就業規則とは?作成するメリットや記載する内容について徹底解説

更新日:2019年12月20日 発注カテゴリ: 労務規定・就業規則作成
就業規則とは?作成するメリットや記載する内容について徹底解説

就業規則は、それぞれの会社が定めた就業時間や賃金を明記してあることから会社のルールブックとも呼ばれています。就業規則は労働基準法の1つです。就業規則は厚生労働省の「モデル就業規則」を参考にすれば作成可能ですが、専門家に依頼することでより質の高いものを作成することができます。この記事では、就業規則の内容や注意点、作成を依頼する専門家の選び方などを詳しく解説しています。

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就業規則とは

就業規則とは、社内で決められた労働条件や各手続きなどを明示化したものです。労働者は、入社日から退社日まで就業規則に沿って働いてもらいます。

「常時10人以上の労働者」がいる会社は就業規則を作成する必要があり、作成した就業規則は労働基準監督署に提出しなければなりません。

10人以上の労働者とは正社員はもちろん、パートやアルバイトなどの非正規労働者も対象ですが、派遣労働者は派遣会社と雇用契約を結んでいるため対象外です。

なお、就業規則について、注意点が2つあります。

就業規則の注意点(1)

1つ目は「常時10人以上」という点です。一時的に労働者が10人以下に減ってしまっても、通常時に労働者を10人以上抱えている会社は、労働基準法で就業規則を作成するとの決まりがあります。

逆に、一時的に10人以上になった会社は、就業規則を作成する必要はありません。

就業規則の注意点(2)

2つ目は「罰則」です。就業規則を作成する必要があるにもかかわらず、怠ってしまった場合は労働基準法違反として30万円以下の罰金処分が科されてしまいます。

就業規則を定めるメリット

就業規則を作成すると、会社側だけでなく労働者側にもメリットがあります。ここからは、作成することでどのようなメリットが得られるかを解説します。

リスク回避

就業規則は会社の方針を労働者に伝えやすくするメリットがあります。就業規則は簡単に言えば、会社と労働者の間に問題が起こった時の仲裁役です。

就業規則に同意し、入社したと同時に労働者には就業規則を守ってもらう義務が生じます。就業規則に書かれている内容に不満があっても労働者は同意して入社しているため、労働基準法に違反していない労働内容なら問題にはなりません。

また、労働者が問題を起こしてしまった際の解決に、就業規則に書かれている内容に沿って処分を決めることができるため、問題が長期化することを防げることが最大のメリットです。

もし裁判に発展してしまった場合も、就業規則の内容に沿って裁判が進められます。会社側が就業規則の枠から外れて労働者に労働を強制していたなら不利になりますが、枠から外れていない場合は会社側が有利となり、スムーズに解決することができます。

モチベーションの向上

就業規則を作成することで、労働者には経営者の意思を汲み取って働いてもらえますし、評価基準が明確化されているためモチベーションの向上にも繋がることがメリットの1つです。

就業規則には昇給や昇進のことも書いてあるので、労働者はどう働けば評価してもらえるかを意識して働いてくれます。労働者のモチベーションの向上は、会社側にとって大きなメリットです。

労働者側にもメリットが生まれます。就業規則は経営者にも守ってもらう義務が生じるため、経営者の気まぐれで労働内容や評価基準を勝手に変更される心配が無くなり気持ちよく働けます。

必要な手順を踏まない限り、経営者であろうと賃金や昇進基準は勝手に変更できません。

絶対的必要記載事項について

絶対的必要記載事項とは、就業規則を作成するの当たり、必ず記載しなければならない重要な項目です。この記載がないと、就業規則を労働基準監督署に提出しても受理されません。ここからは、絶対的必要記載事項について解説します。

就業時間・休日・休暇

絶対的必要記載事項の1つに就業時間・休日・休暇があります。就業時間は労働基準法で1日8時間、1週間で40時間以内と決められており、守らなければ労働基準法違反とみなされ罰則を受けます。

就業時間は「始業時刻 午前9時00分、終業時刻 午後6時00分」というように、明確に記載しなければなりません。

業務内容によって多少就業時間が増減する場合は、「ただし、業務の都合その他やむを得ない事情により、これらを繰り上げ、又は繰り下げることがある。この場合、前日までに労働者に通知する。」と記載する必要があります。

休日は労働基準法で4週間で最低4日間の休日を設けなければならないとの決まりがあり、これを法定休日と言います。

また、1日7〜8時間労働の場合、法定休日のみでは就業時間が労働基準法に違反してしまいます。そのため、法定休日とは別に休日を設ける必要があり、これを所定休日(法定外休日)と言います。

休暇を含む年間休日は法的な決まりはありません。ちなみに、「平成31年就労条件総合調査結果」によって発表された平均年間休日は、1企業平均108.9日、労働者1人平均114.7日です。

賃金

労働者に支払う賃金は、毎月決められた支払日に1回以上支払わなければならず、「賃金は、通貨で、直接労働者にその全額を支払わなければならない」と労働基準法第24条に記載されています。

就業規則には月給(時給)と控除の内容を記載する必要があり、決められた給料日に金融機関が休業だった場合の支払日についても記載しなければなりません。

昇給については、どういった基準で昇給するのか、昇給が反映される日付を記載します。会社の業績によっては昇給が行われない場合もあることを記載しておくことをおすすめします。

欠席や遅刻など、働いていない時間分の賃金は払わなくても良い(減給)と決まっていますが、減給の計算方法も記載しましょう。

経営者がその都度の気まぐれなどで減給してしまうと、トラブルに発展する可能性があります。中途採用者の賃金については、初月給を日割りで算出することも記載しておきましょう。

退職

退職の事項は、労働者が労働上の身分を全て失うことを記載します。また、退職者は退職後にいかなる理由があろうと、会社が定めた就業規則を適用することはできません。

退職の種類として任意退職・解雇・定年退職・契約期間の満了が挙げられ、解雇基準や定年の年齢などそれぞれ会社が定めたルールを記載します。

2004年に改正された「高年齢者雇用安定法」では、厚生年金の支給開始年齢が65歳に引き上げられたと同時に、定年の上限が65歳まで引き上げられました。

ただし、65歳までとの決まりだけなので、「高年齢者雇用安定法」改正前と同様に定年は60歳のままでも問題ありません。

定年退職後に働いてもらう再雇用制度を導入している会社は、再雇用の基準も記載する必要があります。「欠勤率が〇〇%未満」など、一般的には過去の勤務内容で判断しますが、会社独自の基準を設けることも可能です。

相対的必要記載事項について

絶対的必要記載事項とは、絶対的必要記載事項とは別に会社が任意で定めておくべき事項のことです。そのため、就業規則に相対必要記載事項を記載していなくても労働基準法に違反することはありません。

相対的必要記載事項に当てはまるのは以下の通り。工場や現場、食品関係会社などは、安全や衛生に関する項目を記載していることが一般的です。

  • ボーナスの有無や計算方法
  • 退職手当や一時金制度
  • 会社が定めるイベント
  • 各種訓練
  • 家賃補助や食費、作業着など労働で必要な支出に関するこ

最低賃金も相対的必要記載事項に当てはまりますが、絶対的必要記載事項の賃金はあくまで目安なため、記載しておくとトラブルを避けやすくなるでしょう。

一時金制度や表彰制度を導入している場合、業績次第では見送られる可能性があることを記載しておくことをおすすめします。

出張や出向がある会社は、後々のトラブルを避けるために各種手当や負担についても記載しましょう。労働者が問題を起こした場合の制裁(懲戒処分)も相対的必要記載事項です。

制裁内容は労働基準法に違反していない範囲内で、経営者が自由に決定することができます。戒告や減給、謹慎や懲戒解雇などを設けることが可能です。

就業規則の変更があった場合の対応方法

就業規則は業績内容や法改正に合わせて変更することが可能ですが、変更するには労働基準法で定められたルールを守る必要があります。

就業規則の変更は経営者の独断で決めることは不可能です。変更するにあたり、労働者に不利益が生じてしまう場合は、企業と労働者の間に亀裂が発生することが多いため、労働契約法に沿って変更しなければなりません。

変更した場合は労働基準監督署に提出する必要があります。また、変更するには労働者の意見を聞く必要があるため、労働者代表を経営者または労働者の中で決め、意見書を提出してもらいましょう。

意見書の内容や代表者を経営者が書き換えたり、代表を選出せず偽造した場合は労働基準法に違反します。

就業規則を自社で作成する際の注意点

無料で用意されている雛形を利用することで、就業規則を自社で作成することが可能です。自社で作成するのはいくつか注意しなければならないことがあり、作成された日付が古い雛形は法改正に対応していないものがあります。

雛形は「就業規則 雛形」、「就業規則 テンプレート」などで検索すれば出てきますが、法改正後に作成された雛形を検索するために、検索結果に反映される期間を指定することをおすすめします。

多くの雛形は労働者の多い会社向けに作られているため、労働者が少ない会社や相対的必要記載事項を導入していない会社は対応できないことがあります。

また、パートやアルバイトなど、様々な雇用条件にも対応していないことがあるため、自社で作成することが困難な場合は社会保険労務士や弁護士などの専門家に依頼しましょう。

就業規則作成において社会保険労務士を選ぶ際のポイント

就業規則は社会保険労務士に依頼することが可能です。ここからは、円滑に作成してもらうために社会保険労務士の選び方を紹介します。

相性・人間性

社会保険労務士はどこも同じという訳ではありません。どの専門家にも言えることですが、対応してくれるのは「人間」です。

就業規則は会社ごとに内容が異なるため、会社側の要望をしっかりと理解してもらう必要があります。また、会社が決めた方針だからと言って意見を押し通せる社会保険労務士はおすすめできません。

向こうはプロなので、時には辛辣な意見や助言を言ってくれる方を選ぶことをおすすめします。そのような社会保険労務士を探すには無料相談を受けたり、その社会保険労務士が主催するセミナーなどに出席してみましょう。

その際に、相談しにくい雰囲気でなか、横暴でないかなどもチェックします。急なお願いに対応してもらえるかどうかや、電話やメールの返答時間もチェックした方が良いでしょう。

費用

中には安さばかりを強調し、サービスがおろそかになっている社会保険労務士がいるのも事実です。利益の少ない会社ほど費用を抑えることは大事ですが、安さに惹かれて内容を詳しく確認せずに依頼してしまうと、労働者とトラブルになったり会社が不利益を被ってしまうこともあります。

先程述べた通り、無料相談やセミナーなどから支払う費用と仕事内容のバランスが取れているか、見積もり以上の追加料金が発生しないかを知ることが重要です。

追加料金がかかってしまう場合は、どういった場合に追加料金がかかるか、追加料金の内訳をチェックしておくことをおすすめします。

得意分野

社会保険労務士と言っても得意不得意があるため、受けられるサービスに違いがあります。

2018年4月に法改正があり、雇用形態がより複雑化しました。元々社会保険労務士の業務は幅広く、法改正によりさらに業務範囲が広がっています。

そのため、何でも屋のような社会保険労務士よりも専門性をアピールしている社会保険労務士に依頼した方が、より質の高い就業規則を作成することができるでしょう。

社会保険労務士にはアウトソーシング型とコンサルティング型があり、就業規則の作成はアウトソーシング型が向いています。

アウトソーシング型はいわば就業規則や労働に関する各種手続きの代行をメインとしており、何でも屋のコンサルティング型よりも深い知識を持っている事がメリットです。

また、アウトソーシング型は給与計算などの事務手続きも得意としています。

自社に合った社会保険労務士をスムーズに見つける方法

自社にあった社会保険労務士を見つけるには、それなりの労力や時間が必要になることが多く、時間をかけて見つけた社会保険労務士も結果的に合わなかったということもあります。

インターネットで社会保険労務士を探す場合、記載されている情報が古いとかどうかも確認しましょう。現在は提供していないサービスを記載している社会保険労務士に依頼しても断られてしまいます。

相性の良い社会保険労務士を見つける方法の1つにマッチングサイトの活用があります。

マッチングサイトは希望の条件を入力することで、様々な社会保険労務士を見つけられますし、他の社会保険労務士と比較することも可能です。

就業規則は慎重に作成するべき

就業規則は労働基準法に違反しない内容でまとめるだけでなく、労働者に気持ちよく働いてもらうため慎重に作成する必要があります。

会社、労働者共に納得できる内容であることが大事ですが、自社が現在置かれている状況に適した内容であることも大事です。

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