伝票や通関書類作成・通貨換算など、越境EC用の機能が充実しています。そしてこれらの機能追加を手軽にできるため、構築費用を抑えることができます。また、多彩な決済方法が用意されているため、販売先の国でよく使われている決済方法を導入できます。
国内でECサイト運営するよりもハードルが高いですが、遥かに規模の大きい市場があるため、挑戦してみる価値は大いにあります。 読者様の商品が海外に届いて、より多くのお客様に使っていただけることを願っています。
比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。
もしも今現在、
- どのECプラットフォームが適切かわからない
- 継続的な運用・更新ができるか不安
- ECサイトへの流入が増えない
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