準確定申告の必要書類と失敗しない書き方【カンタン解説】

更新日:2020年06月11日 発注カテゴリ: 確定申告
準確定申告の必要書類と失敗しない書き方【カンタン解説】

その年に亡くなった人でもその年の確定申告を行わなければいけません。亡くなったからといってその年の所得税の納税義務がなくなるわけではないのです。亡くなった人の所得税は、相続人が確定申告をすることになっています。これを準確定申告と呼んでいます。ここでは、準確定申告のための必要書類、書類の書き方などを分かりやすくご紹介しましょう。

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書き方の前に!準確定申告の基本ルール

通常の確定申告と違って準確定申告には細かなルールがあります。何も知らずに準確定申告に入ると、思わぬ落とし穴があり、やり直しなど、遠回りをしてしまうことがあるので気を付けたいところです。

ここでは、準確定申告のおさらいで、どのような場合に必要か、どのような手続きになるのか、どういった点に注意しなければならないのかを詳細にご紹介します。基本的なルールですが、これを知らないと準確定申告を完遂することはできない大切なことです。

故人に代わって確定申告をするのが準確定申告

確定申告は例年、翌年の2月16日から3月の15日までとなります。いっぽうで亡くなった人は確定申告をすることはできません。

しかし、亡くなった年であっても所得税を納税しなくてはいけないのです。

そのため、亡くなった人のために行うのが準確定申告です。本人は亡くなっていますから、相続人が亡くなった人の代わりに確定申告を行います。

準確定申告を行う人は相続人一人とは限りません。準確定申告ができる人は包括受遺者であり、基本的には相続人全員と考えていいでしょう。

また、相続を放棄した人は準確定申告を行うことはできません。

準確定申告の期限は亡くなった日から4ヶ月以内

通常の確定申告は一年のうちの1ヵ月間と決まっています。しかし、準確定広告の申告期間は、亡くなってから4ヵ月以内と定められています。

正確には、亡くなった日からではなく、相続人が相続の開始(被相続人の死亡)を知った日の翌日から4ヵ月以内です。

例えば、8月15日に亡くなり相続人が当日知った場合、準確定申告の期限日は12月15日となります。通常の確定申告の期限とは全く関係しないのでその点についても注意が必要です。

相続人全員で行わないといけない

準確定申告は亡くなった人の相続人となる全員が行う必要があります。そのため、確定申告付表には全相続人連署が必要となります。

必ずしも全相続人の連署は必要ありません。その場合、連署をしなかった相続人に申告内容を通知する必要があります。

準確定申告をしなければならいケース

準確定申告の対象となる人は、通常確定申告を行わなければいけない人です。そのため、亡くなった人が全員準確定申告の対象となるわけではありません。

以下の場合、準確定申告の対象となります。

  • 自営業・個人事業主(毎年確定申告を行っている)
  • 不動産所得があった
  • 年金などの収入金額が400万円を超えていた
  • 給与所得や退職所得以外の所得が年20万円を超えた
  • 2か所以上から給与を受け取っていた
  • 給与所得が2,000万円を超えていた
  • 生命保険や損害保険などの満期金、一時金を受け取っていた
  • 不動産の売却をした
  • 同族会社の役員で会社から利子や賃料を受け取っていた

上記などのケースに当てはまる場合、準確定申告の対象となります。

準確定申告で必要になる書類

準確定申告も通常の確定申告と同様に管轄の税務署に対して行います。相続人が準確定申告を行うので、申告手続きに慣れていない場合は、所轄の税務署についてもわからないケースもあるでしょう。

所轄の税務署を調べたい場合は、国税庁のサイトで税務署の所在地を調べることができます。準確定申告で必要な書類も、確定申告と概ね変わらないのですが、本人が申告できないためどうしても確定申告よりも必要な書類が増えてしまいます。

ここでは、準確定申告で必要になる書類をご紹介します。

必要書類(1)確定申告書

確定申告で必ず必要になるのが、確定申告書です。これは準確定申告でも変わりません。

確定申告書の種類は同様で、確定申告書Aと確定申告書Bがあります。違いは所得の種類に制限があるのが(A)でないのが(B)です。

必要書類(2)確定申告書付表

1人ではなく複数の相続人がいる場合に必要なのが確定申告書付表です。これは、文字通り確定申告書に添えるものです。

正確には、「死亡した者の平成(令和)_年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告書付表(兼相続人の代表者指定届出書)といいます。単に確定申告書付表と呼んでいます。

税務署でも用意していますが、国税庁のサイトからダウンロードすることも可能です。

この確定申告書付表に相続人全員が連署します。相続人が1人の場合は確定申告書に署名するので付表の提出は必要ありません。

付表には個人番号(マイナンバー)の記載も必要です。個人番号を他の人に知られたくない場合は、相続人の名前を付記し、各相続人が別々に提出することもできます。

このケースの場合、申告書を提出した相続人は、他の相続人に申告内容を通知する必要があります。

必要書類(3)納付書

納付する税額がわかっている場合、納付書に記入して提出します。住所・氏名欄ともに被相続人と相続人の両方を記入します。

電話番号とふりがなの欄があるのですが、そこには相続人のものを記入します。相続人が複数いる場合、それぞれ別の納付書にそれぞれが負担する税額を記入します。

このとき100円未満は切り捨てです。このときの納付方法は振替納税はできません。

被相続人が振替納税を登録していても利用することはできません。準確定申告においては振替納税はできないということです。

また、電子納税も利用することはできません。納税は現金・クレジットカードのいずれかのみ利用可能です。

クレジットカードの場合は、国税庁長官が指定して納付受託者のトヨタファイナンス株式会社のクレジットカード支払いサイトから手続きします。

必要書類(4)委任状

準確定申告の場合において、還付金を受け取るケースもあります。相続人の中の代表者が受け取る場合は、他の相続人はその委任状を提出しなければいけません。

これには全国共通のフォーマットはありません。申告先の税務署で委任状の用紙を受け取って。記入し提出します。

大阪国税局と翁は国税事務所のサイトからは委任状がダウンロードできます。管轄は関係ないのでこちらからダウンロードしてもいいでしょう。

必要書類(5)マイナンバー関連書類

準確定申告でもマイナンバーの提示が必要です。マイナンバーカードを持っていれば、マイナンバーカードの提示あるいはその写しの添付となります。

マイナンバーカードを持っていない場合、番号確認書類と身元確認書類の提示あるいは写しの添付が必要です。

マイナンバーの番号確認書類は以下のものとなります。

  • マイナンバー通知カード
  • 住民票
  • その他マイナンバー番号記載の証明書

身元確認書類は以下のものとなります。

  • 運転免許証
  • 公的医療保険の被保険者証
  • 旅券(パスポート)
  • 身体障害者手帳
  • 在留カード

必要書類(6)収入や控除の関連書類

準確定申告でも収入や控除の関連書類が必要似なります。控除についてはいくつかの注意点があります。

医療費は亡くなる日まで被相続人が支払った医療費です。亡くなった後に相続人が支払ったものを準確定申告において医療費控除の対象に含めることはできません。

社会保険料・生命保険料・地震保険料なども医療保険と同様、亡くなる日までに支払った保険料が控除の対象となります。配偶者控除・扶養者控除について、亡くなった日の現況によって控除を行います。

準確定申告のやり方・書き方

準確定申告のやり方・書き方については、確定申告に慣れている人でしたら、それほど難しくはないでしょう。しかし、相続人が多い場合は、付表や委任状などのとりまとめなどが大変になります。ここでは、準確定申告のやり方・書き方について詳しくご紹介します。

準確定申告のやり方

準確定申告は亡くなった人の当年度分の確定申告をすることです。準確定申告は、1月1日から亡くなった日までについて所得を計算し、亡くなった日(相続人が知った日)から4ヵ月以内に行わなければいけません。

申告をする場所は管轄の税務署になります。通常の確定申告と違って電子申告はできないので注意しましょう。注意点としては、代表が一人で確定申告をすることになるのですが、相続人全ての連署や委任状が必要です。

準確定申告の書き方

確定申告書にはAとBがあります。申告書AかBのいずれかの申告書を提出します。

申告書Aは、会社員やアルバイトといった給与所得者あるいは年金受給者が亡くなったときなどに使用します。申告書Bよりも項目数が少なくなっています。

いっぽうの申告書Bは、個人事業主などが亡くなったときに使用します。本来なら申告書Aを使わなければいけないのに申告書Bを使っても問題ありません(給与所得者の場合)。

一般的に、収入・所得・控除・経費などの合計を記入していきます。「準確定申告書」という名前の申告書はありません。

そのため、確定申告書のまえに「準」という字を書き添えます。スペースがないのでその「確定申告書」の「確」の左上に書くイメージです。

相続人が一人の場合は、被相続人の住所・氏名の下に相続人の住所・氏名を書きます。この場合、「被相続人」「相続人」と頭に付けておくとわかりやすいでしょう。

相続人が複数にわたる場合は、付表に記載するので確定申告書には、被相続人のみの住所・名前だけ記入します。印鑑は相続人の印鑑となります。

個人番号の記入は必要ありません。

申告書Bの書き方

被相続人(亡くなった人の)当年の収入・所得・控除額の合計を記入していきます。個人事業主で青色申告をしている場合は、その控除額も記載します(10万円あるいは65万円)

第二表の書き方

亡くなった人の住所・氏名を記載します。住民税は課税されないため、住民税に関する事項の記入の必要はありません。 ※厳密には1月2日から翌年1月1日までに亡くなった人には住民税の課税はありません。

所得の内訳・雑所得・社会保険料控除・生命保険料控除・地震保険料・損害保険料・配偶者・扶養者等の情報を記入します。

付表の書き方

相続人が複数の場合は確定申告書付表が必要です。これには相続人の住著・氏名・マイナンバーなどを記入します。

1枚に4名分の記入欄があるので、相続人が4名を超える場合は2枚目の付表に記入します。

そのほかに、相続割合(相続分)、相続財産の価額も記入します。相続人名の横には印鑑の押印が必要です。

他の相続人にマイナンバーを知られたくない場合は、別に準確定申告書と付表を提出することができます。

委任状の書き方

準確定申告によって還付金を相続人の代表者が受け取る場合、他の相続人の委任状が必要になります。原則として代表者以外の全ての相続人の記名・捺印が必要です。

準確定申告で注意したい3つのポイント

準確定申告では、亡くなった日によって準確定申告の取り扱いや、経費計上の方法が変わる場合があります。ここでは、代表的な3つの事例についてご紹介します。

場合によっては2回申告する必要がある

前年度の確定申告を行う前に亡くなった場合は、前年分と本年分(亡くなるまで)の準確定申告が必要になります。このときは、前年度の確定申告期限である3月15日までに間に合わないかもしれません。

実際には、前年度の準確定申告の期限も当年度同様に亡くなってから4ヵ月以内となります。この場合は、前年度の準確定申告、当年度の準確定申告と2回申告しなくてはいけません。

故人に不動産所得などがあると計算が難しくなる

亡くなった人にアパート経営などの不動産所得があった場合、家賃収入は亡くなった日までの支払期日の到来した家賃分となります。

滞納中の場合でも、支払期日の到来している賃料は全て収入として計上しなくてはいけません。いっぽうで複式簿記で準確定申告をする場合は賃貸期間に対応する賃料を収入計上できることになっています。

これは、「1月1日から亡くなった日」までの賃貸料を日割り計算で計上できるということです。この場合であっても、家賃を受け取っているかどうかは収入金額に影響しません。

計算が面倒になるのでな複式簿記で日割り計算するかどうかは、申告者の判断になります。

租税公課の取り扱い

固定資産税の取り扱いは、亡くなった日までに被相続人に納税通知書が交付されているかがポイントになります。交付されていない場合は、準確定申告で経費計上はできません。

この場合、相続人の経費となります。それでは、納税通知書が届いた後に亡くなった場合はどうでしょうか。

この場合、以下の3つから選ぶことができます。

  • 被相続人の経費として計上
  • 相続開始日において、その日の分までを被相続人の経費として計上し、残りを相続人の経費として計上
  • 相続開始日において、実際に納付が住んでいる分までを被相続人の経費として計上、残りを相続人の経費として計上

※相続人と被相続人では税率が異なるケースが多いので、どちらの経費にするかによって税負担に大きな差が出る場合があります。できるだけ、税負担の少ないほうを選択するようにしましょう。

事業税については、亡くなるまでに前年の賦課決定が届いていれば、被相続人の経費として計上します。通知書が届いていない場合は、相続人が事業承継をするかどうかがポイントになります。

事業承継をする場合は相続人の経費となりますが、事業承継をしない場合は被相続人の経費となります。

事業承継する場合、当年分の事業税は相続人が経費計上します。事業承継しない場合は特例として賦課決定通知書到達前でも被相続人の経費に計上することが認められています。

期限も短いため準確定申告を行う場合は税理士相談も視野に

準確定申告の期限は亡くなった日から(相続の開始)4ヵ月が期限です。日程的には十分なようでも、確定申告に慣れてなければ大変な負担になりかねません。

相続人が多くなれば、実際の相続の問題もあってとりまとめに時間もかかることでしょう。確定申告に慣れている人であっても大きな負担になることは間違いありません。

準確定申告をしなかった場合の罰則には、確定申告と同様に無申告加算税と延滞税が課されます。課税を逃れようとした悪質な場合は重加算税が課されます。

相続人が準確定申告を行って、間違っている箇所があれば、税務署から修正申告の通知が来ます。忘れた頃にやってくるケースが多く、それも大きな負担となるでしょう。

必要書類を揃えるだけでも大変ですし、不慣れな場合はそこで大きなミスをしてしまいます。準確定申告を円滑に行うためには、税理士に依頼するのも1つの方法です。

的確に指示をしてくれますし、なによりも税務の専門家ですから、間違いの無い準確定申告を行ってくれるので安心して任せることができます。

なお、弊社が運営するビジネスマッチングサービス『比較ビズ』でしたら、準確定申告の対応実績が豊富な税理士が多数登録しています。

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もちろん、自分で1社1社訪問して相談することや、税理士事務所のサイトから問い合わせする方法もあります。しかし、労力がかかりますし準確定申告には期限もあります。

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